【サイレント・ヴォイスシーズン2】最終回「ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン」のネタバレと感想をまとめました。
今回のゲストは石田法嗣さんです。若者に絶大な人気を誇る若き政治家が、殺人事件に関与しているのか?ネットの世論に絵麻も追い詰められていきます。
【サイレント・ヴォイス2】最終回のあらすじ
新聞記者の柳瀬茜(鮎川桃果)が違法薬物の過剰摂取で死亡する。容疑者の宇和島啓介(阿部遼哉)を取り調べるがなかなか自供をしない。しかも宇和島は今若者に絶大な人気を誇る現職の国会議員、藤川純希(石田法嗣)のボランティアスタッフだった。そのため、警察では強く追求することができず悩んでいた。
茜の母親(角南範子)は藤川に会いに行くといって出て行ったと証言し、亡くなったマンションの名義は藤川のものだった。絵麻(栗山千明)は藤川は何かを知っていると睨み、聞き取りを開始する。
しかし、藤川からはなだめ行動が出たと思えば出なかったりする。取り調べに不満を抱いた藤川は、30万人のフォロワーを使い絵麻を追い詰めていく……。
【サイレント・ヴォイス2】最終回のネタバレ
今回の聴取対象者は現職の国会議員です。絵麻は圧力に負けずに戦えるか?
【サイレント・ヴォイス2】最終回のネタバレ(クリックでジャンプ)
1:事件発生
今回起きた事件はこういう事件でした。
- 被害者:柳瀬茜 25歳
- 職業:東都新聞記者
- 死因:薬物中毒によるショック死
- 第一発見者:宇和島啓介
クラブで知り合った宇和島と茜は、その後宇和島のマンションで飲み直します。宇和島がトイレから戻ってくると、茜が死んでいたというのが宇和島が語る事件の経緯です。
宇和島には薬物所持の前科があり、茜には前科がありません。また、宇和島は現職国会議員の藤川純希のボランティアスタッフであるため、警察は議員が関わっていることにしたくなく、宇和島のみが関わっている方向で捜査する方針です。
藤川が話しているのをテレビ見た絵麻は、マイクロジェスチャーが出ているのを発見します。藤川は何か知っている、そう感じて聴取に呼びます。
2:1回目の聞き取り
若き政治家である藤川純希とはどんな人物なのか?軽く説明します。
- たった1人の政党ワンフォーオール・オールフォーワン、通称ワンオーワンの党首
- 若者から圧倒的な支持を受けて当選
- 若者向けの政策を掲げている
- ネット上では圧倒的な人気を誇る
- SNSのフォロワーは31万人
- 企業献金を受け取っていない
たった1人の政党なのに、なぜか次回の選挙では大きく議席を伸ばすと見られていると説明されます。謎です。主にネットでSNSや動画などを使って選挙活動をしています。
絵麻はいつものようにサンプリングをした後、質問を始めます。
絵麻:柳瀬茜が薬物を摂取した時間帯、事務所にいたということですね?
藤川:はい
マイクロジェスチャー=事務所にいなかった
絵麻:柳瀬茜が亡くなった日、マンションの部屋に行った?
藤川:いえ、行ってません
なだめ行動=藤川はあの日部屋に行った
絵麻:柳瀬茜と一緒にあの部屋に行ったことは?
藤川:彼女と会ったのはあの日が初めてですので
なだめ行動なし
絵麻:柳瀬茜とはあの部屋に行ったことはない?
藤川:ええ
マイクロジェスチャー=藤川はあの日茜と一緒に部屋に行った
絵麻:茜が薬物を飲んだとき、あの部屋にいなかったということですね?
藤川:あの日、部屋には行ってないといってるでしょ
マイクロジェスチャー=茜が薬物を飲んだとき、藤川はあの部屋にいた
絵麻:茜に薬物を飲ませたのはあなたではない?
藤川:もちろんです
なだめ行動なし=藤川は茜に薬物を飲ませていない
藤川:僕が彼女を殺したとでもいうんですか?そんなことするはずがない
なだめ行動=茜を殺害している
わかったこと
- 藤川は茜が死んだ部屋にいた
- 藤川は茜に薬物を飲ませていない
- 藤川は茜を殺害している
藤川は不愉快になって出て行き、別の事件の部屋の前で立ち止まります。しかし、すぐに歩いていきました。
2-1:茜の母親の話
藤川に会いに行くと証言した、茜の母親に話を聞くことにします。
- 母子家庭で育ったので、自分と同じような貧困家庭を救いたかった
- 「歌舞伎町で生き抜く 家出少女の現実」という記事を書いていた
- 具合が悪いのに藤川に会えるから、スクープが取れるかもしれないと出かけた
- 誕生日プレゼントでスマホをくれた
- スクープ記事の内容はわからない
- ノートパソコンが見つかっていない
出掛けに母親へスマホをプレゼントする際、「もし私に何かあったら…」といって渡されました。あの時、止めておけばよかったと母親は後悔します。
2-2:藤川の逆襲
聴取を受けたときに嫌な思いをした藤川は、絵麻に対して逆襲をします。と、いっても藤川が直接手を下すわけではありません。31万人のフォロワーが勝手に動き出します。
事情聴取を受けたことをマスコミに知られ、囲み取材を受ける藤川は不当な扱いを受けたと、絵麻の名前こそ出しませんが文句を言います。するとフォロワーが特定に動き出しました。
- 藤川議員を取り調べした警察官・楯岡絵麻 深夜の奇行
- 連日合コン会場に入り浸り 部下がパワハラで異動願い
とSNSで実名を晒され拡散されます。そのときに一緒にあった写真は、東野のネクタイを引っ張って絡んでいる写真でした。パワハラというかいじめだとか、楯岡ヤバいなど書き込みが相次ぎます。
このお陰で絵麻のSNSのフォロワーは3000人増えたようです、全てアンチですが。
3:2回目の聞き取り
東野に藤川が出入りしているクラブへ聞き取りに行かせた結果、興味深い写真が手に入りました。その件で藤川を再び呼び出します。
その写真は藤川が違法薬物を使用している写真です。そこで絵麻はこう推理します。
- 茜は藤川が違法薬物を使用した証拠を握っていた
- それに気づいた藤川は証拠の入ったノートPCを奪おうと、宇和島と一緒に彼女をマンションに連れ込んだ
- 宇和島は藤川の指示で飲み物に薬を混ぜ、その隙にPCを奪おうとしたが茜が過剰摂取で倒れてしまう
- 罪から逃れるため部屋には宇和島1人しかいなかったことにした
- 茜に薬物を飲ませてはいないが、彼女を殺した
すると藤川から“3つのF”が現れます。しかし、写真は3年前のもので今はもうやめているし時効だといいます。
絵麻:でもあなたは柳瀬茜さんを殺した
藤川:僕が?何を根拠に?僕は柳瀬茜さんを殺していない
なだめ行動なし=茜を殺害していない
こないだはなだめ行動が出たのになぜ?悩む絵麻の耳に宇和島が自供したという連絡が入ります。
絵麻:あなたが柳瀬茜さんを殺したの?
宇和島:ああそうだよ
なだめ行動なし=宇和島が茜を殺した
わかったこと
- 藤川は茜を殺害していない
- 宇和島は茜を殺害した
3-1:ヒントタイム
その後、藤川の薬物検査は陰性でした。ますます警察批判が強くなってきます。
「藤川議員に対する不当な取り調べを許すな!」こんな声がSNSで上がり始めます。1.1万件のリツイートに14.6万件のいいねがついています。
- 証拠もないのに被疑者を犯人扱いとか、楯岡とかいう女刑事最低すぎるっしょ
- 女の勘に頼ったクソ捜査お疲れさまです。さっさと辞職してください
こんなコメントがついて炎上しまくってます。筒井や綿貫も他にもやらなきゃならない事件があるのだから、この件はもう終わりにしろといいます。その他にもやらないとならない事件とは何か?
- 全裸の女性遺体が山中で見つかった
- 本人証明できるものはなく、顔は石で潰されていた
- 死因は布のようなもので口を塞がれ窒息死
- 肺から繊維が検出された
- 唯一の手がかりは腹部の傷
という身元不明の遺体が発見された事件です。この事件は藤井への1回目の聞き取りで、帰り際に立ち止まって見ていた部屋でやっていた事件です。
シオリが東野にどら焼きを食べてしまったことを責められます。東野はもう一個あったはずだといいますが、シオリがいうには一個もなかったといいます。東野は綿貫のポケットに入っていたことを思い出しました。
この2人のやり取りで絵麻はひらめきます。もう1つあったのにという言葉がヒントになりました。カギは柳瀬茜が書いた新聞のルポと、藤川を特集していた雑誌の記事。それらの共通点とは?
ここまでのまとめ
藤川は茜に薬物を飲ませてはいないが、「彼女を殺していない」という言葉に対してなだめ行動があった。その後、「茜を殺した?」と聞くとなだめ行動はなかった。
4:3回目の聞き取り
絵麻は謝罪を理由に藤川を呼び出し、彼が写っている沢山の写真を見せます。プライベートから有権者と握手しているようなものまで、見せていくとある3枚だけ反応が違うことに絵麻は気づきます。
- 有権者と握手する写真=後悔のマイクロジェスチャー
- クラブでの集合写真=後ろめたさのマイクロジェスチャー
- プライベートでの写真=苛立ちのマイクロジェスチャー
この3つの写真に共通しているのは、背後にある女性が写り込んでいました。それは茜が新聞のルポで取材した家出少女です。彼女は藤川のボランティアスタッフもしていて、名前はリカと名乗っていました。リカは茜が死亡した日以来、クラブに顔を出していないようです。
ここで絵麻が事件の経緯を推理します。
ここまでは序盤に絵麻が推理した流れとほぼ同じです。真相はここから先にありました。
リカがあの時救急車を呼べば茜も助かったかもしれない。「彼女を殺した」でなだめ行動が出たのは、茜に対してでなくリカに対しての反応だったのです。あの場に死体はもう1つあったというのが真実です。
ちなみに唯一の手がかりである腹部の傷は、何かを引きちぎられてできたものでした。それはリカのボディピアスを引きちぎったものだと、リカの写真から想像できます。
なくなっていたノートPCの中身はなんだったのか?絵麻が藤川に聞きます。
絵麻:彼女のPCにはスクープ記事が入っていた?
藤川:そんなものは知らない
なだめ行動なし=本当に知らない
パスワードがかかっていて開けれなかったのか、藤川は記事の中身は結局わかりませんでした。PCが見つかれば証拠になるといいますが、それはもう処分されてしまってありません。
しかし、ないものからわかることがあると絵麻はいいます。それはベッドのシーツも上掛けもあるのに、なぜか枕だけがないという事実です。枕カバーの繊維と肺の中から検出された繊維が一致すれば、証拠となりうると絵麻は告げます。
すると藤川はキレて今から撮影して生中継する、30万人のフォロワーが黙ってないぞ。みたいなことをいいます。絵麻はどうぞと告げて困るのはあなただと余裕です。
わかったこと
- 茜を殺害したのは宇和島
- リカを殺害したのは藤川
5:ドラマの結末
結局茜はなんのスクープ記事を追っていたのか?それは母親にプレゼントしたスマホからわかります。彼女は金融大臣の不正献金疑惑を追っていたのです。そのときの音声データが母親にあげたスマホから見つかります。
藤川は元々金融大臣の疑惑について国会で追及していました。なので、茜は持っていた音声データを藤川に渡していいものか、藤川が信用できる人物か見極めるため、リカに頼んであの日会わせてもらったのです。
要するに藤川は茜を敵だと思っていましたが、茜は味方だったのです。それに気づかず後ろめたいことがあるものだから、リカも茜も殺害してしまったというのが今回の事件の全貌となります。
すると藤川はキレてリカも茜もどうでもいい、革命を起こすには多少の犠牲はつきもの。みたいなことを言い出します。絵麻は呆れてこう返しました。
いいたいことはそれだけ?承認欲求丸出しのジュンジュンちゃん。
そう告げた後、大脳辺縁系に枕の行方をたずねるため、地図を取りだすところで話は終わります。
6:【サイレント・ヴォイス2】最終回のネタバレまとめと要約
柳瀬茜殺害犯と動機
犯人:宇和島啓介
動機:茜のノートPCを奪うため、藤川に指示されて酒に薬物を混入した
リカ殺害犯と動機
犯人:藤川純希
動機:茜が倒れたのを見てリカが救急車を呼ぼうとするのを阻止するため殺害
【サイレント・ヴォイス2】最終回の感想
最終回の話は7話の監督の話のよう理由でなだめ行動が出ず、5話の棋士の話のような動機で終わります。なだめ行動が出たり出なかったりするのは、監督のときと同じで聞き方の問題でした。そして、後ろめたいことがあるから、棋士のように先回りして殺人を犯すという話です。
元薬物使用者で更正したらしい人物が、ネットを使って支持者を集めます。それもこれも藤川の場合、絵麻が指摘するように承認欲求が高いだけです。もっとも、政治家になる人は多かれ少なかれ、こういうタイプの人がなるのかもしれません。
彼はフォロワー30万人の上に立つ男と自分を評しますが、政治家の場合、30万人の声の代弁者であってむしろしもべです。偉くなると人は勘違いしがちなので、気をつけたいものです。
リカと茜、2人の女性の扱いの差が、なんとも気の毒に感じました。かたや誰にも心配されず行方不明になっても探されない女性と、家族や職場の人が心配して探す女性。リカは自ら望んで家を出たようですが、それでも“死”を迎えたときの物悲しさは気の毒に思いました。
会社や家庭、何かしら所属していない人の場合、こうやって捨てられてしまうのか。同じ“命”にも関わらず、まるで価値が違うような結果がなんともいえない気分にさせます。
【サイレント・ヴォイス2】最終回のその他気になったこと
- 「私たち若者」と自分も含める絵麻
- ジュンジュン呼びをする絵麻
- クラブのイントネーションが違う絵麻
- どら焼き食べるか喋るかどっちかにしろと怒られる東野
- 絵麻のパワハラは事実無根とはいいがたいという東野
- 絵麻の増えたフォロワーは全部アンチ
- 実は彼女がいたことないのでは?と突っ込まれる東野
【サイレント・ヴォイス2】の総評
【サイレント・ヴォイス シーズン2】の全話視聴して良かった点と悪かった点をまとめました。
良かった点
- 安定しているシリーズもの
- 新メンバーの東野が馴染んでいた
悪かった点
- 前シーズンのほうがゲストの平均値が高い
- ネタ切れ感が出てきてる
良かった点はシリーズものなため、やっぱり話が安定しています。その反面、いつも同じ流れなのでワンパターンに感じます。しかし、ワンパターン化していくことが味にもなります。なのでここは好みによって評価が分かれるでしょう。
新メンバーの東野も違和感なく馴染んでいました。次シーズンでは北野になったり南野になったりするかもしれませんが、それはそれで楽しみな気もします。
悪かった点としては、前シーズンのほうがゲストの平均値が高かったです。予算的な問題もあるのであれですが、個人的にはイタコ体質の女優さんや、キレ芸が得意な俳優さんを呼んでくれると見ていて面白いです。
どういう順番で物語を考えているかはわかりませんが、今シーズンは最終回ですら直近の他の回を足したような内容でした。なのでネタ切れ感が出てきているのではないかと感じました。
とはいえ、全体的に通して見るとやっぱり見ていて面白いです。ちょっとした間違い探しをしているような、推理ゲームをやっているような構成もいいです。答え合わせの前に気づくと、ちょっと嬉しかったりします。
次シーズンもあれば視聴したいドラマの一つです。
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