ドラマ【ドンナビアンカ~刑事 魚住久江~】のネタバレと感想

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2020年10月5日に放送した【ドンナビアンカ~刑事 魚住久江~】のネタバレと感想をまとめました。

檀れいさん演じる女性刑事が誘拐事件に挑み、その真相に迫ります。

誘拐の裏側に隠されていた真実とはいったい何なのか?

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【ドンナビアンカ~刑事 魚住久江~】のキャストとスタッフ

キャスト

魚住久江…檀れい
練馬北署強行犯係 巡査部長
捜査一課に誘われているが所轄の刑事を続けている

峰岸学…鈴木伸之
練馬北署強行犯係 巡査長
魚住の部下

原口昌哉…村井良大
練馬北署強行犯係 巡査長
捜査一課に憧れている

宮田洋平…田中隆三
練馬北署強行犯係 係長

中森秀忠…石丸幹二
警視庁捜査一課 特殊捜査係 管理官

金本健一…吉田栄作
警視庁捜査一課 強行犯係 警部補
かつて魚住と一緒に組んでいた

ヨウコ…藤井美菜
クラブ「アンジェラ」のホステス
村瀬の妻

中江弓子…金沢雅美
富士見フーズ社長

副島孝…堀部圭亮
富士見フーズ専務
社長は義理の姉

村瀬邦之…山崎樹範
富士見フーズ社員
ヨウコの夫

板倉敦士…池内万作
日丸食品の元社員

相川宏哉…長島琢磨
富士見フーズの元広報部

エレナ…神部美咲
クラブ「アンジェラ」のホステス

木村秋生…村上純
強盗致傷事件の被害者

スタッフ

  • 原作:誉田哲也『ドンナ ビアンカ』(新潮社)
  • 脚本:松本美弥子
  • 監督:北川瞳
  • 公式HP
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【ドンナビアンカ~刑事 魚住久江~】のあらすじ

警視庁練馬北署の強行犯係である魚住久江(檀れい)のところに、木村秋生(村上純)がカバンを盗られたと被害を訴えに来る。

犯人はキャバクラのホステスで、ヨウコ(藤井美菜)に違いないと木村が証言するため、魚住は峰岸学(鈴木伸之)と一緒に捜査に向かった。

一方、管内で誘拐事件が発生し、本庁から特殊捜査犯係の中森秀忠(石丸幹二)と捜査一課の金本健一(吉田栄作)がやってくる。

誘拐されたのは富士見フーズの専務である副島孝(堀部圭亮)だと、社長の中江弓子(金沢雅美)が犯人からメッセージを受け取ってわかった。ただ、もう1人誘拐されているらしく、それが誰だかはわからなかった。

副島は誘拐される以前に板倉敦士(池内万作)から電話がかかってきていたという娘の話から行方を捜索する。

すると原口昌哉(村井良大)が板倉を発見し、上の指示でそのまま監視を続けることになる。

再び犯人からのメッセージが届き、もう一人誘拐したのは村瀬邦之(山崎樹範)という、同じ富士見フーズの社員だった。

金本は村瀬の家に向かいそこで魚住と鉢合わせる。魚住はヨウコの日本人夫である村瀬を調べに来ていたのだった。

お互い別の事件を追っていたが、誘拐された村瀬が強盗致傷事件の重要参考人の夫という事態に。そして金本が魚住と組ませて欲しいと願い、魚住も誘拐事件の捜査に加わることになる。

魚住と金本がヨウコのことを調べて見ると、彼女は村瀬と偽装結婚ではないかという疑いが浮上する。

犯人から身代金受け渡しの日時の指示が入り、魚住たちも受け渡し現場へと向かう。富士見フーズの社長が金を持っていくが、次々と動き始めて一時的に見失ってしまう。

身代金の受け渡しは失敗してしまい、魚住はヨウコに直接村瀬の居場所を知らないか聞くことに。しかし、ヨウコは何も知らないというばかりだった。

再び犯人からメッセージが届き、再度身代金の受け渡し場所を指示してきた。その時に添付されていた写真には、切断された指が写っていた。

人質の身に危険が迫っている状況で、受け渡し現場に向かった魚住たち。そこに現れたのはなんとヨウコだった。

だが、ヨウコは倒れてしまい、魚住は指示を無視して救助に向かう。受け渡しはまたしても失敗に終わってしまう。

犯人はいったい誰なのか?その裏側に隠された真実は、弱者の悲しみが秘められていた。

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【ドンナビアンカ~刑事 魚住久江~】のネタバレ

1:ここまでのまとめ

簡単に登場人物と時系列をまとめます。

事件関係者

  • ヨウコ:結婚前は楊白瑤、現在は村瀬瑤子。中国人留学生として来日し、その後村瀬邦之と結婚。現在はクラブのホステスをしている。村瀬とは結婚後から別居しているため、偽装結婚の疑いがある。
  • 村瀬邦之:富士見フーズに勤めたのは1年前、それまでは酒屋に勤めていた。副島と共に誘拐されている。
  • 副島孝:富士見フーズの常務。社長は義理の姉。誘拐される以前に板倉と電話で話していた
  • 中江弓子:富士見フーズの社長。3年前に父から会社を継いだ。相川を愛人として囲っていた
  • 板倉敦士:元・日丸食品の社員。事故を起こして解雇された。
  • 相川宏哉:元・富士見フーズの広報部社員。中江社長の愛人をしていた

時系列

  1. 誘拐のメッセージが社長の元に届く
  2. 副島だけでなく村瀬も誘拐されていることがわかる
  3. 副島が誘拐以前に板倉と何か話していた
  4. 1回目の身代金受け渡しは犯人が現れず失敗に終わる
  5. 社長が相川が犯人だと思い、警察をまいて連絡を取る
  6. 相川の元へ警察が向かうが、事件には無関係だった
  7. 村瀬の切断された指の写真と、2回目の身代金受け渡し指示が入る
  8. 2回目の身代金受け渡しはヨウコが受け取りに来るが倒れてしまう

  • 犯人は誰なのか?
  • 身代金要求の目的は何なのか?
  • なぜ村瀬とヨウコは偽装結婚をしたのか?

2:ヨウコの真実

身代金受け渡し現場に現れたヨウコですが、その場で倒れて救急車で病院に搬送されます。

警察がヨウコに話を聞こうとしますが、彼女は何も語りません。

そこで、魚住が志願しヨウコに話を聞きに行きます。

ヨウコと村瀬は以前、よく行きつけの定食屋で会っていました。

魚住は定食屋で話を聞き、そこで見たヨウコと村瀬の笑顔の2ショット写真に目を留めます。

ヨウコは村瀬と結婚するのを自分の意思ではなく、誰かに指示されていたのではないか?

そして、その人物にヨウコは縛られている状況なのでは?と問いかけます。

するとヨウコは自分の所にも送られてきていたメッセージと写真を見せました。

そこには、監禁場所のヒントとなるものが写り込んでいたのです。魚住はすぐに本部へ連絡し、監禁場所へ捜査員を向かわせます。

さらに魚住とヨウコの話は続きます。ヨウコの身の上に起きている真相を話してくれました。

  • 留学してお金を稼ぐために日本に来たが稼げなかった
  • 借金をしていた
  • 夜の仕事をするようになった
  • そこで副島と知り合い、借金を肩代わりすると言われた
  • その代わり愛人になれと言われた
  • 選択の余地がないヨウコは副島の愛人になった
  • 副島に村瀬と偽装結婚するよう命じられた
  • 断ったが借用書を見せられ断れなかった
  • 結婚したら村瀬とは会うなと言われた

副島はヨウコをお金で買い取り、日本に在留させるため偽装結婚をさせたのです

村瀬とは以前から仲良くしていたヨウコ、結婚することで村瀬にはもう会わせてもらえなくなります。

そんなある日、ヨウコは魚住も見た写真を見ていました。

すると副島はヨウコを殴り、彼女は部屋を出て行ってしまいます。

村瀬と会ってはダメだと言われていましたが、ヨウコは村瀬に会いに行ったのです。

ヨウコの顔にあるあざを見た村瀬は肩に手を置き、何も言わずそのまま立ち去りました。

  • ヨウコは副島に金で買われた愛人だった
  • 副島に命令されて村瀬と偽装結婚させられた

3:事件の真相

監禁場所を見つけた警察ですが、そこには村瀬も副島もいませんでした。

魚住はヨウコに村瀬が好きな場所を知らないか問います。すると、以前一度海の見える公園に行ったと思い出しました

急いでその公園へ向かうと、ベンチに一人で座る村瀬に近づくナイフを持った男が現れます。

魚住は救出に向かい男と揉み合いになったところ、金本も助けに入って犯人を取り押さえました。

犯人はなんと副島だったのです!

そこにいた村瀬は意識がなく、救急車を呼んで搬送されました。

捕まった副島が今回の誘拐について真相を話します。

  • 副島と板倉は手を組んで長年会社の金を横領していた
  • 副島の指示で板倉に実際よりも高い請求をさせ、浮いた分を2人で分けていた
  • 板倉が日丸食品を解雇されて2人の関係が崩れた
  • 板倉が副島に2千万円用意しないと社長にバラすと脅してきた
  • そこで副島は村瀬にも誘拐を手伝わせた

副島のトンデモない人物ぶりがまた明らかになったのです。

一回目の受け渡しの時、現場に副島は行きますがビビって受け取りに行けませんでした。

そこでもっと警察をビビらせなければと思い、村瀬の指を無理やり切り落としたのです。

村瀬が本当に気の毒な男に思えてなりません。

副島が板倉に脅されてやった狂言誘拐だった

4:村瀬の思い

病院に運ばれた村瀬が意識を取り戻し、金本が話を聞きます。

ヨウコのことをどう思っていたのか?と問うと、村瀬の切ない恋心が溢れます。

  • クラブに酒を配達に行って顔見知りになった
  • 副島と付き合っていると聞いていた
  • 定食屋でよく会い、一緒にご飯を食べるようになった
  • 彼女と会うだけで意味のない毎日が少しだけ良く思えた

ではなぜ偽装結婚に応じたのか?

  • 副島に富士見フーズの社員にしてやるから結婚しろと言われた
  • 副島といたほうがヨウコのためだと思った
  • 彼女が望むならそうしてあげたいと思った

好きだからこそ、自分よりも金を持っている副島といたほうが、ヨウコの幸せなのではと思ったということです。

ヨウコに直接「それでいいの?」と聞いたら、彼女は頷きます。なので、望んでいると思ったのでしょう。

誘拐に協力したのは?

  • ヨウコの顔がはれていて副島が殴ったと思った
  • 許せないと思い別れて欲しいと直談判しに行った
  • 彼女を自由にしてやって欲しいと思った
  • 誘拐計画に協力すれば彼女と別れてもいいと言われた

全てヨウコのためを思い、村瀬は協力したのです。

しかし、仮にうまくいったとしても、副島はきっとヨウコを解放しなかったのではないか?村瀬、いい人過ぎます。

ではなぜ、最後海の見える公園へ行ったのか?

  • 副島が2度目の受け渡しに行った後、指の血が止まらなかった
  • このまま死んでしまうのではと思い、最後にもう一度会いたかった

実際、指を切断して死ぬかどうかは別として、村瀬的にはこのまま死ぬのは嫌だと思ったのです。

そこで、かつてヨウコと一緒にいった海の見える公園へ行き、そこでヨウコとの思い出に会いに行きます。

なかなかロマンチックな発想の村瀬、ヨウコの思い出に浸りながらベンチにいたところ、副島に殺されそうになったわけです。

村瀬は偽装結婚したのも誘拐に協力したのも、全てヨウコのためを思ってのことだった

5:ドラマの結末

その後、村瀬とヨウコは無事再会し、ヨウコは涙を流して村瀬のそばに行きました。

ヨウコに偽装結婚の判断が下されたら強制送還になると語る金本に魚住は、そうしたら村瀬が後を追いかけるはずだと言います。

今度こそ本当の夫婦になるために、きっと2人は一緒になるだろうとの予想です。

魚住はいつ真相に気づいたのか?金本に聞かれると、2人の写真の笑顔が色んなことを教えてくれたと言います。

捜査一課に来ないか?と誘う金本に、魚住は「毎日を一生懸命生きている人の刑事でいたい」と答えて断ります。

村瀬やヨウコのような人を応援したい、魚住にはそういった考えがあるので所轄の刑事でいるのです。

最初に魚住にカバンを盗まれたと相談に来た木村の件は、峰岸の調べで強盗している場面が映っていたドライブレコーダーが見つかります。

さらにクラブに潜入していた宮田係長が、同じクラブに勤めるエレナがスタンガンを持っていると言っていたと掴み、エレナの犯行であるとわかります。

魚住は木村のカバンに入った養育費5万円を取り返しに、事件解決を目指して捜査へ向かいました。

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【ドンナビアンカ~刑事 魚住久江~】の感想とまとめ

狂言誘拐の裏側には貧しさや外国籍ゆえの問題が隠されていたという話でした。

副島はヤバいぐらいどうしようもない男で、対する村瀬はもっと自信を持ったほうがいいんじゃないかというぐらいいい人です。

この2人の間に挟まれた女性がヨウコで、貧しさや外国籍ゆえの問題で自由を奪われてしまいます。

最初は小さな事件が別の大きな事件の関係者に繋がり、随分と偉そうな警視庁の連中よりも、被害者に寄り添う所轄の一刑事である魚住が真相を暴くというのが面白かったです。

魚住と金本の間には何かあったような雰囲気なのですが、それに関して詳しくは語られません。

魚住が金本の結婚指輪をチラっと見たり、金本が「刑事だって恋はする」と言ったりという、匂わせ的な演出が入るだけでした。

原作者の誉田哲也さんは『ストロベリーナイト』なども書いている方で、弱者のどうにもならない閉塞感を物語にうまく取り入れてくる作家さんだなと改めて感じる話でした。

【ドンナビアンカ~刑事 魚住久江~】のいいセリフ

ずっと虫けらみたいな人生だったから、でも、彼女と会えるだけで、その何の意味もなかった毎日が、ちょっとだけ価値があるもののように思えたんです。おかしいですよね、俺みたいなやつがそんなこと。

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