ドラマ【大富豪同心】5話ネタバレ感想｜卯之吉が見習いから正式な同心に昇格

【大富豪同心】5話目はまたちょっと切ない話となります。事件を解決した褒美ということで、卯之吉は正式に同心となります。しかし、あまり嬉しそうでないのが卯之吉らしいです。そして恋の話も少しずつ複雑に絡み合い始めます。

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ドラマ【大富豪同心】5話のあらすじ

霞ノ小源太一党が江戸で暗躍する。与力の沢田（小沢仁志）は、老中や町奉行から早く捕縛せよとプレッシャーをかけられ泥酔し倒れる。卯之吉（中村隼人）は、沢田の治療のため、友人の医者・白雲軒（葛山信吾）の所に連れていく、そこで、白雲軒から貧しい人々にただ同然で医療を提供する爛堂（山田純大）という医者が居ることを聞き興味を持つ。しかし、この爛堂には別の顔が…。

公式HPより引用

ドラマ【大富豪同心】5話のネタバレ

盗賊犯

爛堂（山田純大）

動機

お金があるにも関わらず安く治療費を済まそうとして、自分の所の奉公人を爛堂の所へ持ってくる商人たちが許せなかった。だから治療費と薬代と称して、診療所に投げ込んだ店へと行き、どんなに千両箱が積んであっても数十両だけ盗みに行っていた。

解決の道筋

卯之吉が地図を広げて襲われた店を見てみると、左右吉から聞いていた爛堂のところへ連れてきた店ばかりだとわかる。

そこで卯之吉は村田にそのことを伝えようとするが、全く取り合ってもらえず沢田に話す。沢田から命令された村田は次のターゲットと思われる場所を張り込み、そこに爛堂たち窃盗団が現れる。

乱戦状態になるが爛堂はなんとかその場を逃げ出し、診療所へと戻る。そこには卯之吉が待っていた。

医者なら命より大事にしているのが、ここにある控帳のはず。なぜなら、今まで診てきた患者の症状や治療法が記されているからだ。卯之吉は爛堂がそういう医者だと信じ、診療所で待ち伏せていたのだった。

ドラマ【大富豪同心】5話の感想

卯之吉が正式に同心へ昇進したのは、事件を解決したからですが、人間的にも成長した回となります。

今までの卯之吉は何が起きても、どこか他人事で上の空な態度でした。しかし、今回知り合った医者の爛堂という人を見て、その生き方に興味を持って本人も影響を受けます。

また、卯之吉と美鈴、卯之吉と菊野、美鈴と源之丞の恋模様に加えて、菊野と沢田も新たに加わります。それぞれが一方通行な恋ですが、誰かしら結ばれることはあるのか？

卯之吉同心に昇格

今回の捕物の結果、沢田は卯之吉を見習いから正式な同心に昇格させます。しかし当の卯之吉は「えー…」と答えるだけで、あまり嬉しそうではありません。まだ同心という仕事に興味が持てないようです。

そんな卯之吉を横で見ているのが村田です。村田は同心という仕事に誇りを持ち、事件が起きれば解決すべく捜査に明け暮れます。対照的な二人となります。

今回の話でも盗賊が捕まえられず、人手が足りない状況であっても村田は卯之吉を呼びません。なぜなら卯之吉は“走れない”“暗闇が怖い”という、捕物をするには全く役に立たない存在だからです。

そんな卯之吉をこの捕物が終わったら追い出してやると息巻きますが、卯之吉が相変わらず最後は捕まえてしまうため、今回の正式採用にはなおさら面白くないようです。

爛堂とは？

白雲軒の診療所は患者が殆どいません。その理由は爛堂が安い値段で患者を診てしまうため、みんなそっちへ行ってしまうからです。

白雲軒の所が決して高いわけではなく、薬代などが高額なため正当な治療費をもらっているだけです。爛堂の所が養生所でもないのに、安価過ぎるだけです。

しかし、このままでは自分の所は潰れてしまうかもなと、白雲軒はいいます。

卯之吉は興味を抱いて爛堂の所へ行きます。そこかしこに患者がいて大賑わいです。しばらく待っていた卯之吉の順番が来て、爛堂と初顔合わせをします。その見た目は見事な髭をたくわえ、眼光鋭い“鐘馗様”のような見た目です。病を偽り会ってみたかったから来たという卯之吉、話を聞く間も無く患者が運び込まれてきます。

随分遠くの町から連れてきた怪我人は、材木の下敷きになって怪我をしたようです。連れて来た主人は決して金に困っているような商売ではないのに、人足の怪我に金をかけたくないという理由で爛堂のところへ連れて来たのです。それを聞いて爛堂は怒ります。「人の命とたかが材木、どっちが大事だ！」と。

怪我の具合によっては一刻を争う場合もあるのに、金をケチってわざわざ遠くの医者へ連れてくる。挙句の果てにコイツの不注意で怪我をした、材木が傷付いたなど言うものだから爛堂は激怒したのでした。

卯之吉はとにかく怪我の治療をすべく運び入れ、怪我の具合から縫ったほうが早いと言います。しかし、爛堂は漢方医であって蘭方医ではありません。そこで卯之吉が自ら治療をして助けます。

そんな卯之吉を見て爛堂は「見事な腕前だ」といい、後学のためにさっそくそのやり方を書き留めさせてくれという爛堂。研究熱心で医学に対して真摯に向き合っている人物です。

恋模様

卯之吉が誰が好きなのかは相変わらずわかりません。そもそも“人”に興味があまりない人物です。しかし、爛堂の生き様を見て少しずつ人間らしさを持ち始めました。

美鈴→卯之吉の場合

美鈴は卯之吉のことが好きなのですが、今まで卯之吉は美鈴にあまり興味を持っていないようでした。

呼び方が名前呼びに昇格します。初めて呼ぶ時はちょっと照れくさそうにする美鈴です。卯之吉の盾になる美鈴のことを、今までとは違い“女”なのだからと心配します。そんな姿を見て源之丞はショックを受けていました。

菊野→卯之吉の場合

菊野は大人の女性な上、仕事柄駆け引きが上手です。卯之吉のことが好きではあるものの、美鈴のように青っぽくはありません。

卯之吉を褒めている時に美鈴もいるのですが、じーっと菊野のことを美鈴は見つめます。視線に気付いた菊野はチラっと見てからすぐ視線を外します、大人の女の余裕があります。卯之吉の心の変化にもちゃんと気付き、母親のように見守っている部分もあります。

源之丞→美鈴

美鈴を食事に誘いに卯之吉の家に来た源之丞ですが、美鈴は稽古に付き合って欲しいのかと勘違いして木刀を渡します。

美鈴は源之丞の心を知っているのか知らないのか、全く興味がない様子です。卯之吉に夢中なのだから仕方ありませんが、それを知らなかったのか最後、卯之吉と美鈴のやり取りを見て源之丞はショックを受けていました。

沢田→菊野

前回の吉原の件があったせいか、沢田はどうも菊野を好きになってしまったようです。

菊野は仕事柄もちろん対応はしますが、基本的には卯之吉の相手をしています。沢田の一方的な思いといった感じでした。

ドラマ【大富豪同心】5話のその他気になったこと

ドラマ【大富豪同心】5話の補足

鐘馗様とは？

爛堂の見た目を卯之吉は“鐘馗様のようだ”と言いますが、そもそも鐘馗様とは何なのか？

鍾馗（しょうき）は、主に中国の民間伝承に伝わる道教系の神。日本では、疱瘡除けや学業成就に効があるとされ、端午の節句に絵や人形を奉納したりする。また、鍾馗の図像は魔よけの効験があるとされ、旗、屏風、掛け軸として飾ったり、屋根の上に鍾馗の像を載せたりする。
鍾馗の図像は必ず長い髭を蓄え、中国の官人の衣装を着て剣を持ち、大きな眼で何かを睨みつけている姿である。

wikipediaより

中国の道教系の神様となります。爛堂はこの鐘馗様のように長い髭をたくわえ、眼光が鋭い人物だったため、卯之吉はそう言ったのでしょう。

養生所とは？

いわゆる“小石川養生所”となります。幕府直轄のもので上からお金が出ているので、安く診てもらえます。昔放送していた加藤剛さんが主演の“大岡越前”を見たことがある人ならわかると思いますが、榊原伊織のいたアレです。

現在も小石川植物園として入れます。様々な植物が見れたり、開設当時の井戸などが残っています。以前行った時は温室が面白かったのですが、現在は工事中ということです。

小石川植物園公式HP：https://www.bg.s.u-tokyo.ac.jp/koishikawa/

ドラマ【大富豪同心】5話のまとめ

単なる悲しい話で終わらないところが、大富豪同心の良いところです。金とは？悪とは？医療とは？卯之吉は今回の事件を通して自分なりに考えます。あまり物事に興味を持たなかった卯之吉ですが、爛堂という男の生き方に心が動きます。

正式に同心になった卯之吉は、ある意味今回の事件で成長しました。しかし、個人的には村田の考え方のほうが共感できました。