【相棒19】12話「欺し合い」のネタバレと感想をまとめています。
“伝説の詐欺師X”と“伝説の詐欺師Z”なる人物が登場する今回。冠城が詐欺グループに潜入し、右京さんと捜査一課の面々が詐欺師をハメるために芝居を打ちます。伝説の詐欺師とはいったい誰なのか?
【相棒19】12話のあらすじ
角田課長(山西惇)が給付金詐欺に引っ掛かっているのを知った右京(水谷豊)と冠城(反町隆史)は、犯人を捕まえるためにわざと受け渡しの場へ向かうことに。角田の息子と偽り冠城が鈴木(マギー)と名乗る男と接触し、金を渡さずに「雇って欲しい」と願いアジトに連れて行ってもらう。
目隠しをされた状態で運ばれたため、アジトの場所が特定できないまま、冠城は潜入を開始する。途中、機転を利かせて右京に状況を知らせる冠城、聞いたヒントを元に右京は青木(浅利陽介)に電話番号を調べてもらうが飛ばしの携帯だった。
アジトには鈴木を始め、未成年の少年である佐藤(山崎光)や、その場を取り仕切る高橋(谷部央年)という男たちがいた。彼がボスかと鈴木に冠城が聞いたところ、奴ではなく“伝説の詐欺師Z”という人物がボスだという。
Zはかつて伝説の詐欺師Xという人物を騙して勝ったため、以来“伝説の詐欺師Z”と呼ばれるようになったという。冠城は鈴木からスマホを借りて右京に連絡し、Zのことを調べてもらうよう頼む。Zが仕掛けた詐欺の被害者や、Zに指示されて詐欺をした人物にあたり話を聞く右京。確かにZが存在していること、そして頭の切れる人物であることを掴む。
一方、アジトでは高橋が金を着服したのがバレ、田中(兼松若人)というグループのリーダーにシメられていた。右京は冠城に電話をし、Zを捕まえるために自分たちから仕掛けようと思うと作戦を練る。それは、給付金を法人として申請したいという罠だった
そこで角田課長を始め、伊丹(川原和久)や芹沢(山中崇史)麗音(篠原ゆき子)も巻き込んで、詐欺師たちを引っ掛けようとするが……。
【相棒19】12話のネタバレ
12話のネタバレは以下の3つです。
- 作戦開始
- 伝説の詐欺師Zの正体
- ドラマの結末
結論から言いますと、伝説の詐欺師Zは佐藤でXは鈴木です。
伝説の詐欺師2人がなぜ同じアジトにいたのか?詐欺師同士のプライドがそこにはありました。
1.作戦開始
右京の発案で給付金を申請する法人として、角田課長が社長の家族経営の会社というのをでっちあげる。右京は弟で副社長、麗音は姪で経理担当、芹沢と伊丹はいとこで専務と常務という設定にした。うまく手数料を手渡しする展開に持ち込み、アジトを突き止めるという作戦だった。
しかし、物事は設定通りに運ばず、急遽アドリブで芹沢と伊丹は取引先の会社の人物になる。2人が田中と話している間、右京は冠城に繋いでもらうようアジトへ電話をした。だが、田中へZからの指示が入り、警察の可能性があるので手を引くことになってしまう。
冠城は疑われるが、別の法人と今丁度交渉中だといい、新たな法人と話を始める。スピーカーフォンで田中たちにも聞かせながら会話をする冠城、手渡しでお願いしたいという言葉に一度は悩むが取引することになった。
その電話の相手も右京で、二重三重の巧妙に仕掛けられた罠だったのだ。
作戦は成功し金の受け渡しに右京さんが向かう
2.伝説の詐欺師Zの正体
金を受け取りに来た鈴木に右京は渡し、アジトへそのまま戻させる。鈴木がアジトで中身を確認すると、そこには札束ではなく新聞紙で作った偽物が入っていた。その瞬間、伊丹たちと一緒に右京がアジトへ踏み込む。逃げ惑う詐欺メンバーたちを全員捕まえ、これで一件落着かに思えた。ただ、伝説の詐欺師Zをかつて見たと言っていた佐藤は捕まえた中にいなかった。
冠城は佐藤を探しに向かうと、バス停にいたところを見つける。未成年だった彼に金を渡し、逃げるよう冠城は言っていた。右京は伝説の詐欺師Zはどんな人物だったかを聞く。白髪の老人で杖をついて歩き、右足を引きずっていたという。そこで実践してみて欲しいと右京は佐藤に頼んだ。
その姿を見た右京はおかしな点を指摘する。杖をつくなら引きずった足跡がつくはずがないと。あらかじめ自分とは程遠い犯人像を広めていたに違いない、捜査が及んだ時に警察の目をくらますために。よって、Zは噂とは正反対の人物、若くて普通の若者だろうと右京は推理した。
冠城は佐藤が電話している間は田中への指示が止まっていたことを思い出し、指示を出していたのは佐藤だと見抜く。さらに佐藤がZを見たという倉庫に行ったが、そこの窓は高い位置にあり、佐藤の身長ではとても外が見えるはずがないと指摘。
証拠を突きつけられた佐藤は観念し、自分が伝説の詐欺師Zであると認めた。彼は金には手をつけていないから返すという、なぜこんなことをしたのか?
- 金はゲームのコインと一緒
- ネットの世界は大人も子供も関係ない
- どこまでいけるのか試してみただけ
まるで悪びれずにゲーム感覚で詐欺をしていたことを白状する佐藤。これからリアルな大人の世界を教えてやると冠城は皮肉で返した。
伝説の詐欺師Zは佐藤だった
3.ドラマの結末
アジトで捕まった鈴木の取調べをしているところに、右京と冠城はやってくる。伝説の詐欺師Xを捕まえるのに協力して欲しいと彼に右京は頼んだ。
Zは中岡という資産家の息子で、中岡家では誘拐事件が起きていたという。ただ、本人は誘拐されたことも気づいてなく、今回の詐欺のため家を離れている間に、何者かが誘拐に見せかけて身代金を要求した。すると警察に無断で両親は身代金の2億円を支払ってしまった。
犯人はまだ捕まっていないが、Xの犯行だと右京はいう。なぜなら、Xは一度Zにしてやられているからだった。右京は佐藤に指を立てて見せ、何本に見えるか聞くと近眼であることが分かる。佐藤はアジトで眼鏡をなくしていて、脅迫状と眼鏡は一緒に送られていた。つまり、誘拐詐欺事件の犯人はアジトにいた誰かになる。
鈴木が競輪の速報を見ていた時、「ガチガチの本命しかこない」といっていたが、実際は大荒れのレースだった。よって、鈴木はあの時身代金の振込みを確認していたに違いないと冠城が指摘する。すると、鈴木は自分がXであることを認めた。
鈴木はZに復讐するため、角田課長が警察官であることを知った上で電話をした。金を騙し取ってZを警察に逮捕させれば自分の勝利だと考えた。今回の詐欺は詐欺師のプライドを賭けた詐欺だった。鈴木は右京がかけていた電話も見事だといい、警察を辞めたら一緒に組もうと誘うが、右京も冠城も冷めた目で見て部屋を後にした。
伝説の詐欺師Xは鈴木だった
【相棒19】12話のまとめと感想
2人の伝説の詐欺師の騙し合いに、右京さんが参加して逮捕するという話でした。
詐欺師同士が騙し騙し合いする中、右京さんが2人を手玉に取り真実を暴きます。同じ警察を巻き込むにしても、特命係を巻き込んだら終わりでしょう。
伝説の詐欺師XとかZとか、ネーミングだけで吹き出しそうなベタな設定です。【相棒】のネーミングセンスはある意味中二っぽく、ウケ狙いでやっているのでしょう。
映画でいうところの『ユージュアル・サスペクツ』系の話です。カイザー・ソゼよろしく伝説の詐欺師Zの話が出てきます。伝説の詐欺師はいるのか?ZだけでなくXも登場という二段オチになっています。割と凝った脚本です。
詐欺師を捕まえるため警察の面々が劇団員になって、それぞれ与えられた役割を演じるというのが面白かったです。なんだかんだいっても参加する、伊丹&芹沢コンビもうまく演じて切り抜けていました。
伝説の詐欺師2人も騙す右京&冠城コンビが、正義の味方でよかったと思わせる話です。
次回は1月20日21時から放送予定です。