【ここは今から倫理です。】4話のネタバレと感想|悪とは何か?

2021冬ドラマ

NHKのドラマ【ここは今から倫理です。】4話のネタバレと感想をまとめています。

悪の道に引きずりこまれてしまう生徒を、高柳が正しい道へ戻そうと奮闘します。悪とは何なのか?新たな登場人物であるジュダと高柳との討論が面白い回です。

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【ここは今から倫理です。】4話のあらすじ

近藤陸(川野快晴)は兄のカイト(山科圭太)が大好きだった。兄の作る料理を食べて、兄に頼まれごとをするとお使いにも行った。だが、兄は半グレ組織に属する悪だった。ある日、兄が組織でさばいていた薬と金を持ち逃げしてしまう。彼らは弟の陸を捕まえてボコボコにした。そこにジュダ(成河)という男がやってきて「この子、俺にちょうだい」と連れ去る。

学校では陸と仲の良い幸喜(渡邉蒼)が心配をし、高柳(山田裕貴)に相談をする。高柳は話を聞いていくうちに、彼が今いる場所が思い当たり急いである場所へ向かう。

ジュダの店に連れて来られた陸は、彼に迫られ困惑していた。そこへ高柳が現れ、連れて帰ろうとするが……。

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【ここは今から倫理です。】4話のネタバレ

4話のネタバレは2つです。

  1. 2人の主張
  2. ドラマの結末

結論から言うと、陸は学校に戻ってきます。

彼を学校に戻した決定的な要因はなんだったのか?善でも悪でもなく友情でした。

1.2人の主張

ジュダと高柳は知り合いだった。陸を連れて帰ろうとする高柳にジュダは、陸自ら入ってきたという。バカだから、何が善か悪かも知らずに、その場その場で流されて何も考えずにやってきたと。

高柳は陸になぜここにいるのかを問う。自分がなぜここにいるのか、一から考え始める陸だったが、考えるのが面倒くさくなってしまい「分かんないっす。何となく…」と曖昧な返事をした。

するとジュダは“悪”について、哲学者たちの言葉を引き合いにして語りだす。だが、高柳は彼らの思想を都合よく解釈しているだけだと指摘した。なぜなら彼らは、人間が悪だからといって悪を容認はしていないと。

ジュダは語る。名だたる哲学者たちが何人も、人間の悪性をどう乗り越えるべきか、その都度答えを出してきた。だが、人間も世界も何も変わっていない。人間によって人間の命は奪われ続けている。人は悪を克服できない、人間の本性は悪。それが世界の真理だと

自分は陸の教師だから、教師として善の心で彼に接するしかないと高柳は答えた。そんな高柳にジュダは「あんたの顔、偽善の仮面がべったりくっついているよ。二度と引き剥がせないぐらいにな」と指摘した。だから、なぜ陸がここに来たかは分からないだろうと。

確かに分からないかもしれない。でも、分かろうとすることはできる。だから陸に自分は問い続けると、高柳が改めてなぜここにいるのかを問う。だが、陸は「分かんないっす」というだけで、泣くばかりだった

世界の真理は“悪”と主張するジュダと、それでも分かろうと努力する高柳

2.ドラマの結末

どうしたらいいか分からない、泣いてばかりの陸の携帯にメッセージが届く。それは幸喜と亮太が学校のプールでふざけて遊んでいる写真と一緒だった。陸を心配し一緒にまた学校で会おうと、呼びかけ続けるメッセージに陸の心が動く。「俺、学校行きたい…」と陸はぽつりとつぶやいた

ジュダは陸の言葉を聞き、彼に手出しをしないよう仲間へ連絡をする。高柳が驚くと、自分が唯一している倫理的なことは、高柳と口論することだけだと言い、また店に来て欲しいと告げた。

ジュダに送り出されて店を後にした、陸と高柳は夜の街を歩みながら語る。先生はジュダと知り合いなのか?と。高柳は2年前、教え子を彼にとられたと言う。学校で何度も自殺未遂を起こした子が、何度も話したが学校に来なくなった。ある日、夜の繁華街でジュダの隣にいる彼女を見かけた。連れて帰ろうとしたが、彼女は戻って来なかった。

彼女はジュダと同じような闇の世界で一人で生き始めた。それ以来時々、彼女の話を聞きに彼の店に行っていた。悪は憎むべきだが悪のおかげで彼女は今も生きている。だが、陸がもし悪を怖いと感じ、学校に行きたいと思っているなら、二度とこんなことをするなと高柳は言う。さらに声を荒げ「ちゃんと考えなさい!自分にとって何が善か悪かくらい!」と注意した。

学校に再び通うようになった陸は、幸喜と亮太と弁当を食べていた。陸のブロッコリーしか入っていない弁当を見た2人は、それぞれのおかずを分けてあげた。高柳がその様子を見ていると、陸は少し嬉しそうにした。

友情が陸を学校に戻した

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【ここは今から倫理です。】4話に登場した教え

今回のドラマ内では何人もの思想家・哲学者の言葉が出てきます。主に悪について語った内容です。

人間は気ままに生きると争う『悪』になる。

カント

倫理の授業でカントを教えていた高柳は、人間は理性的な存在であると同時に、自然的な存在であるとカントの話をします。人間はそもそも快楽への傾向性があるため、沸き上がる感情や欲求に抗いきれないことがある。しかし、欲求のままに生きることは果たして自由なのか?自然法則に支配されているだけなのでは?と高柳は提言します。

今回のドラマで言えば、陸は兄と一緒にいるのが好きで、根本的な問題は無視していました。兄といたいという欲求のまま過ごしていたら、知らず悪に染まっていたのです。

人の性は悪なり、その善なるものは偽なり

荀子

荀子の唱えた性悪説をジュダは持ち出します。今回の話で言えば、人は生まれながらに悪なのだから自然なこと。むしろ高柳が偽善に見えるとジュダは指摘します。

恐らくジュダも分かった上で言っているでしょうが、荀子のこの言葉はそういう意味のものではありません。カントの考えに近いもので、人間の本性は欲望的であるが、後天的努力で本性は変わらなくとも礼儀を正すことができるといった感じの意味です。

『悪』は陳腐『悪』は月並み

ハンナ・アーレント

エルサレムで裁かれたアイヒマンの裁判を傍聴アーレントがまとめたレポートから、悪を言い表したものです。

今回のドラマで言うと、陸はなぜここにいるのか分かりませんでした。それは欲望を優先して思考を放棄したからです。アイヒマンも同じで、命令されただけで躊躇なく人を殺す。よって誰もが当たり前のように悪なんだとジュダは主張します。

高柳はこれら全ての言葉に対し、都合よく解釈しているだけだと反論しました。そして、彼らは悪を容認しているのではなく、人間の悪性をどう乗り越えるべきかに頭を悩ましてきたのだと返しました。

【ここは今から倫理です。】4話のまとめと感想

何も考えずに流されるまま生きていたら、知らず悪の道にはまっていた生徒を、友人たちの呼びかけで元の道に戻すという話でした。ジュダという人物が高柳と対を成す人物として登場し、2人の討論が面白い回でもありました。もう一回ぐらい彼が登場する話が見てみたいものです。

全てにおいて意味を考え始めたら大変です。しかし、何が悪で何が善か、自分の中でちゃんと線引きをしておかないと、知らず悪に染まります。悪とは自分の中に常にあるもので、油断をすると顔を出してくるものだと考えさせられます。

今回の陸の場合、悪と同時に孤独でした。両親がなぜかいない家で、唯一の肉親は兄だったため依存します。兄がいなくなったら独りになってしまう危機感もあってか、考えなしに兄についていきました。ですが、陸は一人じゃないと友人たちの呼びかけにより気づきます。その結果、再び学校へ通うことができました。

孤独な人や心が満たされていない人に、悪は優しい言葉をかけて近づいてきます。悪を遠ざけることはできても無くすことはできない。誰だって悪になる可能性があると同時に、助けがあれば戻れる可能性もあると教えてくれる回でした。

【ここは今から倫理です。】4話のいいセリフ

分からないかもしれません。ですが、分かろうとすることはできる。だから、問い続けます。

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