【相棒21】4話のネタバレと感想|シン・ミワコスペシャルが登場!

2022秋ドラマ
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【相棒シーズン21】4話「最後の晩餐」のネタバレと感想をまとめています。

カレーがどうしても食いたい男と出会った右京は、一緒に材料の買出しに向かう。そのカレーは特別美味しいわけでもないが、どこか懐かしい味がするという。その理由はなぜなのか?

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【相棒21】4話のあらすじ

杉下右京(水谷豊)亀山薫(寺脇康文)は乗り込んだタクシーで、前の客の忘れ物らしい血のついたマフラーを見つける。事件性も考えられたため運転手から情報を聞き出した2人は、資産家の独身男・堂島志郎(矢柴俊博)の家に行き当たった。

右京は堂島とバーで客を装い接触する。堂島はこの店のカレーがどうしても食べたいというが、バーテンダーのミツル(長村航希)から今日はないと断られてしまう。そこで右京が一緒に材料の買出しに行こうと誘い、堂島とスーパーへ向かった。

その間、亀山は関係者に聞き込みをし、堂島は最近若い女性と楽しそうに歩いていたという目撃情報が。その女性は一体何者なのか?調べていくうちに堂島の娘だということが判明し……。

←3話5話→

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【相棒21】4話のネタバレ

注意深く見ていると面白い回です。所々に散りばめられたヒントが最後にすべて回収されます。

最後の晩餐

杉下右京(水谷豊)はバー「CITY LIGHTS」という店に入る。先客の男が今日はカレーがないことをぼやいていた。どうしても今夜あのカレーが食べたいという男。話を聞いた右京は自分も食べてみたいと言い、一緒に材料を買いに行こうと誘った。

その頃、亀山薫(寺脇康文)は美和子(鈴木砂羽)に電話をし、食事に遅れると連絡する。クラブのホステスに堂島のことを聞き込みをしていた。

右京と堂島はスーパーで買い物をしながら、店のカレーについて話していた。絶品というわけでもないのにふと食べたくなるというカレーらしい。最後の晩餐に選ぶならそんな料理かもしれないと、右京は堂島に共感した。

血のついたマフラー

さかのぼること1時間前。右京と亀山は美和子の料理を食べに小手鞠へ向かおうと、タクシーを拾った。乗ると先客の忘れ物のマフラーがある。よく見たところ血がついていた。

事件の可能性も考えた右京たちは、運転手(天蝶二)に客のことを聞くと青山で乗車し、麻布の住宅街で下ろしたという。途中でロープを購入したという話を聞いて亀山は、誰かを殺した男が自分も死のうと首吊り用のロープを買ったのかもしれないと考える。右京は運転手に男を下ろした場所まで行ってもらうことにした。

伊丹憲一(川原和久)に亀山は連絡し、青山近辺で事件の報告がないかたずねる。伊丹はいつも以上にキレて電話を切った。実は先月から追っていた強盗殺人事件の被疑者の居場所が分かったが、空振りだったからだ。

タクシーで男の自宅まで向かうと、男はちょうどどこかへ向かうところだった。声をかけようとする亀山を制し、右京は男の後をつけていった。男はクラブのホステスに声をかけられ、親しげに会話する。そのまま店には入らずバーへと向かった。

独身貴族

男は堂島四郎(矢柴俊博)という資産家夫婦の息子だった。両親が亡くなった後、独身で屋敷に1人で住んでいた。恐らく相当な遺産を相続したのか、仕事もしていなかった。しかしここ1ヶ月ほど、20代ぐらいの女性が頻繁に出入りをしていたという。右京はガレージの前に家具を入れ替えた痕跡があったことから、生活を一新するような変化があったのではないかと推理していた。バーに入る前、右京は亀山に六本木のクラブで聞き込みをして欲しいと頼んだ。

スーパーへカレーの材料を買出しに来た右京は、亀山から連絡を受ける。クラブのホステスの美咲(滝沢花野)の話では、堂島は「金に物を言わせて女を泣かせてきた遊び人」という評判だった。店のママ永沢輝子(大家由祐子)も堂島は軽い付き合いには積極的だが、深い関係にはなろうとしないという。だが、そんな堂島が2週間ぐらい前に、若い女性と一緒に歩いて浮かれていたという。その女性と特別な関係だったのは間違いないと右京は思った。

しかし、女性がどこの誰だかは分からない。そこで右京は亀山に青山方面に向かってくれと、具体的にどことも言わず電話を切った。右京は堂島に探りを入れる。会社の近くで事件があって、警察が聞き込みに来たとカマをかける。堂島は妙に慌てていた。右京は青山で堂島を見た気がするととぼけて言い、店の名前を相手に言わせた。その後、亀山に青山のカフェへと聞き込みに行くよう連絡した。

謎の女性

右京に教えてもらったカフェで亀山は、店員(祐村要)に堂島の写真を見せて聞き込みをする。若い女性と一緒にいたはずだと言うが、店員は一緒にいたのは男だったという。2人で言い争っていたといい、堂島はユキという女性と別れて欲しいと言いながら鞄を男に渡していた。

防犯カメラを確認した亀山は、男が何か落としたのを見逃さなかった。店のゴミ箱を漁ってみると、リサイクルショップに物を売ったレシートが見つかる。そこには“西村由季”という名前と住所が書かれていた。アパートに行くと出てきたのはアパートの大家(金田誠一郎)だった。今日退去予定だと言うが、本人と連絡がつかなくて困っているという。由季はこの部屋に金髪の柄の悪い男と住んでいた。

残された手荷物に目をつけた亀山は中を調べ始める。すると“由季へ”と書かれた封筒が見つかる。中には手紙と一緒に堂島と久保早苗(藤山由依)という女性の婚姻届が入っていた。亀山は写真を撮って右京に手紙の内容を知らせた。

  • 実の父親は堂島志郎という人物
  • 30年前、堂島と暮らして結婚の約束をしていた
  • 堂島の家庭の事情で別れることになった
  • 別れた後に身篭っていることに気付いた
  • 堂島にはそのことを知らせていない

早苗と堂島の間の子が由季(豊泉志織)であると言うような内容の手紙だっただから家具を買い換えて娘と一緒に住もうと思っていたのではないか。男に別れを迫っていたのも、娘を思ってのことだろうと右京は考えた。

尾行

亀山と連絡を取っている矢先、堂島も誰かから連絡をもらっていた。どうやらこちらの情報が筒抜けのようだと右京は気付き、誰かに尾行されていないか確かめるよう亀山に告げる。するとアパートのそばでこちらの様子をうかがっていたのは、さっき聞き込みをしたクラブのママだった。

亀山は事情を説明して、何も問題がないと堂島にメッセージを送るよう頼む。彼女は堂島のことを心配して、亀山のことを尾行していたのだ。なぜそこまでしたのかというと、輝子は堂島に思いを寄せていたからだった。堂島は昔の女の事を引きずっていて、結婚の話となると心を閉ざしてしまうという。

相手の女の子がどんな子なのか、輝子が調べてみたところ、最近まで早稲田のスナックで働いていたらしい。その子はキクチという前科がある男と交際しているという噂だった。堂島が何かよくない事に巻き込まれているのではないか、そう思って輝子は心配していた。右京にそのことを伝えると、男は恐らく菊池和哉(守谷周徒)という捜査一課が追っている指名手配中の男だろうという。

堂島の過去

右京とカレーができるまでの間、堂島は昔の事を語り始める。堂島は実の両親に幼い頃に捨てられ、堂島家に養子として引き取られた。父は優秀な経営者で跡継ぎのために引き取ったのだという。将来は父の会社を継ぎ、両親の望んだ相手と結婚する。堂島家に来た時から決まっていることだった。

ある日、堂島はある女性に出会ってしまう。酒屋の娘で絶品の梅酒を作る女性だった。家を出た堂島は彼女と2人で暮らし、結婚の約束をした。堂島は料理が少しできたので、一緒に小さな店を始めた。今いるバーの近くにその店はあった。

しかし両親は反対し、彼女と一緒になるのなら勘当だといわれてしまう。それでも構わないと思っていたが、残念ながら堂島には商才がなかった。店はすぐに傾き、知人から金を借りてやりくりしていが、やがて彼女は返済のために母親の形見の指輪まで売ろうとしていた。堂島は両親に頭を下げて借金を肩代わりしてもらうことにした。以来、両親に頭が上がらない堂島は、彼女を捨てて会社を継いだ。その後、彼女とは一度も会っていないという。

会社を継いだはいいが、やはり商才がないため潰してしまいそうになる。だから会社も人に譲った。「僕はもう、余計な事はしないほうがいいんです」堂島は自嘲気味につぶやいた。

空き巣事件

亀山は土師太(松嶋亮太)に頼んで捜査一課が追っている菊池の事件詳細を教えてもらう。事件は五反田にあるマンションの一室に空き巣が侵入したことから始まる。ちょうど出てきたところを清掃中のマンションの管理人に見つかり菊池は逃げ出す。管理人は菊池を追いかけ2人は揉み合いになると、菊池が管理人を階段に突き落としてしまう。管理人は頭を打ちそのまま亡くなってしまった。

防犯カメラの映像から空き巣の前科がある菊池が被疑者として浮上した。1ヶ月ほど行方が分からなかったが、今朝若い女性の声で匿名のタレコミがあり、捜査一課の面々が向かうが既に菊池はいなかった。高飛びの可能性を考えた警察が航空会社の予約者リストを調べると、菊池の名前があった。空港で張り込みをして先ほど逮捕したという。

亀山は取調べを割って入り、西村由季の行方はどこかとたずねる。すぐに伊丹刑事たちに外に出され、今までの経緯を説明した。カフェの防犯カメラ映像を見た芹沢慶二(山中崇史)は、菊池の鞄に目を留める。逮捕された菊池が持っていた鞄と同じで、中には5000万円の現金が入っていたという。

札束には落ち葉や土が混じっており、落ちた札束を拾い集めたのではないかと考えられた。さらに和紙の紙片が入っていたことから、青山付近であるとしたら神社に違いないとひらめいた。現場に捜査一課の面々と亀山が同行すると、そこに由季の遺体があった。

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事件の真相

由季の遺体が発見されたと報告を受けた右京は、堂島に身分を明かす。そして今までの経緯から導き出した推理を話し始めた。ひと月ほど前、由季は久保早苗が書き残した手紙を持って堂島の前に現れた。30年前に別れた早苗との間に娘がいたことをそこで初めて知る。

突然血を分けた子どもができた堂島は、この1ヶ月間親子の時間を大いに楽しんだ。古びた家具を新調し、娘との新生活を楽しみにしていた。しかし由季には交際中の菊池という男がいた。そこで由季は彼と別れたいが、借金を返さないと別れてくれないと相談する。

堂島は娘のために5000万円を用意し、青山のカフェで菊池に会い金を渡した。金を渡した後、堂島は由季を見かける。嫌な予感がした堂島がその後をつけていくと、事件が起こった。由季は堂島に刺され、「あんたのせいよ…」と駆け寄った堂島につぶやいた。

何の事かわからずにいた堂島だったが、背後から菊池に襲われ頭を打って気を失ってしまう。目を覚ました時には由季は既に亡くなり、慌てた堂島は急いでその場を離れた。

自分のせいで娘は殺された。そう自責の念に駆られた堂島は、自殺しようと決意する。だがその前に最後の晩餐として、この店のカレーを食べようと思ってやってきたのだ。

「こんな人生、もう早く幕を下ろしたいんです!」と訴える堂島に、右京は亡くなったのはあなたの娘ではないと言う。菊池が盗んだ品物の中に、現金や時計と共に一通の未開封の封筒があった。未開封なため持ち主は内容を知らなかった。由季はそれを利用した。封筒に書かれた“由季へ”という文字は、手紙の文字と筆跡が違うと右京は言う。

菊池は取り調べで自供する。堂島から金を奪って2人で山分けするつもりだったと。高飛びするつもりで部屋も引き払ったが、土壇場で由季は裏切った。堂島のスマホにスパイアプリを仕込んでいた由季は、金を受け取った後、菊池の後をつけていった。それは私の金だと言い、取り出したナイフで菊池を由季は脅す。逆上した菊池は由季と揉み合いになり、ナイフで刺してしまった。

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4話の結末

全部嘘だったのかと嘆く堂島に右京は、全部が嘘とも言いきれないという。空き巣の被害にあったのは久保充という人の家だった。その人物はこの店のバーテンダーであるミツルのことだった。「あなたの本当のご家族はすぐ目の前にいたんですよ」右京は教える。

右京がミツルがなぜこの場所に出店したのかを問うと、1年ほど前に亡くなった母が、若い頃この辺りで店をやっていたからだという。母はその時の思い出話をしているのがとても幸せそうで、自分も店を持つならこの辺りだと決めていた。店の名前も母が好きな映画からつけたという。

亀山が店にやってきてクラブのママからの伝言を教える。「あなたには幸せになってほしい。悩みなら、私が聞いてあげる。一人じゃないから」と。それを聞いた堂島は「僕はなんにも見えてなかったんだな…」とつぶやいた。

堂島は右京に「これだけ食べてもいいですか?」とようやく出されたカレーを食べることを願う。右京は外で待っていると言い、ミツルとの2人の時間を設けてあげた。やってきた捜一の面々が堂島に話を聞きたいと言うが、食事が終わるまで待っててあげて欲しいと告げた。

堂島はカレーに入っている隠し味がようやく何か分かった。それはミツルが母親から教わって作った梅酒だった。どうりで懐かしいわけだと堂島は腑に落ちた。

右京と亀山は今夜はカレーの気分だと言っていると、美和子から料理写真が送られてくる。とてもカレーとは思えない、ブルーの液体がかかった料理だった。「空腹は何よりのスパイスという言葉を信じましょう」右京と亀山は2人で小手鞠に向かった。

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【相棒21】4話のまとめと感想

絶望して死のうと思っていた男が、本当の幸せは身近なところにあった事を知るという話でした。

チャップリンの映画『街の灯』のラストで真実を知った時、それがいいのか悪いのかをドラマ内で問いかけます。堂島は悪い事だと考えますが、ミツルは良い事だと考えていました。商才がなく望んだ相手とも結婚できなかった堂島は、余計な事をしないほうがいいと心を閉ざしていました。

実の息子が目の前にいるのも知らずに、偽の娘と知らずに楽しげに過ごします。そしてかつて愛した女性を忘れられず、思いを寄せてくれている身近な女性に心を開きません。彼自身が盲目でした。しかし、真実を知った時、彼は心から嬉しそうな顔をします。

この後、ミツルが母親を捨てた父親をどう思うのかは分かりませんが、『街の灯』をハッピーエンドだと思う彼なら、もしかしたら怒りもなく受け入れるのかもしれません。

バーに不似合いな梅酒の容器があったり、婚姻届の名前が久保だったりと、所々にヒントが隠されていました。最後に全てを回収する面白い話です。4話目にしてこういった面白い話を持って来るあたり、力の入れ具合を感じます。流氷カレーのようなシン美和子スペシャルでちゃんと落とすところも、ファンサービスがあって良かったです。

次回は爆弾事件の話のようで、11月9日に放送予定です。

【相棒21】4話のいいセリフ

悲観して自ら幕さえ下ろさなければ、いつかハッピーエンドにできる。人生の価値は自分次第。そうは思えませんか?

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