【ダブルチート 偽りの警官】3話「VSグルメ詐欺師 店救う謎のシェフ!?家族の絆と店を守れ」のネタバレと感想をまとめています。
今回のターゲットは飲食店のフランチャイズ詐欺を働く詐欺師だ。矢柴の恩人の店が騙され、多家良は既存の店を使った大掛かりな詐欺作戦を立てる。しかしトラブルが発生し、窮地を救ったのは代々受け継がれてきたスープで……。
【ダブルチート】3話のあらすじ
矢柴等(荒川良々)の行き着けのレストランのオーナー榊隆一郎(平山祐介)が、フレンチ料理のフランチャイズ店に加盟したという。仲介してくれたフードコーディネーターの味岡孝弘(石黒賢)という名前を聞き、矢柴は嫌な予感がして一緒に店舗を見に行くことにした。しかし、行った先の店舗は別の店になっていた。
隆一郎は味岡に電話をして話と違うと怒るが、味岡は自分も雇われの身で騙されたと主張する。味岡に言われてフランチャイズ料を振込みをした会社は、既に倒産していたのだ。
息子の勇人()を大学に行かせるための資金も店も、店を担保に金を借りていたため失うことになってしまう隆一郎に、勇人はそんなこと頼んでいないと逆に怒った。
恩人でもある隆一郎を何とか助けたいと、矢柴は多家良啓介(向井理)と一緒に味岡を詐欺にかけようとする。しかし、トラブルが発生し……。
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【ダブルチート】3話のネタバレ
詐欺事件発生
矢柴等(荒川良々)が行きつけのレストランに行くと、オーナーの榊隆一郎(平山祐介)がフランチャイズのラ・ボヌールというフレンチの店を開く話をしていた。駅前の開発で客足が減り、店を畳むことにしたらしい。息子の勇人(吉田日向)が大学受験で金がかかることもあり、心機一転やり直そうとフランチャイズに加盟することに決めたのだ。
矢柴はその話を聞き、味岡孝弘(石黒賢)の名前を見て心配になった。そして、一緒に物件を見に行くことを提案した。行ってみるとそこはラ・ボヌールではなくThe tender houseというレストランだった。
急いで隆一郎は味岡の所に行き、「あそこはラ・ボヌールに、自分の店になるはずだったでしょ」と訴えた。味岡は困惑し、「自分も困っている」と答えた。この企画を持ってきたのはキューブフーズという会社で、自分もそこに雇われたのだという。
味岡はフードコーディネーターとして紹介されたが、その紹介料も踏み倒されたと訴えた。キューブフーズは既に倒産していて、社長も行方不明だという。隆一郎はキューブフーズに初期費用として3000万円を振り込んでいたが、それを聞いた味岡は「私にはどうすることもできない」と答えた。
隆一郎は絶望して帰る姿を上から見ていた味岡は「三流料理人め」と罵った。
フランチャイズ詐欺の詳細
二課に要請が入り、宮部ひかり(内田理央)たちは隆一郎に話を聞きに行った。隆一郎はコーディネーターの味岡に勧められ、キューブフーズに3000万円を振り込んだという。味岡は「三星シェフとのコラボもあるし」と勧め、さらに「誰でも参加できる話ではない。選ばれるのは本当においしい料理を作るシェフだけだ」と言い、隆一郎をその気にさせた。
「あなたなら間違いありません。共に成功をつかみましょう」と持ちかけた味岡に、自分が選ばれたと信じた隆一郎。しかし、実際にラ・ボヌールをチェーン展開しているのはキューブフーズCOという会社で、微妙に名前が違っていた。これはよくある詐欺の手口だった。
山本貫太(結木滉星)は味岡が全てを理解した上で、隆一郎に違法な契約を結ばせたことを指摘した。味岡も詐欺に加担していたと知り、隆一郎はショックを受けた。隆一郎は「お金を取り戻すことはできないか?」と頼んだが、契約書上、不当な事項は見当たらなかった。
キューブフーズは正しく登記された会社で、詐欺のために倒産した証拠もなかった。常習の可能性があるため捜査は継続するが、金を取り戻すのは難しいと山本は説明した。
隆一郎は3000万円を用意するために、店を担保に入れていた。この話を聞いた息子の勇人は激怒し、「わけのわからないことに家族巻き込んでじゃねえよ!」と言い放った。母親が「あなたのことを考えて」と話すと、勇人は「大学の学費なんて頼んでない!」と怒って飛び出していった。
そのやり取りを見たひかりは、なんとかしてあげたいと思い始めた。
作戦開始
アジトで矢柴は多家良啓介(向井理)に、味岡の名前を服役中に聞いたことがあると話した。味岡は外食産業を食い物にする詐欺師だった。矢柴は「馴染にしている店がやられた。なんとかしてやりたい」と訴え、味岡が大手出版社のグルメ雑誌のライターだったが、今はフードコーディネーターを名乗っていることを説明した。
味岡は料理の知識が豊富で、自分の舌に絶対の自信を持っている。味岡が毎週金曜日に有名フレンチ店で食事をするという情報があった。
多家良は味岡が通うその有名フレンチ店に行き、食事の知識を披露しながら「店で出す料理の参考にさせてもらう」と話した。そして「近くにバーはないか」と尋ねて店を出ると、それを聞きつけた味岡もバーにやってきた。
味岡は多家良の隣に座り、詳しく話を聞こうとした。2人は場所を変えて話し、多家良は「パリの有名レストランの日本店を任されている」と話した。さらに「今後は世界規模での展開を考えているので、今の店を出ないとならない」と語り、「本店からの指示で香港支店に出ることになった」と続けた。
多家良は「今、共同経営してくれるパートナーを探している」と切り出す。そして、自分を「窪田」と名乗り、店の名前は「ル・シャノワール」と教えた。
作戦内容
訴訟のリスクも最近増え、そろそろ潮時かと考えていた味岡は、多家良からの提案に乗ってみることにした。味岡は多家良に電話をかけ、詳しい話を聞かせて欲しいと頼んだ。
シャノワールのことは既に矢柴が調べ済みだった。オーナーの窪田英二(竹井洋介)は2時間サスペンスを観るのが趣味だという情報も得ていたが、多家良は「そこはどうでもいいんじゃないか?」と疑問を呈した。しかし、矢柴は「俺らの仕事にどうでもいいなんてことはない!何が役に立つかわからんだろ」と反論した。
味岡は詐欺罪で前科があったが、嫌疑不十分で不起訴になった案件も3件あった。ひかりは「会社を登記した桑原保夫(佐藤峻輔)という男を見つければいいのではないか」と提案したが、山本は「ペーパーカンパニーを登記した人間なんて、幽霊を見つけるのと同じで難しい」と言った。ひかりは「何もせずに諦めるんですか?」と反発し、調査を進めることになった。
ル・シャノワールの本当のオーナーが来る前に多家良は店に入り、店内の様子を見て回った。店の人は不審に思いつつも、何も言わずに見送った。
多家良は味岡に「契約金の内訳はフランチャイズ加盟金で2000万円、保証金で2000万円、経営権の譲渡で2000万円の合わせて6000万円だ」と話し、「共に成功をつかみましょう」と誘った。味岡は「その前に1つ頼みたいことがある。この店のおすすめを1つ食べさせて欲しい」と要求し、契約するかどうかはそれで判断すると言った。
アジトに戻った多家良は、矢柴にそのことを話した。多家良は窪田を外に連れ出すため、「山越源一郎という2時間サスペンスの帝王の名前を出したら、すぐに引き受けてくれた」と言った。窪田は午後7時に山越の自宅に出張料理をしに行くので、その間にル・シャノワールを使って味岡に料理を振るまう作戦が立てられた。
二課の捜査
ひかりたちは、桑原の行方を探すために桑原の実家へ向かった。そこで、多家良が二課にいたときの話を山本にひかりは訊いた。
山本は2年前に二課が、大物詐欺師を追っていたことを話した。1年かけて内偵を続け、証拠を掴み、逮捕状を取るところまでこぎつけたが、結局逮捕することができなかった。その理由については語らず、「一体何が真実なのか、俺にもよくわからないところがあるんです」とだけ山本は話した。
桑原の母親の秋子(丘野裟稀)に話を聞いたが、今はどこにいるのかわからないという。山本はもし連絡があったら、「君はまだ終わってない。今ならまだやり直すことはできる」と伝えてほしいと頼んだ。
ひかりは多家良の交番にやってきて、二課にいたときの話を切り出し、なぜここにいるのかと尋ねた。多家良は「人には向き不向きがある」と言い、自分には交番勤務が合っていると話した。
そして多家良はひかりに「お茶を飲みに来るのはこれで最後にしてください」と言い、二課でこれからも仕事をするなら来ないほうがいいと忠告した。
矢柴の過去
一方、矢柴は隆一郎にル・シャノワールのシェフをやってみないかと誘った。まずは試験を受けてみないかという提案に、隆一郎は引き受けることにした。
アジトで多家良は矢柴に、なぜそんなに榊隆一郎に入れ込むのか尋ねた。矢柴は榊が恩人だからだと語り始める。
2年前、矢柴が刑務所を出た日、出所したものの帰るところもなく、電車で財布をすられてしまった。金もなく、あてもなく彷徨っていると、気づいたら隆一郎の店の前にいた。
隆一郎は矢柴を店に招き入れ、ただでコンソメスープとパンを食べさせてくれた。金はいらないという隆一郎は、「腹が減ったらいつでも来い」とも言ってくれた。あのときのコンソメスープは美味しかったと矢柴は語った。
財布に入れていた娘の香里(小池叶七芽)の写真を見つめる矢柴。彼は逮捕されて以来、娘に会っていなかった。前科がある自分が会うのは娘にとって害悪でしかないと考え、自分を忘れたほうがいいとさえ思っていた。
なぜ自分から詐欺のいろはを学ぼうと思ったのか、矢柴は多家良に疑問をぶつける。矢柴は弱い人間からは金を取らないし、泣いている人間を放っておけない。詐欺師としては最低だと多家良は笑いながらも、矢柴のその人情深さに敬意を表した。
最後の仕上げ
多家良が車で迎えに行き、店まで味岡を連れて行った。本物のスタッフたちが出張料理に向かったのを確認すると、矢柴が鍵をピッキングで開ける。そこに何も知らない隆一郎がやってきて、厨房で料理を作ることになった。カモを出す手はずだったが、味岡が他の料理がいいと言い出した。
隆一郎が「準備してきたのはカモだけだ」と困惑すると、矢柴は「俺に考えがある」と言ってどこかに電話した。その頃、出張料理で依頼人の家に行った窪田たちは、「頼んでない」と断わられていた。
ひかりに桑原の居場所がわかったと、母親から連絡があったと堀北隆司(梶原善)から報告が入る。取り調べは山本にやってほしいと、母親から指名があった。発信元から探しに行くことにし、桑原の自宅に向かったひかるたちは、ちょうど帰宅した桑原と遭遇し、逃走する彼を追いかけてようやく逮捕した。
しばらく待っていると、勇人がクーラーボックスを持ってやってきた。矢柴が足りないものを持ってくるよう頼んでいたのだ。持ってきた勇人は、父のような料理人になりたかったと話す。「大学なんて行かなくていい、一緒に父さんの店を盛り上げたかった。だから、負けてほしくない。誰にも負けてほしくないんだ。父さんには」と語った。
思いを受け取った隆一郎はコンソメスープを出した。味岡は「ただのスープじゃないか」と文句を言ったが、一口飲むとその味に驚いた。多家良は「このスープは我が家の味で、店の一番の看板メニューです」と説明した。
矢柴は隆一郎に「これから審査をして、結果は後日伝える」と告げ、隆一郎は店を後にした。
詐欺師を逮捕
味岡は契約書に判を押し、6000万円を多家良に渡した。多家良は「とっておきのシャンパンを用意する」と言って席を外した。その間に本物の窪田が帰ってきて、味岡を追い出した。
店を追い出された味岡の元に多家良が電話をかけ、「アンタは騙されたんだ」と教える。味岡は全部偽物だったのかと気づき、多家良はスープだけは本物だと教えた。「アンタが散々馬鹿にしてきた料理人のスープだ」と切り出し、「アンタは俺に負けたんじゃない。榊隆一郎のスープに屈したんだ」と告げた。
そこに二課の面々がやってきて、桑原の証言も得ていると告げて味岡を逮捕した。
矢柴は隆一郎に落選したと伝える。しかしオーナーは「こっちの店に入るより、自分の店を立て直せ」と言い、資金を出資したいと申し出ていると教えた。勇人もエプロンをつけて、一緒に店を手伝う姿勢を見せた。
資金は3000万円渡すが、ただし1つだけ条件があった。それは「オーナーが日本に立ち寄った時、あのスープをまた飲ませてくれるなら出資する」という約束だった。隆一郎は「望むところだ!」と答え、家族みんなで喜び抱き合った。
矢柴はその場で3000万円を渡し、隆一郎は感謝して受け取った。
【ダブルチート】3話の結末
アジトで多家良と話す矢柴。「これで借金を返せば、店は続けられるな」と言う多家良に対し、矢柴は「本当の勝負はこれからだ。ビストロ榊はやっていけるのか心配だ」と答えた。しかし、勇人が店のHPを立ち上げ、スープの宣伝を始めた。週末には駅前でビラ配りをし、昼弁当のサービスも始めることにしたという。
「立ち上がれるさ、何度でも。あそこにあのスープがある限りな」と矢柴は確信していた。
地検からの報告で、味岡が自供したという。味岡は桑原から20万円で名義を借り、それでキューブフーズを立ち上げたという。桑原の自供と合わせれば、無事に起訴までいけるとのことだった。
ひかりは資料室で多家良のことを調べていた。しかし、パスワードがかかっていて見られなかった。そのとき、誰かがやってきたので慌てて逃げた。やってきたのは岩合拓真(伊藤淳史)だった。
岩合はそのままの画面を見て、何も言わずに消した。
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【ダブルチート】3話のまとめと感想
矢柴の恩人の店にフランチャイズ詐欺を仕掛けた、詐欺師を成敗したという話でした。
隆一郎は代々続いてきた店舗を閉め、フランチャイズの店を開こうとしました。それは息子を大学へやったりするためだったようです。しかし息子は大学に行くよりも、父の店を手伝いたいと思っていました。
つまり、隆一郎のエゴで息子を大学にやりたかっただけでした。最初から親子でもっと話し合いをしていたら、こんな詐欺にも遭わずに済んだかもしれません。貧すれば鈍するといった感じです。
そもそも隆一郎も今の店をやめたいだけで、息子を理由にしていた可能性があります。しかし結局のところ、幸せや金のなる木は身近にあったというオチがつきました。
ひかりは多家良のことが気になって仕方ないようですが、二課の誰もが多家良のことを快く思っていないので教えてもらえない状態です。
そうして自分で調べようとしましたが、鍵がかかっていて見れませんでした。ヤマガミが関係している事件のようですが、具体的にはまだ分かりません。
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