【ジャンヌの裁き】1話「クジでヒーローに選ばれました!」のネタバレと感想をまとめています。
検察が不起訴にした事案を妥当だったのか、起訴が必要だったのかを審査する、一般市民から選ばれた11人の検察審査員。誰もがやる気がない中、主人公の越前剛太郎は次第に気持ちが入り始める。本当に不起訴は妥当だったのか?それとも……。
【ジャンヌの裁き】1話のあらすじ
少女漫画家・さんぷうみなみとして活動する、シングルファーザーの越前剛太郎(玉木宏)は、ある日検察審査員に任命されてしまう。
さっさと終わらせて帰ろうと考えていた剛太郎だが、弁護士の近藤ふみ(桜井ゆき)にいきなり怒られてしまう。さらにくじ引きで会の委員長にも任命されてしまった。
委員会で取り扱う案件を選ぶといわれても、何もかも初めてで戸惑う剛太郎。結局、偶然床に落ちた案件を選んだ。
新宿の路上で起きた暴行事件で、被害者は亡くなっていたが不起訴だった。審査員たちはそれぞれに、再現をしてみたりして事件を検証する。
みんな早く帰りたいがため、さっさと議決しようとするが票が足りない。そこで、申立人の話を聞くことにした。
被害者の妻の話を聞いてみると、最初に抱いていた事件の印象とは違う気がし始め……。
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【ジャンヌの裁き】1話のネタバレ
今回の事案内容
審査委員長に任命された越前剛太郎(玉木宏)が選んだ案件は、『新宿サラリーマン暴行事件』というものだ。
発生発覚時間:2023年10月4日21時25分ごろ
発生場所:新宿区百人町の路上
被害者:若林省吾
加害者:重森拓斗
目撃者:長谷亮介
審査員の1人鳥井千加子(おしの沙羅)の提案により、事件当時の再現をしてみることになった。
21時25分ごろ、重森拓斗(富田健太郎)が一人で歩いていたところ、向かいから泥酔した若林省吾(竹森千人)が歩いてくる。
若林が重森に絡み、重森が殴り返すと、若林は階段下に落ちてしまう。近くのコンビニのアルバイト店員・長谷亮介(深澤嵐)が、その様子を目撃していた。
すぐに救急車で病院に運ばれたが、頭を強く打っていたため、意識が回復することなく数時間後に亡くなった。
殴った重森は逮捕され送検されたが、検察の判断で不起訴となった。という事件を検証することになる。
すぐにでも帰りたい虎本守(与座よしあき)は不起訴相当に一票を入れる。同じく剛太郎も票を入れた。あと1人が投票すれば、この案件は片がつくところまで票が入る。
虎本は決めかねている根津信也(長谷川純)に、票を入れるよう促すがもう少し、証拠か何かがあればと断る。
そこで検察審査会の補助員を務めている神田達也(森一弥)が、申立人に話を聞くこともできると教え、剛太郎の判断で話を聞くことになり議決は保留になった。
申立人の言い分
申立人である被害者の若林の妻・沙織(谷村美月)に話を聞く。申立の理由は結婚して7年間、一度も暴力をふるったことがない夫が、暴力をふるうなんて何かの間違いだと思ったからだ。
事件の日、夫は会社で飲み会があった。9時15分ごろに夫からもう少し遅くなりそうだと連絡があった。それが最後の会話だった。
審査員の神山わこ(糸瀬七葉)は、妻の証言の矛盾に気付く。実際は9時10分には飲み会は終わっている上に、事件が起きた場所は自宅とは逆方向だと指摘する。
妻に何か隠したいことでもあったのではないか、審査員たちはみんな怪しんだ。不起訴を覆すほどの情報が出てきたかというと微妙だと、審査員の甲野美弥(高岡早紀)も言う。
今日中に結果を出せず、また後日話し合うことになった。
みんなが帰った後、部屋を出た剛太郎は、沙織と息子の浩太(安藤馳隼)を見かける。「パパは嘘つきなの?」と聞く浩太に沙織は、涙ながらにそれは違うと説得した。
剛太郎が心配そうに見ていると近藤ふみ(桜井ゆき)がやってきて、不起訴になってしまったら裁判で真実を知ることもできないし、検察は勝てなければ事件を闇に葬る事も出来ると語る。
つまり、何があったのか知ることすらできない人たちが、沢山いるということだった。
浩太が「嫌いだ!パパは嘘つきだ!」と泣いて走り出すと、剛太郎がぎゅっと抱きしめてあげた。剛太郎は適当になんて出来ないと、今改めて検察審査会の重みを感じた。
自宅に戻った剛太郎は自分が小学生の時に描いたマンガ、『正義の味方ビーストチャーマー』を読み返す。
「正義は今だ!」というセリフが描かれたコマを見て思い悩んだ。
謎の事案
翌朝、元妻の草壁佐和子(優香)が、子供たちに会いにやってきた。離婚をする時、2人の子供である幸(安藤セナ)と賢太郎(松井稜樹)は、暮らすのはママとじゃなくてパパとがいいと言った。それは自分が頼りないからだと、剛太郎は思っていた。
検察審査員に選ばれた話をすると、佐和子の表情が一瞬曇るがすぐに取り直す。悩んでいる様子の剛太郎に「また、流されてるんじゃないの?選ばれたからには、とことん考えて納得のいく答え出しなよ」と佐和子はエールを送る。剛太郎の中で、気持ちの変化が起き始めた。
東京地検特捜部長である桧山卯之助(田中直樹)に、事務官の塩川学(金子昇)がある案件についてプリントした紙を渡す。
塩川が「再審査になったらまずいですよね」と話すと、桧山は紙を丸めてゴミ箱に捨てた。その後そのゴミを誰かが拾い上げた。
微妙な案件
翌日、再度審査員たちが集まって審議する。剛太郎は「僕は意見を変えます」と言い出し、目撃者に話を聞いてみたいと言いながら、みんなに頭を下げて頼み込んだ。
その話を聞きつけた新宿の事件の担当刑事の寿就一(音尾琢真)がやってくる。小学校卒業以来だと剛太郎との再会を喜んだ。
この事件は微妙な案件だと寿は言う。傷害致死か正当防衛かの判断がつきづらいからだ。
殴られた若林は亡くなってしまい証言ができない。殴った重森の証言は一方的な証言で、罪を軽くしたくて嘘を付く可能性がある。
警察は起訴できると思って送検したが、検察は不起訴と判断。目撃者の証言が決め手となったのだと思う。警察は検察が不起訴と判断したら、何も言えないと寿は零した。
剛太郎は若林が亡くなった場所へ行って花を供える。そこにふみもやってきた。ふみに嫌味を言われる剛太郎だが、遺族を見て自分のようなごく普通の人が事件に巻き込まれたのだと、実感が湧いたと話す。
若林はなぜこのあたりに来たのか、剛太郎はそれが気になっていた。ふと通りの先に目をやると、ジュエリーショップがあった。
自分の子供たちが母親にサプライズプレゼントをした時の事を思い出し、「もしかして…」と剛太郎は口走った。
目撃者に聴取
剛太郎は事件の目撃者である、長谷を呼び出して話を聞くことに決めた。3ヶ月前はコンビニアルバイトだった長谷は現在、ヘビーフォレスト製薬なる大手製薬会社に勤めていた。
事件当日の話を審査員たちは聞く。長谷が路地裏でタバコを吸っていたら、酔っ払った30代ぐらいの男が、大学生風の人に因縁をつけて殴りかかったという。
念のため剛太郎たちは再現を始める。すると長谷は自分は右利きだから、タバコは右に持っていたと再現演技に対して指導が入った。
言われたとおりに再現をする剛太郎たち。右手で若林役の再現をする人物が殴るが、長谷は特に何の指摘もしない。
若林は左利きだったのだから、左手で殴ったのではないのかと問いかけると、思い出したかのように長谷は訂正した。審査員たちはみな、長谷の供述が怪しいと思い始めていた。
さらに長谷の勤めるヘビーフォレスト製薬とは、不起訴になった重森の親族が経営する会社ではないかと疑念が湧く。
長谷は偶然だと言い、なぜ終わった事件なのにまた調べるのか。亡くなった人は戻って来ないのにと言い出す。
剛太郎は被害者の妻は夫の死に疑問を抱いている。本当のことを知らないと前に進めないと思うと話す。
そして「本当の事を言ってください。お願いします!」と長谷に訴えた。だが、長谷は何も言わずに出て行こうとした。
事件の真相
そこにふみが遮り、長谷の勤めている会社の裏を取ったと言う。ヘビーフォレスト製薬は被疑者の重森拓斗の父親が、社長を務める会社だったのだ。
そこに長谷は中途入社していた。社内では社長の息子のコネ入社だと噂されていた。
「これ以上虚偽を重ねると、罪に問われることとになりますよ」とふみ。戸惑う長谷に剛太郎が「正義は今です!」と呼びかけると、長谷は崩れ落ちて真相を語り始めた。
あの日、本当は逆だった。タバコを吸っていたら、酔っていた重森に長谷が絡まれた。その時、かばってくれたのが、たまたま通りかかった若林だった。
重森は矛先を若林に変えて殴ると、階段から若林は転落してしまった。頭から血を流して倒れた若林を見た重森は、「金ならいくらでも出すから、あいつから俺に絡んできたって証言してくれ」と頼む。
さらに重森は「俺の頼みを聞けば、人生勝ち組だぞ?このままでいいのか?なあ?」と、その場で金を握らせてきた。
就職に失敗してバイトで食い繋いでいた長谷は、お先真っ暗でこのままでいいのかと思っていた。いいところに就職したかった。
「本当のこと言ってもあの人は生き返らないし、だったら俺がお金をもらって、コネ入社しても誰も困らないのかなって…」と偽証した理由について語った。やがて「本当にすいません…すいません」と泣いて詫びた。
【ジャンヌの裁き】1話の結末
新宿区サラリーマン暴行事件の議決を取る。剛太郎は真っ先に挙手し、迷わず起訴相当に票を入れた。今まで決めかねていた根津も起訴相当に票を入れた。
起訴相当の場合は3分の2、つまり8票必要だった。剛太郎が目をゆっくり開けると、全員挙手していた。満場一致で起訴相当に決まった。
この後は検察宛に起訴相当議決書の謄本を送り、検察が再捜査を行い、改めて起訴か不起訴の判断を行うと神田が説明する。
また不起訴になる可能性もあるのかと委員が気を揉むと、今回は目撃者が偽証していたのが明らかになったので、起訴になる可能性が高いという。
沙織にその事を剛太郎が伝えると「よかった。これで前を向けるような気がする」と安心した。浩太にもパパは悪者じゃない、正義の味方だと剛太郎は教えた。
なぜあの場所に行ったのか、近所の店で話を聞いたら教えてくれた。若林の名前で購入したネックレスがあり、イニシャルを刻印してもらっていた。
沙織をサプライズで喜ばせるため、若林はあの日嘘をついた。「あの人らしい…」とネックレスを受け取った沙織は涙を流しながら礼を告げた。
2人を見送った後、ふみと剛太郎は今回の件について話す。「検察審査会は申立人にとって、残された最後の手段。ここで不起訴と判断されると、正義の裁きは下されない。だから全力で向き合わなければならないんです」とふみが語り、これからもよろしくと頼んだ。
だが剛太郎は自分たちみたいな素人が熱くなったところで、救うことはできない。今回はたまたまだと返す。ふみは少し残念そうに「そうですか」と告げて去った。
桧山がやってきて剛太郎に絡む。「法律の素人であることをお忘れなく」といったかと思えば「あなたは面白そうな人だ」と興味を抱いた。剛太郎は思わずたじろいで、後ずさりした。
ふみは屋上で桧山が捨てた紙を拾って見ていた。
謎の案件の詳細
ドラマ内で桧山が捨てて、ふみが拾った案件について記載しておきます。予告を見る限り、2話目の案件のようです。
遺族の悲痛の叫び「本当の真実を知りたい…」
家族を奪われた遺族が街頭で署名活動約1年前に目黒区で発生した20代女性の自殺事件の関係で、この事故で娘の瀬川しのぶさんを亡くした母の榎本照美さんが街頭にて起訴を求める署名活動を始めた。不起訴として処理された後、照美さんは「しのぶは自ら自殺したとは思えません。夫に殺されたはず…」と訴えている。また、しのぶさんの夫である瀬川隆之さんは「とても残念です…」と悲しげな表情で記者のインタビューに答えた。2023年4月に不起訴になった。
この事件は目黒区内の自宅で瀬川しのぶさんが亡くなっているところを発見された。警察は初動捜査を行い、第一発見者である瀬川隆之さんは「起きたらリビングで亡くなっていた」と供述し、発見された際に女性はロープで首を吊った状態で死亡していたとみられる。事件現場からはしのぶさんの遺書が見つかり筆跡鑑定の結果、本人の筆跡と一致したとして警察は自殺として処理をした。
どうやら瀬川しのぶという女性が、夫の隆之に殺害されたのではないか?という事件のようです。
この記事に「刑法第199条」という付箋がついていました。刑法第199条を調べると「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する」という、殺人についての条項でした。
塩川が再審査になったらまずいと話していたので、何かしらの便宜が図られているのだと思います。
そして恐らくふみは被害者と何らかの関係があるのでしょう。
【ジャンヌの裁き】1話のまとめと感想
実際は危機を助けてもらっていたのに、誘惑に負けて偽証していたという話でした。
司法ドラマですが、検察審査員という聞きなれない仕事についての話です。調べてみたところ地域ごとにくじで選ばれ、任期は6ヶ月あるそうです。
もっと詳しく知りたい人は、
裁判所のリンクを貼っておくのでご覧ください。
死んだ人が生き返ってくるわけじゃないし、自分が得をしたっていいじゃないかと目撃者の長谷は言いますが、残された遺族は何も分からないまま終わってしまい困っていました。
そこまで発想が及ばない長谷なので、誘惑に簡単に負けてしまったのかもしれません。もっとも、分不相応な大手製薬会社にコネで入ったところで、仕事が分からなくて絶望しそうです。
キャストの感想としては、検察審査員の人たちがみんな個性豊かな人たちで、それぞれキャラの特徴が出ています。また、検察の桧山を演じる田中さんが、普段バラエティで見る姿とは全く違うので驚きました。
どうやって毎回違う案件のオチをつけていくのか?今回は証言者の偽証でしたが、バリエーション次第で楽しそうなドラマです。