【ダウンタイム】第5話ネタバレ解説|ブラックリスト患者、母の記憶喪失…過去は“整形”できるのか?

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Netflixドラマ『ダウンタイム』第5話「『過去』を、整形する」では、複数の美容クリニックで問題を起こし、ブラックリスト入りしていた患者が遠山美容整形外科クリニックを訪れます。

一方、文の母・妙子は転倒事故をきっかけに記憶障害を起こし、これまで険悪だった親子関係にも思わぬ変化が。

そして、その経験は文の患者との向き合い方にも影響を与えていきます。

さらに凛も、父・新への反発を強めながら、自身を苦しめてきたイップスと再び向き合うことに。

この記事では、ブラックリスト患者がなぜ“厄介者”になっていったのか、妙子の記憶喪失によって変わった親子関係、文と凛それぞれの変化を整理しながら、「過去は“整形”できるのか?」という第5話のテーマについて考えていきます。

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第5話3行まとめ

  • 複数のクリニックで問題を起こしてきた“ブラックリスト患者”が来院し、文はその苦しみの背景に向き合おうとする
  • 妙子が記憶障害を起こしたことで、これまで険悪だった文との親子関係に思わぬ変化が生まれる
  • 凛は父・新への反発を強めながら、自身を苦しめていたイップスを乗り越え、再びメスを握る
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第5話あらすじ

遠山美容整形外科クリニックでは、全国展開に向けた計画が進み始める。一方、凛の父・新は講演会でチェーン展開を批判し、「神の手」の技術は誰にでも再現できるものではないと主張。親子の対立はさらに深まっていく。

そんな中、文の母・妙子が酒に酔って転倒し、頭を強く打って病院へ搬送される。手術によって命は助かったものの、妙子には記憶障害が残り、文のことすら十分に覚えていない状態になってしまった。

その頃クリニックには、複数の美容外科でトラブルを起こし、ブラックリスト入りしていた板井沙緒里が来院する。ローン審査にも通らず、ネット上でも問題人物として扱われている沙緒里を、凛たちは断ろうとする。

また、前回トータルビューティーの手術を受けた坂下ゆり子は、その後75歳で亡くなっていたことがニュースで伝えられる。彼女のドキュメンタリーは大きな反響を呼び、ドラマ化の話まで持ち上がっていた。

一方の凛は、父・新に対して「もう、あの人の好きにはさせない」と反発を強めていく。そんな中、新本人からフェイスリフトの手術を依頼され、凛は自身を苦しめてきたイップスと再び向き合うことになる。

妙子の記憶喪失によって母との関係を見つめ直す文、誰からも厄介者として扱われてきた沙緒里、そして父と過去の失敗に向き合う凛。それぞれが“過去”との付き合い方を問われる。

前回の第4話では、小学生インフルエンサー・萌乃の整形をめぐり、「本人の意思」と「親の期待」がぶつかりました。凛が父・新に初めて明確に逆らった回でもあります。

【ダウンタイム】第4話ネタバレ解説はこちら

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ブラックリスト患者はなぜ“厄介者”になったのか

複数のクリニックで問題を起こしブラックリスト扱い

板井沙緒里は、全美容クリニックのブラックリストに名前が載っていた患者でした。

これまで複数の美容クリニックでトラブルを起こしており、支払いをめぐる問題も抱えています。遠山クリニックでもローン審査が通らず、スタッフたちは最初から警戒していました。

さらに凛が調べたところ、沙緒里は数年前の離婚時に子どもの親権を争って裁判で敗訴し、その判決に納得できず、裁判関係者へ執拗な嫌がらせをしていたことも判明します。

こうした過去だけを見れば、確かにクリニック側が「関わりたくない患者」と判断するのも無理はありません。

ネットでも嫌われる存在になっていた

沙緒里はネット上でも、決して好意的に見られている人物ではありませんでした。

自宅では掲示板に罵詈雑言を書き込み、感情のまま他人を攻撃する姿も描かれています。文の話題を見つけると、それを利用できないかと考える場面もありました。

クリニックではブラックリスト、ネットでも嫌われ者。さらに裁判関係者への嫌がらせまでしているとなれば、周囲から“厄介者”として距離を置かれてしまうのも当然でしょう。

ただ、第5話はそこで話を終わらせません。

沙緒里がなぜここまで攻撃的になり、美容整形に執着するようになったのか。その背景も少しずつ見えてきます。

親権を失い、息子との面会でも揉めていた

沙緒里には息子がいましたが、離婚時の親権争いで敗れています。

なぜ沙緒里が親権を得られなかったのか、その詳しい理由までは第5話では明らかになっていません。

ただ、親権を失ったあとも息子との面会を強く望んでおり、元夫と思われる人物からは、運動会に来れば親と鉢合わせになってまた揉めると止められていました。

それでも沙緒里は「面会は私の権利」と譲ろうとしません。

親権争いに敗れたことが、沙緒里をさらに追い詰め、その後の問題行動につながっていったようにも見えます。

もちろん嫌がらせなどの行為が正当化されるわけではありません。ただ、“最初から厄介な人だった”のではなく、そこに至るまでの事情があったことは見えてきます。

顔が崩れる恐怖の奥にあった「息子に会いたい」という思い

沙緒里は自宅で、自分の顔が崩れていくことに強い恐怖を感じていました。

しかし、そのとき彼女が口にしたのは、単に「きれいでいたい」という言葉ではありません。

「こんなんじゃトモ君に会えない」と息子の友希に会えないと取り乱していたのです。

沙緒里にとって美容整形は、容姿を良くするためだけのものではなく、息子に会うために必要なものになっていたのかもしれません。

整形を繰り返すこと自体が問題なのではなく、その奥に「息子に会いたい」という切実な思いがあり、それを誰にも受け止めてもらえないまま、行動だけがどんどん過激になっていった。

第5話で描かれた沙緒里は、単なる“モンスタークレーマー”ではなく、問題行動の奥に別の苦しみを抱えた人物として描かれていたように思います。

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母の記憶喪失で変わった文との親子関係

文を置いて男が出ていった過去

妙子は転倒事故で頭を打ち、一命は取り留めたものの、記憶障害を起こしてしまいます。

そんな妙子は、病院で突然泣き出し、「自分が馬鹿だったから、あの人が文を置いて出ていった」と口にします。さらに酒を欲しがる様子からも、文の実父との過去が今も妙子の中に深く残っていたことがうかがえます。

しかし高志からは、妙子が文の実父についてほとんど話したがらず、今でもその人を引きずっているように見えることも聞かされます。文が知らなかった妙子の過去が、少しずつ見え始めます。

記憶を失った母に、初めて本音を話す文

その後、文と尊は妙子の病室に泊まり、3人で一緒に夜を過ごします。

記憶を失った妙子から「2人のお母さんは心配していないの?」と聞かれた文は、自分の母親について「世界で一番嫌いな人」と答えます。

子どものことより自分の事情を優先する人だった。でも今になって考えると、妙子には妙子なりの苦労があったのかもしれない。これまで自分は、そうした事情に向き合うことを全部拒んできたのではないか

文は、目の前にいる本人だとは知らない妙子に向かって、初めて母への本音を打ち明けました。

すると妙子は文の頭を優しく撫で、「そんなふうに思ってくれたら、その人のお母さんは幸せだよ」「いつかわかり合えるよ」と励まします。文もその手を握り、笑顔を見せました。

過去を忘れたことで家族の距離が縮まる皮肉

妙子が記憶を失ったことは、本来なら家族にとって大きな不幸です。

ところが皮肉なことに、過去のわだかまりを忘れた妙子と接することで、文はこれまでよりも素直に母と向き合えるようになりました。

妙子もまた、文に対する怒りや過去の記憶から解放されたことで、娘の頭を撫で、励ますという母親らしい姿を見せます。

尊もそんな2人を見て、「記憶喪失も意外にそんな悪くないかも。過去なんか忘れたほうが、みんな幸せになれるんじゃね?」と笑います。

もちろん、過去を忘れることが本当に幸せなのかは簡単には言えません。

ただ文にとっては、妙子が記憶を失ったことで初めて、これまで自分が見ようとしなかった母の事情を考える時間が生まれました。

そしてこの経験が、次に文が沙緒里へ「本当は何に苦しんでいるのか」と向き合おうとする変化にもつながっていきます。

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誰も話を聞かなかった患者に、文が向き合う

厄介者として拒まれてきた沙緒里

沙緒里は、すでに複数の美容クリニックで問題を起こし、ブラックリスト入りしている患者でした。

手術を断ろうとした凛ですが、文が偽名で働いていたことに気づき、それを材料に手術を迫ります。

金を渡して追い返そうとする凛ですが、文はそこで沙緒里を切り捨てませんでした。

「本当は何に苦しんでいるのか」を聞こうとした文

文は凛に対し、沙緒里のことを自分に任せてほしいと頼みます。

金で解決しようとしても、沙緒里には何も届かない。本当なら、もっと早く誰かが彼女と向き合わなければならなかった。

そして文は、「彼女が本当は何に苦しんでいるのか、話を聞きたい」と訴えます。

ここで重要なのは、文がすぐに手術をするかどうかを判断しようとしなかったことです。

以前の文であれば、医学的に正しいかどうか、手術をする必要があるかどうかを先に考えていたはずです。しかし今回は、まず患者が何に苦しんでいるのかを知ろうとしました。

その背景には、妙子との病室での会話があったのでしょう。

文自身、これまで母親の事情に向き合うことを拒んできたと気づきました。相手の行動だけを見て決めつけるのではなく、その人がなぜそうなったのかを知ろうとする。

その姿勢が、そのまま沙緒里への向き合い方にも表れています。

沙緒里は文に「信じていいの?」と尋ね、文は笑顔で頷きました。

第5話では、文がようやく「治療する医者」だけではなく、「患者の話を聞く医者」へ変わり始めたことがはっきり描かれていたと思います。

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凛は父・新への反発とイップスを乗り越える

「もう、あの人の好きにはさせない」と父に反発

第5話では、凛と父・新の対立もさらに深まります。

凛は遠山美容整形外科クリニックを全国展開しようとしていましたが、新は講演会でチェーン化を真っ向から批判。「神の手」のクオリティは誰にでも再現できるものではなく、美容外科は天才医師だけに許された世界だと語ります。

これまで凛は、父の存在を強く意識しながらクリニックを運営してきました。しかし今回は「もう、あの人の好きにはさせない」と言い切り、自分のやり方で進むことを決めます。

父に認められたい娘から、父とは違う道を選ぼうとする経営者へ。凛の中でも大きな変化が始まっていました。

新本人からフェイスリフトを頼まれる

そんな凛の前に、新本人が現れます。

新は、ゆり子が受けたものと同じフェイスリフトを自分にもしてほしいと依頼。しかも手術の様子を自身のチャンネルで配信したいと言い出します。

凛にとっては、これ以上ないほど重い依頼でした。

父と対立し始めたばかりというだけでなく、凛は過去の手術ミスをきっかけに、全身麻酔を伴う大きな手術ではメスを握れなくなるイップスを抱えています。

その相手が、自分が長年追い続けてきた“神の手”である父・新なのです。

父から逃れたいと思いながら、その父自身の手術を任される。凛にとっては、父との関係と自分の過去を同時に突きつけられるような状況でした。

文を見ながら、再びメスを握った凛

手術当日、凛の手はやはり震えていました。

しかし文の手術が隣で行われていることを知ると、凛はオペ室の扉を開けたままにし、文の姿を見ながら手術を始めます。

そして文と目を合わせたあと、凛の手の震えは止まりました。

これまで凛にとって「神の手」とは、父・新の背中を追うことでもありました。

しかし今回、凛が再びメスを握る支えになったのは、その父ではなく文でした。

父に認められるためではなく、自分自身の医師としての力を取り戻すためにメスを握る。その一歩を踏み出したことで、凛はようやくイップスを乗り越え始めたように見えます。

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コラム|文は「治す医者」から「向き合う医者」へ

佳奈のときは命を救うことだけを考えていた

第1話の文は、美容整形そのものにかなり否定的でした。

國分佳奈が救急搬送された際も、胸のシリコンが命に関わると判断すると、本人の希望よりも命を救うことを優先して取り除いています。

医師として見れば当然の判断です。

ただ、そのときの文には、佳奈にとってその胸がどれほど大切なものだったのか、なぜ命を危険にさらしてまで手放したくなかったのかという視点まではありませんでした。

文にとって患者は、まず「治すべき身体」だったのだと思います。

ゆり子から「患者を見下している」と指摘された

そんな文の考え方を大きく揺らしたのが、坂下ゆり子でした。

末期がんでありながら美容整形を望むゆり子に対し、文は「命が危ないのに、なぜそんなことをするのか」と理解できずにいました。

しかしゆり子からは、そんな自分を「愚かだと思って見下しているでしょう」と指摘されます。

そしてゆり子は、最後くらい自分のために何かをしてあげたいと話しました。

この言葉をきっかけに、文は初めて「医学的に正しいかどうか」だけではなく、患者にとって何が必要なのかを考えるようになります。

佳奈の母親に謝罪した際にも、佳奈には「命よりも大切なもの」があったことを理解できなかったと認めていました。

沙緒里には苦しみの理由から聞こうとした

そして第5話の沙緒里では、文の変化がさらに一歩進みます。

沙緒里は複数のクリニックで問題を起こし、ネットでも嫌われ、全クリニックでブラックリスト入りしている患者です。

以前の文なら、そんな相手を見て「なぜそこまで整形に執着するのか」と呆れていたかもしれません。

しかし今回は違いました。

文は手術をするかどうかを決める前に、「彼女が本当は何に苦しんでいるのか、話を聞きたい」と考えます。

これは、佳奈やゆり子との経験だけでなく、記憶を失った妙子と向き合ったことも大きかったのでしょう。

文自身、母親の事情を知ろうともせず、向き合うことを拒んできたと気づいたばかりでした。

相手の行動だけを見て判断するのではなく、その奥に何があるのかを知ろうとする。

文はようやく、「治す医者」から「患者に向き合う医者」へ変わり始めたように見えます。

妙子の整形嫌いと、文の出生に残る違和感

そして第5話では、文自身の過去にも気になる描写が増えてきました。

妙子は以前から美容整形を強く嫌っており、第4話では「整形なんてまともな人間がやることじゃない」とまで言っています。

その一方、第5話では文の実父について、高志もほとんど何も知らず、話を聞こうとすると妙子が怒ることが明らかになりました。

さらに新は、文の手を取って「いい指をしている。ご両親に感謝なさい」と声をかけています。

これだけなら、優秀な外科医の手を褒めただけとも取れます。

ただ、妙子が美容整形をここまで嫌う理由、文の実父について語りたがらないこと、新が文の手に強く興味を示したことが同じ回で重なると、少し意味深にも見えてきます。

もしかすると妙子と新の間には、文が知らない過去があるのかもしれません。

一気見作品なので、この答えはすぐに明らかになるでしょうが、第5話の時点では少し気になる描写として覚えておきたいところです。

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まとめ|過去は“整形”できるのか?

第5話では、沙緒里、妙子、凛、それぞれが過去に縛られていました。

沙緒里は親権を失ったあと、問題行動を重ねるようになり、周囲からは“厄介な患者”として扱われていました。妙子は文の実父との過去を引きずり続け、文との親子関係も長いあいだこじれたまま。そして凛も、父・新への執着と過去の手術ミスによるイップスから抜け出せずにいました。

そんな中、妙子は記憶を失います。

本来なら不幸な出来事ですが、皮肉にもそれによって文との間にあった過去のわだかまりが一度薄れ、2人はこれまでより素直に向き合えるようになりました。

尊が言った「過去なんか忘れたほうが、みんな幸せになれるんじゃね?」という言葉は、第5話のサブタイトル「『過去』を、整形する」を考えるうえで象徴的です。

もちろん、本当に過去そのものを書き換えることはできません。

沙緒里が起こしてきた問題も、文と妙子の間にあった時間も、凛が起こした手術ミスも消えるわけではありません。

ただ、その過去をどう見るのか、どう向き合うのかは変えられる。

文は母の事情を知ろうとしなかった自分を見つめ直したことで、沙緒里にも「なぜそんな行動をするのか」と話を聞こうとしました。凛もまた、父から逃げ続けるのではなく、自分自身の手で再びメスを握ります。

過去をなかったことにするのではなく、過去との付き合い方を変える。

それが第5話で描かれた、“過去を整形する”ということなのかもしれません。

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