『シリウスの反証』第4話は、東山の“なぜ”が初めて具体的な事実として明かされる回です。
彼女が宮原の無罪を信じ切っていた理由、そして命を賭してまでこの事件に向き合った動機――それは25年前、彼女自身が真犯人を目撃していたという事実でした。
冤罪事件の「可能性」を描くのではなく、冤罪が成立し、維持されてきた理由を突きつけます。
本話では、
- 東山が子どもの頃に見た“犯人の特徴”
- 太田重明を駆り立てた偽の手紙の存在
- 志村の証言翻しの裏にある事情
- 真犯人候補・柏木愛二の輪郭
が一気につながり、最終回へ向けて「解くべき論点」が明確になります。
※本記事は第4話のネタバレ解説です。
第3話までの経緯や、東山が残した未回収の謎については、
▶︎ 第3話ネタバレ解説で整理しています。
※本作『シリウスの反証』はWOWOWで放送・配信中。
▶︎ WOWOWで視聴する(公式サイト)
第4話 3行まとめ
- 東山は25年前、事件現場で真犯人を目撃していた
- 犯人の決定的特徴は「右腕の大きなやけど痕」
- 真犯人候補・柏木愛二と、隠され続けた証拠の存在が浮上する
結論|第4話は「東山の覚悟の理由」が明かされる回
第4話で描かれたのは、冤罪事件の新事実というよりも、東山という人物の原点でした。
彼女は推測や理論で動いていたのではありません。
子どもの頃、偶然迷い込んだ路地で――
金庫を手に逃げる男と、その右腕に残るやけど痕を目撃していた。
宮原の腕にその痕がない。
だから彼女は、最初から迷っていなかったのです。
第4話は、東山の行動すべてが一本の線で結ばれる回でした。
登場人物(第4話時点)
- 藤嶋翔太(中島裕翔)
東山の遺志を継ぎ、真犯人特定へ踏み出す。 - 東山佐奈(仁村紗和)
故人。25年前の目撃者であり、事件の“最初の証人”。 - 安野草介(金子大地)
藤嶋の相棒。再び覚悟を決め、調査に合流する。 - 稗田一成(緒形直人)
検事。鈴木大臣の圧力に晒されながらも真相を疑い始める。 - 宮原信夫(五頭岳夫)
死刑囚。やけど痕はなく、東山の確信を裏付ける存在。 - 棚瀬梨沙子(川島鈴遥)
唯一の生き残り。東山が“犯人を見た”ことを知る人物。 - 志村寛文(近藤芳正)
元鑑定官。証言翻しの裏に、家族の事情が示唆される。 - 柏木愛二
真犯人候補。事件直後に不可解な“事故死”。
時系列整理(ネタバレ)
東山の葬儀と、残された疑念
葬儀の場で、藤嶋と安野は東山との出会いを回想する。
「なぜ彼女は殺されなければならなかったのか」――その問いが物語を再起動させる。
偽の手紙と“仕組まれた殺意”
警察の説明により、東山名義の冷酷な手紙が太田重明に送られていたことが判明。
藤嶋は即座に偽物だと断言するが、週刊誌は「冷酷な最後通牒」として報道する。
太田は留置所で自殺未遂。誰かが、確実に彼を追い込んでいた。
権力側の思惑
稗田の前に現れる鈴木大臣。
再審請求を棄却し、宮原の死刑執行を“人道的配慮”として進める意向を示す。
事件を終わらせたい理由は、真相ではなく「法の威厳」だった。
梨沙子の記憶と、東山の目撃
藤嶋は梨沙子と事件現場を訪れ、封印されていた記憶が蘇る。
その中で明かされる、東山自身の回想。
- 郡上踊りの日、両親とはぐれた東山
- 路地から出てきた男が金庫を持っていた
- 右腕には、はっきりとしたやけど痕
この目撃が、東山のすべての行動の起点だった。
柏木愛二という名前
資料の中から見つかる一枚の写真。
真夏なのに長袖を着た男――柏木愛二。
町工場の社長で、事件の1か月後に不可解な“交通事故死”。
社員旅行の写真には、確かに右腕のやけど痕が写っていた。
最後に残る“物証”
及川から示される突破口。
それは、手提げ金庫の指紋と鑑定資料。
首席鑑定官・廣川の存在が、最後の鍵として浮かび上がる。
ポイント整理|第4話で明確になったこと
第4話で描かれたのは、「宮原は冤罪かもしれない」という可能性の話ではありません。
なぜ宮原が25年間、犯人として固定され続けたのか――その理由が初めて明確になった回でした。
東山は推理の末に宮原の無実を信じていたのではありません。
子どもの頃、事件当夜に真犯人を目撃していたからこそ、最初から迷いがなかったのです。
宮原の腕にやけど痕がないという一点は、その確信を支える決定的な事実でした。
一方で、真相に近づくたびに起きた出来事は、偶然とは考えにくいです。
東山名義の偽の手紙、志村の証言翻し、再審請求の拙速な棄却、そして死刑執行を急がせる圧力。
それらはすべて、真実を明らかにするより「事件を終わらせたい」力が働いていたことを示しています。
第4話は犯人を断定する回ではありません。
しかし、冤罪が成立し、維持されてきた構造については、これ以上なくはっきり提示された回でした。
真犯人は誰なのか|第4話で浮上した「ひとりの男」
第4話で初めて明確になったのは、東山が「推理」ではなく、目撃という事実に基づいて犯人像に辿り着いていたという点です。
25年前、郡上踊りの日。
幼い東山は、偶然迷い込んだ路地で、金庫を手にして逃げる男を目撃していたのです。
その男の右腕には、強く印象に残る大きなやけどの痕がありました。
この一点こそが、東山の判断基準でした。
宮原信夫の腕には、やけど痕は存在しない。
だから東山は、最初から宮原を犯人だと考えなかった。
それは感情や希望的観測ではなく、一貫した事実認識に基づく確信でした。
第4話で、その目撃内容と符合する人物として浮上するのが、柏木愛二です。
- 真夏にもかかわらず長袖を着て写る写真
- 社員旅行の写真に確認できる、右腕のやけど痕
- 事件からわずか1か月後に起きた不可解な死亡
これらを並べると、柏木は単なる「怪しい人物」では済まされません。
少なくとも現時点では、東山の目撃内容と矛盾しない、唯一具体的な人物として位置づけられます。
もっとも、第4話の段階で柏木を真犯人だと断定することはできません。
しかし重要なのは、ここで初めて――
宮原以外の「現実的な犯人像」が物語の中に明確に立ち上がったという点です。
この事実によって、冤罪事件は「可能性の話」から、誰がやったのかを具体的に問う段階へと進みました。
東山がここまで確信を持つに至った背景には、第2話・第3話で積み重ねられてきた指紋鑑定と証言の問題があります。
事件の構造整理については、
👉 第2話ネタバレ解説もあわせてご覧ください。
真相に近づくたびに起きた「不自然な妨害」
第4話でより強く浮かび上がるのは、真犯人の存在そのもの以上に、真相に辿り着くことを阻む力が一貫して働いていたという構図です。
象徴的なのが、東山名義で太田重明に送られた偽の手紙です。
その文面は、これまで描かれてきた東山の人格と明らかに一致せず、チーム・ゼロが「文面で依頼を受けない」という慣例とも食い違っています。
この手紙がもたらした結果は明白です。
太田重明は精神的に追い詰められ、殺意を募らせ、そして取り返しのつかない事態に至ります。
さらに振り返ると、
- 志村による突然の証言翻し
- 再審請求が実質的に検討されないまま棄却された経緯
- 法務大臣による死刑執行を急がせる発言
これらに共通しているのは、真実を否定するためではなく、「調べ続ける時間」を奪う方向に作用している点です。
誰が主導したのか、どこまでが意図的だったのかは、現時点では断定できません。
しかし第4話で描かれた出来事は、偶然が重なった結果とは考えにくいです。
この事件は、真犯人が巧妙だったから闇に葬られたのではなく、終わらせたい人間にとって、冤罪のままの方が都合が良かった――
その構造によって25年間、維持されてきた可能性が高いです。
そして東山は、その構造の核心に踏み込もうとしたがゆえに、命を奪われた人物だったのだと、第4話は静かに示しています。
最終回への注目点|問われるのは「真実」か「終わらせ方」か
物語はすでに「何が起きたのか」ではなく、「それをどう決着させるのか」という段階に入っています。
最終回で注目すべきポイントは、大きく分けて4つです。
注目点① 柏木愛二を「真犯人」として立証できるのか
第4話で、真犯人と思われる人物の輪郭はほぼ固まりました。
しかし、彼はすでに死亡していて、直接的な取り調べや供述は不可能です。
残されているのは、
- 手提げ金庫に関する物証
- 指紋鑑定の過程そのもの
- 当時の鑑定体制の歪み
といった、間接的な証明のみです。
最終回では、「犯人を見つける」こと以上に、冤罪が成立してしまった論理を、法廷でどう崩すのかが最大の焦点になります。
注目点② 手提げ金庫の指紋は、まだ残っているのか
東山が最後まで気にしていたのが、手提げ金庫の所在と指紋資料でした。
もし、
- 鑑定書
- 写真
- 原データ
のいずれかが残っていれば、指紋鑑定の誤りを客観的に示す可能性が生まれます。
逆に言えば、この証拠が完全に失われていれば、真実は「分かっていても証明できない」ものになります。
最終回は、この物証の有無が大きな分岐点になるはずです。
注目点③ 志村は再び「証言者」になるのか
志村の証言翻しは、第3話・第4話を通して最大の違和感として残っています。
家族事情という動機が示唆された以上、彼が完全な悪意で動いたとは言い切れません。
最終回で問われるのは、
- 志村が再び真実を語るのか
- それとも沈黙を選ぶのか
という、個人の選択です。
彼の証言次第で、冤罪事件は「覆せる可能性のある事件」になるか、「構造的に覆せない事件」になるかが決まります。
注目点④ この事件は「解決」するのか、それとも「終わる」だけなのか
第4話で最も重く提示されたテーマは、真実と終結は、必ずしも一致しないという点でした。
- 真犯人が特定されても、裁かれない可能性
- 冤罪だと分かっても、制度がそれを認めない可能性
- 正しさよりも「区切り」が優先される現実
最終回で描かれるのは、スカッとした解決ではなく、どこまでが救われ、どこからが残り続けるのかという選択になるでしょう。
東山が命を懸けて守ろうとしたのは、「完全な勝利」ではなく、真実に向き合おうとする姿勢そのものだったのかもしれません。
最終回で試されるのは、東山の遺志を継ぐ覚悟
第4話までで、視聴者はすでに多くの事実を知っています。そうなると、残されている問いはただ一つです。
この真実に、向き合う覚悟があるのは誰なのか。
最終回は、真犯人を暴く物語であると同時に、真実を「受け止める側」が試される物語になると思われます。
まとめ|第4話は「真実が見えても、終わらない」ことを突きつける回
『シリウスの反証』第4話は、冤罪事件の答えそのものを提示する回ではありません。
しかし、なぜ宮原は無実だと信じられたのか、なぜ真相は25年間も封じられてきたのか――その理由が、はっきりと示された回でした。
東山は、推理ではなく目撃によって真犯人の存在を知っていました。
それでも彼女は、確証がないまま人の人生を動かすことを避け、証明できる材料が揃うまで、ひとりで抱え続けてきました。
一方で、真相に近づくたびに起きた数々の妨害は、この事件が単なる「過去の過ち」ではなく、終わらせたい側の都合によって維持されてきた冤罪であることを浮かび上がらせます。
第4話で描かれたのは、正しさがあっても、それだけでは救われない現実です。
真犯人と思われる人物は見えている。冤罪の構造も、ほぼ明らかになっている。
それでもなお、それを「真実」として認めるかどうかは、制度と人間の選択に委ねられています。
最終回で問われるのは、誰が犯人か、という一点ではありません。
この真実に、どこまで向き合う覚悟があるのか。
それこそが、『シリウスの反証』が最後に突きつける問いになるでしょう。
『シリウスの反証』は、最終回で事件の決着を迎えます。
各話の事件整理や未回収の謎については、
👉 『シリウスの反証』全話まとめ(作成予定)に随時追記していく予定です。
『シリウスの反証』を今すぐ観る
WOWOWでは、本作をはじめ話題の社会派ドラマを配信中。
初回から一気に観たい人は、こちらから。
