【エルピス】1話のネタバレと感想|八頭尾山連続殺人事件についてまとめ

2022秋ドラマ
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【エルピス―希望、あるいは災い―】1話のネタバレと感想をまとめています。

スキャンダルで凋落した女子アナの元に、死刑囚が冤罪ではないかという話が持ち込まれる。最初は乗り気ではなかったが、似た手口の事件が発生したことで興味を持ち始めるが……。

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【エルピス】1話のあらすじ

大洋テレビの女子アナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)は、かつてニュース番組を担当する人気と実力を兼ね備えたアナウンサーだった。ある日、週刊誌に路上キス現場を撮られて番組を降板することになり、深夜の情報番組『フライデーボンボン』でコーナーMCを担当している。

ある日、番組の新米ディレクター・岸本拓朗(眞栄田郷敦)から、かつて起きた連続殺人事件の犯人とされる死刑囚が、実は冤罪かもしれないと相談を受ける。恵那は冤罪事件にも報道にも関わりたくなかったため断ろうとするが、恵那の事情も知らない岸本は必死に頼み込む。そんな岸本にはある事情があった。

有力筋からの情報だと言う岸本だが、恵那は半信半疑だった。そこで岸本は報道部のエース記者・斎藤正一(鈴木亮平)を頼り、恵那と一緒に3人で食事をしながら話をしようとするが……。

2話→

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【エルピス】1話のネタバレ

今回は主に登場人物紹介と、なぜ死刑囚になってしまったのかの経緯を説明する感じの話です。

脅迫

両親ともに弁護士で恵まれた家庭で育った岸本拓朗(眞栄田郷敦)は、母親の愛情を一身に受けて褒められながら育ってきたため自己評価が高い男だった。だが、世間は厳しかった。大手テレビ局である大洋テレビに入社後、新米ディレクターとして働く岸本に、チーフプロデューサーの村井喬一(岡部たかし)は容赦なく罵倒を浴びせる。しかし岸本は怒られても他人事のように思っていた。

岸本が担当する深夜番組『フライデーボンボン』は、局内で「制作者の墓場」と呼ばれる情報バラエティー番組だった。ある日、番組のメイク担当の大山さくら(三浦透子)通称“チェリー”に話があると呼び止められる。番組の打ち上げ後、岸本を呼び出したさくらはボイスレコーダーの音声を聞かせた。それは、番組の出演者ボンボンガールズのメンバー篠山あさみ(華村あすか)を口説いているものだった。番組出演者に手を出すのはご法度だった。

岸本は何とかとぼけようとするが、音声はあさみがいざという時のために保管していたもので、さくらは本人から音声を買い取っていた。岸本は自分が買い取るというが、さくらは金じゃないといい、力が借りたいと取引を持ちかけた。

冤罪事件

淺川恵那(長澤まさみ)はニュース番組を担当する、実力・人気共にある女子アナウンサーだった。だが、恋人との路上キスを週刊誌にすっぱ抜かれて以来、フライデーボンボンの1コーナーMCに落ちぶれてしまう。今の彼女は眠ることも食べることもうまくできなくなっていた。

岸本は恵那を呼び止め、深刻な相談があるという。関わりたくない恵那は何とか理由をつけて断ろうとするが、岸本はしつこく引き下がらなかった。渋々話を聞くと岸本はかつて起きた「八頭尾山連続殺人事件」の話を切り出してきた。

この事件は今から10年ぐらい前に神奈川で若い女性が立て続けに3人殺害され、八頭尾山に捨てられたという事件だ。逮捕されたのは現場近くに住んでいた板金工・松本良夫(片岡正二郎)という当時50歳の男だった。岸本はこの人は犯人じゃなく冤罪だと唐突に言う。根拠を問う恵那に岸本は、冤罪に違いないと思ったら一緒に真相追究してくれるかと問う。乗り気でない恵那だが、岸本はその場で土下座をして頼み込んだ

2006年の逮捕当時、松本は警察の取り調べで事実を認めていたが、その後の裁判では一貫して無罪を主張していた。恐らく取り調べの時に自白を強要されたのだろうと岸本は考えていた。だが、2016年に最高裁で死刑判決が下される。

警察が松本に聞き込みに行った時、自宅に家出中の女子中学生がいた。監禁していたわけではなく、たまたま家出少女が身を寄せていた。しかしマスコミは騒ぎ立て、未成年を誘拐して監禁していたと報道する。警察もそれに乗り、無理矢理犯人にさせられたに違いないと岸本は主張する。

岸本が冤罪だと思う決定的な根拠は、家出少女は松本に指一本触れられていない上に、とても優しくて娘みたいに大事にしてくれたと、家出少女本人から話を聞いていたからだった。松本は冤罪の上に、真犯人は野放しになっている。報道にも責任があると言い、恵那を何とか説得し続ける。さらには今現在、神奈川県の八飛市で行方不明になっている、中学2年生の女子学生がいた。

なら報道に持ち込んでみたらと恵那は言うが、岸本は報道フロアに行くのを渋り始め、恵那に行ってくれないかと言い出す。恵那は同期の滝川雄大(三浦貴大)に連絡をし、話を通してあげた。滝川に話を持って行った岸本だが、まったく取り合ってもらえない。逆にそっちでやっているニュースコーナーでやれと言われてしまう。

報告を受けた恵那は「だろうね。誰も自分たちが報道したことの責任なんて、振り返りたくないんだよ」と予想通りの反応だと岸本に告げた。

因縁

諦めきれない岸本は偶然、エレベーターで会った斎藤正一(鈴木亮平)に声をかける。岸本が新入社員研修の時、指導担当をしたのが斎藤だった。斎藤は以前報道部にいたが、現在は出世して官邸キャップになっていた。報道部にいた時代、れいの連続殺人事件の取材をしたという。

チャンスだと思った岸本は斎藤を誘い、恵那も一緒に食事をしながら話す席を設けた。斎藤と一緒に店に向かった岸本だが、恵那は時間を過ぎても現れない。呆れた斎藤は岸本に「お前、社内の人間関係興味ないだろ」と切り出す。確かに興味がなかった岸本が同意すると、ネットで恵那が降ろされた原因となった写真を検索してみろと告げた。

言われた通りに検索してみた岸本は、写真の相手が斎藤だと気付く。「だから無理ねぇんだよ、来なくても」と斎藤は言う。恵那の当時付き合っていた彼氏というのは斎藤だった。だが予想に反して恵那は現れる。斎藤と顔を合わせ「お久し振りです」と声をかけた。

岸本は気まずい雰囲気に身を置きながら、何とか事件が冤罪ではないかという説明をする。そしてどうすればいいか、アドバイスを斎藤に求めた。斎藤は方法は2つしかないという。1つは新たな証拠を見つけて、松本が犯人じゃないと証明すること。もう1つは真犯人を見つけることだと説明した。

そのいずれも可能性はないと斎藤はいう。なぜなら、警察と検察、裁判所の威信が最高裁の判決にはかかっているからだ。みながこうだと言ったことに対して、たった1人違うと言っている状況だと。岸本は「僕はいかに可能性がないかじゃなくて、どうすればあるかを斎藤さんに教えてもらいたいんです」と引かなかった。

岸本の言いっぷりに感心した斎藤は、では再審請求はされているのかを問う。戸惑う岸本だが、事前に調べてきた恵那がされていると答えた。松本にはずっと支援している弁護士がいた。それを聞いた斎藤は、自分なら調査報道をするという。うまくいけば世論が盛り上がり、裁判所も動かざるをえなくなるかもしれないと。

自分の番組では無理ではないかと悩む岸本だが、村井はどうしていると斎藤は問う。村井はかつて報道にいた人間だったが、今はバラエティーこそ向いていると言っていた。「よく言うよ、あのたぬきおやじ」と斎藤は笑った。

斎藤に電話が入るや否や、恵那は席を立ち上がる。カードを岸本に渡し、支払いをしておいてと頼んで先に帰った。彼女が急いで向かった先はトイレだった。今食べた食事をもどしていた。なぜ恵那と別れたのかと構わずたずねる岸本、「振られたんだよ。俺が」と斎藤は告げて店を後にした。

挑戦

番組の打ち上げ後、岸本は恵那を誘って2人で話す。企画書を出してみることにしたと聞いた恵那は、あまりいい反応をしなかった。「冤罪ってマジで大変だよ?」と言い、蒸し返されるとまずい人たちから圧がかかり、上に言われて表現を曲げさせられたりする。自分の特集もそれで結局ずたずたになったと説明する。

岸本は「とりあえずやるしかないんす、僕」と引き下がらなかった。恵那は「ばかだね、君」と呆れながらも、岸本にアドバイスを送った。そして覚悟があるのかを問う。「失敗したら、その人普通に死刑になるよ。それを受け止める覚悟できてる?」と。岸本は事の重大さを知ってか知らずかうなずいた。

その後も企画書を2人で練り、ようやく形になったところで村井に提出した。企画書に目を通した村井は「ねえ、ばかなの君たちは。それとも俺がばかにされてんの?」とキレた。フライデーボンボンには見応えなんかいらない、冤罪の調査報道などやらないと却下される。

それでも引き下がらない岸本に、村井はあるたとえ話をする。

  • 世間は自然界と同じ
  • ジャングルに虎、海にはサメがいるように世間にも怖い生物がいる
  • 彼らは目に見えない縄張りを張っていたりする
  • どこに何がいるかも分からないガキが、棒を振り回したら大変な目に遭う

つまり、冤罪を暴くということは国家権力を敵に回すということだと言い聞かせる。怯む岸本に嗚咽交じりに恵那が割って入った。顔は青ざめ今にも吐きそうなぐらい、具合が悪そうな恵那はそれでも言葉を続けようとする。しかし、耐え切れずにトイレに駆け込んだ。心配してついてきた岸本に、恵那は話があるから待つようと頼んだ。

告白

トイレから出てきた恵那は岸本に「私、やるからこのネタ」と宣言する。岸本に同意を求めるが、すっかり腰が引けていた。岸本は村井に言われ、諦めようとしていたのだ。今度は恵那が岸本を説得し始める。相手が誰であろうと、おかしいものはおかしいと。しかし、岸本はすっかりビビっていた。

岸本は「そもそも僕、最初から松本さんはどうでもいいんです」と驚きの告白を始める。出演者を口説いたことをさくらに脅され、このネタを恵那に持っていくよう命じられていたのだと。保身のために始めたことなのに、もっと危険なほうに行くわけにはいかなかった。

話を聞いた恵那は思いっきり岸本の頬を張った。そして再びもよおしそうになる。なんとか堪えながら「のみ込めない、これ以上。のみ込みたくないものは、のみ込まない。でないと、もう…死ぬし、私」と水を飲みながら語った。それでも岸本の心は動かなかった。

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1話の結末

さくらにこれ以上は無理だと言い、録音データをばらまくならばらまいていいと伝える。すると、さくらは手のサポーターを外して、ヤケドの残る手のひらを見せた。さくらは母親の内縁の夫に虐待されていた。この傷もその男にやられたものだった。ヤケドを負ったその日にとうとう家を出たという。

家を出て行き場がないさくらを偶然見つけた松本は、「行くとこないなら、おじさんとこ来てもいいよ」と言って連れて帰った。松本は1人暮らしで、妻と娘を事故で亡くしていた。その娘が当時のさくらと同じ歳だった。さくらはしばらく松本の家に居候していたが、ある日、突然警察が来て松本を連れて行く。自分があの時、家にいなかったら松本は刑務所に入ることもなかっただろう。さくらは後悔していた。

その話を聞いていた岸本は涙を流し始める。てっきり、さくらの話を聞いて感動していたのかと思ったら違かった。岸本は自分が過去に見た、もう1つの手のひらのことを思い出していた。完璧な僕の人生のその全てが偽物だと、僕に告げるあの手のひらのことを。僕は善人じゃない、岸本はそう思い涙していた。

斎藤は副総理の大門雄二(山路和弘)のテレビ出演に同行していた。収録を終えた頃、にわかにスタッフがざわめき始める。天気予報後に速報を入れるという。行方不明になっていた女子中学生が、遺体で発見された。何者かに首を絞められた痕があり、警察は殺人事件として捜査を始めた。

2話→

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八頭尾山連続殺人事件について

事件がどういったものだったのか、現時点でドラマ内に出てきた資料からまとめました。

概要

2002年から2006年の4年間で女子中学生3人が殺害された後、神奈川県八頭尾山に遺棄された事件。八飛市在住の板金工・松本良夫(当時50歳)が容疑者として逮捕。警察の取り調べで自供するも、その後は一貫して無罪を主張。2016年に最高裁で死刑判決。現在、再審請求をしている。

被害者

過去の事件の被害者は3人です。

  • 2002年:西田香苗(14歳→15歳に修正)
  • 2005年:馬場奈々子(14歳→17歳に修正)
  • 2006年:井川晴美(14歳)

そして現在、同一犯かは不明ですが同じような手口の事件が発生しました。

2016年:中村優香(14歳)

行方不明の後に八頭尾山の山中で遺体が発見されます。被害者は首を絞められた痕があり、殺人事件として警察は捜査を始めました。共通点はみな中学2年生で14歳だということです。殺害の手口も次回のあらすじを見る限り同じようです。※3話で年齢がなぜか修正されました。

松本が犯人になった理由

岸本が企画書に出したものから、当時どんな感じだったかが少し分かります。

  • 遺品などから検出された血液型の一致
  • 犯行時刻のアリバイがない
  • 少女を住まわせていた
  • 取り調べでの自供

血液型は一致していてもDNAは一致していないのか?ちょっとよくわかりません。2006年当時ならDNAも検出できるはずですが、どういう理由か血液型の一致とまでしか書いてありませんでした。

また、3人目の被害者と松本が八頭尾山に入って行ったという目撃証言があったようです。「身長160cm前後の男、40代くらいの作業服の男が慌てたように山道を駆け下りて自転車に乗って去っていった」という証言もあるようで、その差を検証しようと企画していました。

また、ドラマ内に出てくる記事の中で、松本の自白内容が関係者の証言と、ほぼ完全に一致しすぎているという突っ込みが入っていました。

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【エルピス】1話のまとめと感想

脅されて冤罪事件を追うことを提案するが、ビビってやめようとするという話でした。

オープニングに「このドラマは実在の複数の事件から着想を得たフィクションです」とテロップが入ります。どうやら冤罪をメインに取り扱うのか、番組のエンディングに出てくる参考資料は軒並み冤罪関連の本でした。そうなると、松本が冤罪であることは確定しそうです。

いかに無罪を勝ち取るのが難しいという話になるのか、それとも真犯人を追う話がメインになるのか。今のところはどちらともいえません。実は松本が本当に犯人でした、という話だけは避けてもらいたいものです。

ドラマというよりも映画的な演出で話が進みます。みんな過去に何かを抱えていそうで、それが何なのかは断片しか分かりません。現在の状況は分かるのですが、結局何なのかは分からない感じです。また、斎藤が官邸付きの記者だったり、岸本の母が弁護士だったり、副総理が元警察庁長官だったりと話に政治や司法が絡んできそうな予感です。

見ていて良かったところは、「フライデーボンボン」がわりと作りこまれていて、実際にある番組のようにちゃんと見えます。さらに脇を固めている俳優さんもよく、村井役の岡部さんやチェリー役の三浦さんなど、ドラマを盛り上げてくれる演技を見せてくれました。原作のないドラマなので、今後の展開がどうなるのか楽しみです。

次回は10月31日に放送予定です。

【エルピス】1話のいいセリフ

アナコンダだろうが国家権力だろうが関係ない。おかしいと思うものを、のみ込んじゃだめなんだよ。

2話→

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