【相棒19】11話のネタバレと感想|今年の正月スペシャルは復讐

2021冬ドラマ
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毎年恒例【相棒】正月スペシャル「オマエニツミハ」のネタバレと感想をまとめました。今回のゲストは岸谷五朗さんで、右京さんが過去に遭遇したある事件について触れられます。

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【相棒19】11話のあらすじ

右京たちがこてまりで飲んでいると現れた男、仁江浜光雄(岸谷五朗)は数日前から右京のことをつけていた。男はフリージャーナリストを名乗り、右京に取材をさせて欲しいと頼む。だが右京はきっぱりと断る。仁江浜は一旦引き下がるが、諦めるつもりはない様子だった。

河川敷で鎌田弘明(永嶋柊吾)という男の撲殺遺体が発見される。右京(水谷豊)冠城(反町隆史)は捜査に乗り出し、職場の同僚に話を聞くと、鎌田は表の顔とは違い裏では暴言を吐いていたという証言を得る。その後、現場付近にいた人物に目撃者の話では、犯人らしき人物が右足をひきずっていたという。

右京をつけていた仁江浜は右京に少年犯罪についての議論を吹っかける。2人の意見はまるで逆で、仁江浜は少年犯罪についての処罰の甘さを語り、更生する可能性はないと切って捨てた。

青木(浅利陽介)からの報告で被害者の鎌田が、ネットカフェからSNSに大量の誹謗中傷の書込みをしていたことを聞く。そこにはヒトラーを礼賛するような書込みがされていた。鎌田は過去に鉄パイプで無差別に人を襲い少年院に入っていた。その鎌田が同じ凶器で殺害されたのは、昔の事件の被害者による復讐ではないかと右京は考える。

鎌田の被害者5人のうちの1人、瀬川利光(趙珉和)という男が容疑者として浮上する。右京たちは瀬川の元妻のところへ話を聞きに行く。新婚で幸せだった日々が鎌田に襲われたことで一変し、瀬川はその後、ひきこもり始めたという。妻は被害者支援団体を紹介し瀬川は通い始めるが、犯人に復讐をするという考えに囚われ団体から追い出されてしまう。その結果、妻も耐えられなくなって離婚した。

一方、伊丹(川原和久)芹沢(山中崇史)は瀬川を見つけて追いかける。逃げる瀬川は追い詰められ、「殺されるべき奴はまだいるぞ。まだ終わりじゃない。空しいな…すべて空しい」と告げ橋から飛び降りて死んでしまった。

新たに長谷部雄大(柾木玲弥)という男の絞殺死体が発見される。目の前で容疑者を死なせてしまったことで、伊丹と芹沢は謹慎になっていた。捜査に参加できず麗音(篠原ゆき子)から事件の情報を聞いていたところ、右京たちに見つかり共に捜査に協力していくことになる。

長谷部は11年前に空き巣に入った家で住人と鉢合わせし、絞殺していた過去があった。その時と同じように絞殺遺体として発見されたため、昔の事件関係者が復讐で殺害したのではないかと考えた。調べたところ長谷部に殺された人物には、恋人がいたという。

当時の事件を知る警察官に話を聞きに行き、恋人は山根朱美(中村映里子)という名前だと分かった。長谷部が拉致された瞬間を捉えた防犯カメラには、朱美ともう一人の男が映っていた。男は防犯カメラに向かってわざわざ顔を晒し、「杉下さん。また会いましょう」と事件がまだ続くことを示唆する。朱美と一緒にいたその男は仁江浜だった。

仁江浜の復讐とは何か?右京はようやくあることを思い出すが……。

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【相棒19】11話のネタバレ

11話のネタバレは以下の3つです。

  1. 過去の事件
  2. 事件の結末
  3. ドラマの結末

結論から言いますと、仁江浜は右京さんを恨んでいて、復讐する理由がありました。

仁江浜と右京さんの間にあった過去の事件とは何なのか?

1.過去の事件

仁江浜光雄という名前をすべてカナに変えてみると「ニエハマミツオ」となり、それを並べ替えてできる言葉が「オマエニツミハ」となることに右京は気づく。仁江浜は右京に対して罪があるということが言いたかった。

そこで過去に瀬川が通っていた犯罪被害者支援団体に右京たちは向かう。瀬川は本気で復讐を考えていたといい、しまいには感化される人まで出てきてしまった。その中の1人が、恋人を長谷部に殺害された朱美だった。瀬川がやめた後、朱美も団体を離れた

他にも団体を離れた人物がいて、大沼浩司という中学生の息子を亡くした人物がいた。右京はその名前を聞いてかつて大沼と亡くなった息子の直樹にに会っていたことを思い出す。

強盗殺人事件の現場に向かっている途中、少年たちが歩いているのを右京は見た。しかし、その時は現場に向かい、帰りに立ち寄って見ると爆発音が聞こえてきた。まだ中にいる人を助けに行こうとすると、そこに一人の少年がいた。右京は必死に少年を助け出すが、奥にもまだ一人少年がいるのが見えた。右京は手前にいた少年を先に助け出し、その後戻ろうとした瞬間、さらなる爆発が起きてしまう。

どちらかを助ける選択を迫られた右京は、大沼浩司の息子である直樹を後回しにした。その結果、直樹は爆発に巻き込まれて死亡する。なぜ彼らがあんな場所にいたのか、後で右京は知ることになる。それは、直樹はクラスメートのいじめを注意したため、リーダー格だった柚木竜一が直樹をリンチしていたのだった。

父親が暴力団の柚木は拳銃を持ち出し、直樹を脅そうとして発砲する。その時、弾がガス管に当たりガス漏れが起きて爆発してしまった。

工場に入って行く前に彼らに声をかけていれば、直樹は死ぬ事はなかったと右京は判断を誤ったことを後悔する。仁江浜のいう右京の罪は恐らくその時のことで、直樹を見殺しにしてろくでなしを救ったのを許せなかったのだろうと。

右京さんが判断を誤ったため息子が死んだと、仁江浜こと大沼は恨んでいた

2.事件の結末

日刊トップに大沼からメールで、犯行予告が届く。息子をリンチした柚木に復讐するため、既に彼を拉致していた。柚木は特殊詐欺グループのリーダーで、少年院を出た後も更生するどころか、また悪事に手を染めていた。

右京の携帯に小手鞠から連絡が入る。だが、電話をかけてきたのは大沼だった。彼は右京一人で来てもらうため、女将も拉致していた。言われた場所へ一人で向かう右京、冠城は携帯の電波を追って行方を捜すが、電話だけが残されていた。

右京が連れていかれた場所は、直樹が死んだ工場だったそこに女将と柚木も拘束されていた。女将を解放するよう求める右京だが、大沼は解放せずに話を始める。

  • 柚木が12年前に直樹を殺した
  • 少年院で矯正教育を受けたが何も変わらない
  • 更生することは一生ない
  • なので自分が処刑する

そう語る大沼に対し、右京は瀬川が空しさを抱えて死んだことや、その場にいる朱美にも復讐して満足したかを聞く。復讐を遂げても空しさ以外残らないと語る右京。大沼はそんなことは最初から承知しているといい、終わったら死ぬつもりだと答えた。

そして今度は直樹の話を大沼は始める。

  • 直樹を産んで妻はすぐ死んだ
  • 絶望から救ってくれたのは直樹だった
  • 男手一つで育てるため、記者をやめて事務職になった
  • 直樹は自慢の息子だった

自分と同じ新聞記者になりたいという直樹は、正義感も強く困っている人を放っておけなかった。その性格が災いしてか、いじめを見過ごせず柚木にリンチされるはめになった。あの日、直樹に向かって大沼は、「お前が正しいと信じることを貫け」と言った。

直樹は信念を曲げず、柚木にリンチされても「僕は悪くない」と言い続けた。銃を取り出した柚木に対しても謝らなかった。そうして爆発が起き、右京はよりによって柚木を救出する選択をした

なぜ直樹ではなく柚木を助けたんだと憤る大沼。右京は直樹を助けられなかったことは悔やみきれない、しかし、救える命から救うという判断は間違っていなかったと言った。

右京を恨むのは間違っていると分かっていても、大沼は心が言う事を聞かないと言う。すると大沼はこの場で女将か柚木かどちらを救うか選べと選択を迫る。女将を救い柚木を見殺しにしろと告げる大沼。右京の選んだ答えは「撃つのなら僕を撃ちなさい」という選択だった

その瞬間、冠城が現れて大沼と揉み合いになり、柚木は肩を撃たれるだけで済んだ。追って伊丹と芹沢もやってきて全員救出された

冠城が場所をつきとめたお陰で、大沼は逮捕され全員無事だった

3.ドラマの結末

監禁されている場所がわかった理由を冠城に聞くと、大沼が最後に選ぶ場所ならそこだろうという推理からだった

こてまりで酒を酌み交わす右京と冠城と甲斐。店には毎晩右京が迷惑料として来てくれるといい、冠城は命の恩人なため割引価格で飲ませてもらっていた。

女将がネクタイを贈った魚屋の達郎の子供が無事産まれたという連絡が入る。彼も昔少年院に入っていたワルだったが、今はこうして更生して父親になったと話す女将。

除夜の鐘が鳴り始め、新年を祝う一同。女将はシャンパンを入れ、右京と冠城は今年はいい年にしたいと締めた。

少年院から出所して更生した人もいればそうでない人もいる

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【相棒19】11話のまとめと感想

3人の犯罪被害者と被害者遺族が、加害者と同じ手口で復讐をするという話でした。新年から復讐と少年法について問題提起してくる相棒です。

右京さんがした選択が正しかろうが誤っていようが、大沼にとってはやり場のない怒りをぶつける対象です。とんだとばっちりを新年から受ける右京さんですが、自分の選択は誤っていないと結果はともあれ主張します。

正論であるがゆえに怒りを覚えるという矛盾が、大沼の心を苦しめ復讐へ向かわせます。出所した後、加害者が大人しくしていればまだしも、今回出て来た加害者は誰も更生しません。なので余計に復讐心に火がつきます。

復讐したところで生き返らない、復讐しても空しいだけ、と散々ドラマを見ていると聞くセリフです。そろそろ復讐する人に対して「今度はお前が復讐される番だ。震えて眠れ」ぐらい言って欲しいものです。

そもそも、人の恨みを買わずに生きていくことは可能なのか?妬みやひがみも含めたら、何かしら誰もが思われていそうな気がします。正しいことをしている右京さんですら、犯罪者側から見れば復讐の対象です。

今回の直樹のように信念を貫いたがゆえの死は、正しいことであっても空しく感じます。あの場を生きてその信念でもっと多くの人を救おうと、長期的な思考をして欲しかったです。

次回は1月13日21時から放送予定です。

【相棒19】11話のいいセリフ

感情で善悪を判断するのは危険です。

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