『大追跡 Season2』最終回では、元裁判官の殺害に続き、元検事も殺害される連続殺人事件が発生。
2人に共通していたのは、過去に同じ事件を担当していたこと。そして捜査を進める中で、次の標的として浮かび上がったのは、捜査一課長・八重樫雅夫でした。
この記事では、八重樫殺害計画の全貌や犯行の仕組み、そして事件を崩す決め手となった“ティッシュ1枚”の真相まで、最終回の事件を時系列で整理しながら解説します。
3行まとめ
- 元裁判官と元検事が相次いで襲われ、次の標的として八重樫の名前が浮上する
- 黒幕は府中刑務所に収監中の宇喜多で、出所者を使って外部へ殺人指示と報酬の受け渡しを行っていた
- 高野の車内にあったティッシュの微細な揺れから会話を復元し、宇喜多の犯行計画を暴いた
『大追跡 Season2』の各話のあらすじや犯人、デジタル捜査、ゲスト出演者については、全話まとめ記事で随時更新しています。
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最終回「ティッシュ1枚の真実」のあらすじ
元裁判官・木場良雄が殺害され、続いて元検事・津上祐司も金属バットで殺害される事件が発生。
2人は過去に同じ事件を担当しており、警察はかつて関わった事件の関係者による“お礼参り”を疑う。やがて次のターゲットが捜査一課長・八重樫雅夫だと判明する。
捜査を進める中で、府中刑務所に収監中の宇喜多が、高野竜二らを使って外部から犯行を実行させていた疑いが強まる。
そしてSSBCは、高野の車内映像に映ったティッシュの微細な揺れから会話を復元。そこから宇喜多が隠し持っていた金を使い、刑務所内から殺人を指示していた計画の全貌へとたどり着いた。
元裁判官と元検事が同じ3人組に襲われる
木場良雄が殺害される
最終回の冒頭では、元裁判官・木場良雄が何者かに襲われ、死亡します。
木場は1985年から2026年3月まで裁判官を務め、多くの刑事事件を担当してきた人物でした。
現場付近の防犯カメラには3人組の姿が映っており、財布などが奪われていなかったことから、金品目的ではなく木場本人を狙った犯行の可能性が高まります。
さらに伊垣は木場の名前に聞き覚えがあり、自分が捜査一課にいた頃に担当した事件で、木場が裁判を担当していたことを思い出します。
津上祐司も金属バットで襲撃される
その直後、今度は弁護士・津上祐司が3人組の男たちに金属バットで襲われて殺害。
津上は2026年3月まで大阪地検の検事を務めていた、いわゆるヤメ検の弁護士でした。
防犯カメラの映像を歩容認証で解析した結果、木場を襲った3人組と同一犯である可能性が高いことが判明。
元裁判官と元検事が、短期間のうちに同じグループから狙われたことになります。
2人が過去に担当した事件が共通していた
木場と津上の経歴を調べると、2人には過去に同じ事件を担当していた時期がありました。
福岡や東京で赴任地が重なっており、津上が検事として起訴し、木場が裁判官として判決を下した事件が複数見つかります。
その中には、青柳が取り調べた滝川遥人の傷害事件や、伊垣が取り調べた高野竜二の強制わいせつ未遂事件も含まれていました。
つまり今回の連続襲撃は、過去に有罪判決を受けた人物による“お礼参り”の可能性が浮上します。
裁判官、検事と続けば、次に狙われるのは捜査を担当した刑事なのではないか。
久世もその可能性を警戒し、警察は次の襲撃を阻止するため捜査を急ぐことになります。
次の標的は刑事だった?
伊垣が取り調べた高野竜二
木場と津上が過去に担当した事件を調べる中で、伊垣がかつて取り調べた高野竜二の名前が浮上します。
高野は強制わいせつ未遂事件の被疑者で、取り調べ当時、犯行を否認していました。
伊垣はその際、高野を殴ってしまったことが原因で捜査一課を外され、SSBCへ異動しています。
高野にとって伊垣は、自分を刑務所へ送るきっかけになった刑事の1人。しかも高野は半年前に府中刑務所を出所していたため、警察は伊垣への“お礼参り”を警戒します。
青柳が取り調べた滝川遥人
一方、青柳が取り調べた傷害事件の被疑者・滝川遥人も、2か月前に出所していました。
滝川は津上に起訴され、木場から懲役2年の実刑判決を受けています。
ただし青柳は、滝川については事件当時から素直に罪を認め、控訴もしていなかったことから、今回の犯行には関わっていないのではないかと見ていました。
木場、津上と続いている以上、次に狙われる可能性があるのは、事件を捜査した刑事。
そう考えると、伊垣や青柳にも危険が迫っていることになります。
青柳の自宅に高野が現れる
そんな中、青柳が帰宅すると、娘・美里の姿が見当たりません。
さらにドアホンの映像には、不審な男の姿が残されていました。
青柳から連絡を受けた伊垣と名波が確認すると、その男は高野竜二だと判明します。
一時は美里が誘拐された可能性も疑われましたが、実際には友人宅で勉強していただけで無事でした。
しかし問題は、なぜ高野が青柳の自宅を訪れていたのかという点です。
高野が伊垣と青柳の関係まで把握し、伊垣への復讐として家族に危害を加えようとしていたのではないか。
警察は高野への疑いを強めますが、この時点では木場と津上の襲撃まで高野が関わったことを示す証拠はありませんでした。
高野は確かに怪しい。しかし、今回の事件全体を説明するには、まだ何かが足りなかったのです。
黒幕として浮上した宇喜多健介
強盗殺人事件の指示役として無期懲役
高野や滝川を調べても事件全体とのつながりが見えない中、久世は「出所した人間だけを疑っているのではないか」と指摘します。
そこで改めて木場と津上が関わった事件を洗い直すと、2023年に起きた強盗殺人事件が浮上しました。
資産家宅に押し入った2人組が住人の佐伯雅代を殺害し、現金1580万円を奪って逃走。実行犯は闇バイトに応募して犯行を指示されたと供述し、警察はトクリュウによる組織的犯罪として捜査を拡大します。
その結果、指示役として逮捕されたのが宇喜多健介でした。
宇喜多は実行犯と同じ強盗殺人罪で起訴され、無期懲役の判決を受け、現在は府中刑務所に収監されています。
木場が判決、津上が起訴、八重樫が捜査を指揮
この強盗殺人事件には、今回襲われた2人と八重樫がそろって関わっていました。
宇喜多を起訴したのが津上祐司。そして無期懲役の判決を言い渡したのが木場良雄でした。
さらに、この事件は八重樫が捜査一課長に就任して最初に指揮した凶悪事件でもあります。
つまり宇喜多の立場から見れば、
津上は自分を起訴した検事、木場は無期懲役を言い渡した裁判官、八重樫は自分を逮捕した捜査を指揮した刑事。
木場、津上と順番に襲われている以上、次に狙われるのは八重樫ではないか。
ここで初めて、バラバラに見えていた襲撃事件が宇喜多を中心に一本につながります。
53億円もの犯罪収益が消えていた
しかし宇喜多には、大きな問題がありました。
現在は府中刑務所に収監されているため、自分で外に出て犯行を実行することはできません。
それでも久世が宇喜多を疑った理由の1つが、トクリュウ時代に得たとされる巨額の犯罪収益でした。
宇喜多が強盗や特殊詐欺などで得た金は53億円に上るとみられていましたが、その金は1円も回収されていません。
もし宇喜多が今もその金を自由に動かせるとすれば、刑務所の外にいる人間を金で動かすことも可能になります。
刑務所にいる宇喜多が、隠し持った53億円を使って外部の人間に殺人を実行させているのではないか。
SSBCはここから、宇喜多がどのように刑務所の中から犯行を指示しているのかを追うことになります。
宇喜多は刑務所の中からどう殺人を指示したのか
高野竜二をリクルーターとして利用
宇喜多は自ら刑務所の外へ出ることができないため、実際に動く人物として高野竜二を利用していました。
府中刑務所の防犯カメラを確認すると、収監中の宇喜多と高野が運動場で隣に座り、会話している様子が残されていました。
その後、高野は出所すると外国人3人を実行役として使い、木場や津上を襲わせていたことが判明します。
つまり宇喜多が計画を立て、高野が外部で実行犯を集めて動かす、という構図だったと考えられます。
外国人3人を実行犯として雇う
木場と津上を実際に襲ったのは、金属バットを持った外国人3人組でした。
津上が殺害された約1時間後には、高野が錦糸町で3人に金を渡している姿も防犯カメラに残されていました。
高野の供述によると、外国人3人には津上殺害の報酬として1人300万円を支払っていました。
さらに3人は、次の標的として八重樫を狙っていたことも判明します。
宇喜多自身は刑務所の中にいながら、高野を通じて実行犯を動かし、裁判官、検事、そして刑事へと攻撃を広げようとしていたのです。
木場殺害で1億円、津上殺害で2億円
宇喜多が高野に提示していた報酬も桁違いでした。
木場元裁判官の殺害で1億円、津上元検事の殺害で2億円。
さらに次の犯行を重ねれば、報酬を増やしていく計画だったことも明らかになります。
狙われていた人物を整理すると、次のようになります。
| 標的 | 立場 | 宇喜多との関係 |
|---|---|---|
| 木場良雄 | 元裁判官 | 宇喜多に無期懲役判決を言い渡した |
| 津上祐司 | 元検事 | 宇喜多を強盗殺人罪で起訴した |
| 八重樫雅夫 | 捜査一課長 | 宇喜多事件の捜査を指揮した |
| 真鍋 | 警視総監 | その後の殺害対象として名前が挙がっていた |
| 小田島 | 警察庁長官 | その後の殺害対象として名前が挙がっていた |
木場と津上への復讐だけで終わる計画ではありませんでした。
高野の供述では、八重樫の次には警視総監、さらに警察庁長官まで殺害する予定だったことが判明します。
宇喜多の目的は、自分を刑務所へ送った個人への復讐から、司法・警察組織そのものを狙う計画へと膨らんでいたのです。
「ティッシュ1枚」がどうやって証拠になったのか
ビジュアルマイクロフォンとは?
宇喜多と高野のつながりは見えてきたものの、殺人を指示した決定的な証拠まではつかめていませんでした。
そこで木沢が提案したのが、「ビジュアルマイクロフォン」という技術です。
劇中では、映像に映った物体のわずかな振動を解析し、そこから周囲で発生していた音を復元する技術として説明されます。
SSBCは、津上が殺害される約2時間前に撮影された高野の車内映像にこの技術を使用しました。
音による微細な振動から会話を復元
音は空気を振動させ、その振動は周囲にある物体にも伝わります。
つまり人が話せば、その声によって車内の空気が揺れ、その影響で置かれている物もごくわずかに振動するというわけです。
SSBCが注目したのは、高野の車内に置かれていたティッシュでした。
映像に映ったティッシュの微細な揺れをビジュアルマイクロフォンで解析し、そこから高野が車内で話していた内容を復元します。
高野の車内にあったティッシュが決め手
復元された会話には、高野が外国人3人に津上殺害を指示する内容が残されていました。
さらに、
「金は津上を始末してから渡す」
「1人300万円」
そして、
「宇喜多さんは死ぬほど金を持っている」
と話していたことまで判明します。
これによって、高野と実行犯だけでなく、その背後に宇喜多がいることを裏付ける重要な手がかりが得られました。
宇喜多は刑務所の中から巨額の金を使い、複数の人間を介して犯行を進めていました。
しかし、その大掛かりな犯罪計画を崩すきっかけになったのは、車内に置かれていたたった1枚のティッシュ。
最終回のサブタイトル「ティッシュ1枚の真実」は、この捜査手法と事件解決の決め手をそのまま表したものだったといえます。
宇喜多はどうやって刑務所から金を動かしたのか
暗号資産口座を利用
宇喜多が外部の人間を動かすために使っていたのは、隠し持っていた巨額の犯罪収益でした。
高野のスマートフォンを調べると、暗号資産を現金化した履歴が残されていました。
木場元裁判官の殺害後には1億円、津上元検事の殺害後には2億円が現金化されており、宇喜多が報酬として用意していた金と一致します。
ただし、その口座から金を引き出すには、その都度パスワードが必要でした。
坂上と駒田がパスワードを伝える
最初の1億円を引き出すためのパスワードを高野に伝えたのは、宇喜多と同じ部屋にいた元受刑者・坂上洋二でした。
坂上は出所後に高野と接触し、パスワードを書いたメモを渡しています。
さらに津上殺害後、2億円を引き出すためのパスワードを伝えたのは、宇喜多と同じ作業場にいた駒田勝也でした。
駒田も出所後に高野へメモを渡し、その見返りとして金を受け取っていました。
出所者を「連絡係」として使っていた
つまり宇喜多は、刑務所の中から直接スマートフォンや口座を操作していたわけではありません。
同じ刑務所にいる受刑者へあらかじめ情報を託し、その人物が出所したあとに高野へ伝えることで、外部との連絡を成立させていたのです。
宇喜多
↓
出所する受刑者にパスワードを託す
↓
坂上・駒田が高野へ伝える
↓
高野が暗号資産を現金化
↓
実行犯へ報酬を支払う
という仕組みだったと整理できます。
ただし、劇中では「宇喜多がその都度必要になるパスワードを、刑務所内でどう把握していたのか」までは詳しく説明されていません。
描かれたのは、宇喜多が出所者を連絡係として利用し、パスワードを高野へ届けさせていたところまでです。
宇喜多の目的は何だったのか
司法制度そのものへの復讐
宇喜多の標的は、自分を有罪にした関係者だけではありませんでした。
木場元裁判官、津上元検事、八重樫捜査一課長に続き、警視総監や警察庁長官まで殺害対象に含まれていたことが判明します。
つまり宇喜多の計画は、単なる“お礼参り”ではなく、自分を裁き、刑務所へ送った司法・警察組織そのものへの攻撃へと広がっていたのです。
53億円を使って「世の中をひっくり返す」
宇喜多は、トクリュウ時代に得たとされる53億円もの犯罪収益を隠し持っていました。
本人は無期懲役で、一生刑務所から出られない。それでも金だけは残っている。
宇喜多はその金を使って外部の人間を動かし、裁判官や検事、警察幹部を次々と殺害することで、「世の中がひっくり返るようなこと」を起こそうとしていました。
自由を失った代わりに、金と人を動かすことで刑務所の外に影響を与える。それが宇喜多のいう「絶望の先にある楽しみ」だったと考えられます。
自分が死刑になっても第2、第3の宇喜多が現れると主張
犯行が暴かれても、宇喜多は反省する様子を見せません。
自分は無期懲役で、今回の事件によって死刑になるかもしれない。それでも、トクリュウによって莫大な金が動き続ける限り、自分を処罰しても問題は終わらないと主張します。
そして「第2、第3の自分が出てくる」と言い放ち、トクリュウそのものが社会を脅かし続けると訴えました。
宇喜多個人の犯罪はSSBCによって暴かれましたが、その背景にあるトクリュウという仕組みまで消えたわけではありません。
最終回は宇喜多を逮捕して終わる一方で、「犯罪者を1人捕まえれば終わりではない」という、少し不穏な余韻も残す結末になっていました。
なぜタイトルが「ティッシュ1枚の真実」なのか
最終回のサブタイトル「ティッシュ1枚の真実」は、事件解決の決め手になったビジュアルマイクロフォンを指しています。
SSBCは高野の車内に置かれていたティッシュのわずかな揺れを解析し、そこから会話を復元しました。
その結果、高野が外国人3人へ津上殺害を指示し、さらに背後に宇喜多がいることを示す内容まで判明します。
宇喜多は53億円もの犯罪収益を使い、刑務所の中から複数の人間を動かす大掛かりな計画を進めていました。
しかし、その計画を崩すきっかけになったのは、車内に何気なく置かれていたティッシュ1枚。
最後に伊垣が宇喜多へ告げた「お前の犯罪はティッシュ1枚で暴かれた」という言葉が、そのまま最終回のタイトル回収になっていました。
まとめ|53億円の犯罪を暴いたのは「ティッシュ1枚」だった
最終回では、元裁判官・木場良雄と元検事・津上祐司の襲撃事件から、府中刑務所に収監中の宇喜多健介へと捜査がつながっていきました。
宇喜多は高野竜二を外部の実行役として利用し、外国人3人に犯行を実行させ、さらに出所者を連絡係にして暗号資産口座のパスワードまで受け渡していました。
そして木場、津上の次には八重樫を狙い、さらに警視総監や警察庁長官まで殺害しようとしていたことも判明します。
53億円もの犯罪収益を使い、刑務所の中から人を動かすという大掛かりな計画でしたが、その突破口になったのは高野の車内に置かれていたティッシュでした。
ビジュアルマイクロフォンによって、そのわずかな揺れから会話を復元。そこから高野と宇喜多のつながりが崩れていきます。
巨額の金と複数の人間を使った犯罪を、最後に暴いたのが「ティッシュ1枚」だったというのは、SSBCらしい最終回だったと思います。
Season2を通してさまざまなデジタル捜査が登場しましたが、最後の最後まで「映像から何を読み取るか」が事件解決の決め手になりました。
