【相棒21】11話のネタバレと感想|1年越しの因縁決着!

2023冬ドラマ
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【相棒シーズン21】11話「大金塊」のネタバレと感想をまとめています。

今年の正月スペシャルは去年正月に放送した話の解決編となります。金塊を盗むという予告状が届き、調査を依頼したのは世間で噂の熟年探偵団だった。誰が何のために送ったのか?右京と亀山が謎に挑む。

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【相棒21】11話のあらすじ

昨年の正月に放送した話では、証拠となる音声データを削除されてしまったことで、袴田茂昭は逮捕されず終わります。そして今回、とうとう右京さんが茂昭を追い詰めるという話になります。

因縁の原因となった昨年の話の詳細は、【相棒20】11話のネタバレと感想でまとめています。

“地獄の軽業師”を名乗る者から金塊を盗むという予告状が、衆議院議員の袴田茂昭(片岡孝太郎)宛に届く。息子で秘書の袴田茂斗(森崎ウィン)は、ちまたで評判の熟年探偵団に調査を依頼する。同じ頃、右京と亀山も探偵団に興味を抱いて事務所を訪ね、茂斗と入れ違いになる。右京は何か裏があると察知し、探偵団を尾行することにした。

探偵団の串田純哉(佐藤B作)大門尚彦(斉木しげる)野崎長吉(井上肇)の3人と、尚彦の孫でリーダーの大門寺寧々(茅島みずき)たちは、袴田の自宅を訪ねる。それに乗じて右京と亀山も一緒に話を聞きに行った。右京と因縁がある茂昭は追い返そうとするが、右京を尊敬する寧々の機転により、共に話を聞けることになった。

金塊は畳の下に隠されており、その存在を出入りしていた書生なども含めてみな知っているが、場所はどこにあるかまでは知らなかった。時価総額20億円とも言われる金塊は250kgもあり、運び出すにも苦労する重さだった。右京と寧々は共に予告状をわざわざ送ってくることに疑問を覚えていた。

予告当日、地獄の軽業師が袴田宅に現れる。だが、待ち構えていた右京たちにあっさり捕らえられてしまう。男は猪鹿蝶助(本多力)という役者で、茂昭本人から余興をしてくれとリモートで頼まれたのだというが、茂昭は全く面識がなかった。

後日調べたところ、リモートで話していた茂昭はディープフェイク映像だったことが判明する。さらに金塊は偽物と入れ替わっていた。捜査一課の面々が被害届を出すよう話すが、茂昭はなぜか出さずむしろ清々しているようだった。

不思議に思った右京が甲斐峯秋(石坂浩二)に頼んで調べてもらうと、茂昭は22年前の国家プロジェクトで企業からもらった賄賂を金塊に替えていた可能性が浮上する。

誰が何の目的で予告状を送ったのか?その背後には内調の存在も見え隠れして……。

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事件の真相

右京は袴田家にあるブロンズ像に注目する。初代の像は文字どおりのブロンズ像だが、もう1つの2代目の像は銅メッキだが恐らく純金だろうと気付く。それを持って茂昭の部屋に行き話を始めた。

犯人が金の延べ棒をなぜすりかえたのか、その理由は暗示のためだった。外見が光り輝いていても、中身の伴わないものは価値がないという暗示だ。ブロンズ像も同様に2代目の像は外見が同じでも、中身に価値があるという暗示をしていた。つまり、2代目の清廉さこそ価値があるという暗示で、犯人も2代目を評価してた。

右京が庭師の本棚を調べた時、高額な古書が並んでいることに違和感を覚えた。庭師の給料ではとても揃えられない、すなわちこの本を集めた人物は茂斗だろうと。その証拠に子供向けの探偵小説に茂斗の名前が書いてあった。茂斗は幼い頃、祖父からもらった探偵小説を母親に全て焼き捨てられてしまう。禁じられたせいで余計に探偵小説マニアになってしまった。

小説的趣向は必要に迫られたためだろうと右京は推理する。茂昭が金塊を滅多に見ないことを知っていた茂斗は、盗んでも当分気付かれない反面、暗示も伝えられないジレンマに陥る。そこで盗難騒ぎを起こすことで、金塊がすりかえられていたことに気付いてもらうよう仕向けた。

全てを知った茂昭は余興だといって右京に帰るよう命じる。すると右京は今の自分に嫌気が差しているのではと話し始める。茂昭は元々清廉潔白な父親を理想としていた。父はそのせいか議員としては、ぱっとしない存在だった。妻はそれをよしとせず、祖父のような豪腕を求めた。婿養子である茂昭は立場上妻に歯向かえず、理想を捨てて悪事に手を染めざるをえなかった。

自分の思いに反して茂昭は、金塊の価値が上がるのと同じく出世した。茂昭にとって出世のシンボルである金塊は、まるで汚い自分を見るようで嫌だった。だから滅多に見ることはしなかった。追い詰められた茂昭は議員を引退すると言い出す。それを聞きつけた茂斗は早まるなと止めた。右京はさらに茂昭が絶望した理由を話し続ける。

茂昭の音声データは頼んでもいないのに内調が勝手に削除した。あの時、社は茂昭をコントロールしようと考え、あえて削除して恩を売ることに決める。茂昭は議員でいる限り、内調に指図されなければならない惨めさに絶望したのではないか、右京はそう考えていた。

右京は引退したいならご自由にと告げた後、「首を洗って待ってろ!」と捨て台詞を吐いて去っていった。亀山は茂斗に、君が父の理想を引き継げと励まして出て行った。

2人が去った後、茂斗は茂昭になぜ事件を起こしたのか真の目的を語る。父を苦しみから解放したかったからだった。茂昭は理想を捨てたことにより、思い悩み続けていた。金塊が盗難に遭えば肩の荷も下りるだろう、そう思って計画したことだった。

それを聞いた茂昭は下りたとつぶやき「先生はよせ、親子だろ」と泣きながら父親に謝る茂斗を抱き締めた。

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11話の結末

大河内監察官が特命係を訪れ、亀山を正式に警察官として再雇用することに決まったと報告する。驚いた亀山は衣笠副総監に話を聞きに行くと、茂昭の要請で決まったことだと教えられた。茂昭は亀山が茂斗へとかけた言葉に感謝し、口ぞえをしてくれたのだった。

右京はカフェでUSBを受け取る。それは内調が消したはずの音声データだった。きっと切り札として内調は控えを持っているはずだろう、そう考えた右京は青木に頼みデータをコピーさせた。内調も表沙汰にできないだろうから騒げないと踏んでいた。

その後、茂昭は殺人事件関与の疑いで逮捕される。自宅から連行される茂昭を大勢のマスコミが報じていた。社はテレビでそれを見ながら「この件は忘れましょう」と不機嫌になった。

寧々の通う大学のミステリーサークルで、右京の書いた小説を探偵団のみんなが読んでいた。後で感想を知らせると右京へ無邪気に電話する寧々だが、右京は亀山を誘って本をただちに消去しにいかないとと慌ててた。

右京と亀山、2人で歩きながら一年を振り返る。一番のニュースは亀山が帰国したことだと言う右京、亀山はそれは言いすぎだと言いながらも嬉しげだった。

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【相棒21】11話のまとめと感想

一年越しの事件が解決し、黒幕が逮捕されたという話でした。

例年の話に比べて微妙な回で、まるで通常回のようなスケール感の話です。熟年探偵団の必要性もあまりなく、そんなことよりももっと初代や2代目がどんな人物だったのか、ちゃんと場面で説明して欲しかったです。2代目は清廉な人物で初代は豪腕だと言いますが、そんな場面は一切出てこず、ただただセリフだけで説明します。なので茂昭が実は憧れていたと言われてもいまいち響きません。

例えば初代はその豪腕ぶりで今では犯罪になるようなことをしていたとか、下手すれば人が死んでいるとか、そういう回想シーンが欲しかったです。2代目もその清廉ぶりから上に疎まれて端に追いやられたが、議員仲間からは信頼が厚かったというエピソードなどを入れて欲しかったです。また、茂昭が婿養子がゆえに妻に頭が上がらない関係性を、過去に遡ってもっと描いてもらえないとピンときません。

いずれにしても、言葉だけの説明しかないため、何とも薄っぺらな話に感じてなりませんでした。ただ、所々以前からの相棒ファンを楽しませるものとして、シーズン4の「監禁」のシーンが右京さんの書いた小説絡みで出てきたりします。今回は誰も死なない回で、きっと一番の被害者は猪鹿蝶助だったのではないかと思いました。

【相棒21】11話のいいセリフ

絶対に諦めるな。諦めるという事は、自分への敗北だ。

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