【イグナイト-法の無法者-】4話のネタバレと感想をまとめています。
宇崎が事務所に必要な理由を轟に教えられて納得した宇崎は、気持ちを新たに弁護活動に力を入れる。今回の火種は前々からきな臭い噂のある建材メーカーだった。そこで材木店の社長を焚きつけようとするが、裁判はしないと言い張り……。
【イグナイト】4話のあらすじ
第4話今夜10時放送
— 《 イグナイト -法の無法者- 》4月期金曜ドラマ【公式】 (@ignite_tbs) May 8, 2025
#イグナイト-法の無法者-
第4話SPOT
案件4:大手メーカーによる開発技術の盗用?
強者によって消された
"小さな声"は届くのか…!?#間宮祥太朗 #仲村トオル #上白石萌歌 #三山凌輝#原嘉孝(#timelesz) pic.twitter.com/QpbXA5RJ8w
轟謙二郎(仲村トオル)の娘・佳奈(藤﨑ゆみあ)が宇崎凌(間宮祥太朗)の父・裕生(宮川一朗太)が運転するバス事故で亡くなっていたことを知らされた宇崎は、自分をなぜ事務所に採用したのか謎だった。その理由を轟から教えられ、ようやく納得した宇崎は仕事に熱を入れる。
伊野尾麻里(上白石萌歌)からミートハウジングという会社が、他人のアイデアを奪って大きくなったという噂をきき、轟たちは職人気質の小さな会社を焚きつけようと考える。
材木店の社長・牧田一也(原嘉孝)に話をしに行くが、裁判はしないとなぜか言い張り……。
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【イグナイト】4話のネタバレ
一也の失踪した父親・和彦の居場所を、材木店の社員の川島からきいた宇崎は、高井戸と一緒に証人として出廷してくれないか説得しにいく。しかし、違法な金利の闇金に借金があった和彦は、今生きるだけで精一杯だと拒む。そこで宇崎が闇金に乗り込み、話を強引につけてきた。
時間を過ぎても裁判に現れない和彦に、宇崎たちは万事休すかと思った矢先、和彦が現れて断熱材の開発に至った経緯や苦労について証言する。そして完成するまでの間、ずっと記していた日記が決め手となり勝訴した。
裁判後、そのまま去ろうとする和彦に、耐えかねた川島が真実を話す。実は和彦は同級生の川島の父の借金の連帯保証人になっていたため、会社を闇金業者から守るため、会社を辞めて一人で細々と借金を返し続けていた。
それを知った一也は父に、再び会社に戻るよう告げ、和彦もその誘いに応じた。
事務所に採用した理由
宇崎凌(間宮祥太朗)は事務所で、轟謙二郎(仲村トオル)がバス事故の被害者遺族であることを知らされる。轟が宇崎の母親・純子(藤田朋子)に名刺を渡したのも偶然ではなく、彼自身が弁当屋に出向いていた。轟はあの事故で亡くなったバス運転手の息子が、弁護士になったことが気になっていたのだという。
「なぜ自分を事務所に入れたのか」と問う宇崎に、轟は「教えてやる」と言ってバッティングセンターへ連れていく。そこで轟は「真相は何だったと思う?」と尋ねるが、宇崎は「わからない」と答えつつ、当時語られていた事故の原因はすべて嘘だったと口にする。
事故当日、運転手は会社の規則を破り、副作用の強い薬を飲んだ状態でバスを運転し、錯乱の末に大事故を起こした。これが当時の公式発表だったが、宇崎はそんな話は馬鹿げていると感じていた。轟も同じ考えだった。そして少し遅れて現れた浅見涼子(りょう)もまた、そう思っていた。
浅見は「あの事故には大きな闇が潜んでいる」と言い、宇崎が彼女の正体を図りかねていると、桐石拓磨(及川光博)も現れ「仲間だ。安心しろ」と告げる。浅見は断言する。
「5年前の事故は宇崎裕生の過失ではない」
なぜなら、多くの犠牲者を出したにもかかわらず、事故について十分な捜査は行われず、すべては本庁で処理されたからだった。
桐石は「おそらく警察内部で揉み消された」と話す。真相を隠すために警察と手を組んだのは湊市であり、そのトップである音部(髙嶋政伸)が何かを握っていると考えられていた。浅見は「今、その“何か”を掴みかけている」と語る。
最後に轟は「お前が必要な理由がわかったか、宇崎」と問いかける。
「わかったらとっとと成長しろ。いつ大勝負がきてもいいようにな」
言いながら、宇崎の胸元を軽く小突いた。浅見は「期待してるよ、宇崎くん」と笑い、桐石は「俺はどっちでもいい。邪魔だけはするな」と言い残した。宇崎はようやく納得した。
今回の火種
宇崎が事務所にやってきて、母親に言われて持ってきた実家の弁当をみんなに配る。弁当を食べながら、ミートハウジング社の社長・富田康生(若林秀敏)が断熱材について説明しているテレビ番組を皆で視聴していた。
伊野尾麻里(上白石萌歌)はミートハウジングという会社に不審な点があると語る。彼女は以前所属していた事務所で、ミートハウジングに関する事件を扱ったことがあり、特許などの権利関係にまつわるものだったという。
異常なスピードで特許を次々と取得し、大手メーカーへと成り上がった背景には、開発に関わるトラブルが幾度もあったと、伊野尾の調査から明らかになっている。現在は、牧田材木店という小さな職人気質の小さな会社を、言葉巧みに取り込もうとしていた。
そんな中、富田の出演番組を見ていた、牧田材木店の社員・熊本(松田大輔)が「全部うちのアイデアじゃねえかよ」と憤る。その様子を見た社長・牧田一也(原嘉孝)は、ミートハウジングの担当者・木下(田島亮)に一人で会いに行き、抗議を申し入れる。だが木下は「言いがかりだ」と否定し、すでに特許申請も済ませていると返す。一也は「最初からこれが目的だったのか」と怒るが、木下たちは取引継続を盾に口封じを図ろうとする。
その後、憮然とした様子で会社に戻って来た一也に、轟が裁判をしないかと声をかけるが、一也はその申し出を拒んだ。
一也の行動に対し、高野(山野海)は「よく踏みとどまってくれた」と声をかける。一也は「みんなのためにも会社を潰すわけにはいかない」と語り、その意思を固めていた。
親子の問題
宇崎と伊野尾は、熊本たちとスナック「美星」で酒を酌み交わしていた。話の中で、一也の母親は彼が中学生の頃に亡くなっていたこと、そして先代の父・和彦(大石継太)が一也と断熱材の研究に取り組んでいたことが語られる。
しかし、ある日突然、先代は女性を作って蒸発し、「興味が失せた。お前の好きなようにやれ」と言い残して姿を消した。その後、一也は務めていた会社を辞めて実家に戻り、家業を立て直したのだった。
宴が終わり、伊野尾は先に店を後にする。宇崎は、彼らが真面目で誠実な人々だと感銘を受け、高井戸斗真(三山凌輝)に「助けてやりたい」と熱く語るが、高井戸は冷めた表情でと突き放す。
「嫌いなんだよ、ああいう無知でお人好しな連中。弱い奴らは潰されてもしかたないって話っしょ」
そして宇崎をその場に残し、ひとり事務所へと戻っていった。
搾取される側
高井戸は事務所に戻ると、ミートハウジングのホームページを見ながら「ふざけんな、こいつら」と怒りをあらわにしていた。そんな中、一通のメールが届く。それをきっかけに、高井戸は過去の記憶を思い出す。かつて父から言われた言葉が脳裏に浮かんでいた。
「いいか、斗真。弱いやつは搾取される。おまえはこっち側になるなよ」
高井戸はそのまま事務所に泊まり込み、特許関係をはじめとしたさまざまな情報を調べ続けた。
翌朝、高井戸は「現状で牧田を焚きつけても、証拠が足りない」とみんなに冷静に話す。問題は、どちらが先に図面を描いたかを証明できるかどうかだが、最初から開発に関わっていた父親は現在行方不明であり、身内の証言も証拠としては弱い。
それに対して宇崎は「研究日記が見つかったら?」と提案する。それを聞いた高井戸は少し考え、「自分なりに動いてもいいか?」と、珍しくやる気を見せた。
埋まらぬ溝
宇崎は牧田材木店を訪れ、熊本と話を交わす中で、研究日記の所在について尋ねる。そこへ社長の一也が現れ、「訴訟を起こす気はないから帰ってくれ」と冷たく言い放つ。
その後、場所を移して話すことになると、轟が「社員のためにも泣き寝入りするのは早すぎる」と説得する。宇崎も加わり、「一緒に戦おう」と訴えるが、一也は「どうやって勝つんだ」と現実的な疑問をぶつける。
宇崎は「チャンスはお父さんにある」と示唆するが、一也は「父親は関係ない。今さら協力されたくないし、どこにいるのかも知らない」と突き放し、そのまま立ち去る。
その帰り道、社員の川島圭(楽駆)が宇崎に声をかけてくる。彼は「先代の居場所を知っている」と告げた。
宇崎の説得
高井戸はミートハウジングの木下のもとを訪れた。誰の代理人かと問われるが、「関係ない」と突っぱね、自ら調べた資料を提示する。木下は「すでに話し合いは済んでおり、これまでの裁判もすべて勝訴している」と取り合わない姿勢を見せ、「もう帰ってくれ」と言い放つ。
しかし高井戸は、「もしずっと前に書かれた図面が出てきたらどうなると思う?」と挑発し、その場を後にする。外に出た高井戸は、図面の話に木下が動揺していた様子から手応えを感じ、「研究日記が見つかれば勝てるかもしれない」と轟に電話で報告。宇崎と共に向かうよう指示される。
その後、宇崎は高井戸とともに一也の父親のもとを訪ねる。現在、牧田材木店に起きている問題を説明し、「訴訟を起こすために証人になってくれないか」と頼む。だが父親は「お断りします。今さら顔を合わせる資格はない」と断る。
さらに、「開発の内容も覚えていないし、会社と関わるつもりも一切ない」と突き放す。宇崎が「何か隠していませんか?」と詰め寄ると、父親は借金で首が回らないことを明かす。
「どんなに立派な発明も志も、一度搾取される側になると、抜け出せないんですよ。怖くて体が動かないんですよ」
恐怖と絶望に苛まれている心情を吐露する父に対し、宇崎は静かに「闇金業者の情報を教えてください」と告げた。
ついに点火
翌朝、宇崎は轟を起こし、一也を説得しに行こうと誘う。一也は頑なに拒み続けるが、宇崎は「勝てる可能性が見えてきた」と訴える。父親に証人を頼みに行ったことも話すが、まだ交渉中の段階だった。
「帰ってくれ」と突き放す一也に対しても、宇崎は食い下がらず説得を続ける。
「親子二人の夢がこの会社の夢になったんですよね?そんな大切なものを奪われて許せるんすか?働いている人がみんな会社を愛してて、何より社長のあんたがめちゃくちゃ愛されている。こういう会社が、あんたみたいな社長が、搾取され続ける中小企業の、反撃の一歩になるべきでしょうよ!」
一也は「もし契約を打ち切られたら、俺たちは路頭に迷うんだぞ」と不安を口にする。しかし熊本も川島も、「それでも戦おう」「自分のことぐらいなんとかする」と背中を押す。
宇崎はなおも問いかける。
「ここまで背中押されて、まだ腹決まらないんすか」
すると一也は、静かに言葉を返す。
「俺たちの誇り、取り戻してくれんのかよ?」
「はい」と宇崎が力強く応えると、一也は「あんたらに託すよ。頼んだぞ」と答える。
「任せてください」と宇崎は力強く返した。
裁判開始
裁判当日、宇崎、高井戸、轟、一也の4人はそろって法廷に向かう。今回は伊野尾が傍聴席で見守っていた。
証人尋問は本来、牧田和彦から始まる予定だったが、まだ到着していなかったため、宇崎は順番を後回しにするよう申し出る。
まずは向こうの顧問弁護士である池澤陽太(土佐和成)が木下に対して尋問を行い、断熱パネルの図面は自分たちが引いたものだと主張する。木下は「牧田材木店に図面があるのは盗用に違いない」と言いがかりをつけ、「根拠のない中傷は控えてほしい」と強く反論した。
続いて高井戸が木下を問いただす。「一也に開発費を援助していたのではないか」との問いに、木下はこれを否定。ではなぜ牧田材木店にそっくりな図面があるのかと問われると、「この業界ではよくあることだ」と曖昧な回答をした。そして、「経営が厳しそうだった牧田を助けたくて、様々な仕事を回してきたのに、恩を仇で返された」と逆に非難するような言葉を並べた。
次に宇崎が断熱パネルの発想について木下に尋ねると、木下は淀みなく着想を語り始める。しかしその様子を見ていた一也は怒りを抑えきれず、声を荒げる。和彦の尋問を後日に延期するかという話が出たそのとき、ようやく和彦が法廷に到着した。
裁判の結果
和彦が姿を現すまでの間、宇崎は密かに動いていた。和彦が裁判に来る条件として、闇金業者からの借金を整理することを約束していたのだ。宇崎は単独で業者の事務所に乗り込み、和彦の利息を帳消しにするよう迫る。交渉の末、男に殴られるも、宇崎は反撃して押し切り、交渉を成立させた。
そして和彦の尋問が始まる。断熱パネルを思いついた経緯を問われると、彼は静かに語り始める。子どものころ、一也と焚き火をしていた際に、燃えていない木片があったことに気づき、「木で断熱材が作れるのではないか」と考えたのが始まりだったと明かす。そして証拠として、20年以上前から書き続けてきた研究日記を提出した。
「開発にはどれほどの苦労があったのか」と問われると、和彦は真摯に、懸命に言葉を紡いだ。その姿に、一也は父の思いを受け止め、静かに涙を流した。
最後に、和彦は研究が実を結び、図面が完成した日を明らかにする。「完成したのは平成30年の6月10日です」と。そしてその日付が、研究日記に確かに記されていた。
【イグナイト】4話の結末
裁判が終わった後、一也は父・和彦に「おかげで助かったよ」と声をかける。しかし和彦は「うちの技術を守っただけだ」とだけ答える。それに対して一也は、静かに「それはあんたのもんじゃねえよ」と言い残す。
そんな二人のやりとりを見た轟が、「今まで会社を守ってきた息子さんに、感謝は伝えてもいいんじゃないか」と促すが、和彦は「今さら何を言っていいかわからない」と戸惑い、その場を後にしようとする。
すると川島が突然声を上げる。「先代!もうホントのこと言ってください!」と詰め寄る。それに対して和彦は「余計なこと言うな」と制するが、川島はその場に正座し、口を開いた。
「先代は、俺の親父をかばって姿を消したんです」
川島の父は闇金から借金を抱えており、その連帯保証人になっていたのが和彦だった。ふたりは同級生だったため、和彦は自然に保証人を引き受けた。そして川島に「そのまま会社に残って、一也を頼む」と言い残し、自ら姿を消したのだった。
「そういう形で、会社を守ったんですよ。ヤクザを会社に近づけないようにするために、じっと静かに暮らして」と宇崎が補足する。
和彦は「いなくなったことは同じだ、お前に迷惑をかけた、その事実は変わらない。全部忘れてくれ、じゃあな」と言い残し、再びその場を立ち去ろうとする。
宇崎は一也に引き止めるように声をかける。
「一緒にやらないんですか?また、一緒にやったらいいじゃないですか」
すると一也は、父との思い出を思い返しながら涙を浮かべて父を誘う。
「今ちょうどよ、断熱に詳しい職人欲しいんだよね。探すのも面倒だから、一緒にやるか?」
和彦は、静かに頭を下げて答える。
「よろしくお願いします、社長」
その瞬間、一也は泣きながら父に歩み寄り、和彦は息子をしっかりと抱きしめた。その様子を見ていた社員たちは、皆ほっとして涙を流した。
一方、法律事務所では、千賀光一(田中直樹)が池澤に冷たく言い放っていた。「お前をすべての担当から外す。うちは勝てるやつしかいらない。もういいよ」と、完全に見限った様子で告げた。
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【イグナイト】4話のまとめと感想
アイデアを盗用していた会社を訴えて勝ち、親子の絆も取り戻したという話でした。
ずっと事務所の方針に不満を持っていた宇崎ですが、轟たちの話を聞いてようやく納得してやる気を出します。もやもやしていた部分が晴れたので、これからは普通に視聴できそうです。その一方で、高井戸が何やら不穏な雰囲気になります。
最後の敵は音部であり、その顧問弁護士が千賀ということになるのか?なぜ、宇崎の父は事故を起こしたのか?実はバス自体に問題があり、大手自動車メーカーとの癒着でもみ消したとかなのか、真実が気になるところです。
前回といい基本的に弱者が強者に蹂躙され、その人たちの言葉を伝えるために裁判を起こします。みんな仕事を失ったら困る、他のみんなに迷惑がかかると、裁判に弱腰でした。
そんな彼らを高井戸はどこか冷めた目で見ていましたが、実は高井戸自身がどうやら弱者だった過去がありそうです。つまり同属嫌悪の可能性があります。弱者に寄り添う宇崎と弱者を叱咤する高井戸、方法は違えど結局彼らを救っています。
もう少し早く、この回が放送されていればもやもやせずに済んだのにと思う反面、後に全話見返してみると必要な手順だったのかもしれません。いずれにしても、今回色々明かされたお陰で、今後の展開に集中できそうです。
どんなに立派な発明も志も、一度搾取される側になると、抜け出せないんですよ。
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