【そろばん侍 風の市兵衛SP】のネタバレと感想|向井理主演の時代劇

スペシャルドラマ
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2020年1月3日にNHKで放送された【そろばん侍 風の市兵衛SP~天空の鷹~】のネタバレと感想をまとめました。

2018年にテレビシリーズで放送していた【そろばん侍 風の市兵衛】の特別編となる今回の物語は、ゲストに寺尾聰さん、山本美月さん、斉藤由貴さんらを迎えて放送されました。

刀とそろばん、相反する2つを武器に戦う市兵衛。悲しい物語と同時に、殺陣シーンもたっぷりと盛り込んだ作りになっていました。

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【そろばん侍 風の市兵衛SP】の基本情報

  • 放送局:NHK総合、NHK BS4K
  • 放送日時:2020年1月3日(金)21時~22時30分
  • 原作:『天空の鷹 風の市兵衛』辻堂魁(祥伝社文庫)
  • 脚本:宮村優子
  • 演出:清水一彦
  • 音楽:丸山和範
  • 制作統括:陸田元一(NHKエンタープライズ)、吉永証(NHK)
  • 制作:NHKエンタープライズ
  • 制作・著作:NHK
  • 公式HP
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【そろばん侍 風の市兵衛SP】のキャスト

レギュラー

  • 唐木市兵衛…向井理
    浪人。「宰領屋」の口入れで渡り用人をしている
    一時的に武家や商家に雇われ、そろばんで家政を切り盛りする
  • 渋井鬼三次…原田泰造
    “鬼渋”とあだ名される北町奉行所の同心
  • 返弥陀ノ介…加治将樹
    信正配下の小人目付の頭
  • 佐波…橋本マナミ
    京風料理屋「薄墨」の女将
  • 助弥…内野謙太
    渋井の使っている岡っ引き
  • 矢藤太…渡辺いっけい
    口入れ屋「宰領屋」の主
  • 片岡信正…筒井道隆
    市兵衛の歳の離れた異母兄で、旗本・御家人を取り締まる目付筆頭

ゲスト

  • 中江半十郎…寺尾聰
    “相馬の鷹”と呼ばれた剣の腕の持ち主
  • 節…山本美月
    半十郎の娘で作之助の妹。源一郎と恋仲だった
  • 上林源一郎…松下優也
    半十郎の剣の弟子で作之助の幼なじみ
  • 杉の市…苅谷俊介
    金貸しを営む座頭
  • 桝の方…斉藤由貴
    将軍家から輿入れした北相馬藩中村家の正室
  • 中江作之助…中山麻聖
    半十郎の息子。中村家の勘定人
  • 筧帯刀…矢島健一
    北相馬藩江戸家老
  • 小池辰五…近藤芳正
    北相馬藩留守居役
  • 中村季承…利重剛
    北相馬藩中村家当主
  • 中村憲承…中島来星
    北相馬藩中村家世嗣
  • 鶴姫…松風理咲
    憲承の妻。漆原検校の娘
  • 祇円…波岡一喜
    中村家に雇われた殺し屋
  • 久保大膳…本田博太郎
    御手先組頭。鶴姫と憲承の縁談を後押しした
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【そろばん侍 風の市兵衛SP】のあらすじ

そろばん片手に悪を斬る、あの「風の市兵衛」が帰ってくる!市兵衛の今度の主は、息子の死の真相を探る老侍。卑劣な藩ぐるみの陰謀に、ふたりの剣がうなりをあげる。

期間雇用で武家や商家の台所を預かる渡り用人・唐木市兵衛(向井理)は、かつて“相馬の鷹”と呼ばれた老侍・中江半十郎(寺尾聰)に仕えることになる。半十郎は娘の節(山本美月)とともに、北相馬藩の勘定人だった息子・作之助(中山麻聖)の死の真相を知ろうとしていた。そこには、将軍家から嫁いだ北相馬藩の正室・桝の方(斉藤由貴)の影が。卑劣な罠の待つ江戸藩邸に独り乗り込もうとする半十郎。果たして市兵衛は――!?

公式HPより
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【そろばん侍 風の市兵衛SP】のネタバレ

  • 矢藤太のところへ来た半十郎の話を聞き、市兵衛は仕事を請け負う。
  • 両替商のところで慶長の大判を交換したので金はあるというが、その交換した金額の安さに市兵衛は両替商へ一緒に向かう。
  • その場での交渉の見事さから、疑っていた娘の節も半十郎も納得して市兵衛を雇うことになった
  • さっそく読み解いてもらいたいと見せてもらったのは、中村家の付込帳だった。聞くと息子の作之助が中村家の勘定人をやっていたという。
  • しかし、作之助は病で死んだというが、何の病で死んだのか聞いても教えてくれない。その後、作之助からの文が届いて見ると、「自分の身に何かあったら瓦職人の甲吉を訪ねて欲しい」という内容だった。そこで訪ねたところ渡されたのがこの付込帳だった。
  • 息子の死には何か秘密がある。そう感じた半十郎はそろばんのできる人物を探し、中を読み解いてもらおうと考えていた。
  • 読み解いた市兵衛は中身を報告する。中村家の金の出入りを記したもので、手形を大量に発行し年々借金が膨れ上がっていることが書いてあった
  • それを隠そうとする者が中村家の中にいて、作之助はただそうと付込帳を持ち出したのだった
  • 事の真相を探るため、市兵衛たちは関係者に当たっていく。甲吉に話を聞くと、上屋敷に戻らなくてはならないから、3日たってももし戻らなかったら手紙を父に送って欲しいと頼まれたという。そして訪ねてきたら渡して欲しいと付込帳を託され、決して誰にも渡してはならないと言われたという。
  • 作之助の住んでいたところへ行くとそこに渋井がいた。部屋は荒らされ空き巣が入ったという。そして岡場所で女が殺された時、連れ去られた中間も中村家の者だった
  • 甲吉が思い出したことがあるといい、時々来ていた客がいるという。それは座頭貸しの杉の市という者だった。
  • 杉の市のところを訪ねた市兵衛たちは話を聞く。中村家の期日が近い二百両の手形が回って来たので、作之助に助けてもらったという。手形の裏書には南部屋の名前があったといい、作之助に最後に会ったのは死ぬふた月前ということだった。
  • その話を聞いた2人は杉の市は何か隠していると感じた。いつ亡くなったといっていないのに、死ぬふた月前と言うのはおかしいと。
  • 2人の前に不穏な気配を感じ身構える市兵衛、往来で揉め事を起こさないよう半十郎が機転を利かせてやり過ごす。
  • 一方その頃、中村家に嫁いで来た鶴姫は、実は検校の漆原の娘であり、一旦養子に入れて体裁を整えてから嫁入りしたという話を信正は聞いていた。高利貸しをしている漆原検校が、大名家と繋ぎを持つために嫁に出したのではないかと考えていた。
  • 裏書にあった南部屋へ話を聞きに行った市兵衛たちは、作之助が中村家の金を使い込んでいたらしいと聞かされる。ありえないと憤る半十郎を制して市兵衛は中村家が手形を出しまくっているのでは?と聞くが、付込帳でも見たのかと問い返されてそれ以上答えられなかった。
  • その帰り道、弥陀ノ介と落ち合った市兵衛たちを襲う謎の男たち、応戦しているところに駆けつけてきたのは源一郎だった。
  • かつて源一郎に剣を教えていた半十郎は、作之助の話を聞いてみる。やはり作之助が使い込んでいたと、源一郎も聞かされているという。作之助がそんな男ではないことを、旧知の仲である源一郎が一番知っているはずではないかと憤る半十郎だったが、源一郎はそう収めたほうがいいこともあると言って去っていく。
  • 市兵衛は兄の信正と話をし、中村家の話を聞く。財政が苦しいこと、後ろ盾を求め検校の娘をもらったこと、その狙いは中村家の正室が将軍家の姫君なので、やがて公儀にまで力を及ぼそうと考えていたのだった。中村家は金策のために大名の名を売ったということだった
  • それに気づいた作之助は、節義をもって中村家を立て直し、外の者に好きにさせてはならないと留守居役の小池に諫言する。家老の筧へ伝えるためにしばらく待って身を隠すよう作之助は命じられる。いずれ作之助にすべてを被せようと考えていた。
  • しかし、作之助が付込帳をその時持ち出していたため、慌てた家の者たちは一旦作之助を呼び戻した。その場で使い込みの汚名を着せられて切腹を命じられたというが、誰も作之助が切腹した姿を見ていないという。作之助は筧にはめられて殺害されたに違いないと、杉の市に頭を下げて再度話を聞きに行った半十郎は知る。
  • 渋井が行方不明になっていた中間の遺体が上がったと知らせに来て、死因は溺死ではなく切り殺されたものだと分かった。
  • 半十郎は書状を持って中村家へ向かっていた。門のところで筧に取り次ぐよう訴えるが相手にされない。公儀に訴えてもいいのかと脅しをかけると、小池が出て来て付込帳を持って来たら取り次ぐというので、一旦その場を退いた。
  • 市兵衛はそのやり取りを見て罠だと忠告するが、半十郎は武士の一分があるといい、もう市兵衛の助けは借りないと言って去っていく
  • 矢藤太のところでぼんやりしていた市兵衛は、人のまことが見たいから渡りをしているんじゃないのかと言われる。そこに渋井がやってきて、中間を殺した殺し屋の一味がいるアジトに向かうから市兵衛も来いと言う。戸惑う市兵衛だったが、矢藤太に「鷹のまことが知れるかもしれない」と促され行くことに決める。
  • 捕物についていった市兵衛は、渋井たちを振り切り逃げていく祇円という殺し屋を追いかける。戦いながら聞かされた話は、作之助を殺したのは自分ではなく、国許からわざわざ作之助を知る剣客を呼び寄せたという話だった。
  • 節は源一郎の所へ行き、父を止めて欲しいと願う。だが、源一郎は自分が江戸に来たのは剣の腕を認められたのではなく、作之助の幼なじみだったからだと言い、這い上がるためには仕方なかったと答える。
  • 半十郎が中村家へ向かう日、節は兄を斬ったのは源一郎だといい、仇を討つよう父へ願う。外へ出たところに待っていた市兵衛は、渡りにも一分のまことがあると言ってお供をすると言い一緒に向かう。
  • ようやく筧に会った半十郎は付込帳を渡す前に書状の回答を求める。すると、席を立ち殿に聞いてくるから待てという。遠くから聞こえてくる大勢の足音、市兵衛と半十郎は手向かうために羽織を脱ぎ準備をする。
  • 大勢に四方八方から囲まれる市兵衛と半十郎、それぞれ別れて戦う。かつての教え子である者たちに退くよう半十郎は言うが、聞かずに襲ってくるため切り捨てる。
  • 源一郎と対峙する半十郎、幼いときに教えたように踏み込みの甘さを指摘する。それを聞いた源一郎は過去を思い出し、どのように生きればよかったのかと零す。刀を鞘に納めた半十郎にそれでも襲い掛かる源一郎を、鞘から刀を抜いて居合いで斬り殺した
  • 斬っても斬っても減らない人の数どころか、弓矢を放ってくる。市兵衛は戸板に隠れてやり過ごすが、助けに入った半十郎の肩に刺さってしまう。市兵衛は置いてあった鎧一式を盾にして弓矢隊へ向かい斬り付ける。しかし、槍に刺されてしまう。
  • 突き刺さった槍を抜き市兵衛は筧に目掛けて投げると、肩に突き刺さった。筧を連れて逃げる小池が殿に未だ討ち取れないことを報告し、それを聞いた枡の方が動いて2人の顔を見に行くと言う。
  • 手負いの市兵衛と半十郎の前に現れた枡の方へ向け、半十郎は小石を飛ばし頬を傷つける。怒る枡の方は決して屋敷から出さないよう命じて立ち去る
  • 屋敷から出るために歩いていたところ、鉄砲隊が待ち構えていて半十郎は撃たれてしまう。急いでその場から連れて離れる市兵衛に向かい、先にもう行ってくれと足手まといにならないよう半十郎が告げる。生きて帰すのが自分の仕事だと市兵衛は言い、ようやく屋敷の外へ出ることができた
  • 往来で倒れこむ半十郎、追っ手が屋敷から出てくる。そこへ信正がやってきて、往来での騒動は許さないと制すことにより2人は戻れた。
  • 1ヶ月後、矢藤太のところで碁を指す市兵衛たち。弥陀ノ介が瓦版を読んだところ、中村家は残ったが枡の方は出家させられることになったという
  • そこに節が訪ねて来て父の遺髪と共に北相馬へ戻るという。支払いの話となりそろばんを取り出す節、ぎこちない指付きながら給金の上乗せを計算して市兵衛へ渡す。節は国に戻ったら寺小屋を始めてそろばんを教えたりするという。市兵衛はもらった金から一部抜いて、餞別だと言って節に渡した。
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【そろばん侍 風の市兵衛SP】の感想

テレビシリーズも面白かった【そろばん侍 風の市兵衛】のスペシャル版は、殺陣のシーン多めの作りとなっていました。

向井理さん演じる爽やかな剣士市兵衛と、寺尾聰さん演じる熟練の剣豪半十郎が、大勢を相手に大立ち回りをします。ラストの殺陣シーンは今回のドラマの一番の見どころでしょう。いつもわりとサラっと勝つ市兵衛も、さすがの人数の多さに苦戦しケガも負います。

話としては悲しい話でして、格差社会を思い知らされます。もっとも、江戸時代の格差というものは、現代と違い金銭的な面だけでなく身分の格差もあります。しかし、現代にも通じる部分が盛り込まれ、出世するにはどうすればよかったのかと、違う道を行った2人の人物の話があります。

この2人は結果としてどちらも死ぬので、どちらも不正解のように思えますが、人間どうせ死ぬのだからどちらの生き方がいいのかということを考えさせられます。作之助の生き方は風当たりが強そうですが、だからといって源一郎の生き方はさすがにないなと思いました。

スタッフブログのほうで出演者たちのオフショット写真があり、そこに苅谷俊介さんと寺尾聰さんが一緒に笑って映っているのを見て【西部警察】をちょっと思い出しました。

今回の物語の発端と真相、登場人物のその後についてまとめました。

以下ネタバレ含む内容となっています。未見の方はご注意ください。

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中村家の問題

6万石の大名である中村家ですが、どうやらこの家に問題があるせいで作之助が大変な思いをします。どういった問題があったのかまとめました。

大名家の生計の立て方

  • 国許から届いた米を売り、代金と引き換えに手形を出す
  • 金が入り用になった場合、当てもない米を見込んで手形を振り出す
  • 空手形が出回ると米の相場が乱れる
  • 公儀はこれを固く禁じている

現代と同じように手形を切ってやり取りをしていたようです。当てもない米を見込んで手形を切ることを、公儀は禁じていますが中村家はこっそりやっています。どんな問題があったのか?

中村家の金問題

  • 年々恐ろしい額で借金が膨らんでいる
  • 前の手形を後に振り出した手形で落としている
  • 借金は何一つ返済されていない
  • 手形が不渡りなったら中村家が禁を破っていたことがバレる
  • 公儀に重いとがめを受けることになる

現代でも消費者ローンから借りて、別の消費者ローンに返済したりする人などいます。これと同じようなことを、大名家という格式ある家柄ながらやっているということです。

そもそもなんで金がないのに金を使うのか?純粋に分不相応な金の使い方をして、収入と支出のバランスが取れていないようです。さらに将軍家から来た枡の方は、倹約などするはずもなく好き放題です。

勘定人だった作之助は帳簿を見て現状を知り、財政立て直しをしたほうがいいと筧に言いますが、逆に使い込みの濡れ衣を着せられてしまいます。とんでもない話です。

さらに中村家は手形を発行するだけではなく、新たな後ろ盾を探します。

中村家の結婚問題

  • 高利貸しの漆原検校の娘である咲を嫁にもらう
  • 安藤家の娘として養女に入ってもらう
  • それから息子の憲承の嫁になり鶴姫と名乗る
  • 漆原検校は大名家とも繋がりが持てる

検校とは盲官最高位となります。漆原検校は公儀の重臣や大名家の金貸し業をやっていて、取り立ても厳しく莫大な富を手にしています。中村家の枡の方は将軍家の姫なので、中村家と繋がりを持つことは将軍家にも繋がるということで、娘の咲を嫁に出したようです。

検校の狙いは中村家を足がかりに最終的には公儀に食い込むことで、中村家は金を都合してもらえるのでwinwinな関係に見えます。要するに中村家は金策のため、大名の名を売ったということになります。

まとめ

中村家は借金だらけで、後ろ盾欲しさに漆原検校の娘を嫁にとり、大名の名を売った。

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作之助の死の真相

中村家に様々な問題がありそれをただすよう訴えた、作之助の死の真相はなんだったのか?悲しい真相でした。

  • 付込帳を持ち出して作之助は出て行く
  • 中村家が呼び戻す
  • 家の中で切り殺す

最初、病で死んだと半十郎は聞かされ、何の病なのかと聞いても教えてもらえません。調べていくうちに、作之助が使い込みをしたため、切腹になったという話になりますが、誰もその姿を見ていません。

半十郎は死を覚悟して中村家に付込帳を持って乗り込もうと考えます。それを知った節がかつての弟子である源一郎に止めて欲しいと話します。その時に作之助の死の真相が分かります。

  • 剣の道では貧しさも身の上も何も救えない
  • 江戸に来たのは剣の腕を買われてではない
  • 這い上がるためにはしかたなかった
  • 貧しい者は富める者に従うしかない

具体的には言いませんが節は気づきます。兄の作之助を斬ったのは源一郎だと

半十郎のところで剣の修行をしていた源一郎ですが、三男ということもあって家を継ぐことはできません。なので、自立していかないとならないのですが、仕官の道もなかったのか貧しかったようです。いわゆる浪人状態だったのかもしれません

剣を教わったがいいが飯の足しにもならない、一方作之助は剣を習わずにそろばんを習い中村家に勤めます。武士は剣が生業で算術など商人のすることと、時折市兵衛も言われますがその“剣”では食えない人がいるわけです。

結果として、そろばんを身につけたほうが良かった。武士の面子なんかにこだわったせいで自分はこんな目にあっている、そんな恨み言が聞こえてきそうです。

まとめ

作之助を殺すために知り合いの剣客を国許から呼び、呼ばれた源一郎が作之助を斬った。

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登場人物たちのその後

今回の物語に出てきた登場人物たちはその後どうなったのか?分かった人たちのことをまとめました。

  • 半十郎:死亡
  • :国に帰り寺小屋を開く
  • 枡の方:出家
  • :死亡。家取り潰し
  • 小池:切腹
  • 中村季承:寝たきり
  • 中村憲承:家督を継ぐ
  • 鶴姫:中村家の正室

半十郎はいつ亡くなったのか分かりませんが、節が遺髪を手にしていたので亡くなってしまったと思われます。節はそろばんを子ども達に教え、兄のような者を育てたいといって寺小屋を開くそうです

家老の筧の家は取り潰しになり、筧自身も市兵衛が投げた槍で負った傷が元で亡くなったようです。留守居役の小池は切腹を命じられました。

漆原検校の働きかけで、中村家は辛うじて取り潰しにはなりませんでした。しかし、先代の季承は騒ぎの最中に倒れてそのまま寝たきりになったそうです。よって、息子の憲承が家督を継ぐことになりました。

枡の方は出家するよう言われます。嫌がる枡の方が鶴姫を侮辱するのを聞き、息子の憲承が私の妻だと言って鶴姫をかばいます。そもそもあなたが連れて来たのだろうといい、潔く身を引くよう告げます。意外とよい夫婦になるかもしれません。

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【そろばん侍 風の市兵衛SP】のまとめ

話としては勧善懲悪ものなので、最終的に作之助の疑惑は晴れ、殺害に関与していた者たちは憂き目にあいます。

源一郎と作之助の生き方は現代の私たちにも通じるような話です。平和になり剣の腕が必要な機会も少ない時代です。それなのに剣しか学んでいなかった源一郎、食べるのにも困る状況になります。一方、そろばんを学んだ作之助は仕官し生活もできます。

今までやってきたことが全て無駄だと知った源一郎には、作之助に対する妬みがどこかにあったと思われます。源一郎は時代の犠牲者でした。

誰が一番悪かったのかというと、物語を見ていると枡の方が贅沢三昧して悪く見えます。

ですが、枡の方は基本的に憂いてました。世の中は男が動かし、自分は言われるままに嫁にいき、言われるままに出家する、何一つ思い通りにならないと。どこか諦めのようなものがあったせいで、好き勝手していたようです。この人もまた時代の犠牲者だったのです。

しかし、時代というものはコントロールすることができません。憂いていても何も変わりません。先見の明がある人は作之助になれるでしょうし、超一流の腕があれば半十郎になれるでしょう。その2つを併せ持つ人は市兵衛になれます。

残念ながらそんな人は自分も含めほとんどいません。では、どうしたらいいのか?今できることを精一杯に、他者の足を引っ張るではなく誠実に生き、日々学び時代の変化に適応していく、そういったことが大切なのではないかと考えさせられました。

このドラマはまだまだ原作があるので、再び連続ドラマで見れる日を楽しみにしています。

【そろばん侍 風の市兵衛SP】のいいセリフ

渡りにも一分のまことがあるのです。あるじの日々の営みを支え、守り抜く。そろばんで…時には、剣で。

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