【下剋上球児】1話のネタバレと感想をまとめています。
部員はほとんどが幽霊部員で、まともに練習に参加しているのはたった1人という越山高校野球部。ある事情があって野球を避けてきた南雲だが、新しく赴任してきた教師に勧誘されて嫌々手伝いをすることに。
やがて球児たちを見ているうちに、南雲は心を動かされ……。
【下剋上球児】1話のあらすじ
越山高校の社会科教師・南雲脩司(鈴木亮平)は、新しく赴任してきた教師で野球部顧問の山住香南子(黒木華)に野球部の監督をしてもらえないかと頼まれる。しかし、南雲は家族と過ごす時間がなくなってしまうことを危惧して断る。
しかも野球部は幽霊部員ばかりで、実質練習に参加しているのは、3年生の日沖誠(菅生新樹)ただ1人という状況だった。
地元の名士である犬塚樹生(小日向文世)は、孫の翔(中沢元紀)のため、畑をグラウンドに変えることに決める。翔は中学時代から注目されていたピッチャーだったが、学力不足で第一志望の星葉高校に入る事ができず越山高校に入学する。
やがて野球部に椿谷真倫(伊藤あさひ)、楡伸次郎(生田俊平)、根室知廣(兵頭功海)らが仮入部にやってくる。しかし、まだ9人には程遠い状況だった。
孫を甲子園に行かせると意気込む樹生は勝手に練習試合を組んでしまい、山住は困って南雲に相談するが……。
【下剋上球児】1話の見逃し配信
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1話のネタバレ
廃部寸前
2018年夏、三重県四日市市、越山高校野球部が甲子園出場を目指し、強豪高の伊賀商業との試合に挑んでいた。
遡る事3年前の2016年、越山高校野球部は廃部寸前の状態だった。地理歴史科担当の教師である南雲脩司(鈴木亮平)は、赴任して3年目の36歳で教員免許を取得したという変り種の教師だ。2児の父でもある南雲は家族を大切にし、卒業生たちの顔と名前を全部覚えてるような教師だった。
野球部の顧問と監督を兼任していた横田宗典(生瀬勝久)が、定年が近い関係で南雲に監督をしてくれないかと頼みに来る。しかし、南雲は乗り気ではなかった。
新しく赴任してきた山住香南子(黒木華)は、かつて野球の強豪高にいた。彼女が顧問をしてくれることになり、横田は勝手に山住に南雲が監督だと紹介する。南雲は違うといい、甲子園になんて行けるわけがないと断り続ける。
地元の名士である犬塚樹生(小日向文世)が、自分の畑をグラウンドにすると言う。それは孫の翔(中沢元紀)のためだった。翔は強豪高の星葉高校に入るつもりだったが、学力不足で行けなかった。樹生は納得できずに監督の賀門英助(松平健)に何とかしてくれと頼むが、賀門は取り合わなかった。
ならばと越山高校野球部を何とか甲子園に行かせるため、私財を投げ打ってグラウンドを作ることにした。翔は名門クラブチームのエースで、夏の大会では完全試合もしていた。
山住は先んじて才能がありそうな中学生を勧誘していた。陸上で成績を残す久我原篤史(橘優輝)や、兄が越山高校でたった1人ながら野球をしている日沖壮磨(小林虎之介)などに声をかけていた。
即戦力になりそうな子が、何人か入部していると南雲に語る山住だが、南雲はそれでも断り続けた。
南雲の過去
なぜ断ったのかと妻の美香(井川遥)に言われ、南雲は監督をすると子どもたちとの時間がなくなってしまうからだと説明した。夕飯の支度をしていると山住がいきなりやってきて、南雲はかつて静岡第一高校で野球部の主将をやっていたことを告げる。
美香に促されて一緒に夕食を食べることになった山住は、静岡第一高校は県大会の決勝で敗れたが、記憶に残る試合をしていた高校だと褒めちぎる。南雲は部が決勝までどうやって勝ち上がったか、覚えているかと山住に聞いた。
監督の賀門はどんなことをしても、お前たちを甲子園に連れて行くと約束し、相手高校の主力打者を全打席敬遠した。そうして勝ち上がってきたのだと。ただそのせいで、学校どころか家にまで嫌がらせの電話が昼夜問わずかかってきたり、街を歩いているだけで罵られたりした。
そこで部員たちは決勝戦前、監督に正々堂々と戦いたいと直談判をする。すると賀門は本当にいいのか、好きなようにやってみろと、許可してくれた。その結果、決勝戦で敗退した。
その後、南雲は野球のお陰で大学に特待生で入れたが、1年の時にアキレス腱を切ってしまい、そこで大学も野球もやめた。チームメイトで大学や社会人で野球を続けた人は1人もいない、みんなやめてしまったと教える。
南雲は野球をやりたいという気持ちが、どうしても戻って来なかったという。さらに強豪校でもない生徒たちに、甲子園に行こうというのは酷だし無責任だと言った。
話を聞いた山住は、自分も今の越山が甲子園に行けるとは思っていないという。だが、5年後、10年後、いつかは分からないが千里の道も一歩からだと語る。
南雲はそれでも監督を引き受けるのを断り、相談ぐらいは乗るが元球児だったことは黙っていて欲しいと頼んだ。
完成
ついに樹生のグラウンドが完成する。その名も「犬塚ドリームグラウンド」だ。南雲もその場に参加していた。するとお祝いにやってきた賀門に南雲が見つかり、ばつの悪そうな顔をする。何も知らない賀門は懐かしむが、南雲はその場凌ぎの返答をするばかりだった。
一方、山住は有名監督の賀門と会えた事を喜んで自己紹介をすると、練習試合を今度しようと誘われた。賀門と因縁のある犬塚は不貞腐れていたが、山住の勢いに押されて渋々賀門を受け入れた。
横田に賀門と知り合いなのかと聞かれた南雲は、高校の時に歴史を教わっていた関係でと誤魔化した。
仮入部
新入生たちに南雲は何か部活に入ることを勧めていた。野球部は横田が一応監督を務め、仮入部してきた生徒たちも数人いた。たった1人の野球部員である日沖誠(菅生新樹)は、部員がいない関係ですぐにレギュラーになれるからと彼らに語った。
翔が投球をすると他の生徒たちも注目していた。手伝いにやってきた南雲は、翔の投球が気になって仕方なく、チラチラ何度も横目で見ていた。
後に主将となる椿谷真倫(伊藤あさひ)は全くの野球初心者だった。後に4番打者を務める事になる楡伸次郎(生田俊平)は、打撃は優れていたが守備がまるでダメだった。
練習を終えて終電に間に合うよう慌てて帰宅する生徒たちを、山住と南雲が駅で見送る。電車の中で後に投手となる根室知廣(兵頭功海)は、姉に電話をしていつものフェリーに間に合わないかもと話す。根室は自宅が学校からとても離れていた。
翔の過去
自宅に戻った翔に樹生はくっついて、あれこれ野球部の話を聞こうとする。おじいには関係ないだろという翔だが、樹生はグラウンドを作ったスポンサーなんだから、関係あると食い下がる。
中学時代の翔を星葉高校にぜひ来て欲しいと、スカウトしに賀門は自宅までやってきて話す。甲子園に一緒に行こうと熱弁する賀門の様子を、翔は離れたところで盗み聞きして喜んだ。
両親は当時から翔は勉強が苦手だから大丈夫かなと心配していたら、案の定学力が足りずに星葉高校に入学できなかった。あれだけ誘っておいてと、甲子園に連れて行ってくれるのではないのかと、樹生は当時の話を一緒に聞いていたから賀門に怒った。
そんなことを思い出しながら翔は自宅で投球練習を続ける。素人軍団の部に対してイラつき、しまいには半泣きになってしまう。甲子園なんて夢のまた夢だと、自分の置かれている状況を嘆いた。
部員不足
翔を何とか甲子園に行かせるんだと、持てる財力やコネを使い、あらゆる手段でバックアップをする樹生は、練習試合をしようと山住に電話をかけてくる。
しかし、野球部には仮入部に来ていた人のうち、3人しか入部を希望していなかった。部員は元々いる日沖の他、翔、楡、椿谷の4人だけだった。根室も日沖の弟も入部届けは出していなかった。
横谷そのことを報告すると、幽霊部員が一応5人いるという。そこで山住と南雲は彼らを説得しに向かうことにした。
途中でなぜ越山に山住はきたのか、南雲は気になってきいてみると、樹生が野球部の部長先生をやらせてくれるというから来たという。前の学校では監督が絶対で、女や野球経験者は口出しをしていい雰囲気ではなかったという。
人数さえ揃えばいいチームになると思うと山住はいい、野球をやれなかったから憧れているところもあるのだと告げた。
逆に南雲はなぜ先生になったのかとたずねると、学生の頃、いい先生に何人か出会ったからだと答えた。
試合が決定
樹生が自転車で学校にやってきて、職員室に遠慮なく入ってくるなり、練習試合が決まったと山住に報告する。相手は飯高高校という学校だった。言うだけ言って帰ってしまう樹生に、山住は面食らった。
試合になったと部員たちに報告するものの、まだ9人に足りなかった。幽霊部員たちに声をかけるが来てくれず、仮に彼らが来たとしてもあと1人足りない状況だった。
何とか試合までに選手を揃えようと、山住は日沖の弟である壮磨がいたバッティングセンターへ向かう。まったく興味を示さない壮磨に山住は、野球が嫌いなのではなく野球部が嫌なのかと問いかける。兄を揶揄されぼっちの弟と笑われていると言うが、山住は日曜に試合があるから助っ人で来てくれないかと頼んだ。
一方、南雲はフェリー乗り場で根室に声をかける。仮入部には来ていた根室だが、入部はしないでいた。その理由として根室は自宅近所の高校に受からなかったため、フェリーと電車を乗り継ぎ、片道2時間かけて通学していたからだった。
根室は往復4時間かかるのに、4時間練習することは無理だという。さらに万年控えだし、硬式は痛いから嫌だと断ろうとする。南雲は初めてのレギュラーだと言い、日曜に試合があることを告げた。
その後、山住から9人なんとか揃ったので試合を見に来て欲しいと、南雲にメッセージが届く。南雲は妻に野球の試合を見に行ってもいいかたずね、妻は快く送り出した。
トラブル発生
日曜日になり南雲は練習試合を見に行くと、根室も見に来てくれた。しかし試合の時間を過ぎても相手高校が来てくれない。キャンセルの連絡があったと横田がやってくる。別の高校と練習試合をすることになったからだった。飯高高校は去年の県大会ベスト8の高校で、うちのような高校とは格が違うからしかたがないという横田。
せっかく9人集まったのだし、他に試合できる高校を探そうと、南雲と山住が急いで探すことになった。南雲は卒業生の親が営むクリーニング屋に行って事情を説明する。
すると草野球チームの「越山ドーマーズ」を連れてやってきてくれた。おっさんばかりのチームが相手かとぼやく生徒たちだが、ドーマーズのメンバーたちも負けじと生徒たちを挑発してきた。
こうして何とか練習試合が開催されることにこぎつけた。
試合開始
ドーマーズは草野球県大会を準優勝しているチームだった。大人相手にどれぐらいやれるのか、翔の投げた球は次々と三振を築きあげる。対するドーマーズのピッチャーの球も生徒たちはまるで打てなかった。
だんだん翔の調子が悪くなり、ヒットを打たれてしまう。楡は飛んできた球を取りもせず、他のメンバーの守備もボロボロだった。バックホームをする際には、どこに球を投げていいのか分からないという始末だった。翔は素人集団に苛立ち始め、余計に調子を崩し始める。
いても立ってもいられなくなった南雲が椿山を伝令に出し、どこに投げるか迷ったらとりあえず一塁に投げるよう伝える。さらに翔にサインを出し、今まで見せてなかった緩い球を投げさせ相手チームを翻弄する。
だが点差はついてしまい、意気消沈して選手たちがベンチに戻ってくると、南雲からも何か言ってあげて欲しいと山住が頼む。
南雲はためらいながらも、自分が選手だった時に賀門監督に言われたことを思い出す。そして自信を持てと彼らに言い「返すぞ!まず1点」と言って送り出した。
試合終了
楡は持ち前のセンスでヒットを打ち、日沖の番が回ってくる。緊張してしまいうまく打てない日沖は追い込まれ、南雲は心配そうに見ていた。自分はなぜ練習をやめなかったのかと考える日沖、こうやって勝負するためだと決心した瞬間、ボール球を構わず振って外野手の上を越えるヒットを打つ。
楡がホームに戻り1点追加し、さらに日沖自身もホームまで駆け抜け、ランニングホームランで2点を返した。南雲は心底喜び応援した。
だが、結果は12対2で大敗した。終わった後は互いに健闘を讃え、選手たちは物足りないといって練習をそのままグラウンドで始める。見に来ていた根室は試合終了後に入部を希望した。
南雲にもまた来て欲しいと生徒たちは言い、横田も南雲が実は野球ができることに驚いた。山住にこれからも来て欲しいと頼まれ、南雲は迷った末に、日沖たち3年生が引退するまでだったら引き受けると答えた。
こうして南雲は正式に越山高校野球部の監督になった。
1話の結末
美香は誰かと電話をしていた。東京には行けないと断る美香だが、話し相手はまた電話するといって会話を終えた。子どもに誰と話していたのかを聞かれ、友達だと美香は答えた。
自宅に入ろうとした南雲に、通りがかった賀門が声をかける。教え子のチームと対戦するのが夢だったという賀門は、山住から南雲が監督に就任した話を聞いていた。
南雲は夏までしかやらないというが、なぜ夏までなのかと賀門に聞かれて困惑する。場所を変えて話そうと南雲は行き着けの店に賀門を誘い出し、その理由を説明する。実は今年度を最後に教師を辞めようと思っているということだった。
何か事情がありそうな様子を悟った賀門は、悩みがあるなら聞くぞと言い、今まで誰とも連絡をとらなかったのはなぜなのかと問う。南雲は答えに戸惑った。
【下剋上球児】1話のまとめと感想
廃部寸前の弱小野球部を、条件付で南雲が監督を渋々引き受けたという話でした。
冒頭に3年後の部の様子が出てきます。強豪高と互角の戦いをし、南雲は3年後も監督をしています。そこから考えるに、南雲は少なくとも3年後までいて、部も強くなるのは確実です。実話を元にしている関係上、最終的に甲子園出場するのも分かっています。
ただ、その間にどんなことがあって、どうやって強くなったのかを描いていくストーリーだと思われます。また、原作はあくまで原案なので、脚色部分が入ってきて実際とは違う部分も多々ありそうです。
南雲は過去に何かやらかしていそうな雰囲気ですし、美香は美香で変な人につきまとわれてたりしそうな雰囲気です。
選手たちが最初から結構素質がありそうな人が多そうなので、ちゃんとやりさえすれば夢も現実になりそうです。
結果が分かっていても、楽しめる展開になりそうな予感がするドラマです。