『Tシャツが乾くまで』第7話では、これまで謎だった充とあずさの「第3金曜日」の関係が、ついに明らかになりました。
充は幼い頃から、誰にも知られず遠くへ行くことを繰り返してきた「失踪癖」がありました。そんな充がコインランドリーで出会ったのが、あずさでした。
この記事では、充がなぜ失踪を繰り返してきたのか、あずさと第3金曜日に何を話していたのか、そして事故の日になぜ2人で長野へ向かったのかを整理します。
あわせて、「嫌われてもいい人」には本音を話せるのに、大切な人には話せなくなるのはなぜなのか。咲子の「汚れたら洗えばいい」という言葉から、第7話で描かれた夫婦と家族についても考えていきます。
第7話3行まとめ
- 充には幼い頃から失踪癖があり、咲子と暮らす幸せの中でも「逃げたい」という気持ちを抱えていた
- 充とあずさは毎月第3金曜日、コインランドリーで互いに家族には話しにくい本音を語り合っていた
- 事故の日、あずさは充の長野行きに同行し、「1日だけの失踪」をするつもりだったことが明らかになった
第7話あらすじ
咲子に対して充は、これまで隠してきた過去を打ち明ける。幼い頃から失踪を続けてきたこと。そして咲子と出会ってからは約10年間、その衝動を抑えられていたことを明かした。
そんな充が毎月第3金曜日に会っていたのが、あずさだった。2人は互いの家庭を捨てたいわけではなく、家族には話しにくい本音を語り合う関係だった。
事故の日、あずさは長野へ向かう充についていき、「1日だけの失踪」をするつもりだった。しかし、その途中でバス事故が起きてしまう。
すべてを知った咲子は、充が自分には話せなかったことをあずさには話していた事実に傷つき、家を飛び出した。
充はなぜ何度も失踪していたのか
両親から愛されていないと感じて育った
充の失踪癖には、幼い頃の家庭環境が大きく関係していました。
充の両親は、もともと子どもを望んでいなかったものの、充ができたため結婚したといいます。
食事や洗濯など最低限の世話はしてもらえましたが、充自身は当時を「殴られないし蹴られない、ただ、愛されてないだけ」と振り返っています。
やがて充は、母親を困らせないよう学校では「いい子」でいることを覚えていきます。
さらに父親の仕事の都合で何度も転校を繰り返していたため、充には地元や幼なじみと呼べるものもありませんでした。
充にとって家族も土地も、「ずっと帰る場所」として感じられるものではなかったのです。
8歳の頃から「誰にも知られず遠くへ行く」ことを繰り返した
そんな充が初めて失踪したのは8歳の頃でした。
よく話を聞いてくれていた喫茶店の男性から、引っ越しについて「1つの場所や誰か1人にこだわる必要はない」と言われた充は、その言葉に気持ちが楽になったといいます。
充はその時に感じた「誰にも知られず、目的もなく遠くへ行く」快感を忘れられませんでした。その後も、数年おきに突然その場から姿を消すようになります。
大人になってからも失踪していた
失踪癖は大人になってからも続きました。失踪するたびに仕事を辞め、人間関係も切り、新しい場所で生活を始めます。
充自身はこれを「逃避願望」や「人間関係リセット症候群」と表現していますが、本人にとってもっとも分かりやすい言葉は「失踪癖」でした。
喫茶店「ひこうき」を始めた理由についても、咲子には「自分の店を持ちたくて会社を辞めた」と話していましたが、実際には順番が逆でした。
仕事を辞めた結果、再就職が難しくなり、1人でもできる仕事として喫茶店を始めていたのです。
10年間は失踪せずにいられた
ただし、咲子と出会ってから充の失踪は止まっていました。
2人が出会って間もない頃、充が約3カ月連絡を絶ったことがありましたが、それが今回以前では最後の失踪だったといいます。
失踪中にもかかわらず、充は初めて「咲子はどうしているだろう」「会いたい」と思うようになりました。
その後2人は交際し、結婚。充は約10年間、同じ場所にとどまり続けます。
充自身も「さっちゃんすごいよね。10年も同じ場所にとどめてくれた」と話しており、咲子との生活がそれまでとは違うものだったことが分かります。
家を買ったことで再び逃げたくなった
ところが、2人で暮らすための家を購入したことが、充の中に再び「逃げたい」という気持ちを生みます。
咲子が嫌いになったわけではない。むしろ一緒にいたいし、生活も幸せだった。
それでも充は、
「2人きりで一生同じ場所でって考えれば考えるほど、幸せで息が詰まった」
と話しています。
充にとって「ずっと一緒にいる」「ここが帰る場所になる」という幸福は、それまで実感したことのないものだったのでしょう。
しかし同時に、「この先ずっとここにいる」という感覚が逃げ道をなくし、幸せであるほど息苦しさを感じるようになります。さらに、本当の自分を知られれば、いつか咲子にも嫌われるのではないかという恐れを抱えていました。
咲子との生活が嫌だったからではなく、ずっとそこにいることへの恐怖に耐えられなくなったことが、今回の失踪につながっていたのです。
充とあずさは第3金曜日にどう出会ったのか
あずさは「人生に関係ない人だから本音を話せる」と考えていた
コインランドリーの使い方が分からなかったあずさが、充に声をかけたことから2人は話し始めます。
あずさが知らない相手との会話を好んだ理由は、相手に嫌われても困らないからでした。
あずさは充に対し、自分たちはもう会わないかもしれないのだから、本音を話して嫌われても何の影響もないと話します。
そして、
「だから好きなんですよ、自分の人生に関係ない人と話すの」
と笑いました。
家族や身近な人には、相手との関係が続くからこそ言いにくいことがあります。
一方、もう会わないかもしれない相手なら、どう思われても自分の生活には影響しない。あずさにとって充は、だからこそ本音を出しやすい相手だったのです。
充は失踪癖を打ち明けた
あずさに身の上話を求められた充は、自分に失踪癖があることを打ち明けました。
しかしあずさは、「そんなことをするのはおかしい」「やめたほうがいい」と否定しませんでした。
充にとって、誰にも話したことのなかった失踪癖を打ち明けても否定されなかったことは、あずさに本音を話せる大きな理由になったと考えられます。
洗濯が終わり、別れようとした充に、あずさは次はいつ会うのかと尋ねました。
そこで2人が約束したのが、次の第3金曜日です。
それ以降、2人は毎月第3金曜日になるとコインランドリーで会い、洗濯物が乾くまでの時間だけ話すようになりました。
事故が起きるまで、およそ1年間続いた関係でした。
充とあずさは毎月何を話していたのか
互いに伴侶や家族の話ばかりしていた
2人が話していたのは、恋愛関係を思わせるような内容ではありませんでした。
あずさは樹生への愚痴を話しているようで、最後にはいつも惚気話になっていたと充は振り返っています。
充もまた、咲子との生活について話していました。
つまり2人は、家族から離れている時間に、結局それぞれの家族の話をしていたことになります。
大切でも時々離れたいという感覚
充とあずさには、もう一つ共通していた感覚がありました。
それは、家族を大切に思っていても、時々その家族から離れたくなるということです。
充は咲子と一緒にいることは楽しいものの、「ずっと」と考えると苦しくなると話します。
あずさもまた、樹生と翔との3人の時間が大好きでありながら、第3金曜日には2人から離れられるからこそ、その生活を楽しめているのだと語っていました。
「大好きなら離れたいと思わないはず」と考えるのではなく、2人は「大好きでも離れたい時はある」という感覚を共有できたのです。
第3金曜日は家庭へ戻るための時間だった
あずさは日記に、第3金曜日について、
「この先一生、一緒に居続ける人たちから距離を取る時間」
でありながら、
「その人達といられる幸せを再確認する時間」
でもあったと記していました。
充にとっても同様でした。
長く同じ場所にいることに息苦しさを感じていた充も、第3金曜日にあずさへ本音を話すことで、咲子との生活から逃げずにいられていました。
つまり第3金曜日は、家族を捨てるための時間ではありません。
少しだけ家族から離れ、自分の中にたまったものを外へ出し、もう一度家族のもとへ戻るための時間だったのです。
あずさはなぜ充と長野へ行ったのか
あずさは充の「失踪癖」に興味を持っていた
あずさは、充から何度も失踪を繰り返してきた話を聞いていました。
そのため、両親に会いに行く今回の外出にも興味を持ち、「ついていきたいのかもしれません」と充に伝えます。
充は「関係ない」と断ろうとしますが、あずさはむしろ
「関係ない人間なら、迷惑をかけてもいいじゃないですか」
と返しました。
第3金曜日に本音を話してきた2人にとって、「相手の人生に深く関係しない」という距離感そのものが、気楽に付き合える理由でもあったのです。
1日だけの「プチ失踪」を提案
あずさが提案したのは、本当に家族の前から姿を消すような失踪ではありませんでした。
充が今も逃げたくなることがあると知ったあずさは、ガス抜きとして半年に1回ほど「プチ失踪」をしてみてはどうかと提案します。
家族に知られる前に帰れば、失踪したことにはならないという、あずさらしい少し危うい発想でした。
さらに、毎月コインランドリーで2人きりで会うだけでも「心の不倫」と受け取る人はいるのだから、どうせ理解されないなら少しくらい「不倫まがい」のことをしてみよう、と笑います。
2人とも夜には帰るつもりだった
ただし、あずさには樹生や翔のもとから本当に逃げるつもりはありませんでした。
あずさ自身、夫と子どものいる家へ帰ることが幸せだから、本当の失踪はしないとはっきり話しています。
充もまた、その日の夜には咲子の待つ家へ帰るつもりでした。
つまり事故の日の長野行きは、2人にとって家庭を捨てるための旅ではなく、あくまで1日だけ家族から離れる「プチ失踪」でした。
しかし途中で充はサービスエリアでバスを降り、その後に起きた事故によって、あずさは本当に家へ帰れなくなってしまいます。
ただ、充がサービスエリアで突然バスを降りた理由については、まだ本人から詳しく語られていません。
もともと充にとって失踪とは、「誰にも知られず、自分を知る人のいない場所へ行く」ことです。今回はあずさが同行していたため、これまでの失踪とは少し違う感覚だったとも考えられます。
サービスエリアで「今だ」と感じたのは、あずさからも離れて本当に1人になれる機会だと思ったからなのかもしれません。
結果的に軽い気持ちで始めた「1日だけの失踪」が、2組の夫婦の関係を大きく変える出来事になってしまいました。
充とあずさは不倫だったのか
特別な信頼関係はあった
第7話で明らかになった限り、充とあずさは不倫関係ではありませんでした。
ただし、不倫ではなかったからといって、何でもない関係だったわけではありません。
充は誰にも話していなかった失踪癖をあずさに打ち明け、あずさも施設で育ったことや家族から離れたいと感じる瞬間について話していました。
互いの伴侶には話しにくいことまで話せる相手であり、充は第3金曜日があったからこそ、咲子との生活から逃げずにいられたと明かしています。
恋愛感情とは別のところで、2人の間には強い信頼関係が築かれていたことになります。
樹生が「不倫ではないからこそショック」と感じた理由
充とあずさが不倫ではなかったと知った樹生は、安心するどころか複雑な気持ちを抱きます。
樹生は宮内に、
「恋愛感情とは別にある、信頼関係ってあまりにも強くないですか?」
と話しました。
もし不倫であれば、恋愛感情によって妻が別の男性へ向かったのだと、まだ理由をつけることはできたのかもしれません。
しかし実際には、あずさは樹生を愛し、翔との家庭も大切にしていました。それでも、自分には話さなかったことを充には話していたのです。
樹生にとってつらかったのは、妻を恋愛相手に奪われたことではなく、自分には入り込めなかったあずさの一面を、別の男性が知っていたことだったのでしょう。
第7話で明らかになったのは、「不倫ではなかった」という答えだけではありません。
恋愛ではなくても、伴侶には見せない自分を見せられる相手との関係は成立する。そしてその関係が、残された伴侶を傷つけることもあるという、より複雑な問題が描かれていました。
絵本を寄付しにくるおじさんは宮内なのか
絵本を寄付しに来る男性に話を聞いてもらっていた
あずさは施設で育った頃について、大人の数が子どもに対して少なく、話を聞いてほしくても十分に聞いてもらえなかったと振り返っています。
そのため、
「時々絵本の寄付にくるおじさん捕まえて話を聞いてもらったりした」
と充に話していました。
この「絵本を寄付しに来るおじさん」が誰なのかは、第7話では明らかにされていません。
宮内は以前から幼い頃のあずさを知っているように描かれていた
ただ、これまでの描写を見ると、その人物が宮内だった可能性があります。
第5話では、あずさが育った児童養護施設の職員・平岡光江が「上々堂」を訪れています。
平岡が「あのあずさが結婚して」と話した際、宮内も「あの子がね」と応じており、現在の勤務先で知り合っただけではなく、以前からあずさを知っていたようにも見える場面でした。
また、宮内は古書店の店主です。絵本を施設へ寄付していたとしても不自然ではありません。
「絵本のおじさん」が宮内だった可能性
さらに大人になったあずさは、宮内にも「夫に言えない話」をしていました。
子どもの頃、話を聞いてくれる大人を求めて「絵本を寄付しに来るおじさん」に話しかけていたあずさが、大人になってからも宮内にさまざまな話をしていたと考えると、2人の距離の近さにもつながります。
現時点では「絵本のおじさん=宮内」と断定することはできません。
しかし、第5話で示された平岡と宮内の関係や、宮内があずさの昔を知っているような描写を考えると、施設時代から2人に接点があった可能性は十分ありそうです。
コラム|「嫌われてもいい人」には本音を話せるのか
充とあずさは人生に関係ない他人だから話せた
充とあずさが本音を話せた大きな理由は、互いに「自分の人生に深く関係しない人」だったからです。
あずさは初めて会った充に、
「だから好きなんですよ、自分の人生に関係ない人と話すの」
と話しました。
嫌われても困らない。次に会わなくても生活は変わらない。だからこそ、普段なら飲み込んでしまうことまで話せる。
充にとっても同じでした。誰にも話していなかった失踪癖や、人間関係を突然切りたくなる自分について、あずさには打ち明けることができました。
2人の関係は、近かったから本音を話せたのではありません。
むしろ、互いの人生から少し離れた場所にいたからこそ、本音を話せた関係でした。
大切な人ほど「こう思われたい」が生まれる
一方、充にとって咲子は「嫌われてもいい人」ではありません。
嫌われたくない、大切な人でした。
だから充は、本当の自分を話せば咲子に嫌われるかもしれないと考え、失踪癖についても、喫茶店を始めた本当の経緯についても話しませんでした。
大切な人だから何でも話せるとは限りません。
むしろ、大切だからこそ「優しい夫でいたい」「普通の夫婦でいたい」「この人には嫌われたくない」という気持ちが強くなり、自分の見せたくない部分を隠してしまうこともあります。
充は咲子との関係を壊したくなかったからこそ、咲子に本当の自分を見せることができなかったのでしょう。
「こうあるべき」が強すぎると別の場所へ逃げたくなる
このドラマではこれまでにも、「夫婦なら相手のことを分かっているはず」「家族なら同じことを考えるはず」といった思い込みが何度も描かれてきました。
樹生は、あずさが何を考えているのか自分は分かっていると思っていました。しかし実際には、あずさには樹生へ話していないことがいくつもありました。
反対に充も、「本当の自分を知れば咲子は嫌うだろう」と、咲子がどう受け止めるのかを確認する前から決めつけています。
相手を大切に思うことと、「この人はこういう人だ」「夫婦ならこうあるべき」と相手の形を決めてしまうことは同じではありません。
その枠からこぼれた部分を出せる場所が、充とあずさにとっての第3金曜日だったとも考えられます。
家族を愛していても、家族には見せない自分がある。
それ自体が悪いとは言い切れません。
ただ、家庭の中で「こうあるべき」が強くなれば、そこで出せない自分を別の場所で出したくなることもあるのでしょう。
夫婦だから何でも分かり合う必要はない。
相手を理解することと、相手を自分が理解できる形に押し込めることは違います。
ただ、「あなたはこういう人」と決めつけず、自分の知らない一面もあるのだと受け入れることは必要なのだと思います。
その一方で、相手に知られれば関係そのものが変わるほど大きな秘密を、「相手のためでもある」と自分だけで判断して続けていいのかという問題も残ります。
充は大切な関係を「汚したくない」と思っていた
そんな充の生き方を、咲子は服にたとえます。
お気に入りの服だから汚したくなくて、結局ほとんど着ないようなものではないか、と。
このたとえは、充の人間関係そのものにも重なります。
充はこれまで、関係が悪くなったり嫌われたりする前に、自分からいなくなることで人間関係を終わらせてきました。
汚れる前に離れる。
壊れる前に捨てる。
そして新しい場所で、また新しい関係を作る。
充自身も、
「汚れる前に捨てて、新しいの買って、そうやって生きてきちゃった」
と認めています。
咲子との関係だけは捨てたくなかった。だからこそ、どう扱えばいいのか分からなくなってしまったのでしょう。
咲子は「汚れたら洗えばいい」と考えている
そんな充に対して、咲子が示した答えはまったく逆でした。
「思いっきりミートソース飛ばしながら、おいしいねって一緒にパスタ食べる方が、家族って感じするけどな」
そして、
「汚れたら洗えばいいじゃん」
と笑います。
咲子にとって家族とは、汚さないように大切に保管しておくものではありません。
喧嘩したり、傷つけたり、知らなかった部分が見えたりしても、そのたびに話し合い、直しながら一緒にいるものなのでしょう。
充は「汚さないこと」で関係を守ろうとした。
咲子は「汚れても洗うこと」で関係を続けようとする。
第7話では、2人の夫婦観の違いが、洗濯というこの作品らしい比喩によってはっきり描かれました。
「Tシャツが乾くまで」が意味するもの
そして今回、作品タイトルの『Tシャツが乾くまで』という言葉にも、一つの意味が見えてきました。
充とあずさが会っていたのは、毎月第3金曜日。
2人が話す時間は、コインランドリーで洗濯物が乾くまでの短い時間だけでした。
その間だけ家族から離れ、普段は言えないことを話す。そして乾燥が終われば、それぞれ大切な家族のもとへ帰っていく。
第3金曜日は、家族から逃げる時間でありながら、家族へ戻るための時間でもありました。
しかし事故の日、2人は初めて「Tシャツが乾くまで」という時間と場所の外へ出ます。
そして充は本当に失踪し、あずさは家へ帰れなくなりました。
「少しだけ離れる」ために保たれていた関係が、その境界を越えた瞬間に大きく崩れてしまったともいえます。
『Tシャツが乾くまで』とは、もしかすると単なる時間の長さではなく、誰かから少し離れても、もう一度その人のもとへ帰るまでの時間なのかもしれません。
第7話で残された謎
第7話では、充とあずさの「第3金曜日」の関係や、充が失踪を繰り返してきた理由が明らかになりました。
一方で、咲子と充の夫婦関係については、むしろ新たな問題が浮かび上がっています。
家を飛び出した咲子はどこへ行ったのか
充から第3金曜日の真実を聞いた咲子は、家を飛び出しました。
充から「園田さんの旦那のとこ?」と聞かれた咲子は、「だったら?行かないでって言える?」と返しています。
実際に樹生のもとへ向かったのか、それとも1人になりたかっただけなのかは分かっていません。
これまで充ばかりが関係から逃げてきましたが、今度は咲子自身が「自分の意思でここから離れたい」と口にしたことも重要です。
咲子と充は夫婦を続けられるのか
充は咲子を嫌いになったわけではなく、咲子も充への気持ちを完全に失ったわけではありません。
しかし、充が長年隠していた過去や、第3金曜日にあずさと築いていた関係を知ったことで、咲子がこれまで信じていた夫婦像は大きく揺らぎました。
愛情が残っていることと、もう一度夫婦として暮らせることは別の問題です。
2人が今回初めて知った互いの本音を、これからどう受け止めるのかが大きな焦点となります。
充は今後も失踪せずにいられるのか
充は咲子と出会ってから約10年間、失踪せずに生活していました。
しかし、その間も逃げたい気持ちそのものがなくなっていたわけではなく、第3金曜日にあずさと話す時間が一種のガス抜きになっていました。
あずさがいなくなった今、充は再び逃げたい気持ちを抱えたとき、どう向き合うのでしょうか。
これまでのように突然姿を消すのか、それとも誰かに自分の気持ちを話せるようになるのかが注目されます。
咲子と樹生の関係はどうなるのか
この1年で、咲子と樹生は互いにとって大切な存在になりました。
恋愛関係とは言い切れないものの、毎週コインランドリーで会い、一緒に食事をし、互いにできないことを助け合う関係を築いています。
第7話でも、咲子は充に対して「私だって自分の意思でここから離れたいときある」と言い、樹生の存在を意識させる言葉を残しました。
充が戻ってきたことで、この曖昧だった関係にも何らかの答えが求められることになりそうです。
充は咲子と樹生がこの1年で築いた関係をどう受け止めるのか
充にとっても、咲子には自分の知らない1年間があります。
その間、咲子を支えていたのは樹生でした。
第6話では、充自身が咲子と樹生の関係について「証拠は?」と問い返し、自分とあずさに向けられた疑いと同じものを2人へ向けています。
第7話ではさらに、咲子が家を出ようとした際に樹生の名前を出しており、充も2人の関係を意識していることが分かります。
自分がいなかった1年間に咲子が築いた関係を、充がどこまで受け入れられるのか。今後は、咲子だけでなく充自身も「自分の知らない伴侶」と向き合うことになりそうです。
まとめ|第3金曜日は、家族から離れて家族へ戻るための時間だった
第7話では、充が幼い頃から失踪を繰り返してきた理由と、あずさとの「第3金曜日」の関係が明らかになりました。
2人は不倫関係ではなく、互いの人生に深く関係しない相手だからこそ、家族には話しにくい本音を話せる関係でした。
そして第3金曜日は、家族を捨てるための時間ではありません。少しだけ家族から離れ、また家族のもとへ戻るための時間でした。
しかし、その関係を伴侶に隠していたことで、咲子や樹生は別の形で傷つくことになります。
大切な人だからこそ本音を隠し、関係を汚さないようにする充。一方の咲子は、汚れたなら洗えばいいと考えます。
誰かを大切に思うことと、その人を自分の考える「こういう人」に当てはめることは同じではありません。
夫婦だから何でも分かり合う必要はない。ただ、相手に知られたら関係そのものが変わるほど大きな秘密を、『相手のためでもある』と自分だけで判断して続けていいのか。
充とあずさの関係を知ったことで、今度は咲子と充が互いの知らなかった部分とどう向き合っていくのか。
家を飛び出した咲子がどこへ向かったのかも含め、次回の展開が気になります。
