【下剋上球児】3話のネタバレと感想をまとめています。
山住に秘密を打ち明けた南雲は、野球部に顔を出さなくなってしまう。一方、日沖の弟が喧嘩をして相手をケガさせてしまった。野球部は甲子園の予選に出場できるのかが危ぶまれ、部員たちの間でも不安が広がってしまい……。
【下剋上球児】3話のあらすじ
山住香南子(黒木華)に南雲脩司(鈴木亮平)は、教員免許を実は持っていない事を打ち明けた。あまりに重い真実に山住は聞かなかったことにして欲しいと戸惑う。やがて2人の携帯が鳴り続け、日沖の弟である壮磨(小林虎之介)が絡まれているというメッセージが入る。
南雲たちが警察に行くと、壮磨はその日のうちに帰された。事態を聞きつけた校長の丹羽慎吾(小泉孝太郎)も駆けつけ、学校で南雲に事情を聞く。壮磨は殴ってはいないと言い、はずみで突き飛ばしただけだと言っているというが、先方はケガをしている状況だった。壮磨は処分が決まるまで停学になった。
南雲は妻の美香(井川遥)に今年で教師を辞めるとは言えたが、免許を持っていないことはまだ言えずにいた。野球部にも顔を出さなくなり、横田宗典(生瀬勝久)に監督を代わって欲しいと山住に頼む。話を耳にした部員たちの間で、何があったのか不安が広がり始める。
南雲はあの日本当は何があったのか、バッティングセンターに聞き込みに行くうちに、真実に気付き始め……。
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【下剋上球児】3話の見逃し配信
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3話のネタバレ
警察沙汰
椿谷真倫(伊藤あさひ)からのメッセージで、南雲脩司(鈴木亮平)と山住香南子(黒木華)は急いで警察に駆けつけた。バッティングセンターで日沖壮磨(小林虎之介)が絡まれて喧嘩になったという。先方はケガをして病院で治療を受けているが、帰っていいと警察はその日のうちに壮磨を帰した。
南雲が壮磨に話を聞くと、「すんません、俺やっちゃいました」とだけ、壮磨は言うだけだった。
校長の丹羽慎吾(小泉孝太郎)も聞きつけ、南雲と山住は学校で事情を話す。被害者は殴られたと言っているが、壮磨は殴ってなく突き飛ばしただけだと言っていると南雲が説明する。先方は診断の結果、手首を捻挫し全治10日だった。
故意があろうがなかろうが、傷害罪になりかねないと校長は気を揉んだ。南雲は後でまた話をよくきいてみると約束し、山住に面倒をかけるが野球部を頼むとお願いした。山住は困った顔で「はい…」と力無く返答した。
職員室で1人残っていた山住は、無免許教師が逮捕されたネットの記事を見ていた。結構いることを知り、自分が謝罪会見をしている姿を想像しながら「そりゃ目立ちたくないわな…」と納得した。
壮磨は処分が決まるまで自宅謹慎の停学となった。早速どこからか聞きつけた犬塚樹生(小日向文世)が職員室にやってきたのを見た山住が、外に連れ出して事情を説明する。樹生は野球部の子も巻き込まれていたら、予選に出られなくなっていたと憤る。もし、野球部に何かあったらグラウンドは貸さないと怒った。
南雲は壮磨と一緒に喫茶店で待っていた。現れない先方に南雲が連絡をするが、行くとは言っていないと断られてしまう。南雲は壮磨と一緒に食事をしながら話を聞くことにした。壮磨は学校も中退でいいと言い出し、南雲は一生懸命考えた結果ならそれでもいいという。
ただ、3年の間に1つぐらいいいことがあるかもしれないとも言った。壮磨は兄を見ているとそれはない、野球も全然うまくならないし1人で練習してるなんてアホだとまで言う。南雲は穏やかに「誰にでもできることじゃないけどな。俺があいつの立場だったら、とっくに諦めている」と言うと、壮磨は少し思い直した。
南雲の葛藤
自宅に戻った南雲は妻の美香(井川遥)に話があると切り出す。すると美香も話があると言い、先に彼女の話を聞くことにした。前の会社から1年だけ復帰してくれないかと打診があったという。家賃も全部出すから東京に来て欲しいと頼まれたが断ったと話す。
1年ぐらい行って来たらという南雲だが、前の夫も同じチームにいるし、何より子どもたちや南雲と離れるのが嫌だからと美香は断った。自分の話はここで終わりと早々に切り上げた美香は、南雲の話を今度は聞こうとする。
今年で教師を辞めようと思うと話す南雲に、美香は驚いた顔をしてみる。なぜそんなことを言い出すのかが分からなかったからだ。一番なりたかった職業なのにと理由を聞こうとした矢先、寝付けない子どもたちが騒ぎ出して話が中断する。子どもたちを寝かしつけながら、南雲も美香も思い悩んでいた。
山住は横田宗典(生瀬勝久)に監督を代行してくれないかと頼む。それを聞いた横田は南雲から、代行どころかやって欲しいと言われたと明かす。その会話を聞いていた根室知廣(兵頭功海)は不安になった。
南雲無しで練習試合が始まり、結果は7回コールド負けだった。山住は生徒たちに最後まで集中するよう叱咤する。何よりエラーの数が多かった。
その頃、南雲はバッティングセンターに行って店員のジョンソン(新浜レオン)に壮磨のことを聞いていた。小学生の頃、壮磨は兄とよく一緒に来ていたといい、マナーの悪いやつを見過ごせない奴だと言う。喧嘩相手はマナーが悪かったのかと問うと、酒が入っていたという証言を得た。野球部を放り出されないのかと心配されるが、壮磨は帰宅部だと教えた。
喧嘩の真実
休日出勤していた南雲のもとに山住もやってきた。練習試合はどうだったかと気にかける南雲に山住は、録画があるからと見せてくれた。日沖誠(菅生新樹)はここのところぼーっとしてばかりだし、椿谷はミスが多いと山住は教え、喧嘩が自分のせいだとへこんでいた。
試合の録画したものをコピーするので見て欲しいと言い、練習にも少しでいいので出て欲しいと山住は頼んだ。しかし南雲は返事をせず、方々聞き込みをしたところ、壮磨の言い分が正しいように思えると語る。ただ、やったのは弟ではなく、故意ではないにしろ兄の誠がやったのではないかと南雲は考えていた。
だとしたら、最悪対外試合は禁止になると山住は恐れる。だから壮磨は自分がやったと言い張っているのではないかと南雲は言う。兄の事と野球部の事、その両方をかばっているのだろうと。誠にはまだそのことは話していないという南雲は、その後もバッティングセンターに行って話を聞いていた。
誠は南雲の家を直接訪ねるが、まだ戻っていなかった。美香は戻ってくるまで待てばいいと家にあげ、夕飯を一緒に食べて待つことにした。やがて戻って来た南雲は誠の顔をみるなり、外で話そうかと連れ出した。
2人きりになると誠はケガをさせたのは壮磨ではなく、自分だと告白した。あの時、壮磨と揉めていた人の間に入って双方を突き飛ばすと、とまっていた自転車にぶつかってケガをしてしまった。壮磨はびっくりして兄を見ると同時に立ち上がり、自分がやったと言ってすぐにかばった。
言えないですいませんでしたと泣きながら謝罪する誠は、野球部は予選出られなくなってしまうのかと心配する。南雲は誠の隣に座り、明日一緒に謝りにいこうと肩を叩いた。
喧嘩の後始末
その後南雲は誠と一緒に、喫茶店でケガをさせた人物と会う。弟ではなく自分がやった、本当に申し訳ありませんでしたと誠は謝罪した。男はスマホを弁償してくれるというから来たと言うと南雲は、先日バッティングセンターで友人たちに聞いたが元々壊れていたと言っていたという。
生徒がケガをさせたことはお詫びするが、被害以上の賠償を求めるなら、こっちも争わざるをえないと拒否した。そして別れ際、寛大な対応をお願いしますと、誠と一緒に深々と頭を下げて頼んだ。
壮磨の謹慎が解けて学校に登校してきた。椿谷は壮磨に言えずにごめんなさいと頭を下げた。校長に警察から連絡があり、被害者は誠に寛大な処分をして欲しいと申し出があったという。刑事事件にはならずに済みそうだと聞いて、南雲は一安心した。
南雲のお陰だと喜ぶ校長に南雲は、教師を辞めさせて欲しいと頼む。しかし校長は南雲が赴任してから、中退する子が減ったといい、甲子園予選が終わってからまた改めて話そうと先送りにした。
揺れる気持ち
山住が試合の録画したものを南雲の家に持っていくと、ちょうど美香と遭遇する。ここのところ夫が野球部にも顔を出していないことを心配した美香が山住に話を聞くと、逆に山住は何も聞いていないのかと驚く。どういうことかと困惑する美香が話を聞こうとするが、山住は自分の口からは言えず逃げるように帰った。
南雲は録画を見ながら、改善点を書き記す。その様子を美香は見ていたが、詳しく事情を聞きだそうとはしなかった。
次の練習試合も13対6でまたコールド負けだった。守備が問題だと指示する山住に部員たちは、南雲先生は戻ってきてくれるよねと心配した。山住は大丈夫だと言うしかなった。
富嶋雄也(福松凜)は部活帰りに橋の上で寝そべっている壮磨を見かけて声をかける。以前から壮磨のことを知っていた富嶋は、犬塚翔(中沢元紀)がどれぐらい凄いのかを話し出す。自分に気を遣って翔は甘い球しか放らないから打たれてしまうといい、壮磨に部活に入って欲しいと頼む。
自分が入ったら先輩は正捕手クビになると言う壮磨に、それでもいいと富嶋はいい、お前の兄貴ら3年生を何としてでも勝たせたいという。壮磨は野球部に入れと言わないのは、南雲ぐらいだと呆れた。
南雲は義父の山崎七彦(中村シユン)と一緒に牡蠣の養殖の手伝いをしていた。教師を辞めるのかと問われた南雲は、理想が高すぎて現実はもっと違かったからと認める。転職なんて考えたことがないという義父は、仕事が見つからないなら雇ってやるといい、いつでも相談に乗ると言ってくれた。
直訴
野球部のミーティング終わりに誠は、自分と壮磨のことですまなかったと部員たちに謝罪する。そして部に迷惑をかけたので予選に出ないことに決めたと言い出す。1人でもずっと練習していた誠がそんなことを言うことに驚いた山住が止めるが、「自分なりのケジメや」と言って聞かない。キャプテンも別の人にしてくれと言うが、長谷川幹太(財津優太郎)は日沖がやらないで誰がやると拒む。山住も最後までキャプテンでいて欲しいと頼んだ。
南雲先生はもう半月以上部に出ていないが、自分たちのことを見放したのかと部員たちが不安になる。直接聞きに行こうと部員たちが職員室に押しかけるが不在で、校内を探し回り教室で発見した。なぜ練習も試合も見に来てくれないのか、部員たちの訴えに南雲は自分がいなくてもみんなはやる気もあるし十分強いと言った。
「もうええんですか?」と楡伸次郎(生田俊平)の言葉に、山住がそんなわけないだろうと口を挟む。自主練のメニュー組みなおしたのも、アドバイスをしてくれているのも全部南雲の意見だと部員たちは口々に言う。「なんで?監督やってくれんのですか?」という根室に南雲は答えずただ謝るだけだった。
富嶋は考え直して欲しいと訴え、部長と監督、選手登録の締め切りは予選抽選会の日までなので、それまで先生が戻ってくるのを待ってもいいかと頼んだ。
南雲は生徒たちの強い思いを感じ、自宅に戻ると美香に話があると再び切り出した。
犬塚家の騒動
樹生はもう我慢がならなかった。夕食を食べながら翔をアメリカに野球留学させると言い出す。困った翔はなんとか断ろうとするが、樹生は一歩も引かずに食い下がる。そこで翔は「学校は中退せん。予選も出る」とはっきり断る。
樹生はそれでもあんなチームはダメだと言って引かない。すると翔は「うるさい!もう俺にかまわんで!」と声を荒げた。樹生は驚くと同時に不貞腐れて席を立ってしまう。母親の杏奈(明日海りお)は翔の味方だった。樹生は若い頃、家を飛び出して東京でバンドを組んでいた。世界に羽ばたけなかったのを、翔に押し付けているだけだという。
翔は夕飯の残りを持って行きながら、樹生の部屋の前で「おじい、ごめん」と声をかける。そしてよその学校だったら自分はベンチにも入れない、ザン高だからマウンドに立てる。投げたいのだと説得する。自分の事でなく、ザン高を応援して欲しいと翔は頼んだ。
樹生は予選で1回でも勝ったら余計なこと言わないようにするといい、だから早くおじいにかっこいいとこ見せてよと頼んだ。
共犯
予選抽選会が始まり、山住が登録の手続きに向かう。生徒たちは会場に入り、どこと対戦することになるのかを見守っていた。シードになるのは春に優勝した伊賀商だけで、星葉、名教大三重、志摩水産の3強はそれぞれ当たらないことになっている。つまり、一回戦が星葉のような強いところと当たるかもしれなかった。
その頃南雲は自宅で、部員1人1人に向けて直筆でアドバイスを書いていた。しかし、予選抽選会が気になって仕方がない南雲は「出てくる」と言って会場へ向かう。
山住は登録の手続きを済ませていた。やってきた南雲に山住は、選手登録は横田監督で出したと教える。それと同時に予選ではベンチに選手以外でもう1人大人が入れることを知っているかと聞く。副部長として南雲を山住は登録していた。
副部長なら監督ほど目立たず、インタビューや取材を受ける必要もない。断りもなくすいませんと謝り「私も共犯になります」と覚悟を決めた。南雲は「山住先生は何も知らなかったことにしてください。妻にも事情を話しました。彼らの夏が終わったら自分もけじめをつけます」と約束した。
髪を黒く染めた誠が引いた相手は、公立の高校だった。いいところを引いたと喜ぶ部員たち、南雲の姿に気付いて余計に騒いだ。南雲は静かにするよう注意しながら、席に座ると「よくやったキャプテン」と誠の肩を叩いた。
開会式を前にオーダー表が決定した。
1番レフト 久我原
2番キャッチャー 富嶋
3番ピッチャー 犬塚
4番センター 楡
5番ファース ト藤本
6番サード 野原
7番ショート 長谷川
8番セカンド 紅岡
9番ライト 根室
1塁ベースコーチ 椿谷
3塁ベースコーチ 日沖
3話の結末
開会式当日、駅のホームで楡を見かけた生徒たちは、全く逆方向の電車に乗ろうとしているの気付いて声をかけて止めようとする。しかし楡はイヤホンをつけていたため聞こえず、そのまま逆方向に向かってしまった。そのことを聞いた南雲が車で迎えに行く事にした。
集まった部員たちはみな、落ち着かない様子だった。そこへ賀門英助(松平健)がやってきて、南雲の姿がないことを心配する。何とか開会式に間に合った南雲は、スタンドで入場行進する部員たちを見守る。
少し離れた席に座っていた賀門の隣にいた畑山(渋江譲二)という人物が、南雲の姿に気付いて驚く。畑山が慶政大学で司書をやっていた時に、学生だった頃の南雲を覚えていた。賀門が今は社会科の教師をしているというと、落第して中退したのかと思っていたと畑山は言う。賀門は教師になっているのだから、卒業しただろと笑い飛ばすが、少し気になっていた。
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【下剋上球児】3話のまとめと感想
野球部は出場停止にならずに済み、南雲は監督は降りるが副部長として部に参加することになったという話でした。
今のところ無免許であることは、山住と美香しか知りません。しかし、最後の方で賀門監督が少し気になっているような様子でした。遅かれ早かれバレてそれなりの処分は受けるが部に戻ってくるのか、それとも無免許自体が嘘だったということになるのか。
どちらにしても南雲は1話の終わりで監督をしたかと思えば、2話の終わりで監督をやめ、3話の終わりで副部長をするという、何とも情緒不安定な人物みたいになっています。多分、本当は監督をやりたいが、無免許なのでできないという葛藤を表現してるのだと思いますが、見ているこちらはもやもやします。
このままでは、南雲のせいで野球部が出場停止になったりしそうで怖いです。せめて山住や生徒たちは巻き込まずにいて欲しいと願うばかりです。
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