『孤独のグルメ シーズン11』第5話は、横浜市上飯田町のベトナム料理店「タン ハー」が舞台でした。
今回の特徴は、料理数の多さではなく“変化の多さ”です。
ブンティットヌングは、ナンプラーや唐辛子、さらに店員おすすめのミントによって、一口ごとに印象が変わっていく不思議な麺料理。五郎自身も「どこへ向かうかわからない」と感じるほど、味が固定されない“変化型グルメ”として描かれていました。
さらに、チャージョー(揚げ春巻き)の「パリパリなのに柔らかい」という衝撃的な食感も今回の大きなポイントです。
アジア食材店の奥で食事をする構造も含め、まるで海外旅行の途中で現地食堂に入り込んだような回だったと言えるでしょう。
※『孤独のグルメ シーズン11』の全話のお店・料理一覧は、以下の記事でまとめています
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3行まとめ(結末がすぐ分かる)
- 五郎は横浜市上飯田町のベトナム料理店「タン ハー」で、チャージョーとブンティットヌングを味わう
- ブンティットヌングはナンプラー・唐辛子・ミントによって次々と味が変化し、“さすらいのベトナム麺”として楽しんだ
- チャージョーの衝撃的な食感や、アジア食材店の奥で食べる異国感によって、“海外旅行のような食体験”が描かれた
お店はどこ?「タン ハー」(横浜市上飯田町)
横浜市上飯田町にある「タン ハー」は、アジア食材店の奥で本格的なベトナム料理を味わえる店です。
一般的なレストラン街の雰囲気とは異なり、周囲には海外食材や調味料が並び、店の空気そのものに“現地感”があります。五郎も最初は戸惑いながら店へ入っていましたが、その独特な空間が今回の“海外旅行感”をより強く印象づけていました。
料理の特徴は、食べながら味を変化させていくスタイルです。
ブンティットヌングは、甘辛い焼き肉やハーブ、ピーナッツを混ぜながら食べるベトナムのあえ麺ですが、そこにナンプラーや唐辛子、さらにミントを加えることで、一杯の印象が何度も変化していきます。
一方のチャージョーは、「パリパリなのに柔らかい」という独特の食感が印象的で、甘いタレとの相性も抜群。シンプルながら強烈な存在感を放っていました。
また、店員との距離感も特徴的です。
ミントを勧めたり、食べ方を自然に教えてくれたりと、“現地の食堂で食べ方を学びながら食べる感覚”が、この店ならではの魅力につながっています。
料理だけでなく、空間や人とのやり取りまで含めて異文化へ入り込んでいく。そんな体験ができる一軒です。
■ 店舗情報
- 店名:タン・ハー
- 住所:〒245-0018 神奈川県横浜市泉区上飯田町3050
- 電話:045-878-1720
- 営業時間:月・火・水・金・土・日・祝日・祝前日・祝後日
10:00 – 21:00 - 定休日:木曜日
- アクセス:高座渋谷駅から徒歩16分
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五郎が食べた料理まとめ(第5話)
- チャージョー(揚げ春巻き)
- ブンティットヌング
他の回で登場したお店や料理もまとめています
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第5話あらすじ(ネタバレあり)
井之頭五郎は、神奈川県横浜市上飯田町の新鮮野菜直売所を訪れ、ジューススタンド開業を目指す親子の商談に立ち会う。しかし父と息子の意見がぶつかり合い、五郎は思わぬ形で仲裁役を任されることになった。
無事に商談を終えた五郎だったが、乗る予定のバスはまさかの1時間待ち。空腹を覚えた五郎は周囲を歩き回り、ベトナム料理店やアジア食材店が並ぶ一角へたどり着く。
食材店の奥にあるベトナム料理店「タン ハー」に入った五郎は、まず揚げ春巻き・チャージョーを注文。パリパリなのに柔らかい独特の食感と、甘いタレとの組み合わせに強い衝撃を受ける。
続いて、ベトナムのあえ麺「ブンティットヌング」を実食。最初はそのまま味わい、途中からナンプラー、唐辛子、さらに店員おすすめのミントを追加していくことで、一口ごとに異なる表情を楽しんでいく。
ツルツルの麺とパリパリのチャージョーを行き来しながら、五郎は“味が変わり続ける食体験”を満喫。まるで海外旅行の途中で現地食堂に入り込んだような感覚を味わいながら、満足して店を後にするのだった。
五郎の食べ方を解説|“変化し続ける麺”とチャージョーの往復
① まずはチャージョーで衝撃を受ける|未知の食感との遭遇
最初に五郎が口にしたのは、チャージョーでした。
「パリパリなのに柔らかい。なにこの揚げ技」
今回のチャージョーは、単なる前菜ではありません。
最初の一口で、“今まで知っている春巻きとは違う”という異文化感を強く印象づける役割を担っています。
さらに甘いタレによって、揚げ物の香ばしさだけでは終わらず、後から具材の旨味が広がっていく構造に。
この時点で五郎は、“知らないベトナム料理の世界”へ一気に引き込まれていました。
② ブンティットヌングで土台を確認|ベトナム麺の入口
続いて五郎が向き合うのが、ブンティットヌングです。
「これはベトナム風汁なしにゅうめんだな」
まずはタレを全体に混ぜ、パクチーやピーナッツ、甘辛い焼き肉の味を整理することで、この料理の“基準点”を確認しています。
最初から大量に味変するのではなく、まず料理そのものの方向性を理解する。
ここが今回の食べ方のスタート地点になっています。
③ ナンプラーと唐辛子で“東南アジア化”を加速
続いて五郎は、卓上調味料で味を変化させていきます。
「ベトナムからの熱い風」
ナンプラーで旨味と塩気を強め、さらに唐辛子で辛味を追加。
ここで料理は、最初の“やさしい混ぜ麺”から、一気にエネルギーの強い料理へ変化します。
今回の特徴は、五郎自身が完成形を決めているというより、“調味料を通じて料理の別の顔を発見していく”構造にあります。
④ ミント投入で別料理へ|“さすらいのベトナム麺”完成
さらに店員から勧められたミントを投入。
「なんたるミント力。一気に爽やか」
ここで料理の方向性がガラッと変わります。
辛さやナンプラーの濃さを、ミントの清涼感が包み込み、一気に後味が軽くなる。しかも追いミントによって、その印象はさらに加速していきます。
「もはやこの麺がどこに向かっているのか、俺にもわからない」
このセリフどおり、今回のブンティットヌングは“完成形が固定されない料理”として描かれていました。
⑤ チャージョーへ戻ることで全体が締まる
味が変化し続ける麺の合間に、五郎は再びチャージョーを挟みます。
「ツルツルからのカムバックパリパリ」
変化を重ねる麺に対して、チャージョーは“戻ってこられる味”として機能しています。
だからこそ五郎は、
「これだけでもまた食べに来たい」
と語るほど強い印象を受けていました。
今回の食事は、料理数こそ少ないものの、調味料・ハーブ・食感の変化によって、一皿を何段階にも変化させながら楽しむ“変化型グルメ回”だったと言えるでしょう。
味変・構造まとめ|“一皿を何度も作り変える”ベトナム麺の面白さ
今回の食事は、料理数そのものは少なめです。
しかし実際には、一皿の中で何度も味が組み替えられていくことで、食事全体の満足感が大きく膨らんでいました。
特に象徴的なのが、ブンティットヌングです。
最初は甘辛い焼き肉、パクチー、ピーナッツを混ぜた“ベトナム風あえ麺”として始まりますが、そこにナンプラー、唐辛子、さらにミントが加わることで、料理の印象が段階的に変化していきます。
構造として見ると、
- まずはそのままでベースを確認
- ナンプラーで旨味と塩気を強化
- 唐辛子で熱量を追加
- ミントで後味を爽やかに転換
という流れになっています。
つまり今回の麺は、「完成された一皿を食べ切る料理」ではありません。
調味料やハーブによって何度も再構築され、そのたびに“別の顔”を見せる料理として描かれていました。
さらに、その変化を支えていたのがチャージョーです。
「ツルツルからのカムバックパリパリ」
ブンティットヌングが軽やかに変化していく一方で、チャージョーは変わらないパリパリ食感によって、食事全体の軸として機能していました。
つまり今回の満足感は、
- 味の変化
- 辛味や香草による再構築
- チャージョーによる食感リセット
を繰り返すことで生まれています。
一皿を食べ終えるというより、“同じ料理を何度も別の料理として味わう”。
その構造こそが、今回のベトナム料理回最大の特徴だったと言えるでしょう。
今回のポイント|“現地に入り込む感覚”を作ったベトナム食堂回
今回印象的だったのは、単にベトナム料理を食べる回ではなく、“異文化の中へ入っていく感覚”そのものが描かれていた点です。
舞台となったのは、普通のレストラン街ではなく、アジア食材店が並ぶ一角。その奥にある食堂へ入っていく流れによって、五郎自身もどこか“旅行者”的な立場で店に入り込んでいました。
さらに今回面白いのが、五郎が一人で料理を完成させているわけではない点です。
店員から「ミント好きなら入れてみて」と勧められたことで、ブンティットヌングはさらに別方向へ変化していきます。
つまり今回は、
- 店の空気
- 卓上調味料
- 店員のおすすめ
- 周囲の客の存在
まで含めて、“食体験そのもの”が完成していく構造になっていました。
だからこそ五郎は、
「もはやこの麺がどこに向かっているのか、俺にもわからない」
と語るほど、その変化を楽しんでいたのでしょう。
また、チャージョーの「パリパリなのに柔らかい」という驚きも、今回の“異文化感”を強める重要なポイントでした。
見た目からは想像しづらい食感や味に出会い続けることで、五郎は“海外旅行の途中で偶然いい店に入った感覚”を味わっていたのかもしれません。
料理だけではなく、空間や人とのやり取りまで含めて異国へ入り込んでいく。
それこそが、第5話ならではの魅力だったと言えるでしょう。
ふらっとQusumi|“現地感”を支えるベトナム食堂の空気
「ふらっと久住」では、本編で描かれた“海外旅行感”の正体が、よりはっきり見えてきます。
まず印象的なのは、メニューの空気感です。
「お酒に合う」「ビールに合いまくり」といった言葉に浮かれる久住の姿からも、この店が“日本向けに整えられた異国料理店”というより、現地の食堂に近いテンションで営業していることが伝わってきます。
実際に久住が頼んだバップーサオも、とうもろこしのもちもち食感やエビの強い旨味など、「食べたことのない味」として描かれていました。
さらにバンカンクァーでは、透明感のある麺や優しいスープに、ニラ・もやし・パクチーを追加しながら食べ進めていきます。
ここでもやはり、“途中で変化させながら食べる文化”が自然に存在しています。
本編のブンティットヌングと同じく、最初から完成された一皿をそのまま食べ切るのではなく、卓上の具材や香草を加えながら、自分の味へ近づけていくスタイルです。
そして何より面白いのが、店の“生活感”です。
アジア食材店の奥で料理を食べ、周囲には買い物客が行き交う。その空気によって、単なるグルメ回ではなく、“現地の日常へ入り込む感覚”が強まっています。
本編で五郎が感じていた異国感は、料理だけでなく、この空間そのものによって支えられていたのかもしれません。
まとめ|“変化し続ける料理”が生んだ海外旅行感
第5話は、料理数の多さではなく、“変化の多さ”で満足感を作り上げた回でした。
ブンティットヌングは、最初に完成された料理として出されながらも、ナンプラー、唐辛子、ミントによって次々と印象を変えていきます。
そのまま味わい、調味料で変化させ、さらに店員おすすめのハーブで別方向へ広がっていく――今回は、食べながら料理そのものが変化していく構造になっていました。
一方でチャージョーは、「パリパリなのに柔らかい」という衝撃的な食感によって、食事全体の軸として機能しています。
ツルツルの麺とパリパリの春巻きを行き来することで、単調さが生まれず、最後まで新鮮な感覚が続いていました。
さらに今回印象的だったのは、アジア食材店の奥で料理を食べるという空間そのものです。
料理だけではなく、周囲の空気や店員とのやり取りまで含めて、“現地に入り込んでいく感覚”が作られていました。
完成された料理をただ受け取るのではなく、変化を重ねながら自分の中で完成させていく。
そんな“体験型の食事”こそが、第5話ならではの魅力だったと言えるでしょう。
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