【ほんとにあった怖い話 2026】全7話ネタバレ・結末と感想|新作&再放送まとめ

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2026年10月31日にフジテレビ系「土曜プレミアム」で放送された『ほんとにあった怖い話 秋の特別編2026』。
今回は、乃木坂46・井上和主演の新作『隣人』に加え、神木隆之介、吉高由里子、田中哲司、橋本環奈らが主演した過去の名作6本を再放送。全7話が放送されました。

この記事では、各作品のキャスト、あらすじから結末までのネタバレと感想を紹介します。さらに、全7話を見比べて感じた怖さの違いや、個人的に最も怖かった作品についてもまとめます。

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全7話の作品一覧・キャスト

作品名主演初回放送
深夜の鏡像神木隆之介2004年
血ぬられた旅館吉高由里子2009年
死ねばよかったのに田中哲司2004年
凶音の誘い橋本環奈2021年
肩の女佐々木蔵之介2019年
心霊写真山本耕史2005年
隣人井上和2026年・新作
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第1話「深夜の鏡像」(2004年)

キャスト

  • 小沢直也(神木隆之介):肺炎で入院している少年
  • 野波聡子(長野里美):病院の婦長

スタッフ

  • 脚本:清水達也
  • 演出:鶴田法男

ネタバレあらすじと結末

北海道旭川市のとある病院。肺炎で入院していた直也は、同じ病室の少年と夜中にトイレへ行くのが怖いという話をしていた。そこへやってきた婦長から、廊下の突き当たりにある鏡には幽霊が出るという噂を聞く。しかし、詳しいことを尋ねても、婦長はくだらないことを言っていないで寝るようにと告げるだけだった。

その夜、トイレに行った直也は、例の鏡が気になってしまう。廊下の突き当たりまで行き、鏡をのぞき込むと、そこには自分の姿が映っていた。ところが、背後を白い人影が通り過ぎる。驚いて振り返るが、誰もいない。再び鏡を見ると、今度は白い顔の女が映っていた。しかし、その姿もすぐに消えてしまう。

不思議に思った直也が鏡に向かって手を伸ばすと、突然、鏡の向こう側から女の腕が伸びてきて、直也の腕をつかんだ。必死に振りほどこうとする直也だったが、女の力は強く、そのまま鏡の中へ引きずり込まれそうになる。やがて女は腕を離し、不気味な笑みを浮かべながら消えていった。恐怖に駆られた直也は、叫びながら病室へ逃げ帰った。

翌朝、女につかまれた腕には、赤いあざが残っていた。退院の日、母親と病院を出ようとした直也は、廊下の突き当たりにある鏡を見つめる。その様子に気づいた婦長も鏡へ目を向けた。直也は、婦長があの鏡について何かを知っているのではないかと感じた。しかし、改めて尋ねる勇気はなく、真相を知らないまま病院を後にした。

感想

神木隆之介さんがまだ子役だった頃の作品です。2004年の放送ということで、今回の7作品の中でも特に古い作品になります。物語自体は非常に短く、病院の鏡に現れる女の幽霊というシンプルな内容です。しかし、突然鏡に顔が映ったり、腕が伸びてきたりと、直接的に驚かせる演出が印象に残りました。

また、婦長が鏡について何かを知っているようでありながら、最後まで詳しいことを語らないのも不気味です。
幽霊の正体も、なぜ鏡に現れるのかも分からないまま終わります。説明が少ない分、かえって実際にあった怪談のように感じられる作品でした。

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第2話「血ぬられた旅館」(2009年)

キャスト

  • 安田萌(吉高由里子):体験者。大学生
  • 仲西梨加(平田薫):萌の友人
  • 飯田(小柳友貴美):旅館の女将

スタッフ

  • 脚本:清水達也、鶴田法男
  • 演出:鶴田法男

ネタバレあらすじと結末

山梨県のとある温泉街。大学1年生の冬、安田萌は親友の仲西梨加を誘い、格安の温泉旅行へ出かけた。旅館に到着した2人は、女将に案内されて部屋へ向かう。しかし、萌は途中から漂ってくるカビ臭さや、妙にひんやりとした空気が気になっていた。

案内された部屋も古びており、天井の隅にはクモの巣が張っている。それでも梨加は、値段を考えれば十分だと気にする様子もない。ところが、ついたてで仕切られた隣の寝室をのぞくと、そこには染みだらけの壁や窓、乱れた布団があった。梨加は雨漏りの跡だろうと軽く考えていたが、萌にはどうしてもそうは見えなかった。不気味な部屋が気になりながらも、せっかくの旅行を台無しにしたくない萌は、何も言わずに過ごすことにした。

その夜、眠っていた萌は風の音で目を覚ます。すると、どこからか女のうめき声が聞こえてきた。声がするのは、ついたての向こう側だった。萌がじっと見つめていると、ガラス越しについたてに人影が映る。やがてその影は部屋の中へ入ってきた。

現れたのは、不気味な女だった。女は苦しそうな声を上げながら振り向き、少しずつ萌へ近づいてくる。助けを求めようにも、萌は金縛りにあって体を動かせない。隣では梨加が何も知らずに眠っていた。女は萌の布団のそばに座り込み、顔を近づけてくる。どうすることもできない萌は、恐怖のあまり目を閉じた。

翌朝、梨加に起こされた萌は、何事もなかったかのように振る舞う。旅館を出る際、萌は女将に昨夜の出来事を尋ねようとする。しかし、親友の気分を害したくないという思いもあり、結局何も聞かずに立ち去った。ところが、帰り際に梨加が突然足を止める。不安そうに振り返り、泊まっていた部屋を見つめる梨加。その表情は恐怖に引きつっていた。梨加もまた、あの女を見ていたのだ。結局、旅館で何が起きたのかは分からないまま、2人はその場を後にした。

感想

吉高由里子さんの若い頃の作品で、映像や登場人物の雰囲気にも平成らしさを感じます。まず気になったのは旅館の造りです。温泉旅館というより、古いアパートのようにも見える建物で、部屋に入った時点から不穏な空気が漂っています。また、梨加が何度も口にする「信じらんない!」という言葉も妙に耳に残りました。

怖さについては、突然驚かせるというより、逃げられない状況でじわじわと恐怖が迫ってくるタイプです。女が少しずつ近づいてくるのに、金縛りで身動きが取れない。見ている側も、ただその様子を見守るしかないところに怖さがあります。

一方、今回の再放送では、CM明けにCM前の場面が繰り返される編集も気になりました。バラエティ番組ならともかく、ドラマでこうした編集をされると、せっかくの緊張感が途切れてしまうように感じます。それでも、何があったのか最後まで明かされない旅館の不気味さは印象に残りました。

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第3話「死ねばよかったのに」(2004年)

キャスト

  • 西村伸幸(田中哲司):体験者。タクシー運転手
  • 乗客の女(井上千佳)

スタッフ

  • 脚本:三宅隆太
  • 演出:鶴田法男

ネタバレあらすじと結末

タクシー運転手の西村伸幸が、6年前に体験した出来事。その日、西村は東京からの長距離客を乗せ、思いがけない収入に上機嫌で帰路についていた。車内で「天城越え」を歌いながら走っていると、突然カーラジオの音が聞こえなくなる。ラジオを操作していた西村が前を見ると、道路に黒ずくめの女が立っていた。

驚いて急ブレーキをかける西村。すると女は車のドアをたたき、乗せてほしいという様子を見せる。西村は不審に思いながらも、女をタクシーに乗せた。しかし、女は顔をよく見せず、話しかけても何も答えない。ただ進む方向だけを指示してくる。女の指示に従って走っているうちに、車は人気のない山道へ入っていった。道は次第に険しくなり、西村は不安を覚え始める。

本当にこの道でよいのかと尋ね、バックミラーで後部座席を確認すると、そこにいたはずの女が消えていた。驚いた西村が前方を見ると、目の前には崖が迫っていた。慌ててブレーキを踏み、間一髪のところで転落を免れる。危うく命を落とすところだった西村は、何とか助かったことに安堵する。

しかし、その直後だった。突然、背後から女の顔が現れ、西村の耳元に近づいてくる。そして女は、恐ろしい声で告げた。「死ねばよかったのに」

感想

今回の7作品で、個人的に最も怖かったのがこの作品です。田中哲司さんがまだ若く、冒頭から「天城越え」を歌っている姿も印象的でした。

物語自体は非常にシンプルです。夜道で不気味な女を乗せたタクシー運転手が、恐ろしい体験をするというものですが、とにかく最後の演出が怖いです。特にうまいと感じたのは、崖からの転落を回避したあと、一度安心させるところです。危機を脱したことで、見ている側も緊張が緩みます。そこから少し間を置いて、突然背後から女が現れる。このタイミングが絶妙でした。

さらに、耳にかじりつくのではないかと思うほどの距離まで、女の顔が迫ってくる画面構図も恐ろしいです。安心した瞬間に、それ以上の恐怖を突きつけられる。 短い作品ながら、背筋がゾッとする怖さがありました。

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第4話「凶音の誘い」(2021年)

キャスト

  • 峰岸玲奈(橋本環奈):体験者。コールセンターのアルバイト
  • 伊藤麻美(恒松祐里):玲奈の同僚
  • 鷺沼(山中崇):コールセンターの課長

スタッフ

脚本:三宅隆太
演出:森脇智延

ネタバレあらすじと結末

宮城県のコールセンターでアルバイトをしていた峰岸玲奈は、声優を目指しながら働いていた。仕事にはなかなか慣れず、成績も振るわない。そんなある日、職場で奇妙な音を耳にする。それは、何かの車輪がきしむような音だった。音のする方向を見ると、白い服を着た女の後ろ姿が見えた。しかし、その姿はすぐに消えてしまう。

後日、玲奈は同僚の伊藤麻美とともに地下倉庫へ向かう。すると、再び例の音が聞こえ、棚の向こうに白い人影が現れた。麻美にそのことを話すと、彼女は明らかに動揺する。実は麻美も以前から同じような人影を何度も目撃していた。しかし、周囲に話しても信じてもらえず、職場で奇異の目を向けられるようになっていたのだ。

2人は次第に親しくなり、玲奈は声優になる夢や、仕事を続ける理由についても打ち明ける。そんな中、玲奈の仕事の成績が上がり、声優のオーディションも二次審査まで進む。麻美も一緒になって喜んでくれた。ところが、白い女の出現は続いていた。

ある夜、廊下で女に遭遇した玲奈を麻美が助ける。麻美は女の正体について何かを知っている様子だったが、上司が現れたため話は中断される。その後、麻美は突然仕事を辞めてしまった。玲奈は再び一人で不安な日々を過ごすことになる。

ある夜、仕事を終えて帰ろうとした玲奈のもとに、不気味な電話がかかってくる。受話器の向こうから聞こえてきたのは、女のすすり泣く声と笑い声だった。さらに、あの車輪のきしむ音が近づいてくる。白い服の女が玲奈を追い始めた。

玲奈は必死に逃げ回り、最後はトイレの個室へ身を隠す。しかし、女は個室の扉を一つずつ開けながら近づいてきた。ついに自分の個室の前まで来た女に対し、玲奈は必死に扉を押さえ、麻美から預かっていたお守りを握りしめる。すると音が止み、女の気配が消えた。

安心した玲奈が上を見上げ、誰もいないことを確認する。しかし、視線を戻したその瞬間、女は目の前にいた。女は玲奈に向かって、不気味な笑みを浮かべた。

感想

今回の作品の中でも、比較的長い時間をかけて恐怖を積み重ねていく一編です。特に印象的なのは、車輪がきしむような不快な音でした。姿が見えなくても、あの音が聞こえてくるだけで、何かが近づいていると分かるのが嫌なところです。

また、終盤では、ようやく女から逃げ切ったと思わせてから、突然目の前に現れるという不意打ちもあります。
個人的には、安心しきったところで驚かせる演出が怖かったです。ちなみに、作中に登場する「ひんやりまくらネオ」という商品名も妙に印象に残りました。

※『凶音の誘い』については、過去の記事でも詳しくネタバレと感想を紹介しています。

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第5話「肩の女」(2019年)

キャスト

  • 氷川武彦(佐々木蔵之介):体験者。ラーメン店の店主
  • 立花恵介(佐野勇斗):店のアルバイト

スタッフ

  • 脚本:酒巻浩史
  • 脚本協力:鶴田法男
  • 演出:森脇智延

ネタバレあらすじと結末

脱サラして10年越しの夢をかなえ、念願のラーメン店を開いた氷川武彦。しかし、店にはなかなか客が入らず、経営は思わしくなかった。氷川には、店が繁盛しない理由に心当たりがあった。アルバイトの恵介の肩に、上半身だけの濡れた女が絡みついていたのだ。

恵介を辞めさせれば女もいなくなるのではないかと考える氷川。しかし、恵介は気の利く青年であり、簡単に辞めさせるわけにもいかなかった。そこで氷川は、塩を使って女を追い払おうとする。なかなか実行できずにいたが、ある日、女の下半身まで発見してしまう。氷川は思い切って塩をまき、上半身と下半身の両方を消すことに成功した。それ以来、店は繁盛するようになる。

ところが、ある夜、氷川の自宅に女の下半身が現れた。翌朝、鏡を見ると、今度は自分の肩に女の上半身が絡みついていた。女を追い払ったのではなく、自分に取りつかせてしまったのだ。困った氷川は、インターネットで見つけた「最強のお祓い」を試すことにする。特製の粉末を作って女に振りかけると、今度こそ姿が消えた。しかし、再び現れた女には、その粉末も通用しなかった。

やがて氷川は、恵介の肩に再び女が取りついていることに気づく。結局、すべては元通りになってしまった。店もまた、以前のように客の入らない状態へ戻っていた。

感想

上半身だけの女が肩に絡みつき、下半身は別の場所に現れるという設定が、個人的には怖いというよりシュールに感じられました。もちろん、人によっては体の一部だけが現れる異様な姿そのものが怖いのかもしれません。

また、塩をまいたり、インターネットで見つけたお祓いを試したりと、何とか女を追い払おうとする氷川の行動も、どこか滑稽に映ります。せっかく女を追い払ったと思っても、結局は元に戻ってしまうという結末も皮肉です。ほかの作品とは少し毛色が違い、不気味さと奇妙な面白さが同居した作品でした。

※『肩の女』については、過去の記事でも詳しくネタバレと感想を紹介しています。

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第6話「心霊写真」(2005年)

キャスト

  • 矢澤謙太(山本耕史):体験者。『ほんとにあった怖い話』のAD
  • 豊(坂本真):後輩AD
  • 松浦(鈴木浩介):謙太の上司

スタッフ

  • 脚本:三宅隆太
  • 演出:鈴木雅之

ネタバレあらすじと結末

東京都練馬区のとある撮影所。『ほんとにあった怖い話』のADとして働く矢澤謙太は、幽霊や心霊現象をまったく信じていなかった。撮影所には幽霊役や死体役の役者が歩き回っていたが、謙太はそんな光景にも慣れきっていた。幽霊など人間が作り出した空想の産物であり、本気で信じている人の気が知れないと思っていた。

ある日、謙太は上司の松浦から、視聴者が送ってきた心霊写真の選定を任される。大量の封筒が入った段ボール箱を資料室へ運び込み、一枚ずつ写真を確認していく謙太。夜遅くまで作業を続け、ようやくすべての確認を終えたと思ったところで、まだ一通の封筒が残っていることに気づく。

封筒を開けると、中には手紙がなく、何枚もの写真だけが入っていた。写真はどれも同じ場所から撮影されたもので、一見すると何の変哲もない風景だった。しかし、順番に見ていくうちに、謙太は奇妙なことに気づく。最初の写真には何も写っていなかったが、次の写真には女の姿が現れていた。さらに写真をめくると、女は少しずつこちらへ近づいてくる。まるで写真の中で、女が撮影者に向かって歩いているかのようだった。

そのとき、突然風が吹き、写真が散らばってしまう。謙太が最後の2枚を拾い上げると、そこにはもう女の姿が写っていなかった。不審に思った謙太が背後を振り返ると、写真に写っていた女がそこに立っていた。女は謙太を見下ろしながら、じっとにらみつけていた。

その後、謙太は自分が見たものが本物だったのか分からないとしながらも、世の中には説明のつかない出来事があるのかもしれないと考えるようになる。そして最後に撮影された写真には、あの女の顔が大きく、薄く浮かび上がっていた。

感想

こちらも2005年の作品ということで、映像や撮影所の雰囲気に平成らしさを感じました。山本耕史さんも若く、少し生意気そうなADという役柄が印象的です。

特に面白いのは、『ほんとにあった怖い話』の制作現場そのものを舞台にしているところです。普段から幽霊を扱う番組を作っているのに、本人はまったく幽霊を信じていない。その人物が実際に怪異を目撃するという構成になっています。

また、連続写真の中で女が少しずつ近づいてくるという仕掛けも、シンプルながら不気味です。写真から女が消えたと思ったら、現実の背後に立っている。分かりやすい恐怖演出ですが、それだけに効果的だと感じました。最後の写真にも女が写っていることで、怪異が一度きりの出来事では終わっていないような、嫌な余韻が残ります。

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第7話「隣人」(2026年・新作)

キャスト

  • 田山梨菜(井上和/乃木坂46):体験者。大学生
  • 朝倉奏(朝倉伸二):1階に住む夫
  • 朝倉静枝(猫背椿):1階に住む妻
  • 朝倉恵麻(横溝菜帆):朝倉夫妻の娘
  • 直美(天野はな):隣の部屋の住人

スタッフ

  • 脚本:三宅隆太
  • 演出:下畠優太
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ネタバレあらすじと結末

和歌山県のとあるアパート。大学のキャンパス移転をきっかけに、田山梨菜は念願の一人暮らしを始めることになった。引っ越し先は古びたアパートだったが、家賃が安く、学生の梨菜にとってはありがたい物件だった。引っ越しの挨拶をしていると、1階に住む朝倉夫妻が顔を出す。親切そうな夫婦に安心した梨菜は、挨拶の品を渡した。

続いて、2階の隣室にも挨拶をしようとする。しかし、ドアの向こうから返事はなかった。2階には自分しか住んでいないと思っていた梨菜だったが、誰かがいるような気配を感じ、挨拶の品をドアに掛けておいた。翌朝、その袋はなくなっていた。やはり隣には誰かが住んでいるのだろうと考える梨菜。

その日の夕方、隣室のドアが開く音がした。のぞき窓から外を見ると、そこには女が立っていた。ところが、部屋へ戻った直後、今度は自分のドアを激しくたたく音が響く。驚いてのぞき窓を見ると、そこにいたのは1階の朝倉静枝だった。

その後も梨菜は、のぞき窓の向こうに人影を見るなど、不気味な出来事を体験する。気になった梨菜は、1階の朝倉家を訪ねることにした。応対したのは、夫妻の娘である恵麻だった。恵麻は梨菜より一つ年下で、子供の頃から体が弱く、学校を休みがちだったという。高校卒業後に働き始めたものの、仕事は長続きしなかったと話す。

梨菜は恵麻と親しくなり、思い切って2階の隣人について尋ねてみた。すると恵麻は、2階には梨菜しか住んでいないと答える。しかし、梨菜は確かに女の姿を見ていた。

その後も夜中にドアをノックする音が聞こえ、のぞき窓の向こうに女が現れる。不安を募らせた梨菜は、朝倉家との交流を深め、1階と自分の部屋を行き来するようになった。そんなある日、隣の部屋から出てきた女と鉢合わせる。目を合わせないようにして自室へ戻ろうとする梨菜だったが、女がこちらへ近づいてきた。慌てて鍵を開けようとするものの、焦ってなかなか開かない。すると女は、以前もらったお菓子のお礼を言ってきた。

そして、梨菜にこのアパートはおかしいと思わないかと尋ねる。女もまた、誰かに見られているような気配や、不可解な物音に悩まされていたのだ。すでに限界を感じていた女は、引っ越すことにしたという。もともと家賃が安すぎることも気になっていたらしく、アパートは全室空き部屋だったはずだと話す。

それを聞いた梨菜は、1階には家族が住んでいるはずだと反論する。しかし、女は思いがけないことを告げた。「このアパート、1階は誰も住んでないよ」驚いた梨菜は、改めて朝倉家を訪ねる。ドアをノックしても返事はない。鍵が開いていたため中をのぞくと、そこには家具も生活用品もない、古びた空き部屋が広がっていた。

朝倉家の人々は、いったい何者だったのか。恐ろしくなった梨菜は、自分の部屋には戻らず、友人の家へ避難することにした。そのとき、突然強い風が吹く。ふと自分の部屋を見上げると、窓際に朝倉家の3人が立っていた。3人は白目をむき、梨菜をじっと見下ろしていた。恐怖のあまり叫び声を上げ、逃げ出す梨菜。その後、梨菜はすぐにアパートを引き払った。もしあのとき、自分の部屋へ戻っていたらどうなっていたのか。その答えは分からないままだった。

感想

今回唯一の新作ですが、過去の作品と比べると、物語がしっかり作り込まれている印象を受けました。特に『シックス・センス』や『アザーズ』を思わせる、現実だと思っていたものが覆される怖さがあります。最初は隣の部屋にいる女が怪しいと思わせておきながら、実は親切に接してくれていた1階の家族こそが怪異だったという展開です。

それに加えて、のぞき窓を見たら向こう側からも見られていたり、突然ドアを激しくたたかれたりと、直接的に驚かせる演出もあります。特に1階の奥さんがドアをたたく場面は、その激しさに驚かされました。物語の仕掛けによる怖さと、突然驚かせる怖さが同居している作品だと思います。

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全7話の怖さを比較

今回放送された7作品は、同じホラーでも怖がらせ方に違いがありました。突然幽霊が現れて驚かせるものもあれば、じわじわと不安を募らせるもの、物語の仕掛けによって恐怖を感じさせるものもあります。

それぞれの作品がどのような怖さを持っているのか、一覧にまとめました。

作品ごとの怖さの特徴

作品名怖さのタイプ特徴
深夜の鏡像突発的な恐怖鏡に現れる顔や伸びてくる腕
血ぬられた旅館じわじわ迫る恐怖金縛りで動けない中、近づいてくる女
死ねばよかったのに不意打ちの恐怖安心した直後に襲ってくる衝撃
凶音の誘い音と追跡の恐怖不快な音と逃げても迫ってくる女
肩の女異様さ・不気味さ上半身と下半身が別々に現れる女
心霊写真視覚的な恐怖写真の中で近づいてくる女
隣人仕掛けと不意打ち信じていた現実が覆される怖さ

※怖さの分類は、今回改めて視聴した個人的な感想によるものです。

個人的に最も怖かったのは「死ねばよかったのに」

今回の7作品で、個人的に最も怖かったのは、田中哲司さん主演の『死ねばよかったのに』でした。やはり、突然驚かせる演出には理屈抜きの怖さがあります。特に本作は、崖からの転落を間一髪で回避し、ようやく安心したところで本当の恐怖が襲ってきます。

一度緊張を解いてから、少し間を置いて突然女が現れる。そのタイミングが絶妙でした。さらに、耳元まで迫る女の顔を捉えた画面構図も恐ろしく、短い作品ながら強烈な印象を残します。

もちろん、じわじわと迫る恐怖や、物語の仕掛けによる怖さにも魅力はあります。ただ、純粋に「怖かった」という点では、この作品が一番でした。

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まとめ

今回の『ほんとにあった怖い話 秋の特別編2026』は、新作1本と過去の作品6本という構成でしたが、改めて見比べることで、時代によるホラー演出の違いも楽しめました。

特に印象的だったのは、初期作品の粗削りな怖さです。どちらかというと、『あなたの知らない世界』のような、再現ドラマ感をあえて残しているように感じました。今見ると演出や構成がやや雑に感じられる部分もありますが、作り込まれていない分、かえって実際に起きた怪談のような生々しさがあります。

一方、新作『隣人』は、物語の仕掛けと突然驚かせる演出を組み合わせた、よく練られたホラーという印象でした。初期作品とは違った怖さがあり、どちらが優れているというより、怖がらせ方そのものが変化しているように感じます。個人的には、やはり不意打ちで驚かせる演出が最も怖く、今回の7作品では『死ねばよかったのに』が一番印象に残りました。

昔の作品を今の視点で見直すと、当時とは違った発見があるものです。新作だけでなく、過去の作品にもそれぞれの魅力があると改めて感じられる特別編でした。

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