ドラマ【ポイズンドーター・ホーリーマザー】4話ネタバレ感想|親友とは?

ポイズンドーター・ホーリーマザー WOWOW
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ポイズンドーター・ホーリーマザーの4話目「ベストフレンド」のどんでん返しは、何とも悲しい結末を迎えます。“親友”とは一体どういうものなのか?助け合うことだけが友情なのか?そんなことを考えさせられる回です。

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WOWOWドラマ【ポイズンドーター・ホーリーマザー】4話のあらすじ

涼香(中村ゆり)は、おしぼり工場で働きながら脚本家を目指していたが中々芽が出ない。そこへ、新人シナリオ大賞入賞の連絡が入る。喜び勇んで授賞式に向かった涼香は、大賞受賞者の薫子(山田真歩)に出会った。地味で不器用な薫子のことを内心ばかにしていた涼香だが、薫子が次第に世間で認められていく一方で、自分はプロデューサーにいいように使われるばかり。涼香は次第に焦りを募らせる。

公式HPより
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WOWOWドラマ【ポイズンドーター・ホーリーマザー】4話のネタバレ

  • パールテレビ新人シナリオ大賞の受賞作品が発表され、涼香は優秀賞を受賞し、大賞は大豆生田薫子が受賞した。大賞作品はドラマ化されて脚本家デビューが約束されていた。薫子は初めて書いた脚本で受賞した。
  • 審査員2人は涼香の作品を推していたが、大御所脚本家の野上は薫子の作品を推したため大賞になった。野上が言うには涼香の作品は新人賞とはちょっと違うといい、薫子の作品は何より話が面白いということだった。
  • 納得のいかない涼香だったが、受賞後プロデューサーを交えて打ち上げに行く。そして今度勉強会をやろうという話になった。
  • 同じシナリオ大賞の優秀賞を獲った直下の提案で、それぞれの脚本を交換して読み合うことにした。涼香は薫子の作品に興味があり、読み進めていくと不覚にも読んでいて涙を流した。
  • 2ヶ月後、勉強会がありテレビ局に涼香は向かった。薫子はドラマ化する作品の打ち合わせをしていた。涼香は薫子と自分の差に嫉妬した。
  • 涼香は沢山の脚本のアイデアを持ち込むが、薫子は一つ持ってくるだけで企画書の書き方もわからなかった。涼香はそんな涼香を心の中で馬鹿にする。
  • 薫子の脚本である『なにもない島』のドラマが放送される。しかし、大幅に脚本が書き換えられてしまい、散々な結果になってしまう。
  • 鈴鹿はプロデューサーの郷に言われ企画書を出していたが、『愛の奴隷』がドラマ化することになり涼香の案は不採用だった。
  • 涼香は“ショッピングモール無差別大量殺人事件”のニュースをやっているのを見て、薫子に冒頭から血まみれで主人公が人をさくさく殺すような話を書いてみたらとメールする。
  • 涼香が企画書を書いた『メリーゴーラウンドラブ』という話がドラマ化することが決定する。しかし、涼香の名前は出ずに野上の名前でやることになる。いわゆるゴーストライターの状態だった。
  • 涼香がテレビを見ていると、2時間サスペンスのドラマがやっていた。脚本は薫子で、以前メールしたような主人公が人を殺すドラマだった。
  • 涼香の書いたドラマの初回の視聴率は夏の連ドラ最下位の大惨敗だった。全10話だったのが7話に短縮され打ち切りとなる。急遽最終回の脚本を朝までに仕上げろといわれ、涼香はテレビ局内で脚本を急いで書く。しかし、一度も自分の名前が出ることはなかった。
  • プロデューサーの郷は酔っ払って涼香の家に来る。そしてそのまま関係を持った涼香だったが、郷から二度と連絡が来ることはなかった。なぜなら郷は不祥事を起こし地方へ飛ばされ、さらに妻子もいることがわかった。涼香はテレビ局との繋がりも失い、もうどうでもよい気持ちになっていた。
  • 仕事先でもらった映画のチケットは、薮内監督と薫子の脚本の映画だった。それを見に行った涼香は感動して涙を流し、また脚本を書く意欲が湧いて自宅でPCに向かう。
  • テレビのニュースで薮内監督と薫子が結婚するという話題がやっていた。そして次回作の『ホーリーマザー』でも再び組み、イタリアの映画祭に出品するという。自分と薫子の差はどんどん開き、涼香は焦りと嫉妬で苛立っていた。
  • 仕事先で指を怪我し、さらにそのことで土下座を強要される涼香。どうしてこんなはずじゃなかったのにと、薫子と置かれた立場の違いに悔しさが込み上げてくる。
  • 自宅に戻り傷付いた指でキーボードを叩く涼香だったが、『ホーリーマザー』が最優秀作品賞のような賞を獲ったことを知り、花束を用意して帰国する薫子へ渡すために空港へ行く。そして薫子へ向かって歩み寄り、花束を渡そうとした瞬間、空港内は騒然となり悲鳴が鳴り響く。
  • 三ヵ月後、薫子はカメラに向かって話しかけていた。涼香との出会い、そして涼香の寄越すメールの内容が嫉妬が滲んでいたことを話す。次第に距離の取り方がわからなくなって、メールの返事を書かなくなったという。
  • 『なにもない島』が放映されたころ、ネットを見ていたら延々と自分に対する悪口を書いているブログを見つけた。きっとこれを書いているのは涼香だと薫子は思っていた。
  • 涼香がくれた助言がなければ今の私はいない。全ては彼女のお陰だと薫子は言う。涼香はでもどう思っているのかわからなかったので、あの悪口が書いてあったブログを見に行く。そこには“殺害予告”のような文章が書かれていた。
  • 空港に着いた時、なんとなく涼香が来ると予感していた。予感は的中して涼香は花束を持って現れたが、同時に大きな思い違いをしていたと薫子は語る。涼香は直下が薫子を襲いに来たのを見て、急いでかばった結果、自らが刺されてしまう。あのブログを書いていたのは涼香ではなく、直下だったのだ。
  • 涼香はそのまま死んでしまい、薫子は自分の責任だと涼香の母親に向かって言う。そして、涼香の書いた脚本をせめてもの償いで次回映画化することに決めた。テロップに名前が出たら娘さんは喜んでくれるでしょうかと、母に向かって差し出した脚本のタイトルは『ベストフレンド』だった。
  • 薫子は涼香の持っていた手帳を読んでいた。そこには悔しさが書かれると同時に、夢を諦めるなと語りかけてくれるのは薫子だと書いてあった。さらには、親友とはこのような存在の事を言うのではないか。親友を得たことを心の底から幸せに思うと。
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WOWOWドラマ【ポイズンドーター・ホーリーマザー】4話の感想

この回は後出し過ぎる回です。なぜかというと、映像ではずっと涼香が語り、ずっと涼香が映っていて、涼香視点で最後の最後まで話が進んで行くからです。オチが今見ているものと逆転するのが前提のドラマなので、最終的に涼香は実はいい人なんだろうなとは想像しますが、唐突にオチがつきます。ちょっとズルい話ではありました。

しかし、そういったズルさがあってもこの話は面白かったですし、最後は悲しい気分になりました。最初は苦手だったり馬鹿にしていたのに、お互い本当は心の底では繋がっていた二人が、その思いを直接口で伝えることはできずに終わってしまう。なんとも無念というか悲しい話です。

また、最後のシーンに至るまでの過程が、昨今起きた事件を思い出させるような内容で、WOWOWじゃなかったらこの話は放送できなかったんじゃないかなと少し思いました。それと前話までに出て来たドラマや事件なども、このドラマ内でリンクしているのも面白かったです。

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『なにもない島』とは?

薫子が大賞を受賞した作品となります。どんな内容なのか?ご紹介します。

  • 夫と薫子をモデルにした話
  • 難病で夫が死ぬ話
  • 感動の涙が出るような内容
  • 脚本は10回も書き直している

薫子自身、夫を難病で亡くしているようです。この本を大賞に推した脚本家の野上が言うには、ガンを宣告された自分は、この夫婦のように生きたいと思ったということです。夫婦が支えあいながら、最後を看取るような話なのか、とにかく感動するような内容らしいです。

しかし、こんな内容の感動な話が、『なにもない島』というタイトルに引っ張られすぎたのか、トンデモない内容のドラマになります。

  • 無人島のようなところが舞台
  • 夫と妻はボロボロの服で無人島生活をしているような衣装
  • かかる音楽は南の国の民族音楽のような曲
  • どうみても毒っぽいキノコを拾って食べようとする夫
  • そのキノコを奪って沼だか湖だかに投げ捨てる妻

映像を見た感じだと、無人島に漂流した夫婦がキノコを食べようとしたり、沼のような場所で何かしてたりといったよくわからない映像です。感動するのか、難病設定関係あるのか、全く伝わってきません。どうやら書き直していくうちに、設定が破綻してしまったのではないかと涼香は言います。そんなドラマなので酷評の嵐です。ネットの声ではこんな感じでした。

【脚本も演出も、何一つ良いとこ無し】
頭おかしくなった男と夢見すぎてる女のイチャイチャ見せられて何が面白い?この脚本書けるの逆にすごいわ。そこだけ大変感動しました。演出家もよく役者に演出つけられたな。役者陣は頑張ってたけど、頑張ってた分だけ痛々しくなるからそれで泣けたよ。よく頑張った。お疲れ様でした。

【大豆生田薫子、次はないな】
こんなもん放送したら、クビでしょ

【思ってたより面白かったですね。違う意味で】
ここまで来ると一周回って新しいのでは。ある意味革命的ドラマ。見るものに諸行無常のことわりをまざまざと思い出させてくれる。ありがとう大豆生田薫子。そしてさようなら。

感動作品の欠片もないらしく、見ていて不快感すら覚える内容のようです。後に薫子に対しての悪口ばかりを書き連ねるブログが出てくるのですが、さすがにその内容は酷いので紹介を控えます。簡単に説明すると、嫉妬から憎しみに変わっていく過程がわかる内容で、最終的には殺害予告になります。

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薮内亨監督とは?

どうやら人気がある設定の監督で、2話目に出てくる『ホーリーマザー』という映画を撮る監督でもあります。今後の回にも出てくるのかわかりませんが、一応今回わかったことを書いてみます。

  • 日本のゴダールと言われ独特の美意識がある
  • ジャンプカットを多用し、ヌーベルバーグの影響が色濃い
  • 世界が注目する監督らしい
  • 『カラッポ涙』で薫子と組む
  • 『カラッポ涙』が日本キネマ大賞グランプリ受賞
  • 薫子と結婚する
  • 『ホーリーマザー』で薫子と再び組む
  • イタリアで開催されるナポリ映画祭に『ホーリーマザー』が出品
  • 『ホーリーマザー』がナポリ映画祭で大喝采
  • 『ホーリーマザー』が銀の鈴賞という最高賞を獲る

弓香の出てたあの『ホーリーマザー』が最高賞を獲る快挙を成し遂げたということです。このナポリ映画祭とは謎の映画祭なのですが、ドラマ内では権威がある設定となっています。ゴダールというのは、ジャン=リュック・ゴダール監督のことだと思われます。

『カラッポ涙』を涼香が見に行ってちょっとだけシーンが映るのですが、なんか線路脇を男の人が叫んで走ってるだけで内容はよくわかりませんでした。涼香は涙していたので、感動作なのだと思います。英語タイトルもあって“Overflowing with Loneliness”というタイトルで、日本語訳だと“孤独にあふれて”です。

『ホーリーマザー』の後に撮るのが『ベストフレンズ』になるので、感動作品っぽいものを撮る監督さんなのかもしれません。作品選びにしてもゴダールっぽさがどこら辺にあるのかは謎です。

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親友とは?

涼香と薫子、二人のこの関係を“親友”と呼ぶのか?そう考えたくもなります。なぜなら、涼香が送るメールに薫子は次第に返信せず疎遠になるからです。決して仲良しで一緒に遊んだり語ったりする仲ではありません。知り合いじゃないのか?と思うような関係性です。

涼香は当初、薫子のことを完全に下に見ていました。

  • コンクールなめてるの?
  • どんだけ物知らないのこの人
  • よく考えれば死を扱う作品は安易だしズルい
  • ただの思い出作りでしょ、絶対に負けない
  • さっそく業界用語使っちゃうんだ
  • 忙しアピいらないから
  • 漣さん“も”ってなんだよ
  • 本当に書いたんだ、単純な人

こんな感じで脳内ツッコミをします。薫子は初めて書いた作品で大賞を受賞し、一方の涼香は8年かけてようやく優秀賞です。さらに薫子は冴えない感じの風体で、容姿も自分が勝ってると恐らく涼香は思っていたでしょう。そんなわけでこんなメールを送ります。

件名:お久しぶりです

大豆生田さん、企画書の作成は順調ですか?
通り魔事件のニュースを見ていて、ふと思いついたんだけど、
大豆生田さんは人の死をいい意味で軽く描けるから、
主人公が、人をさくさく殺す作品とかどうかな。
冒頭から血まみれの死体がいきなり登場。そんな感じの。

死を“いい意味で軽く描ける”とは一体どういう意味なのか、明らかに上から目線なメールを送ります。しかし、これが薫子の転機となるとはこの時誰も思っていませんでした。このアイデアはドラマ化され、その後薫子は涼香からメールをもらっても返信しなくなります。

返事をくれない大豆生田に構わず、涼香は得たチャンスに飛びつきます。名前も出ないゴーストライターの仕事です。そして、結果的に何も得ることなく仕事でもうまくいきません。脚本家を諦めようかと思う涼香を奮起させるのは、薫子の存在でした。この時もメールなどの連絡はしませんが、涼香は心の支えにします。

親友とは自分に対して優しかったり、一緒にいて楽しい人のことを言うのか?涼香はそうは考えていませんでした。自分に夢と希望、そして目標として存在してくれる薫子を“親友”だと言います。二人は心の底で繋がっていたこともわかります。そして口で伝えられなかった無念さを形にするように、薫子は涼香の思いが詰まった脚本を映画にします。

自分の方が優れていると思っているのに評価されない、自分の方が上手く立ち回っているのに利用されるだけ。涼香の人生とは悔しさばかりの人生だったように見えますが、親友を得たことを心から幸せに思ってました。命を張ってでも助けたいと思う人、そういう人物に出会えたのですから。

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WOWOWドラマ【ポイズンドーター・ホーリーマザー】4話のロケ地

涼香たちが授賞式の後に立ち寄る居酒屋です。ロケでよく使われるお店です。

酒蔵 酔の助

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WOWOWドラマ【ポイズンドーター・ホーリーマザー】4話のまとめ

話としては最後の部分だけササっと差し込んでくるようなオチの回ですが、それが逆に余韻を残し涼香の人生って一体何だったんだろうと考えます。タオル工場で嫌がらせされたり、8年かけてやっと賞を受賞したり、書いた脚本はゴーストライターだったり、一夜を共にした男は妻子持ちだったりと散々です。何もいいことのない人生のように感じます。

ですが、涼香は幸せだったといいます。それを口頭で伝えることはできませんでしたが、“映画”として後世まで残る可能性があるのである意味幸せです。前回忘れていましたが、エンディングの歌はその回の主人公の女性の名前から始まっていました、今回だと“涼香は大事な子”といって始まります。最終回に近付いて来ましたが、次回も楽しみに視聴したいと思います。

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