【石子と羽男】8話のネタバレと感想|負けて勝つ

2022夏ドラマ
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【石子と羽男―そんなコトで訴えます?―】8話のネタバレと感想をまとめています。

綿郎の知り合いの飲食店店主から、グルメサイトに掲載された情報を削除してもらえないかという依頼が入る。向こうの弁護士はまたしても羽男の因縁の相手・丹澤だった。難航する依頼、裁判に負けてしまいそうになるが……。

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【石子と羽男】8話のあらすじ

潮綿郎(さだまさし)の知人である飲食店店主・香山信彦(梶原善)の店が、グルメ情報サイト「ウマレポ」に掲載されたことにより、客が押し寄せ困っているという。香山の店は“隠れ家”的な店で、主に常連と常連の紹介で来た人たちで成り立っていた。

香山はサイト運営会社に削除申請をしたが、できないと断られてしまった。何とか隠れ家的スタンスを守るため、運営会社を訴えたいという依頼だった。

早速羽男(中村倫也)石子(有村架純)は、運営会社の弁護士と交渉に向かう。すると相手の弁護士は羽男の元同僚・丹澤文彦(宮野真守)だった。因縁の相手との交渉は平行線をたどり、羽男はやる気にみなぎっていた。

羽男たちは以前店でバイトしていた沙月(橘美緒)に話を聞きに行くと、自分がサイトに投稿したという。さらに香山の息子夫婦である洋(堀井新太)蘭(小池里奈)は、あることから父親と疎遠になっていた。

店への証言を集めたいのに協力者が見つからず、そんな中、羽男たちは裁判に挑まなければならなくなり……。

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【石子と羽男】8話のネタバレ

裁判では負けそうになりますが、結果的に依頼人の願いは叶います。どのようにして解決できたのか?痛快な話です。

今回の依頼

潮綿郎(さだまさし)の知人である飲食店店主・香山信彦(梶原善)から依頼が入るが、綿郎は別件で手が塞がっていたため羽男(中村倫也)が担当することになった。

香山の店「inside」は創作料理の店で、知る人ぞ知る隠れ家的な店だ。ある日、グルメ情報サイト「ウマレポ」に掲載されたことにより、見知らぬ一見の客が大挙して押し寄せた。元々店は常連と香山の知り合いが集う店で、一見を受け入れていない店だった。

このままでは隠れ家をうたう店のスタンスが守れないと香山は思い、グルメサイトの運営会社であるドッドMに削除申請をするが断られてしまった。そこで今回弁護士に頼み、運営会社であるドットMを訴えたいという依頼だ。

石子(有村架純)と羽男は早速、先方の弁護士とやり取りをすることに決めた。

因縁の相手再び

ドットMの顧問弁護士は羽男の元同僚・丹澤文彦(宮野真守)だった。因縁の相手との交渉に羽男は奮起する。営業権の侵害だと訴えるが、丹澤は「ウマレポ」投稿者には表現の自由があると反論されてしまう。また、閲覧するユーザーにも知る権利があるといい、よって削除には応じられないと突っぱねた。

そこで羽男は依頼人は裁判も辞さない構えだと告げると、「どうぞどうぞ、やりあいましょう」と丹澤は余裕の表情で返した。外に出た羽男は丹澤には負けられないと、いつもとは違って張り切っていた。

関係者へ聞き込み

店が隠れ家として気に入っていることを証言してもらおうと、常連客に羽男たちは会いに行く。みな口々にいかにこの店がいいかを語ってくれた。中には証言はできないという人もいたが、快く引き受けてくれる人もいた。

店に飾ってある写真に目を留め、亡くなった妻や息子夫婦を見た石子たちは彼らにも証言してもらえないか香山にたずねる。だが、息子たちは海外勤務だから無理だと、他の常連が答えた。他に誰かいないか悩んでいると、かつて店でバイトしていた沙月(橘美緒)ならどうかと勧められる。

そこで石子たちは沙月に会いに行き、証言をしてもらおうとした。「ウマレポ」に投稿されたことで困っていると切り出した途端、「これ投稿したの私です」と沙月はさらっと認めた。思わぬ告白に羽男が面食らうが、沙月はまるで悪いと思っていなかった。

削除してもらえないか交渉するが、自分はこのままでいいと思うと言ってきかない。店に恨みはないといい、では息子夫婦にでも恨みがあるのかと聞くと、今でも友人の蘭(小池里奈)とは会っているという。海外にいるはずの彼女となぜと疑問に思ってきくと、息子夫婦は東京に住んでいるという。

なぜ、そんな嘘をついたのか、戻って香山にきくことにした。3年ほど前、息子と香山は大喧嘩をし、二度と店に来るなと言った。以来、常連に説明もしづらく、海外に行ったことにしていたという。石子たちは息子の洋に話を聞きに行く事にした。

苛立つ石子

洋と会って石子たちは喧嘩した理由をたずねた。香山は45歳で退職後、あの店を始めた。もともと客の数も少なく、サービスばかりしているので儲けはほとんどなかった。だから母親が働いて家計を支えていた。それを見ていた息子の洋は、大学の奨学金も借りて手堅いところへ就職した。

洋は働いて改めて父親が採算度外視でやっていると感じた。母親が亡くなった日、洋はとうとう店について口を出してしまう。ちゃんと経営を考えろと。父親はそれでも聞く耳を持たなかった。

洋は積年の思いが爆発してしまい、つい「母ちゃん犠牲になってもまだ分かんないのかよ。親父のために寿命縮めたようなもんだろ」と言ってしまう。それを聞いた香山は「お前、それ…本気で言ってんのか」と言い、最後は「うるさい!」と怒って決別した。何とかそれでも店について証言してもらえないかと頼むが、洋は断った

事務所に戻り、綿郎を交えてその話をする石子たち。なぜ息子のアドバイスに耳を傾けないのか、何にこだわっているのかと石子は悩んだ。すると綿郎が香山の気持ちも分かると言いだす。それを聞いた石子は、香山と綿郎が重なって見えた。

石子は思わず、誰かを助けるために傘を差し出すのは結構だが、他の誰かが濡れることになってもいいのか?と言い始め、そして「お父さんが傘を差しだした後ろで、お母さんはずぶぬれだったんですよ」と言ってしまう。

その後、自己嫌悪に陥る石子に羽男は焼きそばを差し入れる。自分も前回ルールを破っているのだから、父親を責める資格はないと分かっていた。しかし、母親のことを思うと言わずにはいられなかった。父親のことは尊敬しているが、母を苦しめたという気持ちが拭えないと石子は言う。そんな石子を羽男はそばで見守った。

不利な証拠

期日前確認の日、羽男たちは再び丹澤と顔を合わせる。追加の証拠を持って来たという丹澤に、石子たちは動揺した。それは15年前に店の取材をした記事が、タウン誌に掲載されていたのだ。つまり、過去に取材を受けているのだから、営業権の侵害には当たらないということだ。

羽男は急いで香山の所へ行き、タウン誌の件について聞く。香山はすっかり忘れていたといい、常連の友人の頼みで断れなかったと事の経緯を説明した。

羽男は久し振りにフリーズしてしまい、手が震えだす。過去に取材を受けたということは、弁護をする上で非常に不利だった。そんな羽男を石子は励まし、丹澤も恐らくクライアントから相当プレッシャーがかかっているはずだという。なぜなら、今回の裁判は話題になっていて、同じように勝手に掲載された店や、不当に評価された店が声を上げ始めていたからだった。

事実、丹澤はドットMから確実に勝つよう命じられていた。他が投稿削除の訴えが頻発すると困るという理由からだった。

共同レビューだった?

石子は大庭蒼生(赤楚衛二)に誘われて、羽男も一緒に食事へ向かう。そこで大庭はこの店が「ウマレポ」で評判がいいと教えてくれた。そのレビューを書いていたのは、「inside」のレビューを書いていた“おかわり名人”という人物だった。

書かれた内容を見て、石子と羽男は違和感を抱く。その後、関係者を呼び「あなた、おかわり名人じゃありませんね?」と沙月に単刀直入に告げた。なぜなら、記事によって書き癖が違うのと、山形料理屋のレビューで山形出身と書いてあったからだ。

沙月は山形出身ではないのになぜか?おかわり名人は2人いるからだった。1人は沙月でもう1人は蘭だった。このレビュアー名は2人が共同で使用しているものだった。蘭は沙月に頼んで「inside」の投稿をしてもらっていた。

蘭は何とかして世間に広めたい、売り上げが増えれば洋の言い分も正しかったと香山が認めるのではないか。そう思ってやったことだった。香山の料理は美味しいのに、店に入れてもらえなかった客が、悪質なコメントを書き込んでいるのを見て胸を痛めていた。洋もまた、喧嘩はしたものの野菜を安く仕入れられないか、農家に直接交渉したりしていたのだ。

みんな「inside」を守りたかったのだと、訴え自体を取り下げたらどうかと香山に羽男は言う。しかし香山は「嬉しいよ。でも、すまない。隠れ家だけは譲れない」と言って出て行ってしまった。

再び交渉

羽男と石子は丹澤に会いに行き、おかわり名人と話した結果、本人が削除要請を出すことが決まったと伝える。それを聞いた丹澤は動じず、おかわり名人のレビューは削除されることになると思うが、店舗情報は削除されないという。なぜなら、投稿された時点で規約に基づき、ドットMに帰属する情報になるからだ。丹澤は「では後日、法廷で」と告げ、交渉は失敗に終わった。

羽男は非常に焦っていた。どの判例を見てもこの流れを覆せた例がなかったからだった。思わず石子に「何か…いい作戦ない?」と泣きついた。石子にはある作戦があった。

法廷で対決

裁判が始まり丹澤は案の定、店が過去にタウン誌の取材を受けていたことを持ち出してきた。自ら取材を受けておいて、営業権の侵害とは矛盾していると突っ込む。判決を前に羽男は最後に弁論したいという。

  • 知る権利があるように、知られない権利もある
  • 情報が広がるほどいいと思わない人もいる
  • 情報が広がらないことで守られている人もいる
  • 原告の店では対応できる客の数に限りがある
  • 一人一人に向き合いたいから客の数を調整している
  • 目の前にいる客を幸せにしたいと、思うことはいけないことなのか?

と、羽男は訴えた。それを聞いていた丹澤は、ここは裁判所なのだから法律の解釈適用を争う場であり、情報の扱い自体を問題にしたいなら法律を変えなければならないと言い、政治家にでも訴えろと突っ込んだ。

羽男たちに勝つ見込みはほぼなかった。だが、石子は「あとは待つだけです」と余裕を見せた

裁判の行方

マスコミやSNSなど世間では香山に同情し、好意的な意見が多かった。一方、ドットMに対しては厳しい批判の声が上がっていた。その声はドットMにも苦情として届く。丹澤はクライアントから「私たちのような企業は、ただ裁判に勝てばいいってわけじゃない」と言われてしまう。

石子たちは世間の声が香山に同情的なのを知り、思わず笑みがこぼれる。それもそのはず、石子の作戦はこちらが裁判で負けそうになることで、世論を味方につけるというものだった。沙月に頼んで自分たちが戦う姿を世間に広めたのだ。「つまり、今回の裁判は負けるが勝ち」だと石子は言う。

やがて事務所に丹澤から電話がかかってくる。羽男は待ってましたとばかりに電話を代わった。クライアントと話し合いの結果、判決が出る前に「inside」の全情報はウマレポから削除することにしたという。なので慰謝料請求をなしにして、訴えを取り下げてくれないかと交渉してきた。

依頼人の一番の願いは情報の削除であり、慰謝料については諦めてもいいと羽男は伝え、「また法廷でお会いしましょう」と不敵に笑って電話を終えた。

ドラマの結末

香山が隠れ家になぜこだわっていたのか?石子は不思議に思って綿郎にきく。あの店を始めた理由は、亡くなった香山の妻にあった。香山が商社マンとして連日働きづめだったのを見て、お店をやったらと勧めたのは妻だった。

店が忙しくなりすぎてしまうと、また香山が無理するのではと妻は思い、隠れ家という形態にした。つまり香山は妻の思いを守るために隠れ家というスタイルにこだわっていた。

その事を息子夫婦も初めて知り、再び香山の店を訪れる。香山は息子の意見も取り入れ、1日3組限定で新規の予約受付をすることにしたという。久し振りに食っていけと、新メニューの試作を香山は洋に振舞った。

石子と綿郎が事務所に残されぎこちない雰囲気になる。綿郎が「お母さんや硝子ちゃんに苦労させてしまって、ごめんないさい」と謝罪し今後改めていくと伝えると、石子は「弁護士としてのお父さんは、やっぱり私の憧れです。お父さんはそのままでいてください」と答えた。2人の親子関係も少しずつ改善された。

羽男が自宅に戻ると扉の前で父親の泰助(イッセー尾形)が待っていた。驚く羽男に「そろそろ、やりたいこともやり尽くしたでしょ。ねっ、今の事務所は佳男のふさわしい場所じゃないよ」と言い、別の事務所に話をつけておいたから時間を空けておくようにと命じられる。羽男は困惑するばかりだった。

大庭のもとに警察がやってくる。昨夜の放火事件の件で、署まで同行して欲しいと言われた

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【石子と羽男】8話の補足

今回綿郎がなぜ離婚したのかが分かりました。それと、大庭が放火で聴取される件について、少しヒントがありました。

離婚の原因

石子の母は潮法律事務所の事務員だったことが今回分かりました。母は穏やかで自分よりも相手を優先するような人物だったそうです。まるで綿郎と一緒ではないかと思わず羽男も突っ込みます。

綿郎は今も昔も変わらず、採算度外視で依頼を引き受けていました。事務所は当然成り立たず、母が外で働いて何とか支えている状況でした。ただ、その生活も限界になってしまい、離婚に至ったということです

石子は身内に苦労をかけてまで、他人にいい顔をする父が許せませんでした。父のせいで母は亡くなったぐらいに思っています。なので、心を中々開けず壁があるような状態でした。しかしその反面、弁護士としての父は尊敬しているため葛藤します。

今回の案件で綿郎は今までのことを石子に謝り、石子はやっぱり父を尊敬していると言います。2人の間が少し狭まった気がしました。石子はやはり綿郎の子どもだなと度々思うので、ある意味、同族嫌悪だったのかもしれません。

大庭の放火を考察

ドラマ終わりに大庭の元に警察が現れ、放火の件で署に同行願いますと言われて連れて行かれます。普通に考えて大庭が放火をしたとも思えず、何らかの理由が隠されていると思われます。では、その理由は何なのか?今回、綿郎のセリフにヒントがありそうです。

綿郎は「不動産投資詐欺の打ち合わせ、行ってくるね」といいます。大庭は前回、「グリーンエステート」という、不動産会社っぽい会社の名刺を持っていました。この会社が不動産投資詐欺をしていた可能性があります。

次回予告を見たところ、この火事で死者も出ているようです。さらに大庭は何か話せない事情があるようです。映像では誰かが灯油かガソリンをかぶっている姿も映ります。これらから考えられるのは、大庭の会社を使った投資詐欺が起き、その被害者が焼身自殺を図った。その現場に大庭が呼び出され、放火殺人の濡れ衣を着せられた。という展開です。

大庭は自分が代表の会社で起きたことなため、間接的に自分が殺したと思って自責しているのではないか?彼の性格を思うと、自分がこのまま罪を被るという選択をしそうです。なので、現時点で詳しい事を話さないのかもしれません。

もし、綿郎が被害者のほうの弁護を請け負っているなら、石子たちは利益相反で大庭の弁護を受けれない可能性も出てきます。そこで、羽男が父親の件もある上に大庭を助けるために事務所を辞め、大庭の弁護をするという展開もありそうです。

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【石子と羽男】8話のまとめと感想

裁判では負けそうになるが世間を味方につけて、最終的に依頼人の希望を叶えたという話でした。

過去の判例では覆そうにもない裁判だったため、石子はある作戦を思いつきました。それは、「負けて勝つ」作戦です。ひっそりと店をやりたいだけなのに、それをグルメサイトの運営会社は許してくれないと、依頼人である店主の気持ちを世間に伝えます。その結果、世間は店主に同情し、運営会社は横暴だという風潮になりました。

一般の利用者からそっぽを向かれては、運営会社としてはたまったものじゃありません。そこで、裁判の判決が出る前に示談に持ち込みます。そうして店主の希望は叶い、掲載データは削除されることになりました。裁判に勝つだけが依頼人の希望を叶えることばかりでもないと、今回の件で分かった回でした。

法律的に正しいことでも、倫理的に正しいとは限りません。法を犯さなければ何をしてもいいという前に、倫理的にそれは正しいのかを考える必要があります。法の抜け穴を探してズルをするのはどうなのか?現実でもそんな企業がありますが、やはりそういう会社にはいい印象を抱けません。契約書や規約を盾に、倫理的におかしいことが許される世の中でないことを願いたくなる話でした。

ドラマ終わり頃に大きく物語が動きます。1つは羽男が潮法律事務所を辞めるかもしれないこと。もう1つは大庭が放火犯に疑われていることです。大庭はやっぱりトラブルに巻き込まれてしまいました。羽男の最後の裁判になるのか、最終回に向けて話が続きそうな雰囲気です。

【石子と羽男】8話のいいセリフ

でも誰かを助けるために、他の誰かを苦しめていいんでしょうか。ずぶぬれの人に傘を差しだすことで、他の誰かがぬれることになってもいいんですか?

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