【サイレント・ヴォイス2】7話「勝利への体罰」のネタバレと感想をまとめました。
今回のゲストは姜暢雄さんです。駅伝部の部員が亡くなったことが、実は体罰が原因だった?絵麻が聞き取りをしていくうちに明らかになる真実は、もっと酷いものでした。
【サイレント・ヴォイス2】7話のあらすじ
城山台女学園高校の駅伝部の部員、野島萌(太田夢莉)が学校の敷地内で遺体で発見された。警察は事故と事件の両面から捜査をすることにした。
駅伝部の監督である堀田諒一(姜暢雄)は厳しい指導を萌にしていたことが、他の部員たちからの証言で浮かび上がる。しかし、堀田はあくまで教育の一環であって、体罰をしているつもりはないと主張する。
萌は部活が終わった後も自主練を部員たちとしていた。キャプテンの谷本紗里(搗宮姫奈)は萌に厳しい指導をしていたことも判明する。
絵麻(栗山千明)が堀田を取り調べすると、何かを隠ぺいしていることに気づく。堀田が隠したかったことはなんなのか?それを知ったとき、絵麻の怒りが爆発する。
【サイレント・ヴォイス2】7話のネタバレ
学校の屋上から落ちた萌の遺体が発見され、綿貫が捜査にいった結果、事件と事故の両方から捜査することになります。そこで綿貫が絵麻に依頼しました。
1:遺体発見
見つかった遺体に事件性があるのかどうか、発見された遺体状況はこうでした。
- 被害者:野島萌
- 死因:転落による脳挫傷
- 第一発見者:谷本ら駅伝部部員
- 死亡推定時刻:昨晩21時~22時の間
練習中に誤って転落したのか、それともしごきによって自殺をしたのか?判断の難しい事件です。さっそく絵麻は駅伝部監督の堀田に聞き取りをします。
2:1回目の聴取
城山台女学園高校の駅伝部は現在3連覇中で、4連覇をしたら初ということで張り切って練習しています。監督の堀田がどんな人物か?軽く人物像を説明します。
- 全国高校駅伝3連覇中
- 箱根駅伝で2区を走り、区間新記録を出した
- U20のオリンピック強化コーチに就任
- 指導理念は「限界を超えさせる」こと
- ついてこれない選手も無理やり走らせる
いわゆる昭和の熱血監督です。トップクラスの選手が来るエリート高なので、部員も保護者も練習が厳しいのは承知の上といいます。東野が体罰じゃないのか?と指摘すると、体罰の定義は曖昧で具体的にどう影響を及ぼすか説明できない。など、自己正当化します。
そこで絵麻はいくつか質問をしました。
絵麻:生徒が毎晩自主的に練習しているのは知っていた?
堀田:もちろんです。ただ、内容については知りませんでした。
なだめ行動=内容を知っている
堀田:野島には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
なだめ行動=反省していない
絵麻:谷本さんたち部員のせいだと?
堀田:いじめではありません。不慮の事故なんです。
隠ぺいのマイクロジェスチャー=何かを隠している
わかったこと
- 自主練の内容を知っている
- 萌が死んだことを悪いとは思っていない
- 何かを隠ぺいしている
最初から結構感じの悪い監督です。萌の死に対して何を隠しているのか?
2-1:谷本への聞き込み
綿貫がキャプテンの谷本沙里に部のことや萌のことを聞き込みに行きます。そこで谷本が語ったことはこんな感じです。
- 萌には強くなってもらいたかった
- キャプテンとしての重責があった
- 萌はミーティングで居眠りしたり、食事を食べたくないとわがままをいっていた
- まさかこんなことになると思ってなかった
駅伝部の優勝を自分たちの代で途絶えさせたくない、その思いから萌に対して厳しく接していたようです。綿貫が「やりすぎじゃないか?」というと、今回のことは反省していると語り、かなり後悔している様子だったといいます。
また、寮や監督のマンションの防犯カメラを調べたところ、萌の死亡推定時刻に外出した形跡はありません。よって、監督と生徒たちにはアリバイがありました。
ただ、気になることとして、谷本は「監督に申し訳ないことをした」と、そのことばかりを気にしていました。
2-2:ヒントタイムその1
絵麻はシオリから話を聞いているうちにあるひらめきが降りてきます。どんな内容だったのか?
- シオリは元ソフトボール部だった
- 寮で生活して350日練習していた
- 閉鎖された空間で軍隊みたいな生活をしていた
- 洗脳されたみたいに段々正常な判断ができなくなってきた
この話を聞いて絵麻はあることを思いつきました。“洗脳”されているというのがキーワードです。
3:2回目の聴取
絵麻はここでシオリから得たヒントによってひらめいたことを堀田に話します。それは、「強豪部活内の組織構造は、カルト教団のそれと類似している」ということです。
宗教 | 部活 |
---|---|
神 | 監督 |
教祖 | コーチや部長 |
支部長 | キャプテン |
入信の早い信者 | 上級生 |
入信の遅い信者 | 下級生 |
こういう構造になっていると説明します。
絵麻:堀田は遠回しに圧力をかけて谷本を誘導し、しごきによって死に至らしめた
堀田:違います
なだめ行動=谷本を操り萌が亡くなることを期待していた
絵麻:なぜそこまで萌を痛めつけた?
堀田:野島を鍛えるためです
なだめ行動=鍛えるためではない
絵麻:あなたは谷本さんを誘導し、萌さんをしごかせ彼女を死に至らしめた
堀田:違います
なだめ行動なし
なぜか2回目に聞いた言葉にはなだめ行動が出ません。絵麻は驚きどういうことなのか考えます。
わかったこと
- 堀田は萌が亡くなることを期待していた
- 厳しい練習は萌を鍛えるためではなかった
- 練習させたのは別の意図があった
- 萌を死に至らしめてはいない
3-1:ヒントタイムその2
萌の遺書が発見されそこにはこう書いてありました。
もう疲れた。もう頑張れない。私は弱い人間。誰かのせいじゃない。
母親にも以前電話で「家に帰りたい。少し休みたい」と萌はいっていました。しかし、母は部活を頑張るよういって家に帰ってこさせませんでした。本当は何か伝えたいことがあったのかもしない、後悔するばかりです。
この遺書は筆跡鑑定の結果、萌の自筆と鑑定されます。よって、警察は自殺と判断し、捜査を終了する方向になります。
堀田が萌を死ぬよう差し向けたのは間違いないのに、それが証明できない。イライラした絵麻は東野と言い合いになります。東野は絵麻が「セクハラしている」と訴え、絵麻はセクハラなんてした覚えがないと開き直ります。
そこで絵麻はひらめきました。自殺の真相と堀田の動機が何だったのかを。ヒントは死体検案書には載っていない事実。それはいったい何なのか?
ここまでのまとめ
堀田が萌を死ぬようキャプテンの谷本を使って差し向けたのは間違いない。しかし、それは証明できない。さらに、堀田はなだめ行動が出たり出なかったりする。
4:3回目の聴取
再び呼び出した堀田に絵麻は過去の教え子たちのプロフィールを見せていきます。その中で明らかに他と違う反応を示した3人を残しました。
この3人の共通点、それは堀田が過去に一線を越えた教え子だったのです。
堀田は監督にあるまじき行為を彼女たちにしていました。絵麻はなぜなだめ行動が出たり出なかったりしたか、その理由についても指摘します。
- なだめ行動あり:谷本さんを誘導し、しごきによって死に至らしめた。
- なだめ行動なし:あなたは谷本さんを誘導し、萌さんをしごかせ彼女を死に至らしめた。
この2つの違いは萌だと特定しているかどうかです。主語がない質問で堀田は、萌ではなく別の人物に置き換えていました。
亡くなることを期待していた相手は萌ではく、萌のおなかの中の胎児だったのです。
萌は最近居眠りしたり食事を残していたのが、たるんでいたのではなく、妊娠していたからだったのです。過剰に練習させていた理由、それは流産させたかったから。絵麻はこう読み解きました。
- 妊娠が発覚し堀田に相談
- 堀田は大会のことだけ考えろと告げる
- 中絶手術を受けさせたら病院に記録が残るのでヤバい
- 萌に自然流産させることを決意
- 過剰なしごきをして谷本に自主練させるよう仕向ける
- その結果萌は流産してしまった
萌は心に大きな傷を負い、精神的にも肉体的にも追い詰められます。そして彼女は正常な判断を失い、屋上から飛び降りてしまったのです。
堀田はこのことを何も悪いと思っていません。
- 他の2人にも同じことをしてきた
- 彼女たちは今トップアスリートになっている
- 何が問題なのか?
- 生徒を育てるための手段だ
- 恋愛感情ではなく教育者としての愛だ
- 伸びる選手にしか手は出さない
- 2人とも卒業時には感謝してくれた
- 野島は苦痛だと思っていなかった
- 指導を受け入れていた
トンデモない男です。恋愛感情はなくても肉体関係はある。少女の心と体を弄び、いざ妊娠すると責任逃れで流産へ追い込む殺人者です。しかも本人はまったく悪いと思ってなく、むしろ感謝しろといわんばかりです。これには絵麻もブチ切れます。
あなたは少女の命だけじゃなく、小さな命まで奪った人殺し!
仮に萌さんがあなたを受け入れていたとしても、社会があなたを許さない。
覚悟してなさい。
今回の絵麻はいつになく感情的に、机を叩いて怒りました。
わかったこと
- 萌は妊娠していた
- 堀田が殺したかったのは、萌のおなかの胎児だった
5:ドラマの結末
その後、この事件はどうなったのか?絵麻と東野の会話からいくつかわかりました。
- 堀田はオリンピック強化コーチを外された
- 二度と陸上界には戻ってこられないはず
- 萌の母が訴訟の準備を始めた
- 性被害を受けたOGの2人も、事件を知って協力してくれる
今後の裁判次第で萌の自殺が監督のしごきや性的暴行が、原因だと認められるかもしれないとまとめます。
しかし、その反面、生徒思いのいい先生だったという声もあったようです。絵麻が考えるに体罰を乗り越えた子は思い出が美化され、親も実績が残ったことで感謝することもあるそうです。それが体罰がなくならない原因の一つかもと語ります。
6:ネタバレまとめと要約
野島萌殺害犯と動機
- 犯人:堀田諒一
- 動機:萌を妊娠させてしまった堀田は、おなかの中の胎児を流産させるために、厳しい練習をさせた。萌は流産後、肉体的・精神的にも傷つき自殺してしまった。
【サイレント・ヴォイス2】7話の感想
このドラマは毎回犯人はロクでもない人物ですが、今回の犯人は今まで以上にトンデモない人物です。見ていて気分が悪くなった人もいるのではないか?そんな人物です。
ふと思ったのは未成年に手を出した場合、了承の上であったとしても条例とかで逮捕されないのか?と思いますが謎です。結局堀田は逮捕されているのかいないのか、絵麻たちの最後のセリフを聞くと、もしかして逮捕されていないのではないか?と感じます。
強豪高の部活動の構造は、カルト教団のそれに似ている。というのは確かに当てはめてみるとそう思え、気味の悪い状況だなと感じました。優勝という目標を餌に、トンデモないことが行われてそうで怖いです。体罰を受けても生徒や親たちは結果が出ると感謝する、まさにカルト教団と一緒です。
堀田のように悪いことはいっさいしていない、むしろ感謝して欲しいぐらいだと。自分を正当化する人が会社や家庭内にいたら、さっさと逃げましょう。彼らはカルト教団の神と一緒です。
【サイレント・ヴォイス2】7話の補足
絵麻のいっていた「強豪部活内の組織構造は、カルト教団のそれと類似している」という論文を発表した人は本当にいるのか?気になったので調べてみました。
そう思っている人は何人かいました。まずは、野球の強豪高である天理高校の生徒に聞き取りをし、研究したこちらの記事には、絵麻のいっていたヒエラルキーが出てきます。
こちらはいわゆる“ブラック部活”に対しての問題の多さを“『部活』健康度尺度”というものを作ったものになります。
「これが教育とは思えない」 失踪に洗脳状態…その部活、ブラック部活です- SankeiBiz(サンケイビズ)
【サイレント・ヴォイス2】7話のその他気になったこと
- 東野はサッカー部に所属していた
- シオリはソフトボール部に所属していた
- 教育者としての愛といいながらも肉体関係はある堀田
- マイクロジェスチャーが読めるので、絶対的服従関係は作れる絵麻
【サイレント・ヴォイス2】7話のまとめ
結局堀田のしたことは何のためだったのか?彼は教育のためと正当化しますが、実際は自分のためでした。結果を残すことで自己満足し、育てた選手が卒業後も活躍することで、自分が優れていると勘違いしていました。
そして、教育愛といいながらも、ちゃっかり未成年と肉体関係を持ちます。しかも避妊しないものだから、妊娠までさせるという教育者うんぬん以前に、人としてどうなんだ?という状態です。
それでも堀田は自分は悪くないと思っています。こういう人物のそばにいると、必ず酷い目にあうので離れたほうが得策です。
あなたが「あれ?なんかいっていることおかしくない?」と思ったことは正しいです。堀田のような輩は自己正当化してきて、詭弁をいったり話をすり替えてくるので要注意です。自分の直感を信じましょう。
次回は5月30日21時から放送予定です。