2019年10月9日から始まった【相棒シーズン18】は、初回スペシャルということで時間を拡大して放送されました。北海道でロケをした今回、初回で物語は完結せず次回へ続きます。今回登場する人物の詳細を紹介します。
【相棒シーズン18】1話のあらすじ
右京(水谷豊)が突然、消息を絶って1週間。亘(反町隆史)は、何者かによって海に流された右京のスマートフォンが秋田に流れついたことから、潮流を計算し、北海道付近に浮かぶ“天礼島”にあたりをつける。すると亘は、島に渡って早々、男が若い女性を連れ去ろうとしている現場に遭遇。何とか拉致を防ぐが、男は姿を消してしまう。聞くと、事なきを得た女性・ミナ(北香那)は“信頼と友好の館”という日本とロシアの交流を目的とした財団のメンバーで、男は岩田(船越英一郎)というミナの父親。自衛隊の元レンジャーである岩田は、甘村井(団時朗)という男が主催するその財団を怪しみ、ミナを連れ戻しに来たのだという。思わぬ騒動に巻き込まれた亘は、岩田の存在を気に掛けながらも、右京の捜索を続行。島の海岸にアザラシの死骸が頻繁に流れ着いている事案を耳にし、右京もその不可解な一件を調べに来ていたことが分かる。そんな中、館である遺体が発見され、それをきっかけに思いも寄らない連続殺人が幕を開ける。
公式HPより引用
行方不明になった右京に命の危機が迫る!
そして、父娘の衝突が惨劇の呼び水に!?
最果ての島を舞台に、それぞれの思惑が交錯する!!
【相棒シーズン18】1話の感想
右京さんが1週間行方不明という状態で、さすがに冠城も心配します。一方、衣笠、内村、中園、大河内の4人は会食しながら、心配というより無断欠勤のことに文句を言います。衣笠に至っては「彼はゾンビだよ」と、頭を破壊しなければ生き続けると言ってました。
そんな行方不明の右京さんが何をやってたかというと、島で“ロシアンルーレット”なるキノコでトリップしていました。そのトリップぶりが中々凄く、右京さんは竜宮城へ行きます。そしてルー大柴のような状態になります。
まさか今回の話のオチがみんなトリップしていただけで、誰も死んでいないという夢オチ的なものになるのか?そんな不安が過ぎるシーンでした。
ちゃんと事件が解決することを信じて、今回の物語に登場した人物の詳細や謎について考えてみます。
ネタバレ前提となりますので、未視聴の方はご注意ください。
【相棒シーズン18】1話の登場人物
天礼島という島にある施設、“信頼と友好の館”という場所には、何人かの人たちが住み込みでいます。そこにいる娘を連れ戻そうと、父親がやってきてゴタゴタしている内に殺人事件が起きます。
現時点で被疑者
岩田純(演:船越英一郎)
- 58歳
- ミナの父
- 陸上自衛官
- 階級:陸将補
- 特殊作戦群所属のレンジャーだった
- 現在は陸上幕僚監部の作戦部長
信頼と友好の館の関係者
岩田ミナ(演:北香那)
- 信頼と友好の館の住人
- 学生時代ギリシャのアテネで難民救済ボランティアをしていた
- 父親との関係は良くない
甘村井留加(演:団時朗)
- 信頼と友好の館の住人の設立者で代表理事
- 死体は事務机のそばで発見
橘禾怜(演:加弥乃)
- 信頼と友好の館の住人
- 最後隠れていて助かった
成田藤一郎(演:足立理)
- 信頼と友好の館の住人
- 現在どこにいるか不明
音羽暁(演:森優作)
- 信頼と友好の館の住人
- 現在どこにいるか不明
三河大悟(演:阿邊龍之介)
- 信頼と友好の館の住人
- 厨房の冷蔵庫の中に遺体が入っていた
松嶋至(演:海老沢七海)
- 信頼と友好の館の住人
- 死体は集会室で発見
播磨長吉(演:本山功康)
- 信頼と友好の館の住人
- 死体は集会室で発見
警察関係者
大西玲二(演:内村遥)
- 島の駐在
- 右京のことを怪しんでいる
- 右京たちを現場に立ち入らせないようにする
鯉川繁喜(演:外川貴博)
- 道警の警官
木埜寛平(演:土平ドンペイ)
- 道警の鑑識
その他
桂川宗佐(演:村上新悟)
- 片山雛子と話していた人物
- デュアルユース技術の関係者か?
颯斗(演:内野智)
- 喫茶店の人
- ロシアンルーレットを冠城に勧めてきた
猿若均(演:坂田聡)
- 北海大学の海洋生物学の教授
- アザラシの死骸が上がったら知らせてもらうよう館の人たちに頼んでいる
- 普段は札幌にいる
天蓋杜夫(演:酒巻誉洋)
- 役場の職員
【相棒シーズン18】1話の事件概要
現時点で死体で発見されているのは4名です。警察は岩田を被疑者として任意で話を聞くつもりでした。生存者であるミナと禾怜の証言で、事件の概要を説明します。
- 岩田が館にやって来て甘村井と争って殺害
- その隙にミナに逃げるよう仲間たちが言う
- ミナは逃げ出して崖の下の小屋で一夜を過ごす
- 甘村井の様子を確かめに残った人たちで部屋に行く
- 甘村井の遺体を発見
- 岩田が来て播磨と松嶋を追いかける
- 2人は集会室で後に遺体で発見される
- 今度は三河と禾怜が追いかけられる
- 三河が禾怜を棚に隠れるよう言う
- 三河が岩田と争って殺害される
- 禾怜は棚の中で一夜を過ごす
- 右京たちが来た時に禾怜が発見される
右京さんの見立てでは、全員首の骨を素手で一撃で折られて死亡しているようです。素人では難しいそうです。
よって、レンジャーだった岩田が犯人ではないか?という流れになります。
ロシアンルーレットで竜宮城に行く右京さん
今回右京さんがキノコのせいでトリップしてしまいます。その様子が面白かったので、ここに紹介します。
まず、右京さんはなぜかタキシードで、乙姫は禾怜、周りで踊っているのは成田、藤井、三河の3人です。
実際は右京さんはガウン姿で、他の人たちは椅子に座っているだけです。しかし、右京さんの頭の中では違います。
右京「あなたのお召しもの、とにかくゴージャス。とってもお似合いです」
禾怜「そう?ありがとう」
右京「イッツマイプレジャー。お目にかかれて光栄です、僕」
禾怜「あたしもよ」
右京「グレイト。あなた方は姫の家来ですね。背びれと尾びれと胸びれが動かぬ証拠!」
禾怜「あなたたち、お客様のためにもっと舞を」
3人「はっ!」
右京さんはもう終始ニコニコで、ルー大柴のように所々英語交じりで話します。動かぬ証拠と言いながら、指でビシっとさしてご満悦です。本人的には大した時間が経っていないと思っていましたが、実際は1週間経っていました。
しかし、このシーンはおかしなシーンというだけでなく、実は視聴者向けの謎を解くヒントになりそうです。謎の考察のほうで説明します。
【相棒シーズン18】1話の考察
右京さんたちが岩田に道警より一足先に話を聞きにいった時、岩田は「館は昨日は入れなかっただろう?」と、館の前で出くわした冠城に言います。
全く寝耳に水といった感じの表情で、岩田がやっていない可能性が高そうです。と、なると誰なのか?
鍵となりそうなものがいくつか散りばめられていたので、一つずつ上げていきます。
鍵1:子どもたちの会話
秋田の浜辺で右京さんの携帯が入っていた箱を見つけた子どもたちが、その前にこんな話をします。
次郎「生物兵器?」
太郎「化学兵器かもしれねえな」
花子「玉手箱が?」
太郎「だって開けたら煙もくもくで、浦島太郎は一瞬でじじいさなってしまったんだや。兵器に決まってるべ」
次郎「浦島太郎は童話だや」
太郎「童話には恐ろしい真実が隠されているだが常識だべ」
花子「じゃあ、乙姫様って悪い人なんだが?」
太郎「テロリストさ。竜宮城はテロリストのアジトだ」
次郎「タイやヒラメもテロリストなんだが…」
花子「怖え」
右京さんが竜宮城に行った幻想を見た時、乙姫は禾怜でタイやヒラメは成田、藤井、三河です。
この会話後、三河は松嶋と播磨に「人殺しなんて話が違うだろ」と3人で話し合います。そこに甘村井が入って来て、何を言ったかは分からずにシーンは切り替わります。ちなみに甘村井はこの会話以前にミナに「ミナ、やはり考え直さんか?」と言い「みんなで決めたことじゃない」とミナは言います。
殺された4人はこの時話していた4人です。計画から下りようとしたから殺害されたのか?と考えたくなります。
鍵2:ミナの過去
ミナは学生時代にギリシャで難民の救済に行っていました。その時の回想シーンでは、軍に難民が銃で撃ち殺されている風な演出です。
自衛官の父親に対し、「いつ加害者になるんだか分からないんだから」と言います。軍というものに対し、何か思うところがありそうな雰囲気です。
鍵3:アザラシの死骸
アザラシの死骸は腹を裂かれていたり、四肢や頭が切断されていたりと、まるで猟奇殺人のようだと右京と冠城は称します。
そして、海辺で死骸を確認していた右京さんが見ていたアザラシは、腹に縫合したような痕跡がありました。
何かをお腹に入れて運んでたのか?気になる死骸です。
鍵4:片山雛子の存在
元国会議員の雛子ですが、北海道で“防衛技術振興協会シンポジウム”なるものに来ています。そこで、桂川宗佐という人物と何やら武器の輸出について会話をします。
この桂川という人物が軍事技術関係の人なのか、片山に「我々としては何としても先生に返り咲いて頂きたい」と言います。
そして片山も「不殺生戒に縛られている比丘尼が、あえてこの分野を推進することで世間の蒙を開きたいのよ」と、乗り気です。
デュアルユース技術という軍用・民生用双方に使える技術を輸出するのであって、戦車ミサイルではないと正当化したいようです。
鍵5:ロシアンルーレットなるキノコの粉末
右京さんが竜宮城に出かけてしまった幻覚を見せるキノコです。効果がある人にはあるが、効かない人には全く効かないというものなので、ロシアンルーレットという名前だそうです。
元々ロシアから来たキノコらしく、喫茶店の人が勧めてきます。そこらじゅうにあるものなのか、それともこれを密輸して商売としているのか怪しいです。
鍵6:タイトルの意味
今回のドラマのタイトルは「アレスの進撃」です。アレスとはギリシャ神話の“戦を司る神”です。戦場での狂乱と破壊を表し、荒ぶる神として畏怖されてました。
ミナはギリシャに学生時代行っていて、父親は自衛隊です。2人のどちらかを表しているのか、それとも真犯人を指しているのか意味深なタイトルです。
正直言って片山雛子の件と館の人たちの件がどう絡むのかは分かりません。
禾怜がどんな人物かも語られないので、彼女がテロに参加する動機は全く不明です。
現時点で分かっていることから、推察してみました。
【相棒シーズン18】1話のロケ地
天礼島は奥尻島です。今回のロケは北海道でのロケが多く、奥尻島以外にも室蘭や洞爺湖などでもロケしていることが分かりました。
奥尻島
奥尻湯ノ浜温泉ホテル緑館
“信頼と友好の館”として登場したホテル
北の岬さくらばな
冠城がロシアンルーレットを勧められた場所
公式HP:http://www.okushiri-sakurabana.com/
民宿木村さん家
冠城と岩田がいた宿
公式HP:http://unimaru.com/?page_id=20047
室蘭
地球岬
ミナと甘村井が会話していた灯台
公式HP:http://muro-kanko.com/see/chikyuumisaki.html
イタンキ浜
右京さんがアザラシの死骸を発見したシーンや、秋田設定で子ども達が話していたシーンなど色々で登場
公式HP:http://muro-kanko.com/visit/itankihama.html
トッカリショ
島感出すためにやたらドローンで外観が出てきた場所
公式HP:http://muro-kanko.com/see/tokkarisyo.html
洞爺湖
サイロ展望台
洞爺湖周辺のシーンで出て来ます
公式HP:http://www.toyako.biz/new/
湖畔亭
あまり出て来ませんが、撮影スタッフが宿泊した宿
公式HP:https://www.toya-kohantei.com/
洞爺湖汽船
洞爺湖周辺シーンで出てきます
公式HP:http://www.toyakokisen.com/
【相棒シーズン18】1話のその他気になったこと
- ゾンビと同じで頭を潰さないとダメだと言われる右京さん
- 見た感じ極道と言われる岩田
- 持ち前の感受性のせいでと自称する右京さん
- ガウンのまま外に調べに行こうとする右京さん
- 「死骸見物なんて、おじさん変態だな」と言われる右京さん
- ヘリの音はしても姿は見えない
- 怪しい登場のしかただけど、決して怪しい者じゃないという冠城
- 集団行動取れないなんて警察失格と言われる冠城
【相棒シーズン18】1話のまとめ
初回はほぼ北海道ロケでした。途中まで右京さんは出て来ませんが、全く退屈することなく見れます。今シーズンも安定のスタートです。
右京さんのトリップシーンが面白く、普段は見れないチャラい右京さんが見れます。あの冷静沈着な人がここまで弾けるのだから、ロシアンルーレットは恐ろしいです。感受性が高いほど親和性があるとのことです。
浦島太郎が物語の鍵となっているようで、最終的にどうやって終わるのか?殺害犯は逮捕されると思いますが、片山雛子はまた議員に返り咲きそうな匂いがします。
次回は10月9日です、次回もスペシャルで放送時間が21時~22時24分までとなっています。