【オクトー】4話のネタバレ感想|人を殺して喜ぶ女の理由とは?

2022夏ドラマ
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【オクトー〜感情捜査官 心野朱梨〜】4話のネタバレと感想をまとめています。

入院患者殺害容疑で逮捕された看護師から見えた色は【喜び】だった。しかし、遺族からは悲しみを表す色は見えない。歪んだ2つの親子の関係が事件の裏側に隠されていて……。

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【オクトー】4話のあらすじ

心野朱梨(飯豊まりえ)風早涼(浅香航大)が今回担当するのは、入院患者の葛木花恵(松金よね子)を殺害した容疑で逮捕された看護師の佐久巻麻美(徳永えり)だった。朱梨が麻美の感情の色を見たところ、【喜び】の色が見えた。

麻美が喜んでいる理由それは「やっと夢が叶ったから」だった。ずっと人を殺してみたかったと語る麻美は、今とても幸せだと喜びに浸っていた。だが、遺族の話になると【怒り】の色が見えてくる。不思議に思った朱梨は、殺害された花恵の娘で料理研究家の葛木かんな(しゅはまはるみ)に話を聞きに行く。

かんなは母を殺害されたショックを受けていたが、彼女から【悲しみ】を表す色はなぜか見えなかった。麻美について質問するとなぜか【怒り】の色が見えてくる。

2人の感情の色の意味を読み解いていくと、親との関係が背後にあり……。

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【オクトー】4話のネタバレ

人を殺して喜ぶ女と母親が殺されて怒る女。2人の背後にあったのは、歪んだ親子関係でした。

事件発生

東神奈川記念病院に入院中だった75歳の葛木花恵(松金よね子)が死亡する事件が発生。同病院の看護師である佐久巻麻美(徳永えり)が殺人の容疑で逮捕された。

花恵の容態が急変する直前、当直でない麻美が病室から出てくる姿が目撃されていた。さらに現場に残された空のシリンダーから、麻美の指紋が検出されていた。つまり、麻美は花恵の点滴に大量の空気を注入して殺害したと考えられた

心野朱梨(飯豊まりえ)と風早涼(浅香航大)が麻美の聴取を開始する。麻美はすぐに自ら殺害を認めた。朱梨が彼女の目から見えた色は【喜び】の色だった

麻美は「やっと夢が叶った」と人を殺した喜びに浸っているようだった。殺す相手は誰でもよかったと語る麻美だが、風早がそんな勝手な理由で遺族は納得できないと怒ると、彼女の目から【怒り】の色が見えた

まるで快楽殺人者のような麻美だが、朱梨は【怒り】の色が見えたことが気にかかった。

悲しまない遺族

花恵の娘である人気料理研究家の葛木かんな(しゅはまはるみ)に朱梨と風早は話を聞きに行く。かんなは認知症の母親のために作る料理のレシピ本などを出版し、介護のこともオープンにして人気を得ていた。

母親が殺害されてショックを受けている様子のかんなは、今の自分があるのは母のお陰と思いを語る。朱梨が積み上がった箱を倒してしまい、風早は袋を拾い上げる。するとかんなは急いで奪い取った。

麻美についてかんなに聞いたところ、母親が彼女を怖がっているようなので、担当を外してもらえないかと病院に相談したことがあったという。その時かんなの目からは【怒り】の色が見えた

母親を殺害されたのだから当然だろうと風早はいう。しかし、かんなからは【悲しみ】の色は見えなかったと朱梨が言うと、どこか違和感を覚えた。

殺人依頼の疑惑

病院への聞き込みで麻美の同僚が事件の5日前ぐらいに、かんなと麻美が話しているのを見たという情報が入る。さらに、他の看護師から花恵は娘が見舞いに来る前はいつも怯えていたという。花恵は時々「かんなに殺される…」と言っていた。ただ、認知症なため被害妄想なのではないかとも考えられた。

そこで朱梨たちは再び麻美に聴取する。花恵を殺したかったのは麻美だけでなく、他に誰かいたのではないか。殺人を依頼されたのではないかとたずねる。

入院中、花恵は骨折をした理由を、かんなに突き飛ばされたからだと漏らしていた。つまり、かんなに頼まれて殺人をしたのではないかと朱梨は考えた。しかし、麻美は「誰にも頼まれていません」と笑い飛ばした

その聴取の様子を別室でかんなにも見せた。するとかんなは怒り出し、母親を殺すなんてありえないという。だが、事件の数日前にかんなが麻美に「これで全部うまくいくの」と言っていたのを目撃している人がいると教える。

するとかんなは母親は自分の作ったチョコレートムースを食べると調子がよくなるから、「全部うまくいく」というのはそういう意味だと反論した。

朱梨は殺人依頼があったのではと麻美に告げた時、彼女の目から【驚き】の色が見えていたという。恐らく図星だったということではないかと考えた。

迫るタイムリミット

証拠も自供も取れているため、麻美を明日にでも送検するよう上から指示が出る。次の取り調べで何も聞きだせなかったらこの件は終わらせるよう、雲川幸平(山中崇)は朱梨たちに命じた。

3回目の聴取に挑む朱梨たちは、何とか彼女から本当の動機を聞きだそうと試みる。だが、麻美は相変わらず「人を殺したかっただけ」と言うばかりだった。

風早が麻美の母である佐久巻百合子(今藤洋子)が警察署に来て、泣きながら無実を訴えていたという話を伝える。すると麻美は「あなたの娘に生まれて幸せでした」と伝えて欲しいと笑いながら答えた。

動機の解明ができず諦めかけていた朱梨の元に、風早から連絡が入る。花恵の解剖医に会ってきたら面白いことが分かったという。それは胃薬の一種が体内から検出されていたことだった

風早はかんなの家に行った時、朱梨が崩した荷物の中に薬の袋があったのを覚えていた。元々かんなに処方されていた薬が、母親の体内から検出されていたのだ。この薬は高齢者が飲むことは推奨されていなかった。なぜなら、副作用で認知症に似た症状が出るからだった

それを聞いた朱梨は取調室にスケッチした色を並べていく。1つ1つ眺めていくうちに結びつく色の意味。そして麻美の色が見えた。

事件の真相

4回目の取り調べで麻美は花恵から殺して欲しいと頼まれていたのだろうと指摘する。花恵があの胃薬を飲まされていることを知っていたからではないかと。

麻美の取り調べの前に朱梨たちはかんなに聴取をしていた。料理研究家として注目を集めるため、わざと母親を認知症にしたのだろうと。花恵を突き飛ばして骨折させたのも、より介護が必要な状況にするためだったのだろうと。

いわゆる“代理ミュンヒハウゼン症候群”だと風早は説明する。認知症の母を気遣う健気な娘を演じることを目的で、母親を虐待していると断罪した。するとかんなは「全部母のために!母のために私は!」と怒りながら叫び、そこらじゅうのものに八つ当たりを始める。

かんながずっと【怒り】の感情を見せていた理由、それは母親を殺されたことでなく、母親が自分の支配下から奪われたことに対してだった

そのことを麻美は恐らく知っていたのだろう、だから遺族の話をした時に【怒り】の感情を見せた。麻美は観念して事件の経緯を話し始める。

ある日、花恵に娘が来るということを伝えると、「あれは嫌だ。ムース…私じゃなくなる…」とつぶやいた。その後、かんなが手作りのチョコレートムースを持って渡すよう言ってきた。花恵のつぶやきを聞いていた麻美は、規則で禁じられているといって断る。しかし、「これで全部うまくいくの」と言いながら、お金と一緒にかんなは箱を押し付けてきた。

麻美がそれでも断り箱を押し返した際、誤って床に落ちてしまう。するとかんなは怒り、片付けようとする麻美に「触らないで!」とキレた。箱はかんなが持って帰ったが、床に残ったムースを麻美が拭いていると、中に錠剤が入っているのが見えた

友人の薬剤師にその薬を調べてもらい、そういう薬だと麻美は気付いてしまった。花恵自身もそのことに気付いていたため、娘が来ることに怯えていた。そのことを警察に伝えようと花恵に持ちかけるが、「もういいの…。それより私を殺してくれない?」と言い出す。

「終わらせるほうが幸せな、親子の関係もあるのよ」と言う花恵の言葉を聞き、麻美は点滴に空気を入れて殺害した

人を殺したいという動機には変わりないという麻美。たまたま死にたい花恵と、殺したい自分が出会ってしまったのだと語る。だが、朱梨はそれは本当の動機ではないという。

ドラマの結末

朱梨が見つけた本当の動機を麻美はまだ語っていないという。【喜び】の感情が最も大きく現れたのは、母親が悲しんでいると聞いた時だったからだ。そのことが気になっていた朱梨は、親子の関係について調べていた。

麻美は母親からありえないほど厳しく育てられた。看護師になる前、何度も医大受験に挑戦をしていた。麻美は教育虐待を受けていたのではないかと朱梨は考えた。そんな母親を悲しませることができたから【喜び】の色が見えたのだろうと。花恵を殺した本当の動機、それは殺人犯として逮捕されることで、母親に復讐をするためだった

花恵に殺人を依頼された時、終わらせるほうが幸せな親子の関係もあると言われ、さらに「娘が犯罪者なんて、死ぬよりつらい…」と言っていた。ならば、死ぬより辛い思いを母にさせてやろうと麻美は考えた

人を殺す必要はなかったのではと風早に言われ、麻美は他人が言うのは簡単だと吐き捨てた。麻美の母は大学時代に自分を妊娠したせいで医者になれなかった。だからその夢を麻美に託した。嫌がると「これはあなたのためなの」と言い、麻美はそう言われる度に自分のせいと責められていると感じていた。

母が選べなかった理想の人生を生きる責任があると、そうでなければ捨てられると麻美は感じていた。しかし、医大に合格することは叶わず、看護師になって納得したかと思ったら違った。今度は早く結婚して子供を産めと迫ってきた。孫に医者になる願いを託すためだった。

このまま一生、母親にコントロールされるのか。そう思った矢先に花恵から「終わらせるほうが幸せな親子の関係もある」と言われ、人を殺して母親の理想通りに生きる私を終わりにしたと麻美は語った。母親が泣いていると聞いて本当に嬉しかったと喜ぶ麻美は、この犯行動機を母親に伝えて欲しいと願った。

そして、「自分のせいで娘が殺人者になったって知ったら、あの人、どんな顔するんだろうなあって。刑事さん。私今、本当に幸せです」と麻美は嬉々として語った。

その後、かんなは母親をわざと認知症にしていたことがバレ、マスコミに追われる。麻美は移送される時、駆けつけた母親を見て笑った。朱梨たちは母親に動機を伝えてはいなかったが、いずれ裁判ですべて聞くことにはなるだろうと風早は言った。

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【オクトー】4話の補足

新たに分かったことが今回もいくつかあったので補足します。

平安と朱梨

前回終わりに病室に見舞いに来た平安ですが、朱梨との関係性は事件当時からあったことが分かりました。父親の葬儀に平安は現れ、「お父さんの仕事仲間、というより友達と言ったほうがいいかな」と自己紹介します。そして、犯人は必ず捕まえると約束しました。

今の朱梨も全く警戒している様子はなく、平安には心を許しているようです。朱梨が感情の色が見えることは平安も恐らく知っているはずなので、朱梨に対して嘘を言ってはいないのかもしれません。もし、何か隠していたら、朱梨はすぐに気付くでしょう。

しかし、平安にはまだまだ不明な点があります。今回新たに風早との関係で分かったことがありました。

平安と風早

風早は幼少時に父親に捨てられた思い出があるようです。母子家庭で育ったのかどうかは分かりませんが、去っていく父の背中を泣きながら見ていた回想シーンが出てきます。

平安と風早が話しているシーンで、雲川を追う理由を教えて欲しいと風早が聞きます。すると平安は「君が知る段階じゃない」と言って答えません。それでも風早が食い下がると「わかってくれ、涼」と名前で呼びます。

この瞬間、風早は過去が思い出されます。それは父が自分を置いて行ってしまい「父さん!」と呼びかけると、「わかってくれ、涼」と父親が言います。その父親こそ平安だったのです。

風早はすっかり父親のことを忘れていたのか、この時初めて平安があの時の父だと思い出したようでした。

雲川と謎の男

雲川が風早や平安の隠し撮りをした写真を、謎の男から見せてもらいます。探偵なのか警察関係者なのかよく分かりませんが、雲川がどうやら依頼しているようです。自分を嗅ぎまわっている人物が誰か探っていたのか、「やっぱり平安次長か」とつぶやきます。さらに謎の男は「風早涼は平安次長の息子です」と教えます。

雲川とこの男の関係はよく分かりませんが、雲川が怪しいのかそれとも平安が怪しいのか?今後さらなる追加情報がありそうです。

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【オクトー】4話のまとめと感想

母に復讐するために人を殺した女性と、母をわざと認知症にさせて世間から注目を浴びたい女性の話でした。

母親が自分の夢を押し付け、教育虐待を麻美はずっと受けてきました。麻美では自分の夢を叶えられないと思った母親は、今度は麻美に結婚するよう迫り孫に夢を押し付けようとします。それに戦慄した麻美は、越えてはいけない一線を越えてしまいました。

一方、母親を認知症にすることで、世間から同情や関心を引きたいかんなは母親に薬を投与します。さらには階段から突き落として、より介護が必要な身にさせたりしました。

母親の呪縛から逃れたい麻美と、娘から逃れたい花恵の利害関係が一致します。花恵の「終わらせるほうが幸せな親子の関係もある」という言葉が引き金となり、「娘が犯罪者なんて、死ぬよりつらい」という言葉を聞いて麻美は実行します。母親に死ぬよりつらい思いをさせてやろうと考えたのです。

麻美は殺人で送検されたようですが、かんなは逮捕するところまで描かれません。母親の遺体から薬が検出されているので、恐らくかんなも何かしらの罪に問われるとは思います。

このドラマを見ていると表面上の言葉や感情は、あまりあてにならないということが分かります。人間不信になりそうな気もしますが、本当の感情が分からないからこそ人付き合いもできるのかも知れません。

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