※本記事は、ドラマ「元科捜研の主婦」第7話の結末までを含むネタバレ解説です。
山中から発見された、20年前の白骨遺体。
そこから掘り起こされたのは、
一人の女性の死だけではありませんでした。
誘拐事件。
消えた家政婦。
温かい記憶と、恐ろしい現実。
そして──
科学が、20年越しの誤解をほどきます。
※これまでの事件や未回収の謎は【全話まとめ記事】で整理しています。
結論|第7話の犯人と動機
- 白骨遺体の正体:安達依恵(元幼稚園教諭)
- 20年前の誘拐犯:安達依恵と弟・安達正之
- 依恵を殴った人物:後藤夏子(=出口彩花)
- 殺害は計画的ではなく、真実子を守るための正当防衛の可能性が高い
「なっちゃん」は誘拐犯ではなかった。
彼女は、妹を守った姉だった。
時系列整理(ネタバレあり)
① 山林から白骨遺体が発見
蓮沼真実子が売却予定だった山から白骨が発見される。
遺留品には古いガラケーと、
「はすぬままみこ」と書かれた名札があった。
② 20年前の誘拐事件
真実子は5歳の頃、誘拐された過去があった。
家政婦・後藤夏子(なっちゃん)はその直後に失踪。
警察の仮説はこうだった。
- 夏子が誘拐
- 事件に気づいた依恵を殺害
- 山に遺棄して逃亡
だが真実子の記憶は違う。
夢の中のなっちゃんは、
いつも優しかった。
③ ペンダントの血痕
ぬいぐるみに付いていたペンダントから血液が検出される。
DNA鑑定の結果──
真実子との共有率28%。
血縁関係の可能性が浮上する。
④ 切手裏面の鑑定
詩織は、かつて副所長から教わった技術を思い出す。
「切手の裏面からDNAは取れる」
検査の結果、
- DNA一致(28%共有)
- ミモザの花粉検出
- 花屋レシートとの指紋一致
出口彩花こそ、後藤夏子だった。
⑤ 20年前の真実
誘拐犯は安達依恵と弟・正之。
監禁場所から逃げ出した真実子。
偶然山に入った夏子が彼女を発見する。
そこへ依恵が追ってくる。
真実子が殺害されそうになり、
夏子は石で依恵の後頭部を殴った。
それが白骨遺体の真相だった。
殺意ではない。
妹を守るための行為だった。
⑥ 抱擁
謝る夏子に対して真実子は、
「謝るのは私の方」だと涙する。
その言葉に、震える手で真実子を抱きしめる夏子。
20年越しに、記憶が戻る。
なっちゃんの顔も、
あの日の温もりも。
⑦ そして本筋へ
道彦は兄・修一の話をする。
修一は厚木窒素ガス事件を独自に追っていた。
そして詩織は思い出す。
あの頃、義兄さんはよく小沢所長に会いに来ていた。
物語は静かに、本筋へと戻る。
科学的視点での解説
第7話で使われた科学は主に4つです。
1. DNA共有率28%
祖父母と孫、叔父叔母と甥や姪。
または、異母及び異父兄弟、姉妹などの可能性を示す数値です。
つまり、血縁の存在を科学的に証明しました。
本作ではこれまでもDNAや法科学を軸にした解決が描かれてきました(第5話参照)
2. 切手裏面からのDNA抽出
舐めた切手や指で貼った切手から、
微量DNAを抽出する。
20年前の事件を現在の技術で掘り起こす、象徴的な手法でした。
3. 花粉分析(ミモザ)
手紙の投函時期は秋。
しかし春の花・ミモザの花粉が切手の裏から検出されました。
保管場所=花屋と特定します。
4. 指紋照合
レシートと手紙の指紋照合により、
彩花=夏子を確定。
今回、科学は犯人を“暴いた”のではなく、誤解をときました。
兄・修一ラインの整理
※第6話で副所長・加藤がDNA鑑定書を削除した件はこちらで詳しく解説しています。
第7話は、もう一つの物語を動かしました。
厚木窒素ガス事件。
- 修一は独自に再調査していた
- 小沢所長と頻繁に会っていた
- 副所長・加藤は鑑定書を削除している
- 金田は誰かと電話をしている
しかし──
誰が裏切り者なのか、まだ断定できません。
もし所長が黒幕なら、
なぜ修一は会いに行ったのか。
もし副所長が悪人なら、
なぜ詩織に科学の理想を教えたのか。
第7話は示します。
本当に悪いのは誰か。
それは簡単に決めつけられない。
なっちゃんがそうだったように。
厚木窒素ガス事件を含めた未回収の謎は、まとめ記事で随時更新しています。
まとめ|科学は誤解をほどけるか
第7話は、「犯人探し」の回ではありませんでした。
それは、
- 誘拐犯とされた姉の再評価
- 20年越しの抱擁
- 科学による記憶の再構築
そして、厚木事件にも重なる問い。
真実は、どこで歪められたのか。
科学は時間を越えられる。
だが、それを使う人間がどう向き合うかで、
物語は変わる。
第7話は、その静かな転換点でした。
