WOWOWで2020年5月24日から放送開始した【太陽は動かない】1話のネタバレと感想をまとめました。
藤原竜也さんと竹内涼真さんが初共演した、劇場版も公開予定のドラマ版となります。諜報員の2人の活躍を描く、ノンストップサスペンスです。
【太陽は動かない】1話のあらすじ
国際都市博の会場建設予定地で、爆発事故が起きる。鷹野一彦(藤原竜也)は爆発現場で起爆装置を発見し、事故ではなく人為的なものでプロのしわざだと確信する。中尊寺信孝(石橋蓮司)から依頼を受けたAN通信の鷹野は、さっそく調査を始める。ただ、今回から相棒として新人の田岡亮一(竹内涼真)と一緒にやるよう、風間武(佐藤浩市)から命令され2人で調査にあたる。
都市博建設予定地を巡り、湾岸派と西東京派で対立をしていた。中尊寺は湾岸に再び話を持っていくため、爆破計画をしていたが事前に情報が漏えいしたことで断念した。しかし、今回その爆破計画が何者かに盗まれ実行されているのではないか?鷹野はそう考えていた。
中尊寺の第一秘書である永島徹(吉田鋼太郎)は、湾岸に誘致するのは反対だった。だが、爆破事件を起こしてはいないはずだと鷹野は考える。犯人の狙いは恐らく中尊寺一派に大きなダメージを与えること、そのために次の爆破目標はメインパビリオンだと気づく。
鷹野と田岡は建設予定地へ行き、爆弾の解除に挑むが……?
【太陽は動かない】1話のネタバレ
国際都市博を2023年に東京で開催される予定で、その建設予定地で爆発事故が起きることから話は始まります。
【太陽は動かない】1話のネタバレ(クリックでジャンプ)
1:爆発事故発生
2020年9月8日午前11時ごろ、立川市の都市博情報未来館建設地で爆発事故が発生します。瓦礫と化したその現場に、消防隊員の格好をした鷹野がいました。鷹野は瓦礫の中から起爆装置を見つけて持ち帰ります。
その後、元副総理で衆議院議員の中尊寺信孝のところへ行き、この爆発は人為的爆破だと告げます。現時点ではガス管設置の際の事故としていますが、いずれそれもバレるだろうと秘書の永島は言います。
すると中尊寺は首謀者を探し出して欲しいと依頼し、AN通信が正式に依頼を受けて鷹野が調査することになりました。
爆発は事故ではなく意図的なものだった
1-1:背後にある政治的対立
都市博建設計画には今の現場の他に、既存の施設を改修する都市部の湾岸案というものがありました。その湾岸案を推進していたのが、与党最大派閥である中尊寺とその一派だったのです。
しかし、最終的に西東京案が採用され、建設が始まったという経緯があります。中尊寺はなんとか湾岸案に戻そうと、あの手この手を考えていたという前提となります。
そこで鷹野はある人物のところへ行きます。それは指定暴力団 武吉会 三代目会長の佐々木肇のところです。佐々木は話すことはないと言いますが、鷹野はある情報と交換を持ちかけます。
それは密入国のブローカーの男の行方と交換です。佐々木はこの男のせいで、身内に逮捕者を出してしまいました。ので、その行方を知りたかったのです。
2:AN通信とは?
鷹野が所属しているAN通信とはいったい何なのか?表向きはアジアの広範囲に支社を持つニュース配信会社ということになっています。設立に至るまでの経緯を、永島が説明してくれました。
2-1:GMN構想とは?
- 80年代にアジアのCNNを作ろうという構想があった
- アメリカ、ヨーロッパ、日本のそれぞれでニュースを集める
- アジア周辺のニュースは日本が集める
- 毎日8時間交代で放送し、24時間のワールドニュースを作るのが目的
しかし、これが昭和が終わるのと共に構想が立ち消えになります。そのときに設立された企業名義の海外隠し口座に莫大な国家予算が流れ、AN通信が作られました。
このGMN構想を追っていた新聞記者が風間だと、後に出てくる週刊誌でわかります。記事は「国家の陰謀!?消えた国家予算の行方は?“GMN構想”を追っていた新聞記者死亡か!?」と煽っています。
中見出しには「近所の人たちはその家に住む新聞記者の姿をしばらく見ていなかった。その記者が追いかけていたのは、日本の“消えた国家予算”。記者は、果たして真実にたどり着いたのか?110番通報をきっかけに、あるマンションの一室から男性の遺体が見つかった」と、あります。
風間は実際生きているので、身代わりの死体を置いて死んだことにしているのか?車椅子に乗っている理由なども謎のままです。
2-2:現在のAN通信
今のAN通信は国境を股にかけた諜報部隊であり、情報を高値で売ることを生業にしている産業スパイです。
みなと人権センターの落合は、中尊寺に何らかの因縁があります。そこで、彼と懇意にしているらしいAN通信について調べます。
AN通信の諜報員たちは、幼少時に虐待を受けたり親から捨てられた子供たちで、養子にされた後、新しい名前を与えられて徹底的に訓練されるといいます。
番組内で出てきたウェブサイトにあった情報を引用します。
AN通信
- 正式名称:Asia Net communications
- GMN構想で使われるべき金がプールされ作られた組織
- 表向きは、アジアに各支社を持ち、世界的ニュースを配信するネット通信会社として運営しているが、裏の顔は産業スパイとして活動している組織である
- 主に産業スパイとして雇われているAN通信の諜報員たちは幼少期に虐待を受けたり、親から捨てられた子供たちである
AN通信 会社概要
- 東京に本社を置く、世界的ニュースを配信するネット運営会社
- 社員数は50人規模の中小企業
- AN通信は、東京本社の他に上海支局・ホーチミン支局・ソウル支局・バンコク支局などがある
- AN通信が配信する映像は、世界の政治や経済などが主である
アジアネットホールディングス
- AN通信の前身である
- アジア版CNNを創設するというプロジェクトの破綻と同時に関連会社が倒産手続きをとる中、唯一経営陣を総入れ換えした後、AN通信として存続している
産業スパイ(諜報員)
- 諜報員として活動するものたちは、幼少期に虐待を受けたり、親から捨てられたりした子供たちである
- その子供たちは、世間では死亡したと報じられる
裏の顔
- AN通信の一部の社員は、産業スパイとして活動している
- 産業スパイが盗んだ情報は、各国の情報機関が高値で買い取っている
- AN通信は、産業スパイを秘密裏に育成している
そしてAN通信の諜報員たちにはある掟があります。
AN通信は諜報員が24時間ごとの本部への定期連絡を怠れば、情報を持ち逃げしたとみなし、遠隔操作で体内に埋め込んだ起爆装置を発動する。
諜報員は5分以内に通信機器で、解除の申請をしなければ爆殺される。
本当にそんなことがあるのか?鷹野が後に語ります。
- AN通信は産業スパイ
- 諜報員は幼少時に虐待を受けたり、親に捨てられた子供たち
- 諜報員は報告を怠ると遠隔操作で爆殺される
3:新人教育
風間からそろそろ新人を育成しろと言われ、拒否権なく田岡と組まされます。なんだかんだいいながらも、エージェントとしての心得を教える鷹野に、田岡は胸の爆弾について本当に爆発するのかと聞きます。
鷹野は8年前、自分の目の前で爆発して死んだやつを知っていると答えました。どうやら本当に爆発するようです。しかし、この爆弾は35歳になると外され、代わりに大金がもらえ自由になれるという話です。
3-1:任務内容
今回の任務内容について、改めて鷹野は田岡に確認をします。その内容を経緯を含めて語ります。
- 都市博開催地が西東京に決定した
- 中尊寺は何とかして湾岸案に戻したかった
- そこで佐々木を使い深夜にガス漏れを装い爆破しようと考える
- 直前に情報漏えいの可能性を知って大手ゼネコンが怖気づく
- 爆破計画は凍結された
- その計画を何者かに乗っ取られ実行された
- 元々の首謀者である、中尊寺一派に目が向けられるのも時間の問題
- 疑いの目が向けられる前に、爆破の首謀者を見つけ出すこと
元々本当に中尊寺は爆破しようとは考えていたことがわかります。鷹野たちの任務は怪しまれる前に本当の首謀者を見つけることです。
- 鷹野の目の前で爆死した諜報員がいる
- 中尊寺たちが疑われる前に、爆破の首謀者を見つけるのが今回の任務
4:永島との駆け引き
鷹野たちは中尊寺に会いに行きますが、対応するのは第一秘書の永島でした。そこで鷹野たちの掴んだ情報をいくつか話します。
- 佐々木は今回の爆破には関与していない
- 爆破の計画を乗っ取ったのは第三者の可能性が高い
- 永島はこの計画にリスクが大きすぎると反対だった
- あの爆破はプロの手口
- 本来の計画ではメインパビリオンを爆破する計画だった
佐々木が関与していないという情報を掴んだ鷹野が代わりに教えた情報の結果、テレビのニュースでは“共同住宅で火災 1人死亡”というニュースが流れます。死亡したのはペナム共和国国籍のクラッチ・メンドーサという男でした。佐々木たちは情報を元に報復をしたのです。
当初の全貌が開示されていない、そう感じた鷹野は永島を挑発して情報を引き出します。すると、元々はメインパビリオンが爆破される予定だったのに、今回爆破されたのは片隅の施設でした。これでは建設は中止にならないと永島は言います。
鷹野はここで首謀者の真の狙いを考えます。
4-1:首謀者の真の狙い
鷹野と田岡、二人で車に乗りながら首謀者の狙いはなんなのか?推理します。
- 中尊寺の計画を実行してももみ消されることを想定しているはず
- 最初の爆破は前フリ
- 隠ぺい工作をさせた上で中尊寺たちに完全にダメージを与えたいはず
- メディアが騒いでいる今が最適で最悪
- 中尊寺の立てた計画通り、今度はメインパビリオンが爆破される
二人はそう結論付けて建設現場へ車を走らせます。
首謀者の目的は中尊寺一派にダメージを与えるため、メインパビリオンを爆破する
5:緊迫の爆弾解除
既に何者かにより警備員は拘束され、爆弾が仕掛けられていました。鷹野たちは到着後、爆発物反応があると検知し解除に向かいます。
宙にぶら下げられた巨大な爆弾を、二人は宙吊りになりながら解除を始めます。非常に複雑な構造で、とても一人では解除できそうもない代物です。鷹野は冷静に手順を一つずつ踏み、田岡に指示を出します。
すると突然起爆装置が起動し、あと3分で爆発するカウントダウンが始まりました。直接回線を切断するしかなく、田岡がそれを任されます。鷹野は設計図を見ながらどの線を切ればいいか指示します。
田岡はここでヘタレてこんなことを言いますが、冷静な鷹野は任務遂行を優先させます。
田岡:時間がないから避難を呼びかけたほうが…
鷹野:それは俺たちの仕事じゃない
田岡:拘束された警備員はどうなる?
鷹野:俺たちは正義の味方じゃない
今度は1分を切った警告音が鳴り始め、田岡はパニックになり諦めようとします。しかし、鷹野が青龍瀑布の話をし始め、それを思い出して冷静になれといいます。正気を取り戻した田岡は、順番に一つずつ回線を切っていきました。
そして最後の一本を切り、残り3秒52を残して何とか停止させました。
爆弾の解除に成功する
6:【太陽は動かない】1話の結末
何とか任務を追えた2人は現場を後にします。パニクった田岡に対し、鷹野は「お前は心が弱すぎる。あれぐらいで取り乱すようじゃ使い物にならん。今すぐ南蘭島へ帰れ」と怒ります。田岡は田岡で「あなたとは合いそうにない」といいお互い険悪な状況です。
そんな田岡が見ていた起爆装置の基盤を見た鷹野は、「そんなバカな」と何かに気づいて車を止めました。すると、会場のメインパビリオンが爆発してしまいました。解除したはずなのになぜ?
どうやら、解除していたのはダミーの爆弾で、そのそばに本物の爆弾が隠されていたということがわかります。鷹野たちが解除するのも想定内だったのです。そして一連の爆破は“テロ”として警察は捜査を開始します。
その頃、香港にいた山下は風間にこの件にも関係ありそうな、きな臭いことがあると伝えて潜入します。
永島は訪ねてきた周をあしらって追い返そうとすると、「おつきあいがある人たちですよね?」といわれある写真を見せられます。そこには鷹野と田岡が宙吊りになって爆弾を解除している場面が写っていました。
鷹野は壊れた腕時計を見つめ「生きていたのか…」とつぶやきました。
メインパビリオンは別の爆弾で爆破される
7:【太陽は動かない】1話の要約
【太陽は動かない】1話の感想
映画と連動しているドラマなだけあって、とにかくお金がかかっています。それはCGにしろキャスティングにしろ、普通のドラマ以上に派手です。映画のようなドラマです。
主役の2人はもちろんのこと、脇を固めるキャストもいいです。石橋蓮司さんと吉田鋼太郎さんの2人が出演しているのが、個人的には見ていて楽しかったです。
ここのところ“謎の男”枠ばかり演じている安藤政信さんが、やっぱりまた謎の男です。今回もミスリード要員なのか、本当に何かしら関係しているのかは現時点では謎です。恐らく鷹野の目の前で死んだと言われている人物なのではないか?そんな気がします。
色々突っ込みどころはあります。特に爆弾解除のシーンはコントのように笑いを入れてきます。しかし、それを吹き飛ばす勢いで話を進める強引さが、逆にテンポを損なわず良かったです。
ある意味、昭和の任侠・アクション映画のような雰囲気で突っ走ります。中でも出てくる車が懐かしくも格好よく、製作者の強い拘りを感じました。
【太陽は動かない】1話のその他気になったこと
- 仁菜ちゃんのパパだと優しい佐々木
- アロハシャツを着た隠れたつもりの男、田岡
- 田岡が無能だと鷹野が困る
- 成り上がり連中とは話している暇がない中尊寺
- 存在しないものと思ってくださいといわれる田岡
- ランドセルしょって歩いてたんじゃないかという嫌味をいう永島
- 警備員のことは助けない
- ミッションインポッシブルっぽい演出
- コントのように聞き間違える田岡
- 転校生の女と滝を見に行った鷹野
- 爆発した破片はなぜか2人には当たらない
- 愛人といちゃいちゃしている永島
- 少々“待たない”とキレる永島
- なぜかカタコトで周と話す永島
【太陽は動かない】1話のまとめ
都市博建設会場爆発事故の裏側に隠された謎は、政治的な問題が見え隠れするものでした。何者かが中尊寺を陥れて新たに権力を掴もうと画策しているのか?そんな雰囲気です。
誰が何のために爆破を起こしているのか、初回はまったくわかりません。それと同時に中国の通信事業者や、香港での潜入など、すべてが一本の線にやがて繋がるのか、伏線だけが散りばめられています。
鷹野と田岡という諜報員が、命をかけて任務を遂行する緊迫したシーンや、派手に爆発したりするシーンが物語を盛り上げます。2人が最後まで無事に今日も生き延びれるのか?見ていて飽きさせない回でした。
次回は5月31日22時から放送予定です。
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