【相棒22】12話のネタバレと感想|あの男がまさか生きていた!?

2024冬ドラマ
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【相棒シーズン22】12話「惡の種」のネタバレと感想をまとめています。

事件の被害者を追っていくと以前起きた事件へと繋がっていき、また別の被害者の存在が浮き彫りになってくる。右京はそれぞれの被害者のところに残された言葉が気になり、やがて導き出された答えは死んだはずの男へと繋がっていき……。

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【相棒22】12話のあらすじ

池袋の路地裏の階段で転落死した吉口秋夫(古賀清)の遺体発見現場に臨場した、杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)は所持品を調べてみると、なぜか財布の中に入っていた小銭が、古い年代のものにも関わらずみんな綺麗だった。

手帳にはどうやらパワハラを受けてきたと思われる記述があり、『ワイアット』と書かれた文字だけ、別人の筆跡のようだった。

被害者の吉口が経営する弁当屋に行き、妻の則子(杉山薫)に話を聞くと小銭はある時から綺麗になったという。吉口を悪く言う人は誰もおらず、町内会でも正義感のある男として尊敬されていた。

公園の切り株に花が供えられているのを見た右京は、以前この場であったホームレス殺害事件について調べる。

事件は未解決のままだが、遺体のそばには小銭が散らばっていたと調書にあった。

殺害されたホームレスについて、右京が調べていくとさらにまた別の事件へと繋がっていく。

残された謎の文字と殺人事件、全てはある人物の手によって仕組まれたものだったのか?右京はその人物に思い当たる節があり……。

←11話13話→

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【相棒22】12話の見逃し配信

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【相棒22】12話のネタバレ

“逆五芒星事件”が登場した回はこの回です。

南井十が最後に登場した回はこの回です。

第1の事件発生

被害者の吉口秋夫(古賀清)は何者かと階段でもみ合いになって転落死したようだった。杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)が臨場した現場で、遺留品を見てみると財布に入った小銭がどれもピカピカだった

男はフランチャイズ弁当店の店長で、手帳には「スニーカーを踏みつけられた」とか「いきなり突き飛ばされて、もう少しで階段から落ちるところだった」という記述があった。

相手はフランチャイズ本部の人間で、パワハラを受けているのかもしれないと右京たちは考える。

さらに手帳に“ワイアット”という書き込みがあり、他とは筆跡が違うため右京は気になった。

伊丹憲一(川原和久)らはフランチャイズ本部に行き、被害者の店担当の内田隆一(前原滉)に話を聞きに行く。だが、自分はアシスタントで担当は河野(西口泰央)だと内田は言い、伊丹たちは河野の行き先へ向かう。

入れ違いで右京たちもやってきて、ワイアットという言葉に聞き覚えがないかを尋ねるが、内田は聞き覚えがなかった。

続いて右京たちは吉口の店に行き、妻の則子(杉山薫)に話を聞くと、本部の人に嫌がらせを受けてはいないという。

店に客が来て、お釣のために袋から出した小銭がみんなピカピカだった。以前はこんな風ではなかったと妻はいう。

右京たちが公園に行くと先ほど店に来ていた客が、弁当を食べていた。男は町内会長の緒方(三島ゆたか)と言い、吉口は町の清掃活動に参加していたと話す。

ある日、若者がゴミをそこら辺に捨ててからかっていたのを見た吉口は、彼らにきつく注意をした。それを見た町内会の人たちは、吉口に感謝し尊敬もしたという。

右京がふと切り株に目をやると、花が供えられていた。そこはホームレス同士が揉めて殺されたという現場で、遺体の周りに小銭が散らばっていたことから、金銭がらみの事件だと思われていた。

第2の事件発生

右京が部署に戻って公園であった事件を調べてみたところ、1年前に発生し今も未解決だと分かる。

被害者は身元不明のホームレスで、周囲には小銭が散らばっていた。後頭部を殴った凶器は袋状のものに何かを詰めたものと推定されていた。

右京は吉口があの小銭を持って、ホームレスを殴って殺したと推理する。

その後、犯行の発覚を恐れて血のついた硬貨を洗浄し、いったんは店に置いておいたが、少しずつ使うことで証拠を隠滅しようとしていたのだろう。

再び公園に行った右京たちは、そこにいた西川(ホリベン)というホームレスに話をきく。殺された男はゴンちゃんと呼ばれていた。

以前もゴンちゃんは餌場を漁っていた時、町の人に「てめえらがいるだけで、町が汚れるんだ!」と言われていたという。

ゴンちゃんが読んでいたという本は、『楽観主義者のキャッシュフローゲーム あなたの人生を大きく変える』という、上昇志向の強そうな人が読むような本だった。

ゴンちゃんが以前殴られた場所を教えてもらうと、吉口の店だった。

鑑識の益子桑栄(田中隆三)から吉口の財布にあった小銭から、血液反応が出たと報告をもらう。

なぜあんないい人がと驚く亀山に右京は、監獄実験の話をする。役割だと思うと罪悪感はなくなってしまうという。

吉口も町のことを思う善良な市民という役割を演じる中で、いつしか快感に酔いしれていったのだろう

そんなある日、ゴンちゃんが漁っているのを見つけて痛めつけた。さらに懲らしめて町から追い出せば、また称賛が得られると思ったのではないか、と殺害の動機を右京は推察した。

第3の事件発生

こてまりで右京たちが飲んでいると、亀山がゴンちゃんの持っていた本の間に葉っぱが挟まっていたことに気付く。

それを見た小出茉梨(森口瑤子)はクロガネモチという葉だと言い、苦労せずにお金持ちになれるという言い伝えがあると教えた。

右京は本に“非凡人”という言葉が書かれていたのを見つけ、その筆跡は吉口の手帳に書かれていた“ワイアット”と同じだった

凡の字の点が逆向きになっていたことから、相手が読めるように向こう側から書いたのではないかと右京は考える。つまり、一緒にいた誰かが書いた。それが誰なのかは、まだつかめなかった。

右京たちはゴンちゃんが住んでいたといわれる、御殿山の自宅に行ってみるが、空き家のような状態だった。

近所の人にゴンちゃんの似顔絵を見せて聞いたところ、その人は息子で住んでいたのは年配の女性だという。

ある日、ゴンちゃんは「ヤマザキ」と名乗り、母が倒れたので仕事を辞めて戻って来たと挨拶した。それは1年前ほどのことで、その後は見かけていないという。

右京がポストの中を漁ると、海外の投資ファンドからの手紙があり、“ヤマザキ”ではなく“ヤマサキ”と表記されていた。

赤の他人が息子になりすましていたのではないかと亀山が察すると、右京は警察を呼んで中を家宅捜索した。

すると奥のガレージから家の持ち主である、山崎博子(兎本有紀)の遺体が発見される。ひも状のもので首を絞められた痕があった。

右京は部屋にあったアタッシュケースを開け、中には高木良雄(宮本大誠)と書かれた不動産会社の名刺があった。それはゴンちゃんの本名だと思われる。

右京は推理する。ゴンちゃんこと高木は不動産の営業としてここに通っているうちに、全てを自分のものにしたいと思った

そこで博子の首を絞めて殺害し、手に入れた財産でしばらく贅を尽くした後、何らかのきっかけで事件が発覚したと思い逃亡。

日暮里の公園でホームレスとして身を隠していた時、吉口に殺害されたのではないかと。

つまり、吉口は高木を殺し、高木は博子を殺していた。どうなっているんだと亀山は困惑した。

第1の事件の犯人

河野は退職届を出して以来、行方がつかめなくなっていた。右京が河野の机にあった資料を見ると、“食物連鎖”と書かれた付箋が貼られていたその筆跡は“ワイアット”“非凡人”と同じものだった

内田に話を再び聞くと、河野にパワハラをされていたことをようやく話す。“食物連鎖”は誰が書いたのかと聞くが、内田は分からないと答えた。

右京は再び吉口の店に行き、靴跡の付いたスニーカーを確認する。吉口の手帳に書かれていたことと一致した。

さらに右京は以前会社に行った時、ホワイトボードを河野が消したように内田は言っていたが、左利きの内田が消した消し方とホワイトボードが一緒だったと思い出す。

つまり、内田が吉口をパワハラしていたのではないか。自分がパワハラされていたからこそ、自分の力を確認したかったのかもしれないと、動機を推察した。

伊丹たちは行方不明になっていた河野を捕らえ、自供を引き出すために内田に詳しく話を聞かせて欲しいと言いに来る。

内田は持っていた資料を置いてくるので、待っていて欲しいと言いながら逃亡した

ある日、河野に追い詰められすぎた内田は限界を迎える。そこに何者かがやってきて、接触を図った。以来、内田は何者かと連絡を取り合うようになった

彼は「あなたは優しすぎるんです。ワシに食われるキツネが、ネズミがかわいそうだと言って食べないのと同じです。このままじゃあなただけが死んでしまいますよ。あなたもしっかり食べましょうよ。あなたより弱い者を」と囁いた。

そして“食物連鎖”と書いた付箋を内田に渡した。内田は自分より弱い者である吉口にパワハラを始める

内田はあの晩、吉口ともみ合いになり、階段から突き落としてしまった

第4の事件発生

逃げた内田は何者かに電話をし、原宿行きのバスに乗れば助けると言われ、急いでバスに乗った

右京は土師太(松嶋亮太)に頼んで内田のGPSを追ってもらい、伊丹らに内田が原宿に向かっていることを伝える。

内田がバスから降りてきて歩いているのを見つけた伊丹らは、車を降りて内田を追いかける。

走って逃げる内田が通りすがりの男にぶつかった瞬間、腹から出血する。周囲は逃げ惑う人らの叫び声が響き、通り魔がそこら中の人を刺しまくっていた。

内田を追ってやってきた伊丹たちだが、出くわした通り魔の岩上(小島ことり)を取り押さえることに。

遅れてやってきた右京たちが、内田を救出しようとするが、既に絶命していた

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事件の真相

部署に戻った右京は加害者が被害者になってしまう今回の一連の事件が、偶然ではないと考えていた。

上司に逆らえなかった内田は、自分より立場の弱い人間を見つけ責め立てていた。

弱い者は生き延びるために、さらに弱い者を見つけ捕食する。“食物連鎖”はまるで内田の犯行を後押しするような言葉だ。

また、町のためにという考えに陶酔していた吉口は、自分たちは善良な市民で、ホームレスはただ町を汚す存在だと疑わず、過剰な暴力を振るってしまった。

こうした心理をアメリカでは「ワイアット・アープ症候群」と呼ぶ。“ワイアット”という言葉は、吉口の犯行を後押しした

さらにドストエフスキーの『罪と罰』という小説に、「非凡人は特にその非凡人なるがために、あらゆる犯罪を行い、いかなる法律をも踏み越す権利を持っている」という一節がある。

『罪と罰』はある男が、高利貸しの女性を殺し財産を奪うという話だ。高木が起こした事件そのまんまだった

“非凡人”は罪を犯す前に自らを正当化する、という言葉のためにその一節があった。

市井のどこにでもいる人たちが持つ、小さな悪意を見出し犯罪を犯すまでに育て上げる。今回の一連の事件の裏に、もしもそんな人物がいたとしたらと、右京は南井十(伊武雅刀)を思い出していた

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【相棒22】12話の結末

内田が話していた相手は特定できなかった。亀山はホワイトボードに貼った地図に、事件が起きた順に磁石を置いていく。

まず、品川での資産家殺しが起き、その犯人とおぼしき高木は逃亡してホームレスになり、日暮里で弁当屋の吉口に殺害された。

その吉口は池袋で内田に殺され、内田は原宿で通り魔に刺殺された。

地図の点を見た右京は「これは…まさか。いや、そんなはずは…。そんな馬鹿な…」と戦慄する。

「かつて、同じように犯罪者たちの心を自在に操り、次々と殺人事件を起こさせた男がいました。彼らは犯行後、例外なく死亡しています。最後に男は、自ら事件を起こしました。その事件は今回と同じように…」と右京は話し始める。

その事件とは逆五芒星事件と同じだった。

あの男が生きているのかと驚く右京は、残る場所は有楽町だという。あの通り魔は今どこにいるのかと騒ぎ出す。

そこに角田六郎(山西惇)がやってきて、れいの通り魔が重大事件扱いで、警視庁に護送されてきたという。

右京はすぐに歩き出して留置所に向かうと、通り魔の男が服毒して自殺を図っていた

発見が早かったお陰で一命は取り留めたが、意識が戻る可能性は低いという。つまり、事件の追及は不可能だった

伊丹に犯人の心当たりを聞かれる右京は、「いえ…」と答えた。なぜ教えないのかと亀山に後で聞かれ、「あまりに非現実的です。僕の思い過ごしであって欲しい」と理由を告げた。

車椅子に座り窓辺に佇む帽子を被った人物。執事がやってきて給仕する。

屋上で電話をする何者かは「種に望みどおりの水をやれば、芽が吹いて花を咲かせる。素直で従順で人はまるで植物です」と語る。

さらに「朝ご飯また食べてくれなかったんですか?せっかく作っていったのに。厳しいなあ、父さんは」と話した。

右京は写真を見ながら「南井…」とつぶやいた。

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今回出てきた本について

右京さんが冒頭に「階段口のネズミの死骸につまずく」そんな出だしで始まる小説は、カミュの『ペスト』です。

監獄実験の話については、実際にあった実験です。こちらの本に詳細が書かれています。

“ワイアット”の元になったワイアット・アープは映画にもなっています。

“非凡人”の元になったドストエフスキーの『罪と罰』。

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【相棒22】12話のまとめと感想

以前起きた事件と手口が似た事件が起き、南井が生きているのかもしれないという話でした。

この回では結局、被害者たちに接触していた人物は登場せずに終わります。手口が以前あった逆五芒星事件と同じなので、右京さんは南井の仕業かと一瞬考えます。

しかし、南井は崖から落ちたので、右京さん的には生きているはずがないと思っているようです。

ドラマの最後のほうで、車椅子に乗る人物が映ります。まるで南井のような雰囲気です。

それとは別にボイスチェンジャーで変えた声で話す、謎の人物が映ります。

この人物は「厳しいなあ、父さんは」と語るので、南井の子供なのかもしれないと思わせます。しかし実際のところは何も分かりません。

シーズン最後にもう一度この話をやるのかもしれませんし、今後やることはないのかもしれません。今シーズンの中で今のところ1番面白い話でした。

【相棒22】12話のいいセリフ

種に望みどおりの水をやれば、芽が吹いて花を咲かせる。素直で従順で人はまるで植物です。

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