【相棒21】3話のネタバレと感想|亀山薫が殺人事件の容疑者に

2022秋ドラマ
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【相棒シーズン21】3話「逃亡者 亀山薫」のネタバレと感想をまとめています。

逃亡する亀山から連絡が入った右京は、伊丹刑事と協力して真犯人を捜し出す。たどりついた真相はあまりに残酷なものだった。

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【相棒21】3話のあらすじ

雑貨店で亀山薫(寺脇康文)は手に血がついたナイフを握っていた。ちょうどやってきた配達員にその姿を目撃され、亀山は逃げ出す。被害者は輸入雑貨店の店主・須賀都志也(ニクまろ)という人物だった。捜査一課の聞き込みにより、容疑者は亀山だと判明する。

杉下右京(水谷豊)のところへ捜査一課の面々がやってきて、殺人事件の容疑者が亀山だと伝えると、そこにちょうど亀山から電話がかかってくる。電話を受けた右京が事情を聞こうとするが、亀山は「こうするのが一番なんです」と謎の言葉を残して電話を切ってしまう。

右京は殺人現場に向かい、あることを発見する。それにより亀山が犯人ではない確信を得る。亀山はなぜここに来たのか、美和子(鈴木砂羽)に話を聞くと、恩人である塩見耕太郎(長谷川公彦)のことを最近調べていたという。塩見は4年前に事故で亡くなっていた。

亀山を発見した組対の羽柴亮平(波岡一喜)が追いかけるが、亀山は逃げ切る。わざわざ見つかるような真似をした理由は何なのか、伊丹憲一(川原和久)が協力者なのではという疑惑が捜査本部で浮上し、伊丹は捜査から外されてしまう。

そこで右京は伊丹に電話をして協力を要請する。やがてたどりついた真相とは……?

←2話4話→

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【相棒21】3話のネタバレ

亀山が殺人犯ではないことはすぐに分かりますが、明らかになる真相は悲しいものでした。

容疑者亀山薫

亀山薫(寺脇康文)は輸入雑貨店で血のついたナイフを握っていた。床には遺体が転がり、腹部から血を流している。やってきた宅配業者の配達員が驚いて悲鳴を上げる。亀山はすぐさまその場から立ち去った。

捜査一課が現場検証を始める。被害者は店主の須賀都志也(ニクまろ)で、死因は腹部を刺されたことによる失血死だった。目撃者の情報から浮上した容疑者は、亀山だった。

杉下右京(水谷豊)の元に捜査一課の面々が現れ、亀山が殺人事件の容疑者であることを伝える。そこにちょうど亀山本人から右京に電話が入り、通話をみんなに聞かせながら応対する。伊丹憲一(川原和久)が須賀を殺害したのかを問うと自分ではないと否定する。右京がいつまで休暇を取るのかと問うと「こうするのが一番なんです」と謎の言葉を告げた。そしてあとはよろしくと言った後に電話を切った。

被害者は覚せい剤の売人であることが判明する。伊丹は中園照生参事官(小野了)に亀山は自分ではないと電話がかかってきたと報告するが、かばっているのかと逆に勘違いされてしまう。亀山の身柄を確保するため、捜査員総出で行方を追うことになった。一方、右京は事件現場を見に行き、そこであることに気付いた。

美和子からの情報

右京は美和子(鈴木砂羽)に話を聞きに行くと、捜査一課の面々もやってくる。美和子が言うには、被害者には心当たりはなかった。とはいえ亀山が犯人としか思えない状況だった。しかし右京は「亀山くんは、何者かに罪を着せられた可能性があります」と言い出す。

  • 凶器のナイフから検出された被害者の指紋が右手だった
  • 被害者は店にある道具から判断して左利きだった
  • ならば右手の指紋しか残っていないのはおかしい
  • つまり犯人は凶器の指紋を拭き取った後、亀山と被害者の指紋をつけた
  • 恐らく犯人は被害者が左利きだと知らなかった

と、右京は犯人が亀山ではない根拠を並べた。ではなぜ亀山は現場から逃走したのか?右京は何か目的があるのではないかと考える。亀山は最近、角田六郎課長(山西惇)に覚せい剤取締法違反の前科者や前歴者のリストアップを頼んでいた。そのリストには須賀の名前もあった。

美和子にはそのことの心当たりはなかったが、亀山が最近運転免許試験場にいた頃の恩人である、塩見耕太郎(長谷川公彦)のことを調べていたという。だが塩見は4年前に事故で亡くなっていた。どういった経緯で亡くなったかは、美和子は知らなかった。

塩見と今回の事件、何か関係があるのだろうか。捜査一課の面々が多忙なら、自分が調べると右京は捜査に乗り出した。

塩見の死

右京は塩見の家へ向かい、妻の恭子(広岡由里子)に話をきく。4年前の事故の原因は、非常階段の踊り場からの転落死だった。目撃者の証言によると、スマホを落として身を乗り出し誤って転落したという。事故は池袋中央署内で起きていた。塩見は署で会計課の課長をしていた。

その頃亀山は池袋中央署の前をうろつき、捜査員たちに見つかり追いかけられていた。うまく逃げる事はできたが、なぜ現れたのか中園参事官は不思議に思っていた。そこに署の組織犯罪対策課の羽柴亮平(波岡一喜)がやってきて、捜査本部に亀山の協力者がいるのではないかと言う。伊丹が亀山と同期であることを持ち出し、彼がかばっているのでないかというのだ。中園参事官は2人は犬猿の仲だからありえないというが、私情を挟まないとは言い切れないと羽柴は反論した。

羽柴が喫煙所にいるところに、右京がやってきて塩見の話をきく。事故の目撃者は羽柴だった。羽柴の話ではここで煙草を吸っていたら、踊り場から転落する塩見を目撃したという。亀山も同じく羽柴に話をききに来ていた。どうやら塩見の息子である優馬(小宮璃央)が、本当は事故死ではなかったのではないかと言っているからだった。

伊丹は中園参事官に亀山が誰かにはめられた可能性があると報告する。すると参事官は捜査から外れるよう命じた。私情を挟まれては困るというのが理由で、今後一切捜査に関わらないよう命じた。納得のいかない伊丹だが、従うしかなかった。

捜査を外されたことを聞きつけた右京から電話が入る。出戻り亀のせいで散々な目に遭っているという伊丹。私情を挟んでいない事を証明するためにも、協力をして欲しいと右京は切り出した。

事故か殺人か?

右京は千石佐織(福田温子)という女性に会いに行く。彼女は以前、池袋中央署の会計課に勤務していたが、現在は清掃員をしていた。優馬は父親の葬儀の時に、佐織が「本当は殺されたんじゃないか」と話していたのを聞いていた。以来、父の死に疑念を抱いていたのだ。

人違いだと答えようとしない佐織に右京は、優馬が現在警察官を目指して公務員試験の予備校に通っていることを教える。優馬は父親を尊敬している反面、父の死の真相が今も心に引っ掛かっていると教える。なぜ事故ではないと思ったのか、改めてたずねると佐織は重い口を開いた。

4年前、署で覚せい剤の紛失事件が起きた。最初に気付いたのは塩見と佐織だった。塩見は上にすぐ報告したが、署の体面を守るため事件は隠ぺいされた。実際誰が盗んだのか、塩見は犯人を1人で捜していたかもしれない。だから口封じのために覚せい剤を盗んだ犯人が、塩見を殺害したのではないかと佐織は思っていた。

葬儀で殺人の可能性を口にした佐織は、その後署長の耳に噂が入ったことで署内に居づらくなり警察を退職していた。その話を誰かにしたかと右京に問われると、亀山に話したという。

相棒伊丹

捜査から外された伊丹は、右京に頼まれたことを調べていた。それは羽柴のことだった。羽柴は組対の刑事なので、覚せい剤を横流しできるツテもある。盗んだのは羽柴の可能性があると伊丹は考えていた。さらに6年前に小学生の息子を病気で亡くし、妻とは離婚していた。もしかしたら、金欲しさに覚せい剤を盗んだ可能性もあると動機もあった。そもそも、塩見の事故の目撃証言も嘘で、羽柴が突き落としたのかもしれなかった。

となると、4年前に盗まれた覚せい剤を買い取った人物は誰か、それが分かれば塩見の死の真相の糸口もつかめる。亀山は恐らくそう思ったのだろうと、右京は考えていた。

角田課長の携帯に亀山から連絡が入り、冨樫昌孝(井俣太良)という男の事を教えて欲しいという。冨樫は暴力団の息がかかった池袋辺りの売人の元締だった。

一足先に冨樫を見つけた亀山は、直接本人から話を聞きだそうとする。逃げる冨樫を追いかけて、強引に話を聞きだそうとする亀山。たまらず冨樫は羽柴に口止めされていたことを漏らす。だが、4年前の覚せい剤を売った人物のことは知らなかった。冨樫が言うには手術費用を工面したい奴が警察にいると、須賀から話を聞いただけだった。子どもが病気だから手術を受けさせたいとのことで、金を用意しただけで冨樫は直接会ってはいないという。

そこに伊丹と右京が現れると、亀山は再び逃げ出した。

逃亡の理由

先回りした右京が亀山に問いかける。羽柴が覚せい剤を横流しした証拠を掴もうとしていたのだろうと。そして売人の須賀に行き当たった。亀山は自分が殺したのではないと言い、行ったら須賀は死んでいたという。あの日、遺体を発見した亀山が驚いていると、背後から何者かに頭を殴られて気を失った。目を覚ました時には、凶器のナイフがポケットに入っていた。誰かに罪をなすりつけられたとすぐ分かり、思い当たったのが羽柴だった。

逃亡したのは優馬との約束があったからだった。亀山は優馬に必ず真相を突き止めると約束していた。それに自分が逃亡すれば、必ず羽柴は動くという読みもあってのことだった。案の定、羽柴は冨樫と密会して4年前のことを口止めした。

亀山は「俺には1つだけ確かめなきゃいけない事があるんです。右京さん、お願いです。最後までやらせてください!」と懇願する。そこに伊丹刑事が現れると、亀山は再び逃げ出した。右京は亀山を追わなかった。

手がかり

右京は優馬に会いに行く。バッグにつけているバッジについてたずねた。それはボランィアのバッジで、ドナー登録を呼びかけるボランティアだという。優馬自身、肺高血圧症という病を発症し、移植手術を受けた過去があったからだ。その手術は4年前に行われ、国内でドナーが見つからなかったのでアメリカで手術をしていた。

右京はさらに鑑識の益子桑栄(田中隆三)の所へ行き、現場の遺留品を見せてもらう。遺体の下に落ちていた、小さな破片に目を留める。それは雑貨店に行った時、売られているアクセサリーのパーツの中にも紛れていた。

全てを把握した右京は「そういう事でしたか…」と真相にたどりついた。

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事件の犯人と動機

右京が向かった先は塩見の家だった。恭子に移植手術の費用はどうやって工面したかをたずねる。戸惑いながら恭子は夫が用意したと答えた。殺害された須賀が、警察官から覚せい剤を買い取った売人だと知らなかったという恭子。本当に知らないのかと右京は追及した。そして、右京は現場の雑貨店で見つけた、ネックレスのパーツを見せる。それは恭子のものだった。

観念した恭子は事の経緯を話し始める。覚せい剤を横流ししたのは、塩見だった。須賀はそのことでゆすってきたという。渋々店に行って100万を渡した恭子だが、また必要になったら連絡すると須賀はいってきた。話が違うといっても、誰のお陰で息子の手術ができたと思っているんだと須賀は開き直る。金が払えないなら息子から搾り取ると言われ、恭子は必死に縋った。

須賀は恭子の慌てぶりにそばにあったナイフを手に取り、落ち着くように言う。だが、恭子は余計に恐怖に駆られてしまい、須賀ともみ合いになった末、ナイフで腹を刺してしまった。そこに亀山が訪ねて来ると、恭子は急いで隠れる。須賀の遺体を見た亀山が驚いていた隙に、店にあった置物で頭を殴り気絶させた。そして、偽装工作をして恭子は出て行った。

「私が捕まったら、優馬を独りぼっちにしてしまう…。なんとかしなきゃ…なんとかって事で、頭がいっぱいで…」と恭子はその時の心境を語った。恭子は亀山に詫び、息子の将来と夫の秘密を守りたい一心だったと動機を白状した。

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3話の結末

亀山と右京は羽柴に塩見の死の真相を聞きに行く。事故ではなく自殺だったのではないかと。羽柴に「それが残酷な真実だったとしてもか?」と問われた亀山は、優馬に真実を教えるために先を促した。

羽柴と塩見はお互い子どもが重い病気という共通点もあり、よく子供の話をしていた。羽柴の子供が亡くなった時も、塩見はずっと気にかけてくれたという。4年前、優馬の病状が悪化し、助かる道は海外での移植手術しかないと分かった。そんな時、署内で覚せい剤の紛失があったと噂を耳にした羽柴は、塩見の犯行だと直感した。

塩見を問い詰めると彼は犯行を認めた。「頼む!見逃してくれ!優馬を救うにはこれしかないんだ」と懇願する塩見に絆され、羽柴は覚せい剤を売りさばくための売人として須賀を紹介した。ただ、自殺した理由は自責の念からではなく、最初から自分の手でけじめをつけると覚悟していたのではないかと羽柴は言う。

あの日、塩見は階段の踊り場でスマホにある家族の写真を見ていた。そして、それを手放すと同時に自ら身を投げた。喫煙所でその様子を見ていた羽柴は、落ちる間際に塩見がこっちを見て微笑んだ気がしていた。

事故だと証言した理由、それは自殺だと処理されたら、優馬に父親が犯罪に手を染めた事を知られると思ったからだった。それを聞いた亀山は「間違っている…それは違うよ!」と言う。羽柴は「あんただったら止めたのか?優馬くんの手術を止められたのか!?」と食い下がった。

「俺は、息子を…塩見さんのように救ってやれなかった…。命をかけて金をかき集めるなんて、これっぽちも考えなかった…」と後悔を口にする羽柴。亀山はだとしても自分は止めると断言した。かたわらで聞いていた右京は、それ以前にあなた方は警察官として、最もやってはいけない事をしたと叱責した。

亀山は優馬を呼び出し、真実を教える。そして「何があっても、俺にとってお父さんが恩人である事は変わらないんだ。お父さんに対する感謝の気持ちもな」と伝えた。泣きながらも感謝の意を伝える優馬の肩を、亀山は抱いてあげた。

こてまりで自分のしたことは本当に正しかったのか、結果的に優馬につらい思いをさせただけなのではと、亀山は右京に零す。右京は真実を隠し通すことが、真の愛情とは思えないと告げた。

右京を信じていたという亀山。逃亡していた間、右京なら自分の思いを汲み取って真相を突き止めてくれるはずだと。右京は振り回された身にもなって欲しいと零した。遅れてやってきた美和子が右京に謝り、亀山も一緒になって謝る。小手鞠(森口瑤子)に頼んで右京に一番いい酒を出してあげてくれと美和子が頼むが、支払いは亀山にと付け足した。亀山は今回の件で減給となり、プラス3日間の謹慎で済んだ。

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【相棒21】3話のまとめと感想

息子の手術をするために父は覚せい剤を横流しし、後に母は脅迫者を殺害したという話でした。

優馬は警察官を目指していたようですが、両親共に犯罪者となると諦めるしかないでしょう。両親のお陰で生きて来ましたが、両親のお陰で前途多難です。優馬は今後、どんな気持ちで生きていくのか。父が犯罪に手を染めてくれたお陰で生きているが、それが原因で父は命を絶ったわけです。1つの命を生かすのに1つの命が失われたということになります。心境を考えただけでも苦しくなりそうです。

今シーズンの相棒は1話目から1人の命と150人の命を比べたり、今回も息子を見殺しにするか犯罪に手を染めるかなど、究極の選択を迫る話が連続しています。どちらを選んだとしても後悔するのは確実で、視聴者としてはこんな状況に陥りたくないなと願うばかりです。

亀山と伊丹刑事の友情が再び描かれたり、右京さんと伊丹刑事が久し振りに組んだりと、長年の相棒ファンを喜ばせる演出は今回も健在でした。

次回は遺体のない殺人事件の話らしく、11月2日に放送予定です。

【相棒21】3話のいいセリフ

不都合な真実を隠し通す事が、真の愛情とは思えませんからね

←2話4話→

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