NHK【横溝正史短編集2|貸しボート十三号】のネタバレと感想

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2020年1月18日にNHK BSで放送されたドラマ【シリーズ・横溝正史短編集2 金田一耕助踊る!】の第1話『貸しボート十三号』のネタバレと感想をまとめました。

以前放送された短編集に引き続き、今回も池松壮亮さんが演じる金田一耕助が事件の謎に挑みます。ボート内にあった2人の遺体は誰が何のために殺害したのか?

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NHK BSドラマ『貸しボート十三号』のネタバレ

大木藤子殺害犯

駿河譲治

動機

美穂子との婚約も決まり、以前から不倫関係にあった藤子との関係を清算しようと考えた。しかし、藤子は駿河を手放すつもりはなく、美穂子との婚約を破棄させようと妨害する。そのため、邪魔になった藤子を殺害した

駿河譲治殺害犯

川崎美穂子

動機

藤子に呼び出されて行ったボートハウスで、駿河が藤子を殺害しているところを目撃してしまう。それに気づいた駿河に首を絞められ殺害されそうになり、抵抗している最中にそこにあったナイフで駿河を殺害した

金田一の推理

駿河は土曜の夜に藤子と落ち合う手はずをつけていた。藤子はこの密会を婚約者の美穂子に密告し、2人の密会を見せ付けるために当日ボートハウスに来るよう告げる。

当日、ボートハウスに美穂子が一番最初に到着した。駿河が来たのを知り、美穂子は隠れる。そこに藤子が現れたと思ったら、駿河は背後からロープで首を絞めて殺害する。そして、身元を分からなくするために首を切断しようとして、返り血を浴びないように服を脱いで下着姿になった。

ノコギリで首を切断し始める駿河だったが、美穂子がその姿を目撃してしまう。気づいた駿河は今度は美穂子を殺害しようと襲い掛かり、美穂子は押し倒されて首を絞められる。美穂子が苦しんで手をばたつかせると、そこには駿河が用意した道具が落ちていた。それが何かは分からなかったが、美穂子は思いっきり駿河の胸に突き上げた。この瞬間、駿河は絶命した

美穂子は八木に助けを求めて電話をしに行ったところを、その時、外にいた矢沢が見かける

藤子は事件の前の晩、矢沢のところを訪ねて来た。矢沢はその時初めて駿河と藤子の関係を知らされる。美穂子との婚約を破棄させるため、あらゆる手段を使って妨害する藤子だった。

土曜の晩、八木に相談するつもりで矢沢は合宿所を訪れる。ところが八木は2人の婚約に嫉妬して、矢沢が妨害しようとしていると勘違いし矢沢のことを殴る。そこを寮母に止められ矢沢は合宿所から去り、ボートハウスのそばで寝そべっていたところ、美穂子が慌てて出てくる姿を見かけたのだった。

美穂子の様子がおかしいため、矢沢はボートハウスに見に行く。そこには駿河と藤子の遺体があった。矢沢はいざとなったら手を貸すつもりで、一旦ボートハウスを出て外で待機する。

美穂子から電話を受けた八木がやってきて、2人の遺体を見た瞬間、思いついたことはボート部と母校の名誉を守ることだった。そこで、駿河にはこのまま被害者になってもらうことにしようと、ボートの中に2人の遺体を移す

2人共同じ人間の手にかかったと見せかけるため、八木は藤子の胸を刺し、駿河の首を絞めた。そして最後にノコギリを手に取り、駿河の首を藤子と同じように半分ほど切断したのだった。その後、ボートを川に浮かべて流した。

なお、寮母が2度駿河を名乗る人物から受けた電話は、一回目は八木が殺害後にかけ、二回目は矢沢が池袋に戻った後にかけていた。二人は共謀したわけではないが、偶然にも電話をかけたのだった。

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NHK BSドラマ『貸しボート十三号』の感想

30分という時間でサクっと事件が解決します。もしこの原作を2時間ドラマにするなら、もう何人か死なないとならないでしょうし、人物の背景を深く掘り下げる必要があります。

横溝作品っぽい残酷な死体が出て来るところはありますが、基本的には痴情のもつれと勘違い、名誉を守るための画策という、2時間ドラマっぽい話です

ちなみにその無残な遺体は、テレビの画面では映りませんので、怖いのが苦手な方でも視聴することはできます。

また、完全に現代に置き換えて話を作るとなると、防犯カメラがとか、携帯電話がとか、指紋や血液反応がといった部分でツッコミが入ってしまうため、原作と変える部分がどうしても出てきてしまいます。

この番組のコンセプトは“原作そのまま”なので、現代で撮影していますがそういったツッコミをするのは野暮でしょう。

次ページでは事件の概要とその後どうなったのかについてまとめました。

ネタバレを含む内容となっています。未見の方はご注意ください。

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