【コールドケース3~真実の扉~】4話のネタバレと感想|仲村トオルが爆弾魔に

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WOWOWで放送された【コールドケース3~真実の扉~】4話「オルゴール」のネタバレと感想をまとめています。

今回のゲストは仲村トオルさんです。オルゴール型爆弾を使った連続爆破事件が発生し、狙われた人たちにはある共通点がありました。彼らはなぜ狙われたのか?時代に取り残された男の悲痛な叫びがありました。

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【コールドケース3~真実の扉~】4話のあらすじ

スポーツジムで爆発事件が起き、負傷者に石川百合(吉田羊)は話を聞きに行く。爆発前にオルゴールの音が聞こえたという証言から、2018年に起きた電気店での爆破事件との関連が疑われる。その後、病院でも爆発が起き、同じオルゴール型爆弾を使用したものだった。

オルゴールのシリンダーの購入者を調べたところ、高原浩(仲村トオル)という男が購入していた。家宅捜索に向かうが高原は既に行方をくらましていた。部屋には被害者たちの写真が貼られており、その中に当麻渉(音尾琢真)という人物が結婚を報告するハガキがあった。

百合たちは当麻の家へ向かい高原という人物に覚えがないかを聞くと、高原は自分の兄だという。高原の家は木材加工の工場をやっていたが閉め、その後、渉は当麻家へ養子に出された。一方、高原は自宅を取り壊され長年勤めた会社を解雇され、娘が病死し妻とは離婚をしていた。高原は家を失い、職も家族も失っていた。

再び爆発事件が起こり被害者に話を聞きに行く百合たち。被害者は高原が勤めていた会社の社員で、リストラで解雇を言い渡した人物だった。彼を止めるべく今度は離婚した元妻に話を聞きに行くことに。妻の話では娘が亡くなった後、夫婦関係を続けていけなくなり自ら家を出たという。高原は今も出口を求めてさまよっていた。

警察に当麻が木箱を持ってやってくる。それは父親が作ったオルゴールを入れる箱だった。当麻は兄と密かに生家である工場で会っていたというが……。

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【コールドケース3~真実の扉~】4話のネタバレ

4話のネタバレは3つです。

  1. 高原の怒り
  2. 事件の真相
  3. ドラマの結末

結論から言うと、この後爆発事件は起きますが死亡はせず、高原はちゃんと逮捕されます。

どこで最後は爆発するのか?爆発までの無音のシーンが、ドラマを盛り上げます。

1.高原の怒り

高原はなぜ爆発事件を起こすのか?様々な怒りが彼の動機だった。取り壊しになる木材加工場で弟の当麻と高原は語り、やり場のない怒りを弟にぶつけた。

  • 父が工場を閉めることになったのは、子供を育てるため合わない仕事もして疲弊したから
  • 真っ当に生きているのに父も自分も報われなかった
  • 仕事にプライドを持って励んできたのに会社をクビになった
  • 永遠に続く完璧なものはある

このような数々の怒りを抱えて彼は凶行に走った。真面目に仕事に打ち込んできたのに会社をクビになった高原は、「じゃあどうすればよかったんだ?」と弟に迫った。弟は「完璧なものなんてない。永遠なんてありえない」と兄を真っ向から否定する。怒った兄は弟がしている銀行の仕事を蔑み、それがきっかけで2人は決別した。

その後、生まれ育った家は取り壊され、ショッピングモールになった。高原は行方をくらまし今はどこにいるのか誰にも分からない。だが百合は兄弟の会話から場所のヒントを得た。それは父が椅子を作った教会だ。もし高原が死ぬのならその場所の可能性があると考えた百合は、応援を教会へ向かわせるよう連絡した。

真面目にやってきても報われない人生に高原は怒っていた

2.事件の真相

向かった教会に高原はいた。武装した警官隊が包囲する中、本木が一人彼の元へ近づく。手には木箱を抱えていて、いつ爆発するかもしれない緊迫した状況だった。昔よく来た教会で高原はこんなことになるとは、あの当時まったく思っていなかったと自嘲する。君を止めたいと説得する本木だが、高原はもう止まらないと答えた

なぜこんなことをしたのかと問う本木、仕事にはプライドを持てという父の教えを守っただけだと高原は言う。2年前に起きた電気店の爆破事件についても高原は犯行を認めた。あの日、ガラケーがワゴンで投げ売られているのを見ていた高原に、店員がスマホへの変更を勧めてきた。だが、高原は自分はこのままでいいと断った。すると店員が「もうガラケーの時代じゃない」と告げた。それを聞いた高原は怒り、爆弾が入った紙袋を店に置いていった。

「これからの時代なんて自分にはない、かといって昔にも戻れない」高原の言葉に本木は同意するが、高原のした行動は間違っていると説得する。木箱を床に置くよう告げると、高原は蓋を開けてしまう。だが、その中にオルゴールはなく、写真が一枚入っているだけだった。爆弾はこの場所ではなかった

「奪われるのは一瞬だ。完璧も永遠もありえないんだよな?」現場に来ていた弟に高原はいった。

爆弾は別の場所にある

3.ドラマの結末

高原の言葉から爆弾は当麻の家族が狙いだと気づいた。急いで金子たちに連絡し、妻と娘が今どこにいるか探す。2人は娘のピアノの発表会に来ていた。待機している娘はオルゴールの箱を開けてしまい曲が流れ出す。それを見た母親がやめさせようとした瞬間、爆発音が鳴り響いた。

兄の意図を知った弟は急いで発表会の会場へ向かう。現場は騒然とし救急車も駆けつけていた。家族を探して奔走する当麻、1台の救急車の中に妻と娘が無事でいた。娘の持っていたオルゴールが爆発したわけではなかった。高原は弟の家族の命を奪わなかった

爆発は起きるが家族は無事だった

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【コールドケース3~真実の扉~】4話の使用曲

今回使用されたのは2曲です。2018年のヒット曲になります。

  • U.S.A.『DA PUMP』
  • 米津玄師『Lemon』
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【コールドケース3~真実の扉~】4話のまとめと感想

家族や職も失い時代に取り残された男が、やり場のない怒りをぶつけるため爆弾で復讐をする話でした。

高原に対して共感できるかできないかで、この話の受け取り方は変わるでしょう。共感しなければ高原を逆恨みをしている自分勝手な男に映りますし、共感できれば時代に翻弄された哀れな男に映ります。

高原は仕事にプライドを持って打ち込む人生を送ってきました。家族にも恵まれ順風満帆だったはずです。しかし、同じような人生を歩んできた父親は、仕事を失い一家離散します。まさか自分の身に同じことが起きるとは思っていなかったでしょう。父の教えを守って生きてきたのに、時代はそれを許さなかった。気づいた時にはもういい年齢で、やり直すにも明日が見えない。そんな状況です。

自分の意志ではどうにもならないリストラや病気といったものを、恨んだところで仕方が無いといえばそうでしょう。しかし、高原にはもうやり直す気力もなく、真面目に生きてきた結果こうなったなら、どう生きれば良かったんだと混乱状態です。

人生に“安定”なんてものはなく、いつ理不尽な状況に陥るかもしれない。今回のコロナ禍で高原のように真面目にやってきたのに、職や家族を失った人もいるかもしれません。そう考えるととても他人事とは思えない話でした。

ドラマの終盤で今回のピックアップソングである、米津玄師さんの『Lemon』がかかるタイミングにシビれます。歌とドラマの内容・演出がぴったりの回です。なぜなら、高原が教会で佇む姿が『Lemon』のMVを連想させます。また、梶井基次郎の小説『檸檬』では、檸檬=爆弾を意味しています。そこにも引っ掛けた選曲だったのかもしれません。

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