ドラマ【トップリーグ】最終回ネタバレ感想|事件の記事を出せるのか?

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WOWOWドラマ【トップリーグ】の最終回はクラスター事件の裏金について記事を出せるかどうか、そして関係する人たちがどう動いていくのか。松岡の新聞記者としてのプライドをかけた戦いが決着します。

【トップリーグ】の見逃配信はWOWOWのオンデマンドで視聴できます。
本ページの情報は2019年11月時点のものです。最新の配信状況はWOWOW公式サイトにてご確認ください。

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ドラマ【トップリーグ】最終回のあらすじ

「真実を突き止めてすべてを終わらせる」松岡は父親の死の真相を知り疑獄事件の全容解明を決意。一方、民政党の公認候補として出馬を決めた灰原だが、酒井が刺され松岡の娘が大けがをした過去に近藤が関与しているのではと疑念を抱き困惑していた。そして松岡の熱意に感化された酒井も松岡とともに再び記事を出すことを覚悟する。金庫発見を機に浮かび上がった官邸最大のタブー。真実を求め闘う記者たちがつかみ取ったものとは?!

公式HPより
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ドラマ【トップリーグ】最終回のネタバレ

  • 松岡は酒井に自分の父親が殺されたのかもしれないという話もする。どこまで記事に出すつもりか問われ、近藤官房長官を表に引きずり出すまでやると宣言する
  • 阿久津にまだ自分たち側の人間かと確認される松岡、従順な素振りをするが阿久津は見抜いていた。近藤官房長官にそのことを話すと、松岡は父親に似ていると言う
  • 灰原にネットの記事を出したのはお前だろうと聞く松岡に、灰原は政治家になるという話をする
  • 松岡は父親の事故について調べ、加害者が高齢のドライバーで既に亡くなっていることを知る
  • 筒美商会の前で張り込む松岡と大畑は、柴田と連携して車を追いかけて止める。トランクの中を開けて箱の中をみるが、金は入っていなかった
  • 近藤は動きに気付いてフェイクを入れていた。松岡たちが車を追いかけている間、別の車がその後で金を運んでいたのだった
  • 松岡の父の事故について当時担当した警官から柴田が話を聞いたところ、加害者の息子に借金があったことが分かる。その借金は事故後に一括完済されていたことから、殺人を請け負ったのではないかと疑念を抱く。だが、息子に話を聞いても何も答えなかった
  • 大畑は酒井が動こうとしないことに怒り、直接文句を言う。酒井は大畑に言われることを考えていた
  • 松岡は直接近藤官房長官と話し、父を殺そうとしたのか、それに加担していたのかを問う。近藤は松岡が父だとは知らなかったと言う。贖罪の意味で自分を側に置いたに違いない、松岡はそういって真実を明らかにすると宣告する
  • 中々解明できない状況で悩む松岡の元に酒井がやってくる。そして2人で協力して事件解明に挑む。
  • 酒井と一緒に松岡は相楽の所へ行く。そこで以前、熱心にクラスター事件のことを調べていた記者がいたという情報を得る。その記者は阿久津だった
  • 阿久津は誰にいくら渡ったか全て把握していた。しかし、当時記事には出なかった。阿久津はそのネタを元に何年も情報を引き出していたのだった
  • 柴田はもう一度事件のことを警察の上にあげてみるという
  • 酒井と大畑は食堂で食事をしている時、松岡の娘が狙われたこと、酒井が刺されたこともあるから注意しないとと話合っていた。それを偶然居合わせた灰原は耳にする
  • 松岡と阿久津はエレベーターで一緒になる。近藤が父を殺したと憤る松岡に阿久津は、ならそれと引き換えにネタを取ればいいという。新聞記者というものに対する考え方の違いで衝突する
  • 灰原は阿久津に酒井を刺したことや松岡の娘を怪我させたことについて問う。だが阿久津は否定しなかった
  • 酒井と松岡は記事にする部分について検討していた。民政党の裏金ルートだけでも記事にしようという酒井に対し、松岡は断固として近藤の名前を出すことにこだわる
  • 大畑が部屋にやってきて週刊誌の記事を見せる。そこには松岡が民政党から金をもらって記事を書いているといった内容が書かれていた
  • 会社で聴き取りをされる松岡は全て事実無根だと主張する。阿久津は調査次第でクビだと松岡に告げる
  • 灰原が松岡の元にやってきて話をする。阿久津が芦原総理一人に責任をなすりつけろと指示した時の音声があると言う。それを灰原は松岡に渡した
  • 一方柴田は上にかけあっていた。及び腰の態度に今が最後のチャンスだと説得して、警察は阿久津を任意で聴取することを決める
  • 近藤からその話を聞かされた阿久津は、もし何か喋ったら自分が今度は抹殺されることを考える
  • 阿久津が自宅のマンションから飛び降りて死んだという情報が松岡の元に届く。そこに阿久津から松岡宛の荷物が届き、中を開けると“筒美ルート”の裏金の記録が書かれた取材ノートだった
  • 1981年当時、筒美ルートから来た金を松岡の父は受け取ることに反対する。もし受け取るなら警察に行くと言う松岡の父、その後、交通事故にあって死亡する。幸田から近藤は話を聞き、上からの指示でそうしたと答えた
  • この金を持っているわけにはいかない。そうなったため、近藤と幸田の2人で埋立地へ金庫を埋めた
  • 松岡は近藤官房長官の元に阿久津の取材ノートを持って現れる。近藤がなぜ民政党にこだわるのか、その思いの丈も含めて全て記事にすると告げた
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ドラマ【トップリーグ】最終回の感想

記事にできるのかできないのかの結論から言いますと、近藤官房長官の関与を含めた記事にします。ただ、松岡がPCに向かってキーボードを打ち始めるところで終わります。記事にして世論がどうなったのか、民政党政権がどうなったのかまでは描かれません。

結果的に正義が勝ち悪は暴かれます。フィクションなのでそうあって欲しいですし、この結末にはスッキリしました。一度は悪に屈した松岡や灰原も、最終的には正義を貫きます。諦めていた酒井や柴田も、もう一度動いて悪を倒すことに協力します。阿久津は正義に目覚めたのかどうかハッキリとは分かりませんが、最終的には松岡に思いを託します。

人の数だけ倫理観や正義感も違うのが面白かったです。近藤官房長官には官房長官なりの正義があり、阿久津にも自分の考えがありました。どれが正しいと言えばもちろん松岡の言うことが正しいでしょう。しかし、悪側の人たちの考えというのも一理あります。この考え方の違いを知ることで、自分はどうありたいかを改めて考えられて良かったです。

WOWOWのドラマなのでキャストも良く、中でも小林薫さんの官房長官はバツグンに良かったです。あまり感情を表に出す役柄ではない分、微妙な表情の変化だけで心の動きを演技します。唇や眉のわずかな上げ下げや、瞳の動きや目の伏せ方、それも小さくごく自然に動かすだけです。

近藤官房長官という地位にいたるまでの苦悩や、背負って来たものの大きさ、そういうものが滲み出て哀愁を感じさせます。私腹を肥やすために悪事を働いてきたというより、松岡の父の死などを背負った上での覚悟みたいなものも感じさせます。

松岡と阿久津の考え方の違いについて比較と、松岡と近藤官房長官の最後のやり取りについて掘り下げます。

ネタバレの詳細になります、未視聴の人はご注意ください。

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松岡と阿久津の考え方の違い

松岡も阿久津も同じ大和新聞の記者で、政治部を担当しています。同じ会社の同じ部なのに考え方は全く違う2人でした。善悪だけの問題でなく物事の考え方として面白かったので比べてみました。

松岡阿久津
悪事を知った時真相を暴くそれを引き換えにネタを搾り取る
政治記者についてスキャンダルも含め真実を伝えるスキャンダルなんかより政局を伝える
報道について起きたことを伝える自分たちで選ぶ
記者の戦い方真実だけが武器ネタを交換でもらう

阿久津は若い頃、熱心で年齢の割りに人脈が広い人物だったと相楽が語ります。そんな阿久津がなぜ堕落したのか?それは得たネタを元に何十年先もネタを得るほうが有益だと判断したからです。クラスター事件の金の流れを全て把握した阿久津は、それを記事にはしませんでした。その代わりに別のネタをもらって、スクープを連発したと言います。

元々、政治家の弱みを握ろうと取材していたわけではないのでしょうけど、全容が分かった時に閃いたのだと思います。頭がいいといえばいいのですが、彼は“記者”です。記者とは政治を監視する側面も持ち合わせています。これでは監視にはなりません。

阿久津の言うようにスキャンダル問題ばかり取り上げて、国民の目がそっちばかりに行ってしまうのは好ましくないというのも分かります。しかし、起きていることを取り上げずにいたら、政治家の中には構わず悪事を続ける人も出て来ます。よって、“事実を曲げずに報道する”ことが大切です。それは、政治をスムーズに運ぶためにも必要なことだと思います。

阿久津に松岡は言います。選んだつもりが選ばされている、あなたも駒の一つだと。後に阿久津は思い知らされます。近藤官房長官は何枚も上手だったことを。

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松岡と近藤官房長官の最後のやり取り

阿久津が託した“筒美ルート”の裏金の記録を持って松岡は近藤官房長官に取材へ行きます。この最後のやり取りで近藤官房長官は自分の思いを語ります。それは初めて語った本心のようでした。このドラマの一番盛り上がるシーンです

松岡:罪に罪を重ねて民政党を続けることに何の意味がある?
近藤:民政党でなくてもいい。政権を続けることに意味がある。政治家と政治屋の違いが分りますか?

政治家と政治屋の違いはこうです。

  • 政治家=次の世代を考えるのが政治家
  • 政治屋=次の選挙を考えるのが政治屋

近藤:日本の政治は問題が山積み。政治屋は選挙に不利か有利かで政策をコロコロ変える。政権が変わる度に1からやり直し、膨大な時間と金がかかる。これでは何も前に進まない。誰かが安定した政権を作る必要がある。そのための汚れ役は私が引き受ける。あの雨の日、そう決心したんです。

与党と野党が入れ替わり立ち替わりしていたのでは、いつまでたっても前に進まない。確かにそうかもしれません。しかし、松岡の父を殺してまで進める政治とはいったい何なのか?

あの雨の日、近藤は松岡の父の死を無駄にしないため、自分が汚れ役を請け負うことを誓ったことが分かります。

最後、松岡は近藤官房長官にこう告げます。

どんな理由であれ、あなたのしたことは間違っていると思う。でも、私は今の言葉も含めて記事にします。判断するのは、記事を読んだ国民です。取材にご協力ありがとうございました。

そして、部屋を後にして記事を書き始めるところでドラマは終わります。

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ドラマ【トップリーグ】最終回のまとめ

物語の主人公は間違いなく松岡なのですが、個人的には近藤官房長官という人物に興味を持った作品でした。それぞれの目的があり、達成するために走り続けた人達の物語です。

“正義”とは何か?綺麗事だけでは済まされない政治の世界で生きる人と新聞記者との関係。一つの事件をきっかけに物語が思わぬ方向へどんどん進んでいく展開。見ていて引きこまれるドラマでした。

過去をなかったことにすることはできない、過ちを犯したら償わなければならない、それがどんな立場の人間であろうとも。大義のために犠牲を伴うのならば、それは自分の身であって他人の命を犠牲にするのは、やはり間違っています。松岡の父は無念だったでしょう。

信念を貫いて生きることが難しい時代に、松岡のような人物の存在は、フィクションの世界にしかもはや存在しないのかもしれません。松岡の正義感に自省を促されるドラマでもありました。

今回のいいセリフ

新聞記者の武器は真実だけです。真実を武器に戦い続ける。

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