【みをつくし料理帖スペシャル】後編 桜の宴のネタバレと感想|紅花料理と野江との友情

スペシャルドラマ
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12月21日にNHKで放送された【みをつくし料理帖スペシャル】後編 桜の宴のネタバレと感想、出て来た料理などをまとめました。

前回、小松原との縁談を自ら辞退した澪、今回は野江との友情がメインの話となります。花見の宴の料理をお願いされた澪、うまくいくのかいかないのか?

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【みをつくし料理帖スペシャル】の基本情報

  • 放送局:NHK総合、NHKBS4K
  • 放送日:
    • 総合:2019年12月14日(土)・21日(土)21時から22時13分(73分・全2回)
    • BS4K:2019年12月29日(日)前編:17時30分から18時43分・後編:19時から21時13分
  • 再放送:
    • 総合:前編12月19日(木)後編12月26日(木)午前0時20分から1時33分
    • BS4K:前編2020年1月22日(水)後編2020年1月29日(水)午後15時から16時13分
  • 原作:髙田郁「みをつくし料理帖」
  • 脚本:藤本有紀
  • 音楽:清水靖晃
  • 制作統括:山本敏彦、須崎岳、髙橋練
  • 演出:柴田岳志
  • 制作:NHKエンタープライズ
  • 公式HP
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【みをつくし料理帖スペシャル】のキャスト

  • 澪(黒木華)
  • 小松原/小野寺数馬(森山未來)
  • 永田源斉(永山絢斗)
  • あさひ太夫/野江(成海璃子)
  • 又次(萩原聖人)
  • 清右衛門(木村祐一)
  • 坂村堂嘉久(村杉蝉之介)
  • 佐兵衛/捨吉(柳下大)
  • ふき(蒔田彩珠)
  • 駒澤弥三郎(波岡一喜)
  • 早帆(佐藤めぐみ)
  • お薗 (永尾まりや)
  • 多浜重光(徳井優)
  • 摂津屋助五郎(中原丈雄)
  • 近江屋(田中要次)
  • 上州屋(村上新悟)
  • 井筒屋(岩谷健司)
  • 天野屋(神崎貴孝)
  • 采女宗馬(松尾スズキ)
  • 翁屋伝右衛門(伊武雅刀)
  • おりょう(麻生祐未)
  • 里津/覚華院(富司純子)
  • 種市(小日向文世)
  • 芳(安田成美)
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【みをつくし料理帖スペシャル】後編のあらすじ

澪(黒木華)を傷つけないようにと、小松原(森山未來)は皆を裏切る辛い決断をする。今まで耳を貸さなかった上役からの縁談を急に受けるというのだ。その話を小野寺家用人・多浜重光(徳井優)から聞いた種市(小日向文世)は大激怒!しかし、芳(安田成美)だけは澪と小松原の真意に気づくのだった。「お前は何もしなくていい」、「道はひとつ」、澪をかばい、澪を後押ししようと、自分だけが悪者になろうとする小松原の思いに応えるため、澪は料理人として更なる精進を決意する。
そんなある日、吉原の大店・翁屋伝右衛門(伊武雅刀)が、又次(萩原聖人)と一緒につる家にやってくる。実は、登龍楼の采女宗馬(松尾スズキ)と伝右衛門が手に入れた吉原の売り店の件でひともめした際、翁屋の桜の宴の料理が不味いと馬鹿にされ、「腕のいい料理人ぐらい知っている!今度の桜の宴の料理を食べてみるがいい!不味かったら売り店は登龍楼に売ってやる!」と伝右衛門が采女に啖呵を切ってしまったのだ。鱧の一件以来、澪の料理人としての腕を認める伝右衛門だったが、吉原の上客、摂津屋(中原丈雄)たちに振舞う花見の宴の料理を澪に作ってほしいと頼みに来たのだ。もちろん、采女も客の一人だ。ただし、店の信用と評判を下げない為、女が作ったと悟られないよう又次が作ったものとして料理を出したいと伝右衛門が条件をつけてくる。まだまだ、女料理人を評価しない時代のことである。「そんな話があるか!」と声を荒げる種市だが、意外にも澪はあっさり引き受ける。それは、小松原との約束、また、あさひ太夫、幼馴染の野江(成海璃子)へ会えるかもしれないという思いからだった。
吉原・桜の宴当日、澪が揃えた食材に驚く伝右衛門!紅花の紅餅と間引き菜を用意していた。江戸時代、「紅一匁(もんめ)金一匁」と言われるほど高価な紅花を料理の食材に使うとは豪気な話だった。また、豪勢な料理のほかに澪らしい気遣いが隠された料理が添えられ、上客たちに舌鼓を打たせたのだった。料理を残さず平らげたあと、料理番付不動の大関位の登龍楼の采女に料理批評を聞きたいと上客の一人が言い出す。澪はお運びの中に紛れてその様子を見ていた。おもむろに口を開いた采女は、澪の手料理だと見抜き、澪をその宴の場に引きずり出す。「女料理人の料理を出すなど店の信用にかかわる。やはり、あの売り店は登龍楼が買い上げましょう!そしてもう一つ、この翁屋に売ってもらいたいものがある!」と采女宗馬が驚きの要求をする!すると、そこに、あさひ太夫(成海璃子)が顔をさらさないように現れて…。

公式HPより
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【みをつくし料理帖スペシャル】後編のネタバレ

  • 重光がつる屋に来て澪の受け入れを断りに来る。それを聞いた種市は怒って追い返す
  • 早帆も澪に直接詫びに来たため、澪はつい本当のことをいいそうになってしまう。それを悟った芳が小松原の気持ちを無駄にするなと止める
  • 澪は自責の念から櫛を持って神社に行き、何度も何度も「お許し下さいませ」と言い続ける。ついには倒れてしまい、そこを通りがかった源斉に運ばれ手当てを受ける
  • 源斉は全て悟った上で澪の苦しみを和らげる薬はない、澪が選んだ道を進むことでしか治らないと告げる
  • 節分の豆を見て澪は小松原との過ごした時間を思い出す。小松原も澪のことを思い出していた。子どもたちが投げた豆を拾う小松原、そこに先方がやってきたと声をかけられ、豆を置いて縁談相手へ会いに行った
  • 伝右衛門のところに采女がやってきて、江戸町一丁目の店を譲って欲しいという。断る伝右衛門だったが、美味い料理も出せないのだから寄越せという。そこで、花見の宴で料理をふるまうから、その時に料理の味を証明すると告げる
  • 伝右衛門は澪に花見の宴の料理を作って欲しいと頼みに来て、澪は自分でよければと引き受けた
  • どんな料理を出せばいいか迷っていた澪に、源斉が野江に食べさせたいと思う料理を作ったらいいと提案してくれる
  • 澪はさっそく料理のために高価な紅花を仕入れて下ごしらえする。野江との思い出の紅、そして花見の席で出す料理なので、春の一刻を惜しむようなそんな料理を出して、食べる人に喜んでもらいたいと思ったからだった
  • 飾り細工をする澪を見て芳は佐兵衛を思い出す。その頃捨吉こと佐兵衛はお薗のところに身を寄せていた
  • 宴の当日、宴の最後に料理役として紹介するのは、澪ではなく又次を出すと伝右衛門がいう。女性が作った料理では宴が台無しになるという理由からだった、又次の説得もあり澪は遠くから様子をうかがうことを許される
  • 客も集まり澪の作った料理が出される。紅花を使った料理に客は喜び、味も美味しいと箸を進めていく
  • 最後に湯のみに熱い酒を注ぐと、底にあった桜のつぼみが花開く趣向に驚く客たち。又次の機転で湯から酒に変えたことで、香りがいっそう際立つ
  • 料理を作った又次を紹介するが、采女は部屋の外にいた澪の所へ来て引っ張り出す。澪が作った料理だと言い切り、女のこしらえた料理を食べさせる扇屋はどうかしているとみんなの前で貶す
  • 店を寄越せというだけでなく、あさひ太夫も寄越せと言い出す采女。又次が怒り食ってかかるが止められ、ついには澪まで怒りだす
  • そこへあさひ太夫がやってきて一句詠む。その句を聞いた采女は、太夫の機転に免じて今日のところは帰るという
  • その句の意味がなんだったのか、摂津屋が考察し説明を始める。宴の料理が全て盛り込まれていること、采女の面子を保ちつつ断る機転の利いた句だということが分かった
  • 摂津屋は澪の料理を美味しかったと喜び、亡くなった自分の子どもへの供養のような気分にもなったと感謝する
  • 澪は源斉にこの時のことを話すと、野江はきっと澪の料理は食べた人が健やかに生きていけることを願う、慈愛の膳だったということを伝えたかったのだろうという
  • 澪は祝儀をもらいに伝右衛門のところへ行く。江戸町の店を澪に任せたいと言い出す
  • 又次に料理を作ってもらった澪は、野江のいる部屋の近くへ案内される。膳を持っている澪を招く手、澪は誘われるまま奥へと進み部屋へ入っていく
  • ようやく野江のいる部屋の前に行くが、襖は開けないようにと言われる。その襖は天神橋が描かれていて、橋の中心には女の子2人が描かれていた
  • 襖一枚隔たれた場所でようやく野江と2人きりで話す澪、目に涙を浮かべながらの野江の話に耳を傾ける
  • 野江はこの襖絵は澪と自分の2人そのものだと語り、いつの日かまた橋の真ん中で2人並んで真っ青な天を仰ぐ日が来ると信じていると告げる。そして料理が美味しかったことに感謝した
  • 澪はハマグリの貝殻の半分を去り際、襖の前に置いていく。去った後、残された貝を手にした野江は澪の出した料理の意味を改めて感じて泣いた
  • 伝右衛門が店を任せるという誘いを澪は断る。それは、野江といつか顔を合わせる日が来た時に、自分の力で稼いだ金で身請けをして会いたかったからだった
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【みをつくし料理帖スペシャル】後編の感想

前編と同様に涙を誘うお話です。前編は好きな人と結ばれない切なさ、後編は親友との距離が離れたままの悲しさという感じです。江戸時代のような身分制度や吉原といった制度がある時代だと、自然とこういう悲しいシーンが出てきます。そのじれったい感じが物語をいっそう盛り上げてくれて、時代劇の面白さが出ています。

野江が単なる籠の中の鳥ではなく、澪と同じ非常に強い女性だということも分かります。困難に立ち向かって誠実に生き、今ある現状を嘆くでなく前を見る。そんな力強さを女性2人から感じ取れます。

また今回のスペシャルでは、原作の最後までは放送しませんでした。続編があるのかも?と、思って公式HPで確認したところパート2やさらなる続編などは今のところ未定です。と回答されていました。また数年待たされるのか?出演者が年齢を重ねてしまったり、具合が悪くなってしまったりもあるので、早めに続編を制作して欲しいものです。

今回出てきた料理と野江が詠んだ句の解説をまとめました。

ネタバレの詳細となります。未見の方はご注意ください。

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【みをつくし料理帖スペシャル】後編の料理

一つ一つ細かい料理の説明やレシピはドラマ内でありませんでした。公式HPに出した料理を書いていますが、ドラマで出てきた内容と多少違う部分があります。ドラマ内の映像とHPの説明を参考にまとめてみました。

※暫定的なものです。後日加筆修正する場合があります

大皿

  • 鯛の塩焼きの上にのる焼き物
  • 卵の黄身を乗せて焼いた鯛
  • 木の芽焼き
  • 利休焼き
  • 紅花の酢の物添え
  • 焼きあわび
  • 蓮根の酢の物か煮物

本膳

  • 黄飯
    (米に大根と紅花を入れて黄色く仕上げたもの)
  • 湯葉の味噌汁
  • 黄身酢和え
    (わらび、みょうがたけ、独活、防風、水前寺海苔を紅花で色づけたものが入っている)
  • 若竹煮と煮蛤
    (若竹は亀をかたどったの剥き物)

二の膳

  • 鰈の昆布締め
  • 三彩紅花しんじょ椀
    (紅花を浮かせ、お雛様の三角菱餅のような仕上がり)

三の膳(硯蓋)

  • 早茄子の煮物
  • 独活の白煮
  • あわ干しわらびの信太巻き
  • 白魚の筏焼き
  • 紅花の白和え
  • ふきの青煮
  • きすのかざぶし
  • 紅白かまぼこ
  • 海老の煮物

最後

  • 桜酒
    (つぼみのように縮んだ桜が入った茶碗に、熱い酒を注ぐと花が咲く)

最後に出された桜酒は当初澪はお湯を注ぐつもりでした。なので湯のみで出されます。又次が機転を利かせて、熱い酒を注ぐように独断で変えます。このお陰で桜の花の香りがいっそう際立ちました。

紅花は当時とても高価なものだったようで、“紅一匁、金一匁”といい金と同等の価値があったということです。種市も紅花は農家の娘がどれだけ摘んでも、自分の唇に引くことは一生ない代物と言います。

元々、この話は“菜の花づくし”の話でした。しかし、撮影した時期などの関係上、菜の花がなかったためそれに代わる高級食材ということで原作者の方と相談して紅花が選ばれたそうです。

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あさひ太夫の詠んだ句

采女に引っ張り出された澪のピンチに駆けつけてくれたのは、なんとあさひ太夫こと野江です。彼女の詠んだ句を聞いた采女は引き下がります。いったいどんな句だったのか?

龍宮の 殿の行末 摘む花を 喜ぶなかれ われはめしうど

太夫はこの句を詠んだ後、何も言わずにまた部屋へ戻ってしまいます。どういう意味なのか?摂津屋が解説してくれました。

その1:今回出た食材が含まれている

  • 「末摘花」は紅花のこと
  • 「喜ぶなかれ」には昆布と鰈
  • 「めしうど」にはご飯と独活
  • 「龍宮」には龍宮城に鯛がいることから鯛の意
  • 「殿の行末」には白魚が殿様魚と呼ばれるので白魚の意

その2:龍宮は登龍楼

龍宮には采女の店である登龍楼の意味もかかっていると言います。そうだとすると、句の解釈はこうも取れます。

この先の命を摘んでしまうような、贅沢三昧の膳を喜ぶことはできない。
私はただの、めしうどなのだから。

贅沢をする=命を奪うとなり、太夫は自分を下げつつ皮肉を込めた句になります。

その3:めしうどは捕らえられた人

めしうどは本来和歌を詠む人のことを言います。しかし、捕らえられた人という意味もあります。要するに野江自身のことをめしうどと言い換えたわけです。

采女殿を龍宮の主と持ち上げ、永く健やかに生きてほしいと願い、
その上で自分はこのまま遊女として、廓で生きるつもり

采女の面目を潰すことなく断るという見事な機転だと摂津屋が言います。

その4:本当に伝えたかったことは?

いわゆる“かてもの”という普段は食用としない代用食をふんだんに使った澪の料理を、采女は花見の宴に相応しくないと責めます。しかし、これらの食材を使用したことが野江の心に刺さります。

澪の作った料理は単なる贅沢な料理ではなく、食べた人が健やかに生きていけることを願う慈愛の膳だったと、野江は伝えたかったに違いないと源斉が言います。

事実、直接会話した際に野江は、元気にしてくれる、前を向かせてくれる料理だと言っていました。

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【みをつくし料理帖スペシャル】後編のまとめ

澪と野江の友情はどんな状況であったとしても変わらない、そしてまた会える日を2人は信じていると分かる回でした。

澪は折角お金が稼げそうなチャンスを得ますが、それでは野江に顔向けができないと思って断ります。ここまで馬鹿正直だといっそ清々しいです。信念の女性である澪の支えになってくれる人は、つる屋の人たちを始め、店に来るお客さんも支えてくれます。

この先どんな困難が待ち受けていようとも、澪も野江も2人とも会えるその日を信じて決してくじけないでしょう。そんな余韻を残した終わり方でした。

残念ながら現時点では続編の予定はないそうです。またいつか放送される日を楽しみに待ちたいと思うドラマでした。

今回のいいセリフ

いつか顔を合わせられる日が来るなら、胸を張って目を見て話がしたい。

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