【サギデカ】第4話「金と命」は店長の死後、加地が新たな上級国民をターゲットにした詐欺を始めます。夏蓮たちは逮捕にしに向かいますが取り逃がし、そのせいで加地は命すら危うい状況に陥ってしまいます。さらに首魁と廻谷の関係性も、少しわかりました。
【サギデカ】4話のあらすじ
店長(玉置玲央)の死に加地(高杉真宙)が関わっているとにらんだ今宮(木村文乃)と森安(眞島秀和)は、メンバーを総動員して行方を追うが、加地の消息はぷっつりと途絶えてしまう。そんな折、戸山(清水尋也)が、被害額は1000万円以上ばかりという高額の振り込め詐欺の動きを察知する。その被害状況を精査した今宮は、ある事に気づく。一方、新薬承認の折衝に行きづまった廻谷(青木崇高)は、とある人物にひそかに会いに行く…
公式HPより
【サギデカ】4話のネタバレ
- 店長の遺体が上がり、アポ電詐欺の件は被疑者死亡で書類送検になる。
- 加地の行方を探す夏蓮たちだったが、いっこうに行方がつかめず難航していた。
- 廻谷は首魁の男と会って話をしていた。新しい詐欺の方法を考えて欲しいという首魁に、廻谷は新薬の認可を通すため口を利いて欲しいと頼む。
- 5日間で1億円以上の被害が出る詐欺が起きていた。被害者に共通しているのは、みな資産家で過去に身内が問題を起こし、示談をして不起訴処分になっていた。
- それにしても5日で1億は難しい、よほど口が巧い奴が電話をしているのかと考える捜査官たち。夏蓮は加地が関わっているに違いないと口にする。
- 加地に裏切られたという気持ちと、自分が以前口にしたように金持ちをターゲットにしていたことに悩む夏蓮。手塚は誰から奪おうが犯罪と言い、加地を逮捕しろと命じる。
- 見当たり捜査をしている上野に話を聞き、車が現れていたことを教えてもらう。そこから防犯カメラをたどり、加地のアジトを発見した。
- ガサ入れ当日、踏み込む前にバレてしまい加地は逃げ出す。焼却施設内に入り込んだ加地を追い詰めた夏蓮、しかし加地から「捕まえるなら本当に悪いやつら捕まえろよ」と言われ、掴んでいた手を離してしまう。
- 加地はその後、番頭を呼んで助けてもらい別れ際、鞄から金をいくらかもらう。そこにこっそりと携帯を忍ばせ、GPS情報をたどれるようにした。
- その情報を夏蓮へメールして伝える。夏蓮たちが来るよりも先に一人で探りに行く加地、背後から何者かに襲われてしまう。
- 夏蓮たちがそこに駆けつけた時には加地の姿はなく、血の跡だけが残っていた。
- 首魁の男は廻谷に電話をし、加地が夏蓮にたぶらかされたようだと伝える。その名を聞いた廻谷は困惑する。
【サギデカ】4話の感想
加地が犯罪に手を染める理由は、金のためだけなのか?当人も夏蓮に聞かれて「どうだろう」と曖昧な返答しかしません。ただ、弱いまま虫けらのように死ぬのはゴメンだとは言います。金=力なのかは分かりませんが、底辺を這いつくばって生きていくのは嫌だということなのでしょう。
また、示談について手塚なりの考えを言います。被害者を救うという意味では示談が有効な時もあると言います。確かに犯罪者を懲らしめるという意味では、実刑を与えるのがいいのかもしれません。しかし、被害を受けた人は相手が社会的に抹殺されようとも、生きていかなければなりません。
生きるためには最低限の金は必要です。被害を受けたせいで後遺症が残り、労働ができない状態だったとしたら?金銭をたんまりぶんどって、一生働かなくても生活できる金銭をもらったほうがいい場合もあるかもしれません。考えさせられます。
廻谷と首魁の関係は知り合い以上の関係性のような気がします。今回そんなに詳しくはわかりませんが、少々わかった感じからしてそんな気がしました。
加地が始めた詐欺の内容と、廻谷と首魁の関係性についてわかったことを今回は書いていきます。
上級国民狙いの詐欺
加地が新たに始めた詐欺は5日間で1億以上を叩き出すという、とんでもない勢いの詐欺でした。今までの詐欺とは違うその内容についてまとめてみました。
発生日 | 氏名 | 職業 | 金の送り先 | 被害額 |
---|---|---|---|---|
8/30 | 斎藤佳子 | 斎藤製薬社長夫人 | 上野から送付 国分寺の民間私書箱へ | 1100万 |
8/30 | 源藤康之 | 国中大学教授 | 青山から送付 池袋の民間私書箱へ | 1750万 |
8/31 | 木村進 | S&K(株)社長 | 中野から送付 六本木の民間私書箱へ | 1590万 |
9/1 | 徳原守夫 | 泰東学園理事長 | 新宿から送付 国分寺の民間私書箱へ | 2080万 |
9/2 | 豊田純子 | 元市長夫人 | 西新宿から送付 池袋の民間私書箱へ | 1400万 |
9/3 | 安岡浩子 | 安岡食品社長 | 日本橋から送付 六本木の民間私書箱へ | 1450万 |
9/3 | 森本一 | 建築家 | 青山から送付 国分寺の民間私書箱へ | 1830万 |
被害総額 合計1億1200万円
- 5日間で7件発生
- 100万10件やるより効率がいい
- 捕まるリスクも1/10
- 集金に受け子を使わず私設私書箱に転送
- 被害者7人は資産家
そんな特徴がある詐欺です。では名簿はどこから?と考えて調べた結果、7人それぞれバラバラな上に、その名簿に載っている他の人物へは電話はかかってきていないといいます。主に参照された名簿は以下の通りです。
- 高級外車購入者名簿
- 不動産投資セミナー受講者名簿
- 絵画・美術品購入者名簿
- 金塊購入者名簿
- 世界一周クルーズ船申込者名簿
金を持っている人しかまず名前に載っていないような名簿の数々です。個人情報保護とはどうなっているのか?名簿は基本的にもれるものだと思っていたほうがいいです。しかし、偽の住所を書くわけにもいきませんし、金持ちならいっそ住所用の空き家でも借りるか、それこそ私設私書箱でも持ったらいいかもしれません。
また、気軽にアンケートなどに答えて、個人情報をわざわざ名簿に載せないほうがいいです。年収を聞いてくるようなアンケートにはまず注意してください。金持ちかどうかを知るために聞いていることが多いです。個人情報はできるだけ載せない、詐欺師にとって個人情報は宝です。
話はそれましたが、この事件の被害者はどうやって選ばれたのか?今までとは逆の流れで選ばれます。それは、まず被害者を先に見つけ、ハメるために個人情報を探しに名簿屋に行っていたのです。なぜこの人たちが選ばれたのか?夏蓮がネットで被害者の名前を検索したところ、過去に身内がやらかしていたことがわかります。
徳原守夫の場合
京葉大生3人、強制性交罪で逮捕
酩酊(めいてい)状態だった女子大生に乱暴したなどとして、強制性交容疑で逮捕された京葉大の男子学生について、東京地検は21日、不起訴処分としたと明らかにした。
また、共犯として逮捕された犯行当時少年で同大1年の男子学生(20)ら2人についても不起訴処分とした。いずれも示談が成立したと見られる。
起訴が見送られた理由について検察は明らかにしていない。
捜査関係者によると、男性学生らは取り調べに対して「酒を飲んでおり、覚えていない」「合意があったと思う」などと供述していた一方、早い段階で示談が成立していたケースもあり、すでに釈放されていた男子学生もいたという。
ネット上の反応
- こいつ前にもやってる
- また祖父さんの金で解決か
- 警察による監視強化するしかない
- ほんと気分悪いな 被害者からしたらやりきれないよな
- 金積まれて解決で本当にいいのかね?再犯だから、どうせまた懲りずに絶対やるぜ そんな大学だけは入りたくねぇな 入るくらいなら働いたほうがマシだな
- 闇が深いな
- クズ中のクズだw
- ヤバいなこいつ
- 結局、あれ実刑も退学もしないことか 京葉の大ダメージになったよな
- ようはそこなんだよな これ犯人じゃなく京葉であり 県警の養護したと見られた側の大打撃になったんだ
- じいさんの写真発見 こいつ孫のレイプにいくら出したんだよ
これは実際にあった慶大生の事件を元にしていると想像できます。
安岡浩子の場合
飲酒運転による自動車運転過失致傷 会社員男性重症 示談が成立、被疑者不起訴
17日午後11時半ごろ、東京都目黒区檜ヶ谷の都道で、都内に勤める会社員、野田卓也さん(35)が乗用車にはねられ、頭などを強く打ち、足の骨を折るなど重傷を負った。
警視庁檜ヶ谷署は自動車運転処罰法違反(過失致傷)容疑で、車を運転していた無職安岡嘉人(28)を現行犯逮捕。当初は「人とぶつかったと思わなかった」と一部否認していた。その後被害者との間で示談が成立。不起訴処分となった。
豊田純子の場合
住宅への放火未遂容疑で32歳男を逮捕 示談し、不起訴処分
東京地検は24日、井口の倉庫内のラジオカセットに放火したなどして非現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕された男性(32)について、不起訴処分とした。同地検は理由を明らかにしていない。
警視庁によると、男性は逮捕当時都営住宅(丑野)の住人で、昨年10月、同住宅の自治会事務所内倉庫に侵入。ラジオカセットに放火したなどとして逮捕されていた。
男性は元富岡市長、豊田雅臣さんの息子だとみられる。
この事件はネットで調べたところ、全く同じような内容の記事があり、一部差し替えただけでした。
参考記事:2018年4月 産経新聞の記事
ドラマ内で出て来たのはこの3件の記事だけでしたが、詐欺の被害者はみんな過去に身内がやらかして、示談金を支払い不起訴処分にしていた人物たちという共通点がわかります。
以前、夏蓮が加地に「どうせ狙うならピンポイントで金持ち狙ってよ」みたいなことを言ったからか、やったに違いないといいます。このことに今になって後悔し、信じていた加地に裏切られた思いもあって夏蓮は凹みます。そんな夏蓮に手塚は、誰から奪おうが悪いことは悪いといい、ねずみ小僧に大義なんかないと言い切ります。そして加地の逮捕を夏蓮に命じます。
首魁と廻谷の関係性
具体的にどういった関係なのかは分かりません。しかし、今回の会話から読み取れそうな部分もあったので推測してみました。
- 基本的に廻谷は敬語
- 「よかった元気そうで」と身を案じる仲
- “あなたほどの人”と謙遜する廻谷
- 首魁が知っている中で廻谷が一番賢い
- 廻谷は「笑うとお母さんそっくり」だという首魁
首魁の望みは振り込め詐欺の次の手を考えて欲しいです。廻谷の願いは新薬を承認させるために、厚労省に顔がきく議員に口を利いてもらうです。こうして2人の取引は成立します。
首魁は廻谷の母親のことを知っています。どういった関係だったのかは言いません。廻谷は首魁の身を案じるような仲ではあるものの、基本的に敬語で会話をします。考えられるのは、廻谷の母と首魁の間に関係があり、その時にできた子が廻谷なのか?ただ、本妻の子ではないから、他人行儀な部分もあるのか?そんな推察をしたくなります。
ドラマの最後に首魁が廻谷に電話をし、夏蓮の名前を出します。それを聞いた廻谷は「困ったな…」と言って終わります。予告では「詐欺のメソッドを教えたのはあなたですか?」みたいなセリフがありましたが、廻谷を逮捕するのかどうか?というところにも注目です。
【サギデカ】4話のその他気になったこと
- 公安ならやってると思ったら、北原にやっていないといわれる手塚
- 見当たり捜査の通称生きた顔認証システムな上野の凄さ
- 金は人に使うのが頭がいい証拠
- 夏蓮のそばにいるといい人間になれる気がするという廻谷
- ネットカフェで暮らしている人たちがヤバ過ぎ
【サギデカ】4話のまとめ
いわゆる“上級国民”なんて呼ばれる人たちをターゲットにした詐欺でした。身内の不始末を金で片を付ける、上級国民だから逮捕もされないとよくネットでは叩かれている人たちです。しかし、手塚も言っているように犯罪は犯罪ですし、示談が被害者のためにもなることがある。という部分には考えさせられます。
罪を償わないのではなく罪を金で償う、賠償金という罪の償い方といわれればそうなのかもしれません。被害者が一番満足いく選択をすればいい、選択について部外者がとやかく言うことではないなとは思いました。
加地は結局夏蓮の味方という感じになりそうです。生きていれば最終的に逮捕はするのだと思いますが、情報を流したりしていたせいで情状酌量されそうな気がします。死んでしまうのだとしたら、加地の人生はあまりに悲しい人生だったなと思います。
廻谷は夏蓮に自ら罪を打ち明けるのか?それとも夏蓮が調べて逮捕をするのか?そこら辺についても気になるところです。次回で最終回となってしまうサギデカ、最後も楽しみに視聴しようと思います。