【科捜研の女シーズン21】10話「新春かくし芸鑑定」のネタバレと感想をまとめています。
クマの爪で引っ掛かれたような遺体が発見され、身元を特定したところ反社の人間だったと判明する。疑惑の警官が容疑者に浮上し、マリコたちはかくし芸で居場所を突き止めるが……。
【科捜研の女21】10話のあらすじ
?放送開始まで??あと30分?
— 【公式】『科捜研の女』 毎週木曜よる8時?? 次回2/10?? 第11話? (@kasouken_women) January 20, 2022
今夜は…
??グルメあり
?????♀?神楽芸あり(めでたい!)
??社会派展開あり
でなおかつミステリー濃いめの大凝縮回?
とにかく必見です??
ぜひ #リアタイ & #実況 & #感想 を??
ハッシュタグは #科捜研の女 でお願いします???♂?#沢口靖子 #内藤剛志
ゲスト #林家正蔵 #吉住 pic.twitter.com/SzP47CrUDy
頭にクマの爪で引っ掛かれたような傷がある遺体が発見される。被害者は指定暴力団貴船組のフロント企業で、キフネ・プランニングの社員・才賀春樹(小堀正博)だと判明した。
現場に落ちていた鼓に付着した指紋から、烏丸署の生活安全課課長・高安順二(林家正蔵)の指紋が検出される。高安は10年前までマル暴の刑事をしていた人物だった。
土門(内藤剛志)たちが聞き込みに行くと、高安は防犯の講演会で傘回しや獅子舞をやっていた。現場に落ちていた備品の鼓の件を館長の岩井綾香(高橋かおり)に聞くと、確かにここにあったとは言うがいつ紛失したかは不明だった。
才賀がここに立ち寄ったことは確かだが、綾香は才賀を見ていないと言う。高安にも面識があるかをたずねてみるが知らないと言う。
一方マリコ(沢口靖子)たち科捜研では才賀の胃の内容物から、あるカフェで販売しているめんたいコロッケサンドではないかと推測する。その店は土門たちが聞き込みに行った、はんなり会館の近くにある店だった。
オーナーの間宮栞(吉住)は副業でカフェを営み、本業は食品会社に勤めていた。事件当日に才賀は来店したが店で食べずにテイクアウトしたという。その後、面白い芸を見に行くと言っていたとの証言を得る。
そこで、はんなり会館の防犯カメラ映像を調べたところ、裏口から入っている才賀の姿が映っていた。被害者は誰に会いに来たのか?マリコたち科捜研メンバーがかくし芸鑑定をすることで、真相を暴こうとするが……。
【科捜研の女21】10話のネタバレ
いつもの科捜研のようにお笑い要素のある回ですが、副業や会社のあり方に対して疑問を投げかける社会派な終わり方をします。
事件関係者
- 高安順二…林家正蔵
京都府警烏丸署 生活安全課 係長 - 岩井綾香…高橋かおり
中京区民会館「はんなり会館」館長 - 間宮栞…吉住
CAFE Number 8オーナー - 才賀春樹…小堀正博
キフネ・プランニング社員 - 串村利一…伊庭剛
キフネ・プランニング社長 - 高安富美子…園英子
順二の妻 - 渋木渉…満腹満
居酒屋「おきばり茶屋」店長 - 高安かおり…花田優里子
順二の娘
サンドイッチは誰が食べたのか?
カフェのオーナー栞の話では、才賀はサンドイッチを3つ買って帰ったということでした。1人で食べるには量が多いため、他の誰かに差し入れをしたのではないかと考えられます。
そこで、館長の綾香に聞きますが食べていないと証言しました。土門さんは才賀の勤める会社に向かい、社長の串村利一に話を聞きます。串村は最初シラを切りますが、高安がマル暴の刑事だったことを知っていました。
帰り際、サンドイッチはうまかったか?と土門さんが聞くと、なんの話だ?と意味が分かっていない様子でした。
マリコたち科捜研で再び防犯カメラ映像をよく見てみると、会館に入る時にはカフェの袋を持っていましたが、出てくる時には持っていないことが分かりました。
会館に来ていた客は全員、才賀が来る前には引き払っていました。才賀が帰った後、すぐに高安も出てきています。それからすぐに、才賀は何者かによって殺害されていました。
高安と才賀、2人の携帯のGPS記録を調べることにしますが、才賀はスマホを持っていませんでした。そこで、マリコたち科捜研が市内の防犯カメラ映像から、フルパターン認証をかけてあぶりだすと言います。
フルパターン認証とは顔認証・歩容認証・骨格認証・色彩認証を組み合わせた認証のことです。それらに合致する人物を探し出して才賀の足取りを追うことにしました。
疑惑の警官
土門さんたちが高安を調べていることが佐伯本部長の耳に入ります。警察官が警察官を聴取する場合は、相応の手続きを取るようにと叱られます。
なぜなら、高安は元々警務部に目をつけられていたのです。彼がマル暴の刑事だった頃、暴力団から犯罪情報を仕入れる代わりに、捜査情報を漏らしていた疑いがかけられていました。高安はそれで10年前に所轄に移動になったのです。
高安は本当に関係あるのか?と問われた土門さんは、殺された才賀は高安がマル暴の刑事時代から貴船組の構成員だったこと。そしてその時から繋がりがあるのなら、無視できないと答えます。
もし、高安が監察下に置かれてしまったら、自分のような一介の刑事は自由に聴取ができないと付け足します。
すると、藤倉刑事部長が高安の監察官聴取を明日からにすると言い、事件に関係があるかどうか今日中に判断しろと猶予をくれました。
マリコがフルパターン認証で被害者の足取りを調べた結果、はんなり会館を出た後、なぜか会館の周辺に居続けていたことが分かりました。
また、才賀は会館に行く前に開店前の居酒屋に立ち寄っています。話を聞きに行くと、宴会費用の支払いに来たそうです。支払いが足りなくてクレジットカードで払ってくれればいいと言ったが、現金で支払うと言って持って来たそうです。
才賀のような人間はカードを持つのが難しいと土門さんが告げると、店主は宴会をした人たちが反社だと初めて気付き慌てます。芸人を呼んで楽しんでいたと聞き、高安の写真を見せるとこの人だったと証言しました。高安はキフネプランニングの宴会に呼ばれて出演していたのです。
そこで、土門さんたちはキフンプランニングの社長に話を聞きに行きます。とぼけた返事をする串村に、高安は公演の募集を警察のホームページでしかしていないと告げます。警察官だと知らないで呼んだという言い訳は通用しません。
すると串村は才賀が呼んだから詳しい事は知らないと言い、以前呼んだ副業マジシャンも良かったとか言い始めます。高安に金を渡したのかと問うと、才賀に任せてたから知らないと言い、芸人呼んで手ぶらで返すことはないと思うと言いました。
もし高安が暴力団から金をもらっていたとしたら、大変なことになります。土門さんはもらっていなくても、宴会に行っただけで監察官聴取の対象だと指摘しました。
才賀がそれをネタにゆすっていたとしたら?殺害の動機になりえると推理します。高安には大学生の娘がいて、最低4年は安定した収入が必要だということも分かり、クビになるわけにはいかない状況でした。
高安はどこへ?
才賀の足取りは分かりましたが、高安の足取りはフルパターン認証を使っても分からないままでした。例えば会館を出た後、タクシーなどに乗ってしまった場合は追えないため、死亡推定時刻にどこにいたのかは不明の状態です。
高安が休んでいると聞いて自宅に向かうと、偶然絵の具が配達された現場に居合わせます。妻の富美子が言うには高額な絵の具で10万以上するそうです。夫が言うには臨時収入があったから購入したとのことでした。
携帯が繋がらないことを聞いてみたところ、神楽の練習中には切っているそうです。練習は自宅ではなく外でしているといいますが、妻もどこで練習しているのかは知りません。
高安に接触できるのは今日だけしかないため、土門さんはマリコに連絡して行方を捜してもらいます。
しかし、袴を履いているため歩容認証が使えず、着ていった着物色も分からないので色彩認証もできません。顔認証だけしか使えないため、特定するのには時間がかかる状況でした。
すると、マリコは動作認証が使えると提案します。神楽芸をしているのなら、特別な動きをしているはずだからです。動作認証は特殊な動作のサンプルをAIに読み込ませることで、同じ動作をする人を防犯カメラで検出できるシステムだそうです。
どんな芸をしているかは分からないが、持っていった道具から想像して芸を絞り込みます。そして、購入してきた高安と同じ道具を使い、科捜研のメンバーそれぞれが芸を披露することになりました。
最初はうまくできないメンバーたち、やがて上手になって何とか形になります。どうしてもできない人は、動作だけ形になればいいので人の手を借りました。
そうして取ったデータで検索してみると、高安の居場所が判明しました。知らせを受けた土門さんは聞き込みに行きます。
宴会に行ったことを認めはするものの、反社とは知らなかったと主張します。挙句、清廉潔白を求めすぎて今の警察は操作能力を落としていると開き直ります。土門さんはあんたの勝手な理屈はどうでもいいと切り捨て、あの日何があったのかをたずねました。
差し入れをもらっただけという高安、才賀と会ったことを認めます。サンドイッチうまかったか?と聞くと、ヤクザの差し入れなんか食うかよと言い、館長にあげたと証言しました。
サンドイッチで犯人特定
一度は知らないと言っていた館長に話を聞くと、反社の人間と土門さんたちが言うもので怖くなって言えなかったと言います。
差し入れにめんたいコロッケサンドはあったかと聞くと、すごく美味しかったと答えました。才賀は差し入れを食べていなかったのです。
そこに、風丘先生がれいのカフェのサンドイッチの差し入れにやってきます。めんたいコロッケサンド、フルーツサンド、グリルポークサンドの3種類です。
宇佐美がグリルポークサンドを見て、プルドポークというほぐし肉になっていることに気付きます。かたまり肉をしっかり叩いてからむしるための専用調理器具があると言います。そこで、宇佐美はピンときました。才賀の頭に残った傷についてです。
事件の真相
マリコは土門さんとカフェに行き鑑定の結果、被害者の血液が調理用熊手から検出されたと、オーナーの栞に告げます。被害者が最後に映った防犯カメラが店の近くにあり、ほぐし肉のメニューがあったため、土門さんは栞を調べたいと思っていました。
以前、店を訪ねた時、栞は店内で飲食したのではなくテイクアウトしたと証言しました。しかし、めんたいコロッケサンドは才賀でなく館長が食べていました。しかし、被害者の胃の中にもあったということは、店で食べた以外考えられません。
テイクアウトしたものまで覚えていた栞が、店内で飲食したのを覚えていないはずがない。しかし、それをとっさに隠した理由は、才賀との関係を隠すためだったのです。
才賀はあの日、営業が終わった後にやってきて、金になりそうだからと言って盗んできた鼓を見せます。そして、副業でオーナーをやっている話から、自分も副業で店の賃貸をしていると言います。本業はキフネプランニングという暴力団のフロント企業だと。
そして副業マジシャンと一緒に写る写真を見せ、お宅の会社は反社との副業を禁止しているだろうと告げます。このマジシャンは栞と同じ会社の社員だったのです。そして、ヤクザから店借りているなんて知られたら大変だろうと脅し始めます。
この副業マジシャンは反社の宴会だと知らずに呼ばれた後、才賀に写真をネタに脅されていたのです。しかし、脅しに応じなかったため、写真は拡散されて炎上してしまいました。
才賀は栞と一緒にいる姿を自撮りし、写真を後で買い取ってもらおうとします。栞は肉叩きハンマーで頭を殴り、倒れたところにあった調理用熊手に頭を引っ掛かれて死亡しました。
その後、盗んできたと言っていた鼓を遺棄した現場に置く事で、盗んだ場所に警察の目が向くだろうと思って捨てたのです。
栞はこの店の内装を作るために貯金を全部使ってしまったため、すぐ他に移ることができなかったと言います。店もまだ赤字の段階で、会社を辞めるなんて事も考えられませんでした。その上、この店が反社のお店だと知られたら、お客さんが来なくなってしまうと動機を語りました。
ドラマの結末
栞が逮捕され彼女の勤めていた会社に行った土門さんたちは、人事課長に逮捕の発表はちょっと待って欲しいと言われます。なぜなら、今日付けで依願退職扱いにするためでした。つまり、現社員ではなく元社員にするためです。
会社がこんな感じだからあの副業マジシャンもクビになったのかと蒲原が言うと、地方への転勤を命じたら自ら辞めたんだと言います。挙句、彼のせいで自社がどれだけ被害被ったかと恨み節です。
2人とも相手が反社だと知らずに副業していたんだと説明すると、なら自己責任でしょと会社は突き放します。それが会社の言い分かと呆れ気味に土門さんはつぶやきました。
疑惑の警察官の高安は監察官聴取を終え、ほとぼりが冷めるまで停職を命じられ、その後は依願退職扱いだと言い渡されました。退職金で娘の学費が払えるなと土門さんは言います。
なぜ、携帯のGPSを削除したのかと問うと、居酒屋での営業を知られたくなかったからだと答えます。本当に金をもらってないのか?と聞いたところ、高安はただ笑みを浮かべて何も語りませんでした。
土門さんはマリコと今の時代について語ります。会社が定年までみる時代ではないし、収入が右肩上がりに伸びる時代でもない。国も副業を推進している時代になっていると。
しかし、反社と繋がってしまった個人には厳しい時代で、結果的に本業をなくしてしまう場合もあるのは、本当に自己責任なのか?と疑問を呈しました。
【科捜研の女21】10話のまとめと感想
反社と知らずに関わってしまった人が、脅されて殺人を犯してしまうという話でした。
マリコたちが神楽芸などを披露するシーンが一応あるので、お笑いな部分もある回ではありますが、最後のまとめは副業や自己責任論に対して疑問を投げかけて終わります。
反社との繋がりを疑われた高安は、結局殺人はしていません。しかし、宴会に出席したことが原因で処分を受けます。最後に土門さんが「金をもらったのか?」と聞きますが、高安は答えません。実際もらったのかどうかといえば、恐らくもらっているでしょう。
まず第一に高額な絵の具を買った時に臨時収入が入ったと言っている点。第二に芸人を呼んで手ぶらで返すことはないと串村たちが言っていた点です。なので、彼らから金はもらっていただろうと考えられます。
なのに懲戒免職でなく依願退職扱いになったのは、金銭授受の証拠がなかったからなのか?それとも警察が隠蔽したのかは不明です。
終身雇用制度が崩壊し、会社が定年まで面倒を見る時代が終わった現在、副業が解禁されて様々な方法で稼ぐ人がいます。どちらが本業か分からないぐらい副業で稼ぐ人もいるでしょうし、今回の話のように副業が原因で本業を失う人もいます。
ドラマでは自己責任という言葉がいいように使われ、組織や会社には責任がないのか?都合が悪いと依願退職という形を取る会社や警察にぼんやりする話です。
知らぬ間に反社と関わってしまわないよう注意したくとも、個人レベルでは中々見抜けず難しいのかもしれません。
次回は2週お休みして2月10日20時から放送予定です。