『さよならノワール』第10話では、夏海が1年前に失踪した元上司・山崎創の行方を追い、横浜の闇カジノへ向かいます。
山崎はカジノの用心棒のような仕事をしているとの目撃情報があり、夏海は「本当にあっち側の人間になってしまったのか」と疑いながら捜索を続けることに。
その一方で、カジノの内通者だった紗耶香が危険にさらされ、夏海と絵梨子は彼女の支援にあたります。
この記事では、山崎がこの1年間どこで何をしていたのか、闇カジノや祥仁會との関係、紗耶香の支援、そして最終回へ残された謎を整理していきます。
第10話3行まとめ
- 夏海と河口は闇カジノで山崎を捜し、フロアレディーの紗耶香を保護する
- 鴨居は五十畑と直接向き合い、過去の意味を変えて刑事を続けると決める
- 山崎がついに姿を現すが、夏海を「誰だお前?」と呼び、その直後に銃撃される
第10話あらすじ
1年前に失踪した元上司・山崎創の行方を追うことを決めた夏海は、横浜の闇カジノで山崎らしき人物が目撃されているという情報をもとに現地へ。
そこには同じく山崎を追っていた河口の姿があった。河口はカジノで働く紗耶香を内通者にしており、彼女から山崎が店内で用心棒のような役割をしているとの情報を得ていた。
しかし、紗耶香がカジノの男・ユウジに暴行されそうになったため、夏海と河口は彼女を救出。紗耶香は警察を拒絶しながらも、夏海や絵梨子の支援を受ける中で、自分を責め続けてきた思いを少しずつ語り始める。
一方、謹慎を終えた鴨居は五十畑と直接向き合い、「過去は変えられないが、意味は変えられる」と伝えて刑事を続ける決意を示した。
その後、河口の前についに山崎が姿を現す。ところが山崎は以前とは別人のように河口を襲撃。さらに夏海の前にも現れるが、「誰だお前?」と言い放つ。
そして夏海が近づこうとしたその瞬間、山崎はバイクで現れた何者かに銃撃され……。
山崎は本当に闇カジノの用心棒になったのか
横浜の闇カジノで山崎の目撃情報
山崎を捜す決意をした夏海は、横浜の闇カジノへ向かいます。
そこには河口も来ており、カジノで働く紗耶香を内通者にして情報を集めていました。
紗耶香によると、山崎らしき男は時々カジノに現れ、店の隅に立っていたとのこと。何かあった時に動く人物に見えたことから、用心棒のような役割をしている可能性が浮上します。
さらに、このカジノを運営する寿々原コーポレーションは祥仁會とつながりがあり、裏では薬物の密売も行われている疑いがありました。
1年前まで警察官だった山崎が、なぜそんな場所にいるのか。
夏海は、山崎が本当に「あっち側の人間」になってしまったのではないかと不安を抱きます。
河口を襲った山崎は以前とは別人だった
その後、河口が1人で歩いていると、何者かにつけられていることに気づきます。
追っていた人物の正体は、行方不明になっていた山崎でした。
河口が「係長」と声をかけても、山崎は再会を喜ぶどころか、「何を嗅ぎ回っている?」と問い詰めます。
さらに河口の腹を蹴り、首を絞めたうえで、「これは忠告だ」と言い残して立ち去りました。
山崎をよく知る河口が、まるで別人のようだったと感じるほど、その態度は以前とは大きく変わっています。
河口は薬物の影響まで疑っていましたが、この時点では山崎に何が起きているのかは分かりません。
ただ、少なくとも夏海や河口が知っていた刑事・山崎創の姿とは明らかに違っていました。
夏海に「誰だお前?」と言った理由
河口から連絡を受けた夏海も現場へ駆けつけ、ついに山崎と再会します。
しかし、夏海が「係長」と呼びかけても、山崎はしばらく彼女を見つめたあと、
「誰だお前?」
と告げました。
山崎は失踪する前夜、夏海に何かを伝えるため「信用できるのはお前だけだ」と呼び出していました。
それほど信頼していた夏海を、本当に忘れてしまったのか。
最終回予告では、山崎が過去の記憶を失っていることが明かされているため、記憶そのものに異変が起きている可能性が高そうです。
山崎を撃った人物は誰なのか
夏海が山崎へ近づこうとした直後、2人乗りのバイクが現れます。
そして後ろに乗っていた人物が山崎を銃撃し、そのまま逃走しました。
現時点では、実行犯も黒幕も明らかになっていません。
ただ、山崎が闇カジノや祥仁會と関わっていたことを考えると、この1年間に山崎が何をしていたのかが銃撃事件の鍵になりそうです。
山崎はなぜ失踪したのか。
なぜ闇カジノにいたのか。
そして、なぜ撃たれてしまったのか。
第10話では答えが出ないまま、山崎失踪事件そのものが最終回で一気に明かされる流れとなりました。
夏海は山崎より紗耶香を選んだ
紗耶香が襲われると迷わず支援を優先
山崎を捜して張り込んでいる最中、河口の内通者だった紗耶香がカジノの男・ユウジに襲われます。
その瞬間、夏海は山崎捜索を優先することなく、河口とともに紗耶香を助けに向かいました。
その結果、その日は闇カジノへ踏み込んで山崎を確認することができなくなります。
それでも夏海に迷いはありませんでした。
後に絵梨子から山崎を見つけられなかったことを尋ねられた夏海は、紗耶香の事件が起きたため捜索を続けられなかったと話したうえで、
「でも迷わなかった。何よりも彼女を守らなきゃと思った」
と振り返っています。
「刑事の時は被害者は二の次だった」
夏海は続けて、刑事だった頃の自分についても語ります。
刑事時代は何よりも犯人を逮捕することを優先し、被害者のことは二の次になっていた。
しかし今は、長い間捜し続けてきた山崎と会うことよりも、危険にさらされた紗耶香を放っておくことはできませんでした。
第1話の頃から、夏海は被害者に寄り添うことの大切さを理解していました。
ただ、第10話ではその考え方が単なる支援員としての役割ではなく、夏海自身の判断として身についていることがよく分かります。
夏海はいつの間にか本当の支援員になっていた
夏海自身も、
「変わったもんだよね、私も」
と、その変化を自覚していました。
山崎は、夏海が刑事だった頃の象徴ともいえる人物です。
その山崎を捜すために横浜まで来た夏海が、目の前の被害者である紗耶香を優先したことは、これまでの10話で夏海がどう変わってきたのかを示す場面だったように思います。
第1話で夏海は、被害者にとって自分たちは「人生最悪の数日間のパートナー」だと話していました。
第10話では、その言葉を意識するまでもなく、自然に紗耶香のそばへ向かっています。
夏海はいつの間にか、「元刑事が支援室にいる」のではなく、被害者を最優先に考える支援員になっていたのかもしれません。
紗耶香はなぜ自分を「クズ」だと思おうとしたのか
家族に失敗を知られることを恐れていた
紗耶香は保護されたあとも警察を信用せず、本名すら明かそうとしませんでした。
しかしホテルで絵梨子と話すうち、家族との関係について少しずつ口を開きます。
紗耶香によると、家族は「人の間違いを絶対に許さない」ような相手でした。
水商売をして男性に貢ぎ、借金を作ったこと。さらに闇カジノで働くようになったこと。
紗耶香には、家族への反発からあえて道を踏み外した部分もあったようです。ただ、闇カジノについてはさすがに危険だと感じていました。
自分を責めることで生き延びようとしていた
危険な仕事だと気づいた頃には抜け出せなくなり、紗耶香はそこで性的な接待までさせられていました。
そして、
「自分のことをクズだって思わないと、死にたくなりそうだった」
と打ち明けます。
自分は被害を受けたのではなく、自分がダメな人間だからこうなった。
そう思い込むことで、起きていることを何とか自分の中で説明しようとしていたのかもしれません。
自分を責めることは苦しいことですが、紗耶香にとっては、それでも生きていくための方法になっていました。
絵梨子にようやく本当の気持ちを話した
それまでの紗耶香は、夏海に水をかけたり、警察には何も分からないと怒鳴ったりしていました。
しかし絵梨子は、その怒りを否定しませんでした。
むしろ、家族には言えなかったことを、ここでは正直にぶつけられているのではないかと受け止めます。
その言葉をきっかけに、紗耶香は初めて自分がどんな生活を送り、どんな思いで耐えてきたのかを話しました。
絵梨子も余計な答えを与えようとはせず、紗耶香のそばに座り、
「話してくれてありがとうございます」
と受け止めています。
第1話の頃は、相手を前へ進ませようとして何度も夏海に止められていた絵梨子ですが、今回は紗耶香が自分から話すまで待つことができました。
絵梨子自身もまた、支援員として少しずつ変わっていることが分かる場面でした。
まだ言えずにいることが残っている
ただし、紗耶香がすべてを話したわけではありません。
ホテルで夏海たちと過ごしている時、紗耶香は何かを言いかけながら、結局は別の言葉でごまかしていました。
夏海と絵梨子も、そのことが引っかかっています。
紗耶香は闇カジノの内情を知る人物であり、山崎もそこで働いていました。
彼女がまだ言えずにいることが家族についてなのか、カジノについてなのか、それとも山崎に関することなのかは第10話では分かりません。
紗耶香の支援もまだ途中です。
彼女が最後に何を話すのかは、山崎事件の真相とともに最終回へ持ち越されました。
鴨居と五十畑は20年前の事件にどう決着をつけたのか
五十畑は教授を辞めることで責任を取ろうとした
第9話で、五十畑は20年前の熊沢事件に関わっていたことを明かしました。
当時の五十畑は加害者の更生を重視し、熊沢の生育環境を考慮するよう意見書を提出しています。しかし熊沢は20年後、再び少女誘拐事件を起こしました。
そのことに責任を感じた五十畑は、第10話で今年度をもって教授を退任する考えを絵梨子へ伝えます。
加害者の更生を重視した当時の考えそのものを否定しているわけではありません。
それでも、被害者側に十分目を向けられていなかったこと、そして熊沢が再び事件を起こしたことを受け、教授を辞めることで自分なりのけじめをつけようとしていました。
鴨居は手紙を読まず直接会いに行った
五十畑は絵梨子を通じて、鴨居に手紙を渡します。
しかし鴨居は、その手紙を開封しませんでした。
代わりに自ら五十畑のもとを訪れ、未開封の封筒を机の上に置きます。手紙ではなく、直接話を聞きたかったのです。
五十畑は改めて、当時は加害者の更生が必要だと考えていたこと、その信念自体は今も間違っていたとは思っていないことを伝えます。
一方で、被害者が失ったものは戻らず、起きてしまった事実も変わらない。
そう語ったうえで、鴨居に頭を下げました。
それに対して鴨居は、五十畑を恨んではいないと答えます。
第9話では20年間抱えてきた感情をようやく吐き出した鴨居でしたが、第10話では、その過去に関わった五十畑とも直接向き合うことができました。
「過去は変えられないが意味は変えられる」
鴨居が五十畑へ伝えたのが、
「過去は変えることはできないが、意味は変えられる」
という考えでした。
これは、第9話で絵梨子から支援を受けた鴨居がたどり着いた答えでもあります。
晶子が亡くなった事実も、20年間苦しんできた時間も変えることはできません。
五十畑が熊沢について意見書を書いた過去も、なかったことにはできません。
だからこそ、その過去を消そうとするのではなく、これからどう生きるかによって意味を変えていく。
鴨居はそう考えるようになったのでしょう。
五十畑にも、教授を辞めて過去だけを背負い続けるのではなく、それぞれの場所で先へ進んでほしいという思いがあったように見えます。
鴨居は妹のためではなく自分のために刑事を続ける
謹慎期間を終えた鴨居は、絵梨子に「刑事って仕事が好きらしい」と話します。
これまでは、妹を奪った熊沢を調べるために警察官になったという側面が強くありました。
しかし20年前の事件と向き合ったことで、鴨居は妹のためだけではなく、
「自分のためにも刑事を続けたい」
と思えるようになります。
第9話で夏海は、被害者家族として傷ついてきた鴨居だからこそ、被害者に寄り添える警察官になれると話していました。
過去を忘れたわけでも、乗り越えたわけでもありません。
それでも、その過去を抱えたまま刑事として生きていく。
こうして鴨居と五十畑の20年前から続いていた問題は、第10話でひとつの区切りを迎えました。
第10話で残された謎
山崎は記憶を失ったのか
最終回予告では、山崎が刑事だった頃の記憶を失っていることが明かされています。
この1年間に山崎の身に何が起き、なぜ過去の記憶を失ったのかが最終回の大きな焦点になりそうです。
山崎はこの1年間何をしていたのか
山崎が自分の意思でカジノ側についたのか、それとも何らかの事情でそこで働くことになったのかは分かりません。
失踪した直後からカジノにいたのかも含め、この1年間の空白はほとんど残されたままです。
山崎を撃ったのは誰なのか
山崎が闇カジノに関わり、河口へ「何を嗅ぎ回っている?」と警告していたことから、何か重要な事情を知っていた可能性は高そうです。
誰が、何のために山崎の口を封じようとしたのか。
この銃撃事件が、1年前の失踪事件を解く入口になるのかもしれません。
失踪前に夏海へ伝えようとしていたことは何なのか
夏海は第10話で、山崎が捜査上の重要な事実をつかんでいたのではないかと考えていました。
山崎が当時何を調べ、何を夏海だけに伝えようとしていたのか。
ここが明らかになれば、失踪の理由も大きく見えてきそうです。
祥仁會と山崎失踪事件はどう関係しているのか
第10話でも河口が山崎の写真を見せると、不二は明確な答えを避けたうえで、
「黒木さんによろしくな」
と言い残しています。
祥仁會が山崎の失踪そのものに関わっているのか、それとも失踪後の山崎を利用していただけなのかは、まだ分かりません。
妹尾署長はなぜ山崎捜索を止めようとしているのか
表向きの理由は、もし山崎が反社会勢力の手先になっていた場合、警察の威信に関わるからというものでした。
しかし、事件の真相を明らかにしようとするよりも、山崎の捜索そのものを止めようとする姿勢には違和感が残ります。
妹尾が単に組織を守ろうとしているだけなのか、それとも山崎失踪について何か知っているのか。
ここも最終回で確認したいところです。
紗耶香が夏海に言いかけたことは何なのか
紗耶香は闇カジノの内部にいた人物であり、山崎の姿も見ていました。
言えずにいることが自身の家族についてなのか、カジノについてなのか、それとも山崎に関する情報なのかは現段階では判断できません。
紗耶香の支援も山崎事件も途中のまま、第10話は最終回へ続く形となりました。
まとめ|山崎を追う夏海が「支援員」になっていた第10話
第10話では、夏海がついに1年前に失踪した山崎を追い始めました。
横浜の闇カジノで山崎らしき人物が目撃され、河口も独自に捜査を続けていましたが、その途中で内通者の紗耶香が危険にさらされます。
山崎を見つけられるかもしれない状況でも、夏海は迷わず紗耶香の救出と支援を優先しました。
刑事だった頃は犯人逮捕が最優先で、被害者は二の次だったと振り返る夏海。
しかし今では、自分にとって大切な山崎を追うことよりも、目の前で傷ついている人を守ることを自然に選んでいます。
第1話では「人生最悪の数日間のパートナー」でありたいと語っていた夏海ですが、10話を通して、いつの間にかその言葉どおりの支援員になっていたのだと思います。
一方、鴨居も五十畑と20年前の事件について直接向き合い、妹のためだけではなく、自分のために刑事を続けることを決めました。
そして物語の最後には、ついに山崎本人が登場。
ところが以前とはまるで別人のような姿を見せ、夏海に「誰だお前?」と言った直後、何者かに銃撃されてしまいます。
山崎はこの1年間どこで何をしていたのか。
なぜ記憶を失っているように見えるのか。
そして、失踪前に夏海へ何を伝えようとしていたのか。
紗耶香の支援も含め、残された謎の答えはすべて最終回へ持ち越されました。
