【トラベルミステリー70 十津川警部VS花村乃里子】のネタバレと感想

十津川警部VS花村乃里子 スペシャルドラマ
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【西村京太郎トラベルミステリー第70作スペシャル 十津川警部VS鉄道捜査官・花村乃里子】のネタバレと感想をまとめました。

人気シリーズの十津川警部と鉄道捜査官・花村乃理子がコラボです。「VS」なんて表記だと、二人が対決するように思いますが、実際は協力しあって事件を解決していく話でした。

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【トラベルミステリー70 十津川警部VS花村乃里子】のキャスト

「西村京太郎トラベルミステリー第70作スペシャル 十津川警部VS鉄道捜査官・花村乃里子」はテレビ朝日系で2019年3月17日土曜21時~「日曜プライム」枠で放送されました。
十津川警部と鉄道捜査官・花村乃里子が一つの作品に登場するという、スペシャル作品となってます。

主なキャスト

  • 十津川警部(高橋英樹)
  • 花村乃里子(沢口靖子)
  • 森山久司(益岡 徹)
  • 武部美代子(中原果南)
  • 武部あかり(小林涼子)
  • 小田涼乃(小野真弓)
  • 久保田あかね(伴アンリ)
  • 北条刑事/手塚真理絵(山村紅葉)
  • 柿沼浩輔(葛山信吾)
  • 亀井刑事(高田純次)

主なスタッフ

  • 原作:西村京太郎 「 びわ湖環状線に死す 」(光文社文庫刊)
  • 監督:村川 透
  • 脚本:深沢正樹
  • 音楽:窪田ミナ
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【トラベルミステリー70 十津川警部VS花村乃里子】のあらすじ

河川敷で遺体が発見され、十津川警部(高橋英樹)亀井刑事(高田純次)は臨場する。傷の大きさのわりには現場に血液の量が少ないことから、別の場所で殺されて運ばれてきたのではないかと推察した。現場をよくみると轍があるのが分かり、それを追っていくと近所のホームセンターにあった台車に血痕がついていた。

遺体の身元は自称経済ジャーナリストの柴田英太郎(鳥谷宏之)と判明した。柴田はジャーナリストとは名ばかりで、実際は企業を脅迫して金銭を得ている男だった。

同棲をしている武部あかり(小林涼子)の行方がわからないことから、カフェレストランをやっているあかりの母である美代子(中原果南)の元に十津川たちは向かう。美代子が言うには半年ほどあかりとは連絡を取っていないので、行方はわからないと答え、柴田の写真を見せても知らないと言う。レストランに並ぶ山形産のワインの話をするが、美代子は話題を変えてしまう。

柴田が恐喝していた企業は小田クラフト&アーツという会社だった。この会社は山形で創業し、今は日曜雑貨の通販をやっている会社だった。あかりの経歴を洗うと山形出身で、15年前に離婚した母親の美代子と一緒に上京してきたのがわかる。

死体発見現場近くを通りかかったトラックのドライブレコーダーに、ダンボール箱を台車で押す男の姿が映っていた。その写真を関係各所へ手配し、情報を集めることにする。

一方、柿沼(葛山信吾)久保田(伴アンリ)は、柴田が脅迫していた会社へと向かう。そこで社長の甥である小田啓一郎(石母田史朗)が言うには、柴田が商品の製造過程で環境汚染をしているという、根拠のないクレームをつけてきたという。社長の小田啓輔(山野史人)はそんなはずはないというが、具合が悪くなり後妻で副社長の小田涼乃(小野真弓)と秘書の川上悟(清水昭博)に連れていかれてしまう。

その頃十津川と亀井は、柴田が行き着けのバーへと向かう。そこで竹下千晶(小柳友貴美)というママと話し、あかりと台車でダンボールを運ぶ男の写真を見せるが、知らないという。帰り際、山形の土産物が置いてあるのに亀井が気付き、誰が持ってきたか聞くがよく覚えていないと答える。また山形かと、ますます謎が深まる。

その写真を各所へ手配したところ、十津川の元へ一本の電話がかかってきた。それは警視庁鉄道捜査隊東京駅分駐所に所属する鉄道捜査官・花村乃里子(沢口靖子)だった。

乃里子は事件の日に、その人物と東京駅で二回会った話をする。一回目は15時頃で、二回目は20時30分頃だったと教える。ただ、気になったのは、一回目は着ていたジャンパーを二回目に会った時は着ていなかったという。

その人は山形鉄道で運転士をしている人で、最終の山形新幹線に乗ったはずだという。15年前に別れたあかりの父親も山形鉄道に勤めていることから、山形鉄道の運転士・森山久司(益岡徹)であることが判明する。

全ての謎が山形に繋がっているとにらんだ十津川と亀井は、山形へと向かう。そして乃里子はあかりの行方を探すため、東京駅の防犯カメラのチェックを自ら申し出る。十津川と乃里子の合同捜査がこうして始まった。

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【トラベルミステリー70 十津川警部VS花村乃里子】のネタバレ

十津川と亀井が山形に向かい、森山と会って話をするが、森山は全て否定する。嘘をついているのがわかるが、これ以上聞いても無駄だと思った十津川は、しばらく様子を見ることにする。

土産屋に行って更に聞き込みを続けると、そこで千晶の店にあった菓子を見つける。店員が言うには菓子を買った柴田が、森山の過去を探っていたことがわかる。

報告で25年前美代子は柴田が恐喝していた企業である、小田クラフト&アーツに勤めていたことがわかる

十津川と亀井が再び森山の様子を見に行くと、そこにあかりが現れる。しかしあかりは森山が運転していた電車に乗って逃げてしまう。タクシーで追い掛ける十津川と亀井、ようやく追いつくとそこにはあかりはいなかった。更には千晶の死体が車内で発見される

新たに千晶が遺体として発見される

森山は途中で電車を止めてあかりを一人下ろしたことは認めるが、千晶に関しては知らないという。他の乗客に聞いても誰もわからない。

あかりは山形新幹線方面へと逃げ、東京へ向かったに違いないと判断し、十津川が乃里子に電話をかける。連絡を受けた乃里子は東京駅構内を探し、あかりを発見する

あかりと森山、二人とも東京へと連れて行かれ、あかりの取り調べが始まる。黙秘を続けるあかりを見て、乃里子が十津川に頼みネットのカメラで父親がいる場所と繋ぐ。

母親に連れられて上京するが、社会人になってから関係がギクシャクし始める。家を出て知り合った柴田と同棲生活を始め、柴田が森山が実の父親ではないといいだし、それが原因で喧嘩をするようになる。

柴田が何も教えてくれないので、母親に話を聞きにいくがやはり教えてくれなかった。そこで父親に手紙を書き、受け取った森山が上京してきた。

森山がスピーカーをオフにすることを頼み、15年前の真実を語り始める。あかりが病院で検査をした時に自分の子供でないことが判明する。美代子は泣いて謝るが、森山は許すことができなかった。

そして離婚届を持ってきた美代子に応じて判を押し、娘と妻を見送ることにした。だが、あかりの本当の父親は誰かは教えて貰えなかった。

あかりは森山の実の子供ではない

あかりに会うためにアパートを訪ねた森山だったが、部屋には柴田の死体があった。あかりが殺したのではと思った森山は、遺体を運び出し河川敷へと遺棄した

あかりはあかりで、次の日柴田の死体が発見されたのを知り、父親が殺したのではないかと思った。それで山形に会いに行った。千晶に関しては会ったこともないし、知らないと答える。

乃里子も十津川も二人が嘘をついているとは思えないと、意見が合致する。だとしたら、千晶と柴田は誰が殺したのか。乃里子は千晶が山形に向かったのを確認するため、再び防犯カメラを調べることにする。

十津川と亀井は山形に向かう。朝食中に千晶の遺体が運ばれたトリックを見破る。誰かが別の場所で殺してスーツケースに入れて運び、車内で出して遺体を遺棄したに違いないと。だが、誰がなんのためにかはわからない。

そこに報告が入り、25年前に美代子と千晶が同じ小田クラフト&アーツで働いていたことが判明する

再び東京に戻る十津川と亀井は、小田クラフト&アーツへと話を聞きに向かう。そこで確かに二人が25年前に働いていたことを確認する。更に半年ほど前に社長をたずねに美代子は会社に来たという。しかし、目的と内容は何かは分からない。

美代子と千晶は25年前同じ小田クラフト&アーツで働いていた

そこで十津川と亀井は森山を連れて美代子の店に行く。あかりの出生について頑なに拒む美代子だが、あかりのためにと説得をされてようやく話し始める。

25年前、仕事一筋の森山に不満があり、会社の社長である小田と関係を結んでしまった。その結果、生まれたのがあかりだった。千晶はそれを知り、店の常連である柴田にそのことを話したのだった。

あかりに父親のことを聞かれた美代子は、その後に社長のところをたずねて全て忘れて欲しいと言いにいったのだった。その時社長は「心配ない」と答えた。

柴田が死んだ時、あかりがやったんじゃないかと思ったが、森山かもしれないとも思った。ただ、千晶殺害については何も心当たりがない。

美代子が浮気した。あかりの実の父親は小田社長

その頃防犯カメラを調べていた乃里子は、千晶と秘書の川上が一緒に映っているのを発見する。この男が殺害に関与していると踏んだ十津川は、社長と川上の身柄を確保しに向かう。

川上を取り押さえることはできたが、社長の家に向かうと既に死んでいた

小田社長が自宅で死体で発見される

川上を取り調べるが一言も話さない。社長が服毒自殺をしていたことを話した途端、驚いた川上はなんのために二人を殺害したんだと自供を始める。社長に命じられたわけでも副社長に命じられたわけでもなく、自らの意思で川上は柴田と千晶の二人を殺害したという。

嘘をついて社長を苦しめる人が許せなかったという川上に、美代子やあかりは関係ないだろうと告げる。しかし川上は美代子は社長を脅しに来て、あかりは恋人の柴田と共謀して隠し子に成りすましていると思っていた。

川上はまず脅迫をしていた柴田に一億円持ってきたふりをして自宅で殺害し、ベランダに隠れてあかりが帰って来るのを待っていた。しかしそこに来たのは森山で、部屋を片付けて死体を運び出してしまった。

計画が狂った川上は、あかりを探したら金をやると千晶を呼び出して山形で殺害する。そしてスーツケースに入れて、森山に罪を着せるため電車の中に遺棄したと告白した。

秘書の川上が社長を苦しめる人が許せず、自らの意思で柴田と千晶を殺害した

あかりは無実となり釈放され、森山もまた情状酌量で起訴猶予処分となった。乃里子と話すあかりは、これから山形へ父に会いに行くと言って別れた。

乃里子と小料理屋で会う十津川と亀井だったが、そこにいたのは北条にそっくりの真理絵だった。事件が解決をしたとは言うが、十津川も乃里子も引っ掛かりを感じていた。

十津川は誰かに誘導されているようだといい、乃里子は自分の娘であるあかりの死を願ったりはしないはずだと考えていた。

十津川と乃里子はまだ事件は終わっていないと考えていた

再び社長が死んだ現場へと向かう十津川、爪に付着していた土が気になるといい部屋を見回す。すると鉢植えがあるのに気付き、掘り返した跡を見つける。そこを掘ってみると遺言書が出てきた

そこには全財産をあかりに譲ると書いてあった。まるで殺されるのを予期して急いで書いたようだった。社長は妻に殺されたのか?と推理する十津川だったが、妻にはアリバイがあった。しかし共犯者がいれば可能とわかる。

あかりと再会する森山だったが、そこに現れた啓一と涼乃に二人は襲われる。そこへ十津川たちが駆けつけ間一髪逮捕する。啓一と涼乃は愛人関係であり、二人で画策して会社と財産を手に入れようとしていたのであった

社長は二人の関係を感づいており、だから啓一が毒殺をした。そして遺言書が見つかる前にあかりを殺そうとしたのだった。

ゆかりと森山、そして美代子の三人は再び一緒に暮らすことを約束する。それを十津川たちは見送るのだった。

啓一と涼乃は愛人関係で、会社と遺産を手に入れるため社長を殺し、あかりも殺そうとした

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【トラベルミステリー70 十津川警部VS花村乃里子】の感想

こういうコラボものの場合、あまり逆側の作品の人が出てきてくれないことが多いんですが、今回の話は意外と花村乃里子が話に関わってきます。ただし、基本的には防犯カメラを見てるだけです。

面白かったところとしては、

  • 北条(山村紅葉)を見て知人にそっくりだという乃里子
  • 顔認証システムで見つけられないのかという柿沼に「ここは科捜研ではありませんから」という乃里子
  • 真理絵(山村紅葉)を見て北条と勘違いする十津川と亀井

同じ原作者である西村京太郎の関係で、山村紅葉さんがどちらにも出てるのでこうなったのでしょう。

そして同じ局である「科捜研の女」のネタを混ぜてきました。しかし残念ながら鉄道を使ったトリックは今回はありません。

フラワー長井線で赤湯に行き、山形新幹線に乗り換えて東京駅に行くという説明が冒頭にあるので、てっきりその辺を使ったトリックがあるのかと思いきや、ありません。

細かいツッコミどころとしては

  • 雪の中を走る十津川と亀井が苦しそう
  • 視聴者のためにネットで中継する画面にワイプがある
  • 同じシーンでも雪が降ったり、晴れてたりする
  • 更に言うと雪が積もってたり、積もってなかったりする
  • どこで知り得たのか当然のごとく危機に駆けつける十津川

など、気にしたらキリがありませんが、それも二時間ドラマの良いところだと思って楽しんで見ています。

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【トラベルミステリー70 十津川警部VS花村乃里子】のまとめ

いい話としてドラマは終わるんですが、ちょっとどうなんだろうとも思いました。結局美代子に問題があるだけなんじゃないかと。美代子はなぜあの時にバクチしてしまうんでしょうか、違う可能性もあるのに。

全てがわかった後だと、むしろ金目当てで三人一緒に暮らそうとしていたのではなど、意地の悪い見方もできます。しかし、娘が望んでいるならいいかとも思います。

今回のポイント

乃里子は基本的に防犯カメラを見る役

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