【相棒22】8話のネタバレと感想|貧しさに人生を狂わされた女

2023秋ドラマ
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【相棒シーズン22】8話「センチメンタル・ジャーニー」のネタバレと感想をまとめています。

右京は夜行バスで1人、弘前に向かう旅に出る。隣の席の老女と世間話に花を咲かせる右京が、旅に出た理由がそこにはあった。老女は一体何者なのか?終点で右京を待ち受けるものとは……?

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【相棒22】8話のあらすじ

こてまりに杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)以外に珍しく角田六郎(山西惇)が同席していた。妻と旅行の日程で揉めた角田は離婚すると言い出す。周りが宥めるが角田の意思は固く、自宅に戻らず特命係に寝泊りをしていた。

右京は青森県弘前行の夜行バスのチケットを買いバスに乗り込む。隣の席には尾上絹(中尾ミエ)を名乗る老女が座っていた。他愛もない世間話に花を咲かせる右京だが、出発前に一旦席を離れると角田課長に尾上を調べて欲しいと連絡する。

一方、亀山は廃工場に忍び込み、そこに置かれたナンバープレートに目を留める。引き出しの中からはさらに何枚ものナンバープレートが出てきた。

右京と亀山、それぞれ別行動で追うある事件。その真相は一体……?

←7話9話→

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【相棒22】8話の見逃し配信

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本ページの情報は2023年12月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

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【相棒22】8話のネタバレ

連れ去り事案発生

杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)は、偶然女性が連れ去られる現場を目撃する。年配の女性とその孫と思わしき人物が歩道を歩いていると、後ろからやってきた車が停車する。中から数人の男が出てくるなり、孫と思われる女性を車の中に入れて連れ去ってしまった

亀山がすぐに出て行こうとするが、右京は止めた。そして自分はここに残るので、連れ去った車を追うよう亀山に頼んだ。

右京は残された年配の女性を追う事にし、亀山は連れ去られた孫の監禁場所を突き止めるため、別々に行動をする事になった

右京は弘前行の夜行バスに乗る女性を追い、隣の席に座って目的を探ろうとする。女性は尾上絹(中尾ミエ)と名乗った。早速右京は出発前に角田六郎(山西惇)に頼み、前歴がないか調べてもらうことにした。

一方、亀山が調べた廃工場は連続強盗団のアジトだった。連れ去った車のナンバーは以前貴金属店を襲った際の車のナンバーと一致したからだ。

ただ、連れ去られた孫はアジトに監禁されていなかった。亀山はしばらくの間、その場で張り込みをすることにした。

老女の過去

角田課長から尾上絹は犯歴も何もない人物だとメールが入る。右京はその間も絹から過去の話を聞く。

絹には陽子という娘がいたが、娘が3歳になる頃に離婚して家を追い出されてしまった。それ以来、娘とは会わせてもらえず50年ほど会っていないという。

絹は中学卒業後に集団就職で東京に出てきた。実家は家畜小屋だったあばら家に住むほどの、貧しい家の出だった。病気の父が亡くなる前、自分が死んだら東京に出て働くよういわれ、絹は不安を抱えながらも父の言葉に従い東京に出た。

様々な職を転々し、エレベーターガールの仕事をしていた時に、前の夫と出会ったが幸せもそう長く続かなかった。

離婚後、彼女は転落人生を歩み始める。ホステスの仕事に就くが、最初の客に騙されて借金を背負わされた。お金には苦労しとおしだと絹は回顧する。

故郷にも帰ることもなく、あのあばら家はとっくになくなっていた。墓参りにも行かないし、何十年もほったらかしだと絹は語った。

本当の名前

一方、亀山は出雲麗音(篠原ゆき子)と落ち合い、アジトを車の中から見張っていた。バスがサービスエリアで休憩になった右京は、亀山に電話をかけて様子をきく。すると男たちがアジトに戻って来た

亀山は男の写真を撮って角田課長に送り確認してもらう。すると男は元暴力団員の磯貝直樹(松本哲也)という男で、組が解散してから詐欺に手を出していた

同時に角田課長は尾上絹についても思い出す。本名は門脇多恵子といい、10年前の川崎の土地取引をめぐる詐欺事件の主犯格で、天才女詐欺師の異名を持つ女だった。

磯貝もその事件の共犯者で、3年前に出所していた。女性が拉致された時に多恵子と話していたのが磯貝だった。

連れ去られたのは孫娘で、磯貝が取引を持ちかけたのではないか。多恵子が弘前に向かっているのは、そのためなのではないかと亀山は推察した。

謎の女性

バスは再び出発し、右京は角田課長から絹の正体をメールで知らされる。その隣で多恵子は眠りに就いていた。

多恵子は逃亡先のフィリピンで逮捕され、刑務所に収監された。ある日、若い女性が多恵子に面会しにやってくる

女性は後藤真奈(紗葉)と名乗り、多恵子の娘である陽子の娘だと言う。陽子は半年前にがんで亡くなったが、死ぬ間際に母から祖母のことを聞いたといってやってきた。

仮釈放の日、真奈は多恵子を出迎えに来た。そして足の悪い祖母へ杖をプレゼントした。多恵子は非常に喜び一緒に歩きながら、今すぐではないがしばらくしたらお金が入る予定があると話す。

すると車が停まり、真奈が男たちに拉致されてしまった。その時磯貝は多恵子に明日までに金を持ってこいと脅した

逃亡

多恵子は「守ってけろじゃ…おど」とうなされていた。右京はそこで門脇多恵子さんと声をかける。多恵子は正体がバレた事を察すると、薄々右京が怪しいと感じていたと話す。

10年前の詐欺事件の後、1億円の行方が分からなくなっていた。その金について右京がきくが、多恵子は知らないと答えるばかりだった。

拉致を指示したのは磯貝だろう、何があったのか話してくれないかと右京が問いかけると、再びサービスエリアにバスは停車する。

右京は外に出ると亀山に連絡し、門脇多恵子だと認めたことと、拉致の目的を推察する。1億円の行方が分からなくなっているから、孫娘を拉致して金を持って来るよう、磯貝が命じたのではないかと。恐らく弘前周辺に隠し場所があるのだろうと、右京は考えていた。

バスが発車する時間になるが、多恵子は戻ってこない。ふと隣のトラックを見ると、多恵子がドライバーに乗せてもらっているのが見えた。

右京が慌ててバスを降りようとするが、トラックは既に発車してしまう。多恵子は逃亡してしまった

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事件の真相

麗音が伊丹憲一(川原和久)たちに知らせたせいで、張り込みをする車の中には彼らも乗り合わせていた。今すぐにでも踏み込もうとする伊丹を、娘の監禁場所が分からないから待てと亀山は止めていた。

やがて強盗団のさらなる仲間が現れる。亀山はその中にいる女性を見て驚いた。孫娘だと思われていた女性は、強盗団のメンバーだったのだ。真奈は特殊詐欺の常習犯だった。

亀山は伊丹らと一緒にアジトに踏み込む。格闘の末、男たちを捕らえていくが、女性はその隙に逃げ出してしまう。

気付いた亀山が後を追い、港に追い詰める。亀山は人の心弄んで金儲けするなんて人間のすることじゃないと憤り、「お前は金を奪っただけじゃねえ、大勢のお年寄りにつらくて悲しい思いさせたんだ!その分、たっぷり後悔させてやるからな。覚悟しろ!」と告げて捕らえた。

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【相棒22】8話の結末

逃げた多恵子は河川敷のそばでトラックを降り、河原の空き地へ向かった。何もない場所を見て「どういうこと…」と多恵子は驚いた。

やがて1台のパトカーが現れ、中から右京が降りてきた。この場所には以前墓地があったと、地元警察に右京は話を聞いていた。

しかし、一昨年の洪水で辺り一帯流されてしまっていた。多恵子は服役していたので、そのことを知らなかった。

多恵子は騙し取ったお金の一部を、逮捕された時のことを考えて、父親の墓に隠していたのだ

右京は墓参りの話をした時に動揺していたことと、寝言がヒントになったと言う。“おど”は津軽弁でお父さんのことで、恐らく墓に金を隠した時の夢でも見ていたのではないかと思ったと右京は明かす。

亀山たちが真奈を捕らえたことを知らされた右京は、そのことを多恵子に話すと彼女は笑い出した。かつて天才女詐欺師と呼ばれた多恵子が、いっぱい食わされたのだ。多恵子は怒りと悔しさに、真奈にもらった杖を投げ捨てた。

なぜ詐欺を働いたのかと右京が問う。商売が傾き始めて店は潰れ、2億円の借金だけが残った。色んな筋の客が来ていたから、裏も表も情報はたんまり持っていたので実行したと多恵子は語る。

だが本当の理由はそうじゃないと、多恵子は分かっていた。「要は貧乏が怖かっただけ。年をとっても、子どものころの記憶は骨の髄まで染み付いてる。あんな思いをするぐらいだったら、どんなことだって…」と語った。

そして多恵子は向こう岸に立つ、中学生時代の自分の姿を見ていた。

角田課長はその後、京都旅行に夫婦で出かけた。旅行先の写真を右京たちに送ってきていた。角田課長の奥さんは中々顔を見せず、相変わらず写真嫌いだった。しかし、最後の一枚で右京たちは初めてその顔を見た。2人はその写真を見て盛り上がった。

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【相棒22】8話のまとめと感想

天才女詐欺師が年を取り、若い女詐欺師に騙されるという話でした。

多恵子の人生は波乱万丈でした。幼い頃は極貧生活をし、中学生で父を亡くし集団就職で上京します。その後、職を転々とし、ようやく結婚して幸せを掴んだかに思えましたが離婚します。

子供は向こうの家に取り上げられ、その後一度も会うことはありませんでした。それから多恵子は転落人生を歩みます。

ホステスになって最初の客に騙されて借金を背負わされ、店もやがて潰れて借金だけが残りました。しかし、そこで得た情報を元に、詐欺師としての人生を歩み始めます。そして逮捕され、出所後に若い女詐欺師に騙されました。

そんな多恵子が最後に、貧乏が怖かったと語るのが印象的です。貧しさは人生を狂わせるし、そこから抜け出すのは簡単な事ではないと感じさせられる話でした。

ちなみに最後、角田課長の奥さんの顔は視聴者には分かりません。どんな写真だったのかも分からないのですが、右京さんたちがニヤニヤしていた辺り、結構いちゃついている写真だったのではないかと想像できます。

【相棒22】8話のいいセリフ

人生を振り返りながら行く旅は皆、センチメンタル・ジャーニー

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