【遺留捜査7】6話のネタバレと感想|抹茶のついた軍手の謎

2022夏ドラマ
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【遺留捜査シーズン7】6話のネタバレと感想をまとめています。

パワハラが原因で同僚が自殺してしまった過去を持つ女性が遺体で発見される。糸村が気になった遺留品は、指先に抹茶がついた軍手だった。彼女が何をしようとしていたのか?糸村が謎を解き明かす。

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【遺留捜査7】6話のあらすじ

高級有料老人ホームのスタッフ・内藤明日香(高田里穂)の遺体が公園で発見される。糸村聡(上川隆也)が気になった遺留品は古びた軍手だった。指先には抹茶のようなものが付着していたが、なぜ彼女がそれを持っていたのか謎だった。

明日香はホームの入居者である磯貝早苗(藤真利子)と親しくしていたことが、聞き込み捜査から判明する。2人は実の母娘のような親しさだったという。さらに明日香は以前、パティシエをしていたことが分かるが、彼女が店を辞めたきっかけとなったのは、2年前に起きたあることが関係していて……。

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【遺留捜査7】6話のネタバレ

すべての元凶はこの母親にあるのではないかと思えるぐらい、なかなかな毒親ぶりを発揮してくれます。

今回の遺留品

  • 被害者:内藤明日香 32歳
  • 死亡推定時刻:昨夜の21時から23時
  • 死因:階段から転落した結果の脳挫傷

公園で発見された遺体を調べていると、死因とは別に首に絞められた痕跡があった。被害者は高級老人ホームの介護スタッフで、内藤明日香(高田里穂)という人物だと所持品から判明する。

糸村は遺留品の1つ、古びた軍手に目を留めた。軍手は二重になっていて、指先の匂いをかぐとお茶のような香りがした。

怪しい男

沖田悟(戸塚純貴)と雨宮宏(永井大)は被害者宅を捜索しにいく。すると隣人の女性から、明日香には交際している男性がいるという情報が寄せられる。その男は昨夜の21時過ぎに、部屋の前に立っていたという。

一方、糸村と神崎莉緒(栗山千明)は職場の老人ホームに聞き込みに行っていた。同僚に話を聞いたところ、明日香は1年半ほど前から働き始めたという。その前はパティシエをやっていたらしい

施設で明日香と親しくしていた人物として紹介されたのが、磯貝早苗(藤真利子)だった。早苗は1年ほど前に入居し、気が合ったのかすごく仲良くしていたという。

糸村たちは早苗に直接話を聞くことにした。明日香が亡くなったと伝えると早苗は驚いた。明日香を娘のように思っていたという。昨夜のアリバイを確認すると、21時頃から1時間ほど外出していたという。近くのコンビにに出かけていたというものだった。

糸村は遺留品の軍手についてたずねるが、早苗は見た事がなかった。やがて弟の弓長健一郎(ミスターちん)が部屋にやってくる。最近、大阪から引っ越して来たそうだ。警察がやってきたことに、姉に何かあったのかと心配した様子だった。

2年前のある事件

明日香の遺体の首から、絹の繊維片が発見されたという報告があがってくる。さらに、明日香の交際相手についても判明した。

糸村は明日香がなぜパティシエから、老人ホームのスタッフに転職したのか気になっていた。そこで神崎と一緒にパティシエ時代のことを知る人物への聞き込みを開始する。

明日香が働いていた店「パティスリーD」の元オーナー、松谷大樹(唐橋充)に糸村たちは話を聞く。明日香が店を辞めてからは会っていないという松谷。なぜ明日香が店を辞めたのか聞くと、2年前に明日香のパワハラが原因で同僚が自殺したという。

亡くなった人物は磯貝美希(大出菜々子)といい、まだ2年目の新人だった。明日香は妥協を許さない性格なため、美希が死ぬ前日も強く叱っていた。しかし、美希が亡くなったのを自分のせいだと感じた明日香は店を辞めた。神崎は磯貝という名字を聞き、磯貝早苗のことを思い出した。

糸村は遺留品の軍手のことをたずねる。軍手はオーブンから天板を取り出す時などに、ミトンの代わりに使うことがあるということだった。

恋人の存在

事件当夜、明日香の部屋の前にいた交際相手の大森隼人(小堀正博)を聴取する。ただ話がしたかっただけだといい、殺人を大森は否定した。何の話がしたかったのかというと、電話で別れ話を切り出されたからだった。

明日香は「やっぱり、私は幸せになっちゃいけないんだと思う」と言って別れ話を一方的にしてきた。恐らく2年前のことでまだ責任を感じていたのではないかと大森は思っていた。

さらに明日香の部屋の郵便受けにおとといの夜、「お前は人殺しだ」と書かれた怪文書が投函されていた。自分の仕業だと思われたくなかったので、持ち帰ったという。佐倉路花(戸田恵子)はその紙を預かり、分析することにした。

美希の過去

糸村たちは早苗に美希のことを聞きに行く。娘の事は思い出したくないという早苗は「死んだのは自業自得」だと吐き捨てた。

美希は銀行の内定をもらっていたが、パティシエになりたいと言って調理学校へ進む道を選んだ。それに早苗は猛反対し口論になる。美希はそれでも折れずにいると、早苗は感情的になって美希の頬を張った。美希とはそれ以来絶縁状態だった。

次に顔を合わせた時は警察の遺体安置所だった。くだらない夢なんか追いかず、自分の言う事を聞いていればこんなことにならなかったと、早苗は美希のとった行動が今でも許せずにいた。それを聞いた神崎は言い過ぎではないかと苛立つ。しかし早苗はあくまで裏切ったのは娘だと言って聞かなかった。

遺留品の手がかり

村木繁(甲本雅裕)から糸村に連絡が入り、軍手に付着したものの成分が判明した。抹茶だというがただの抹茶ではなかった。クロレラが含まれている抹茶だった。クロレラは抹茶の色や風味の劣化を防ぐために入っていた。

さらに軍手にはグラニュー糖と薄力粉も検出される。お菓子業界ではクロレラ入りの抹茶を使う事は珍しくなかった。つまり、この軍手はお菓子作りに使われていたものだと村木は見立てた。

だが糸村にはある引っ掛かりがあった。明日香の自宅にはオーブンはないため、どこでその軍手を使用していたのかということだった。軍手は経年劣化から4~5年は使用されているものだと分かった。その話を聞いた糸村はある推測が浮かび上がる。

糸村は老人ホームの厨房へ行って話を聞く。確かに明日香が仕事終わりに、オーブンを使わせて欲しいと言ってきたとスタッフが証言する。ただ、何を作っていたのかは分からないが、レシピを見ながら作っていたという。

明日香と早苗に亀裂

実の娘のように可愛がっていた明日香との仲に亀裂が走った原因は、美希と同じ店で働いていたことを明日香が告げずにいたからだった。神崎は誰からその話を聞いたのか気になり、弓長に話を聞く。

弓長は明日香がパティシエだったことをスタッフが話していたのを聞いて、調べてみたら美希と同じ店だということが分かった。その事を早苗に話したらなぜ黙っていたのかと、直接明日香に対して怒った。

いつか打ち明けなければいけないと明日香は思っていたものの、なかなか言えずにいた。美希に対してパワハラをしたこと、それが原因で自殺をしてしまったこと、明日香は包み隠さず早苗に話す。だが、早苗の怒りは鎮まるどころか「絶対に許さない!」と余計にキレてしまう。

早苗は美希に対してした仕打ちを怒ったのではなく、裏切られた事に対して怒っていた。明日香を心から信用していたから美希のことも含めて話していたのに、明日香は自分が同僚だったことも言わずにいたからだった。そんな早苗の怒りは凄まじく「あんたなんか…死ねばいいのよ!」と怒鳴った。

謎のレシピ

糸村は明日香の部屋に再び行き、レシピがないか探し回る。やがて引き出しから見つかり、あるページに抹茶を使ったレシピが書き留められていた。

ただ、明らかに別人の筆跡で訂正されている箇所がいくつかあった。これがいつ書き込まれたものなのか、時期を特定して欲しいと村木に頼む。

そもそもなんのレシピなのか糸村が悩んでいると、滝沢綾子(宮﨑香蓮)がミルフィーユではないかと声をかける。以前働いていた店で出していたものなのか、糸村は不思議に思った。

怪文書の出所

大森から預かった怪文書を調べた結果、ついていた指紋は松谷のものだった。取り調べで殺害は否定するものの、投函したことは認めた。

松谷は先週働いていたレストランをクビになっていた。若いスタッフを怒ったことでパワハラと騒がれた時、「従業員を自殺させたのに、まだ反省していないのか」と言われてキレたという。自分が自殺させたみたいな話になっていたことにムシャクシャし、腹いせで明日香の所に怪文書を投函したという。

美希が自殺したのは本当に明日香のせいなのかときくと、明日香はそれまでにも何人もスタッフを辞めさせているあら、明日香のせいに決まっていると断言した。

ある日、店に遅くまで残っていた美希に松谷は帰るよう告げる。すると美希は明日香に練習が足りないと言われたからと理由を説明した。代わりに自分が注意しておくと言うと美希は、「言われたからやってるんじゃないんです!明日香さんに認めてもらうために頑張りたいんです」と答えた。美希は明日香のようなパティシエになるのが目標だと、はっきりその時告げた

美希は母親の反対まで押し切ってパティシエを目指し、目標としていた明日香に追いつこうと自主的に残業していた。本当に自殺なのだろうかと、沖田は疑問を感じていた。そこへ糸村が現れ「美希さんの死因、自殺じゃないかもしれません」と驚きの発言をする。

事件の真相

そこで沖田たちは2年前の事件を洗いなおすことにした。美希の首にあった索条痕が、明日香のものと似ていることに気付く。もし美希が他殺だとすると、同一犯の可能性もでてきた

美希は制服のスカーフで首を吊っていた。明日香も同じようにスカーフで首を絞められた。神崎は“スカーフ”といえば早苗も持っていると思い出す。早苗が犯人なのだろうか?捜査員たちが考えていると、糸村は美希が亡くなったことで誰よりも得をする人物がいると言い出す。

その人物とは早苗の弟である弓長健一郎だったスカーフに付着した皮膚片と、弓長のDNAを照合させて欲しいと弓長に雨宮は言いに行く。すると弓長は「あんたがとっとと死んでくれればよかったんだよ…」と早苗に襲い掛かろうとする。そこを沖田と雨宮で確保した。

弓長は早苗の遺産が目的だった。さらに姉に対して憎しみを抱いていた。以前、金の無心をしにいったところ、自業自得だといってまるで取り合ってもらえなかった。以来、弓長は姉に対する憎しみを募らせた。

ある日、早苗ががんの告知を受けていたのを知り、遺産が手に入るのではないかと弓長は考えた。しかし、全額美希のところへ行くと分かり、弓長は美希殺害を計画する。

美希の様子をうかがいに何度か店に行ったところ、明日香にいつも怒られていたのを目にする。そこで、美希が一人になったタイミングを見計らい、首を絞めて殺害した後、自殺に見せかけた。案の定、パワハラが原因の自殺と処理されて、後は早苗が死ぬのを待つだけだった。

ではなぜ明日香まで殺害しようとしたのか?弓長はある日、老人ホームを訪ねると美希の同僚の明日香を見て驚く。さらに早苗が彼女を気に入り、遺産を明日香に相続させたいと言い出した。だから美希を自殺に追い込んだ事を早苗に吹き込んだ。

しかしまだ弓長は不安だった。なぜなら、いつか美希のことが自殺ではないとバレるかもしれなかったからだ。そこで、明日香が帰宅する夜道で待ち伏せ、階段で背後からスカーフで首を絞めて殺害しようとした。明日香は抵抗し何とか逃れようとする。もみ合っているうちに階段から明日香は転落して亡くなった。

姉がもっと自分のことを認めてくれればこんな事にはならなかったと言う弓長。佐倉はいい加減にしなさいと一喝した。

3分タイム

糸村は早苗の所へ行って3分時間をくれないかと持ちかける。そして早苗に抹茶のミルフィーユを覚えていないか聞いた。昔、美希と一緒に夫の墓参りに行った後、いつも寄っていた喫茶店があった。そこで出していたのが、早苗のお気に入りの抹茶のミルフィーユだった。

美希は早苗のために、その抹茶のミルフィーユを作ろうとしていたと糸村は語る。今はその喫茶店は閉店してしまったが、糸村は店をやっていた柏木順子(朝井千景)に2人が店によく来ていたことを確認しに行っていた。さらに美希は柏木にミルフィーユのレシピを教えて欲しいと頼みに来ていたことが分かった。

だが、ミルフィーユのレシピは亡くなった店主しか分からず、レシピも残っていなかった。そこで美希は思い出のミルフィーユを再現するため、試行錯誤を繰り返していた。それがあのノートに書いてあったレシピだった。

早苗が大病を患ったのをきっかけに、このまま仲違いしていたら後悔をすると美希はきっと思ったのかもしれない。仲直りのきっかけとして、このミルフィーユを食べさせようと考えていたのかもしれないと糸村は語る。全部妄想ではないかと指摘する早苗に、妄想ではないと糸村は根拠を示す。それは、美希が夜遅くまで試作のミルフィーユ作りをしていたと、店のオーナーの松永の証言があったからだ。

そして美希が亡くなった後、レシピを引き取ったのが明日香だった。明日香は早苗が美希を冷たく突き放していたことに驚いた。だから美希の思いをレシピ帳からくみ、2人の溝が少しでも埋まればとミルフィーユ作りを始めた。たとえそれが、自分の経歴が早苗に知られることになろうとも。

明日香がレシピを訂正していたのは、今の早苗の状況を考えて調整したものだった。今の早苗を知らない美希が作ったレシピを、明日香が考えてフォローしていたのだ。

遺留品の軍手が使い古されたものだった理由は、美希のものを使用していたからだった。明日香はミルフィーユを作る際、この軍手をはめることで美希の願いをミルフィーユに込められたら、と思ってしていたのだろうと糸村は考えていた。

滝沢に頼んでレシピから抹茶のミルフィーユを再現した糸村は、それを早苗へ食べるよう勧める。早苗は「何よこんなもの…生きてなきゃ、文句も言えないじゃない…!」と言いながら一口食べる。その味をかみ締めた早苗は「私には…大切に思ってくれる娘が、2人もいたのね…」と涙した。

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【遺留捜査7】6話のまとめと感想

パワハラを苦に自殺したと思われた人物が実は殺害され、同じ犯人にパワハラをした人物が殺害されてしまうという話でした。

自分に厳しく他人にも厳しい人物が、今でいうところのパワハラをしますが、された当事者はパワハラとは思っていませんでした。彼女が目標だったので、厳しい言葉もちゃんと受け止めて励んでいたのです。しかし、自殺が発覚すると、今度はパワハラしていた側が責任を感じて夢を諦めます。

そうして介護スタッフに転職しましたが、偶然にも自殺に追い込んだ相手の母親の世話をすることになります。最初は黙っていましたが、それがバレて激怒されてしまいます。それでも明日香は美希の思いを継ぎ、抹茶のミルフィーユを完成させようと励みました。まるで、それが美希への償いのようにです。

しかし、完成させる前に殺害されてしまいます。それも美希を殺した犯人に殺されてしまいました。美希は自殺ではなく他殺だったと、明日香は知ることもなく死んでしまいます。糸村が遺留品の謎を解いてくれたお陰で、美希と明日香2人の無念が晴れました。

それにしても早苗がとんでもない人物で、毒親ぶりを美希に発揮して絶縁したり、明日香には死を願うような暴言を吐きます。弟が2人を殺害したのも、そもそも早苗に対する憎しみもあってのことです。つまり、早苗の周りにいる人は皆不幸になってしまいました。

当の早苗と言えばミルフィーユを食べるまで、美希も明日香も絶対許さないと息巻いていました。それが2人の思いを知るや否や涙を流す始末です。おめでたい人物だなと他人事ながらぼんやりします。すべての元凶は早苗の横暴さにあるといっても過言ではない話でした。

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【遺留捜査7】6話のいいセリフ

人はやった事ではなく、やらなかった事でこそ後悔をする。痛みは消えても、後悔は消えない。…って、誰かが言ってました。

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