【遺留捜査7】最終回のネタバレと感想|後編は折り鶴の謎

2022夏ドラマ
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【遺留捜査シーズン7】最終回のネタバレと感想をまとめています。

前回、殺害されたかのように思えた岩瀬は、一命を取り留め意識不明の重体だった。そのそばに落ちていた遺留品の折り鶴には、ありえない人物の指紋が検出され……。

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【遺留捜査7】最終回のあらすじ

神崎莉緒(栗山千明)の後輩刑事・氷室翔太(崎山つばさ)と元刑事の岩瀬隆介(津田寛治)を襲った犯人は、同一人物かつ“土竜”の可能性があると糸村聡(上川隆也)らは推察する。村木繁(甲本雅裕)に鑑定を頼んだ折り鶴から、ありえない人物の指紋が検出された。

やがて、病院の院長である物部泰弘(高橋英樹)にたどりつく糸村たち。5年前の通り魔事件と土竜の存在。その関係性はいったい何のか?遺留品の折り鶴の謎を解くことで闇に葬られた過去が、今明らかになる。

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【遺留捜査7】最終回のネタバレ

折り鶴は物部院長の娘の遺留品だと判明し、土竜が活動していた理由もそこにありました。ちょっと後味の悪い回です。

事件の経緯

岩瀬隆介(津田寛治)は一命を取り留めたが、未だ意識不明の重体だった。糸村聡(上川隆也)は遺留品の折り鶴に注目する。

佐倉路花(戸田恵子)らは一度事件を整理することに。4日前に殺害された氷室翔太(崎山つばさ)は、インサイダー情報の不正取引サイトを調べていた。そして主犯の“土竜”の正体をつかむ。その一方で氷室は5年前の通り魔殺人事件を調べていた。犯人は当時大学生だった沢村直哉(渋谷謙人)だが、事件から半年後に河川敷で焼死体として発見される。

氷室は岩瀬とも最近よく会っていて、通り魔殺害事件の被害者・小畠妙子(藤田瞳子)の娘である、鈴乃(森日菜美)に懐中時計と対になるチェーンを、氷室から渡して欲しいと岩瀬は頼んでいた。

だが、会っていた理由は恐らくそれだけではなく、土竜の事件と通り魔事件に関連性があると踏んでいた可能性がある。つまり、氷室を殺した犯人と岩瀬を襲った犯人は同じ可能性があり、土竜ということではないかと考えた

捜査開始

土竜を追っていることを知っているのは、自分たちと情報を共有している組対しかいない。情報が漏洩した可能性を探りに、雨宮宏(永井大)と沖田悟(戸塚純貴)は向かう。

組対を探ったところ土竜の捜査はストップしていた。課長の神代修馬(浜田学)が、特対に任せるよう指示していた。さらに神代はバックドアが仕掛けられた日、別の捜査員と当直を代わっていたことが分かる。土竜は自分の部下である氷室を殺害した可能性があるのに、何の捜査もしないのはおかしいと沖田は佐倉に報告した。

一方、糸村と神崎莉緒(栗山千明)は岩瀬の足取りを調べた。亀岡東病院に行っていることが分かり、そこで芝浦文雄(中川浩三)という医師に話を聞く。岩瀬は確かに何度か訪ねて来たといい、沢村の焼死体の司法解剖の件を聞きに来ていた。芝浦が当時解剖したが、鑑定には問題なかったという。

折り鶴の謎

村木繁(甲本雅弘)から折り鶴の鑑定結果が伝えられる。そこから死んだはずの沢村の指紋が検出されたという。生前に付着したものではなく、つい最近付着したものだった。つまり、沢村が生きている可能性が出てきた

そこで土竜の主催するオークションを手伝ったことがある諸橋葵(水沢エレナ)に話を聞く。土竜はいつも仮面で顔は隠していたが、沢村と同じような首の傷があったと証言する。沢村がもし生きていたとしたら、解剖医が虚偽の報告をした可能性が出てくる。

折り鶴についてさらに詳しい報告があった。紙はバスガという東南アジアに群生する植物から作られたものだったことだ。群生地として有名なのはブルネジアという内戦状態にある国だった。

そして折り鶴の一部に血液が付着していたが、調べたところ沢村と岩瀬の血液ではなく、AB型のRhマイナスだった。かなり指先の器用な人物が折ったものだろうと、村木は感心した。

沢村の過去

沢村が生きていたとなれば、どういうことなのか。雨宮と沖田は彼の過去を調べるべく、大学の同級生たちに話を聞きに行った。

沢村はとにかく優秀な人物で、将来は外交官になりたいと語っていたという。その後、国家公務員試験に合格し、外務省に入る事が決まっていた。そんな時に外務省がブルネジアの難民キャンプにボランティアを派遣する事になり、沢村は飛びついた。

そのプロジェクトの発案者は当時外務大臣だった三窪保(大石吾朗)だった。派遣が決まった頃は治安もそれほど悪くなかったが、渡航してすぐに内乱が激しくなってしまう。沢村は毎日死と隣り合わせの恐怖にさらされてしまった

帰国後沢村は強いストレス状態になってしまい、仕事どころでなくなった。あの事件を起こしたのは、外務省の内々定が取り消された直後のことだった。

風船が割れる音をきっかけに沢村は現地を思い出す。怒りと悔しさで感情のコントロールを失い、凶行に走った

遺留品の持ち主

そのチームに参加していた医師の1人、物部遥(しまずい香奈)という女性がいた。彼女はウイルス性の出血熱にかかってしまうが、血液型が特殊だったため満足な治療が受けられず亡くなっていた

責任を感じた三窪元大臣がブルネジアに行って遺骨を引き取り、遺族に届けたという。彼女は物部泰弘( 高橋英樹)の娘だった。

糸村たちが遥と親しくしていた風間由里(笠原千尋)に話を聞くと、彼女が医者になったのは父の意向だったという。遥はよく父に対する愚痴を言い「考えてみたら私、自分で自分の人生を決めた事ないのかも」と言っていた。ボランティアに参加したのも父親の意向だった。

糸村は遥は手先が器用だったか問いつつ折り鶴を見せる。医者なので器用だったとは思うが、折り鶴には見覚えがないと風間は答えた。遺留品の折り鶴は恐らく遥のものだろうと、糸村は感じた

土竜の支援者

もし沢村が生きているのなら、後ろ盾は誰なのか佐倉は考える。すると土竜のアジトの持ち主、物部院長が支援者ではないかという意見が出る。沢村の司法解剖をした芝浦は、その後、物部院長の後ろ盾を得て亀岡東病院の外科部長になっていた。それは鑑定を偽ったことへの見返りだったのではないか。

だがなぜ物部院長が沢村のためにそこまでするのか。新たな疑問が浮上する。戻って来た糸村が折り鶴が遥のものではないかと報告すると、一気に沢村と院長の関係が繋がった。

院長は沢村を自分の娘同様、ブルネジアの内乱に巻き込まれた犠牲者だと考えたに違いない。だから、沢村を死んだ事にして警察から守ったのだろうと。

確証を得るため糸村と神崎は芝浦の所へ向かった。院長に頼まれて鑑定を偽装したのではときくが、案の定芝浦は否定する。そこで一旦糸村たちは部屋を後にした。すると芝浦は警察が来たことを電話し始める。糸村がスマホを忘れたと言って再び部屋に戻り、電話の相手は誰なのかと問い詰めた。

内通者の正体

佐倉は墓地へ向かい、供養をしている神代に「今日、娘さんの命日だそうね」と声をかける。そして物部総合病院に娘が入院していたことを切り出した。神代の娘は難病で保険が利かない高額治療が必要だった。その際、物部は「娘さんの最期の時までここにいなさい。ちゃんと、みとってやるんだ」と告げた。

物部院長には返しても返しきれない恩があると神代は言う。だから、院長のために雨宮のパソコンにバックドアを仕込んだ。氷室の殺害について問われると「私の責任です」と悔いた。あの日、氷室は土竜の正体をつかんだのに逮捕を待つよう言われて納得がいかなかった。そこで氷室は1人で土竜を追いに行く。その結果、氷室は土竜こと沢村に殺害されてしまった

土竜逮捕

雨宮たちは沢村を逮捕し、取り調べを始める。氷室殺害と岩瀬を刺した件について問いただす。あの日、岩瀬は沢村と会ってなぜ氷室を殺害したのかをきく。沢村は突然地面に手をついて「すいませんでした!」と謝罪した。そして、もう少しだけ待って欲しいと願う。

なぜ自分と会おうと思ったのか、岩瀬が疑問に思うと「決着をつける前に、あなたには謝らなきゃならないと思ってんです」と妙な事を言い出す。何を企んでいるのか執拗に聞きだそうとする岩瀬、沢村は答える前に持っていたナイフで腹を刺して逃げた。

動機についてたずねるが、沢村はやはり何も答えない。糸村たちが物部院長に焼死体の偽装について追及するが、すべて推論に過ぎないと言って認めず糸村たちを追い返した。

沢村から供述を取るしかないと悩む神崎だが、糸村は風間からの連絡を受けて1人行ってしまう。その頃、氷室のノートPCが勝手に起動しカウントダウンの画面が表示される。慌てる村木が糸村に連絡して到着すると、タイムリミットが訪れて画面にあるファイルが表示された。それは、ブルネジアの日報だった

遥の死の真相

糸村は沢村に本当に訴えたいことがあるなら、こんな形ではなく自らの言葉で伝えるべきだと告げる。沢村の本当の目的、それは三窪元大臣への復讐だった。

その頃、物部院長は三窪を呼び出して話をする。5年前、人を殺して逃げ場がなくなった沢村は、物部を訪ねてきた。苦しむ沢村を見て物部は、娘が生きていたら同じ事になったかもしれないと同情しかくまう。

やがて立ち直った沢村は土竜を名乗り、ブルネジア軍部に協力的な日本企業をターゲットにし、機密情報を盗んで売りさばいた。それが沢村なりの戦いだった。

物部と三窪が旧知の仲だと知った沢村は、5年前の真相を打ち明ける。その際、ブルネジアで起きたことも話した。ある日、ボランティアを乗せた車が、ゲリラに襲われてしまう。車から外に出された沢村や遥たちは、銃を突き付けられる。

そこに、現地の子どもが遥に折り鶴を折ったのを見せにやってきたのを知り、遥は子どもをかばうために走り出す。その瞬間、遥は背中から撃たれて絶命してしまう。沢村は恐怖に動けず、地面に落ちた血のついた折り鶴をただ見ていた。

三窪は絶対に危険はないと断言して、ブルネジアにボランティアを派遣した。物部もそれを信じて遥を行かせたが、今では後悔していた。この一件が明るみになれば、憲法改正が遠のくという三窪。だからといって遥の死の真相を闇には葬らせていいわけはないと、物部は怒りナイフを手にした

三窪を殺して自分も死ぬ。そういった思いを抱いていた物部は「三窪、ここが俺たちの終焉の場だ!」と言いながら、喉元にナイフをあてがった。

だが、糸村たちが現れて制止する。三窪は保護され物部を連行しようとするが、ナイフで自らの命を絶とうとした。糸村は臆する事なく近付き「3分でいいんです。僕に時間を頂けませんか?」と問いかけた。

3分タイム

物部は若い頃、「クレインジャパン」というボランティア団体を立ち上げていた。その団体は現在、物資の乏しい国々に衣服や食料を届けるNGO団体になっていた。物部は今でも団体に寄付金を送っていた。誰にも明かしていなかったが、遥はその事を知っていた。

沢村がハッキングしていたのも、遥から聞いていたクレインジャパンに寄付金を送るためだった。“クレイン”は日本語で“鶴”という意味で、日本人がこれまで折り鶴に願いや祈りを込めていたことにあやかり、物部は団体の名前をつけたのではないかと糸村は言う。

遥も同じくブルネジアで子どもたちに折り鶴の折り方を教えていた。それは小さい事からでも、世界平和のためにコツコツ尽くしてきた物部の考えに、共感していたからではないかと糸村は思っていた。

遥は物部から強要されたから参加したのではなく、父の思いを引き継ぐために自らブルネジアに行く事を決めた。「それがこの鶴が運んだ、遥さんから物部さんへの、最期のメッセージです。僕はそう思います」と糸村は語った。折り鶴を受け取った物部は、握り締めながら涙した。

ドラマの結末

意識を取り戻した岩瀬は、車椅子に乗って病院の屋上にいた。そこに鈴乃が現れ糸村から全てを聞いたという。母親と交際していたことも、懐中時計のチェーンのこともだった。なぜ、母が時計だけプレゼントするのかと思っていたら、そういうことだったのかとようやく分かったという。

岩瀬は持っていたチェーンを鈴乃に渡し、受け取った彼女は「ありがとう」と感謝した。そして「これからも、よろしゅうおたのもうします」と言われた岩瀬の目には涙が浮かんでいた。その様子を陰ながら糸村は見守った。

神崎は事件解決を氷室に報告し、隣に氷室の分も置いて一人で酒を飲んでいた。三窪は5年前の銃撃事件を隠ぺいしたことがが明るみに出た結果、議員を辞職した。佐倉の音頭で打ち上げに向かうことになり、誘われた糸村もすぐに行くと答え、折り終えた折り鶴を机に置いた。

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【遺留捜査7】最終回のまとめと感想

娘が殺された事件を公にするため、目撃者と協力していたという話でした。

話が2話にまたがっている上に、結局誰がどんな動機で殺害していたのかが、ちょっと分かりにくい話です。ボランティアで難民キャンプの支援に行ったら、沢村はトラウマになってしまいます。その結果、外務省の内定が取り消されおかしくなってしまいます。

風船の割れる音で銃撃を思い出したのか突然おかしくなり、刃物を振り回して女性を1人殺害します。そんな沢村に同情した物部院長がかくまい、沢村は土竜としてハッキングを始めました。

沢村は土竜の正体に気づいた氷室を殺害し、謝りにいったはずの岩瀬のこともなぜか刺します。そして、日報を回りくどい方法で送り、銃撃事件が公になりました。沢村の動機らしい動機も特に語られず、酷いトラウマを抱えているがゆえに思わずやってしまったというような雰囲気です。

沢村をかくまっていたせいで、氷室は殺され岩瀬は重傷を負ったわけです。沢村もまた犠牲者だと考えろということなのかもしれませんが、ちょっと後味の悪い話でした。

これで長年続いた木曜ミステリー枠は終わりになります。特に何かテロップが入るでもなく、あっさりと終了しました。枠を火曜日に移して10月からは「科捜研の女」の新シリーズが始まるので、もしかしたら「遺留捜査」もそこで放送されるのかもしれません。

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【遺留捜査7】最終回のいいセリフ

人類の進歩のほとんどは、不可能を受け入れなかった人々によって達成された。…って、誰かが言ってました。

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