【災】5話のネタバレと感想|真相に迫った刑事に降りかかる災い

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WOWOWのオリジナルドラマ【災】の5話のネタバレと感想をまとめています。

一連の事件が起きた“理由”を懸命に探す堂本は、新たに見つかった遺体も同じ犯人が殺したものか精査していた。連日遅くまで職場に残る堂本の背後に、県警の用務員として働くあの男がいて……。

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【災】5話のあらすじ

自宅の車庫で車の下敷きに挟まって亡くなっていた澤田悠人(重岡漠)は、事故なのかそれとも堂本翠(中村アン)が追い続けている連続殺人犯の仕業なのか。堂本は連日連夜遅くまで警察に残って調べていた。

ある日急いで堂本がエレベーターに乗ると、既に用務員が乗っていた。気付かず乗っていた堂本だが、その用務員はあの男(香川照之)で……。

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【災】5話のネタバレ

澤田悠人の妻のあかりに話を聞いた時、堂本は違和感を覚えていた。そして菊池を伴いあかりの自宅を張り込みすると、彼女は恋人を部屋に連れ込んでいたことが分かった。今回の遺体は一連の犯人が起こした犯罪ではない、堂本はそう結論付けた。

一方飯田は用務員の大門を見て何かに気付く。そして直接大門に職歴や、過去にしていた仕事について尋ねた。

その後、警察署のトイレで首を吊って死んでいる飯田が発見される。駆けつけた堂本は、飯田の髭の一部が切り取られているのを見逃さなかった。

後日、菊池から飯田が最近調べていたことを知らされる。それは堂本が追っていた連続殺人犯の仕業ではないかと、思われる事件の数々だった。飯田は真相に近づいたから殺されたに違いないと堂本は考えた。

妻の死

堂本翠(中村アン)が千葉の相模亭を訪れる。そこにで道子の夫・嘉人(嶺豪一)に話をきく。堂本は同様の事件が他にも起きていることを嘉人に伝え、しかしまだ確かな情報は集まっていないと説明する。そして、一連の事件の犯人を検挙しなければならないと語った。誰かの手による死であるならば、そこには必ず何らかの理由があるはずだと考えていたからだ。

これに対し嘉人は、もし犯人が見つかったとしても、自分がその時嬉しいと思えるかどうかは分からないと述べる。たとえば、先日土砂崩れで人が亡くなったが、それが自然の仕業であり、そこに悪意がなかったことぐらいは分かっていると話す。

「道子の死が自殺か他殺か、それに犯人が誰なのか分からなかったとしても、それは自然災害や事故やそういった災難によって家族を失った。そう考えればいいと思ったんだ。それがいちばん、自分にはしっくりくると思ったんだ」

今さら当時のことを掘り返すような気持ちにはなれず、そっとしておいてほしいと嘉人は心境を語る。堂本はそれ以上、何も尋ねることができなかった。

新たな遺体

2024年、神奈川。犬の散歩をしていた滝口(鈴木慶一)が、車の下敷きになって死亡している遺体を発見した。現場には堂本と菊池大貴(宮近海斗)がやってきて、検分が行われた。

一方、飯田剛(竹原ピストル)は息子の剛史(阿久津慶人)とキャッチボールをしていたが、時間が来たため別れる。飯田が母親のことをたずねると、剛史は「仲良くしている男の人がいる」と答えた。

堂本は署のエレベーターで用務員(原ふき子)に話しかけられる。風呂に入っていないようで臭う、と忠告され、少しは気にした方がいいと釘を刺された。その後、入口で戻ってきた飯田と遭遇する。飯田は2、3日地方に行く予定だと伝え、堂本にも休むように、そして風呂に入るよう改めて忠告した。

事件か事故か

ジャッキの事故による死亡について、死因は頭部が押しつぶされたことによる出血死と判明した。車体に押しつぶされた痕と一致しており、遺体は家主の澤田悠人(重岡漠)で間違いないと検視官(川島潤哉)から堂本に報告される。

菊池からその他に気になる点がないか尋ねられた検視官は、右腕にあざがあったが大きな外傷ではなかったと伝える。現時点では事故死として処理される見込みであった。髪の毛について堂本が一部短い箇所がなかったか検視官に尋ねるが、特に変わった点は見つからなかったという。

堂本は澤田の妻・あかり(山田真歩)にも話を聞く。夫は照明器具の会社に勤務しており、毎晩帰りが遅かったという。事故については調査中で、情報収集の段階だと堂本は説明する。あかりは非常に気丈にふるまっており、堂本もその様子に驚く。あかりは静かに語る。

「どうしてなのかわからないんです。どうしてこんなに涙も出ないのか。自分でも分かりません。こういうのをまだ、実感が沸かないというんですかね」

その後、鑑識の元川(佐藤五郎)がジャッキで持ち上げられた車を後ろから蹴ると、車体は崩れるように落ちた。堂本と菊池はその検証を確認する。菊池は「事故じゃないということ?でも誰が?」と疑問を口にする。

「それを今から考えるのよ。犯行に至った理由が、必ずどこかにあるはずだから」

災いはすぐそばに

堂本が閉まりかけたエレベーターに乗り込むと、中には男の姿があった。あの男が用務員の大門宏樹(香川照之)として、神奈川県警に出入りしていた。堂本は特に気にする様子もなく、エレベーターを降りる。

後日、堂本はあかりのSNSを調べ、そこに掲載されていた写真やインタビュー記事の写真を確認する。どれも最近撮影されたもので、映り込みなどに何か手がかりがあるかもしれないと考え、画像の解析を菊池に依頼する。

夜、飯田が部署に戻ると、堂本はまだ残って仕事をしていた。堂本は海外で発表された変死体の髪型について扱った論文を読み込んでいた。そんな堂本を見て、飯田は呆れた様子を見せる。自分もかつては同じように熱中していたが、気づけば妻も子どもも出ていったと語る。

努力しても成果が出ず、「無駄足の飯田」と先輩たちに呼ばれていた日々を思い出しながら、「このままだとお前も俺みたいになるぞ」と堂本に忠告を残す。

飯田の思い

大門が宿直室に入ると、そこには飯田が横になっていた。飯田は起きるとそのまま部屋を出ていき、大門が静かに掃除を始めた。

その後、階段で菊池が飯田に声をかける。「どうして飯田さんは堂本さんの捜査だけ、あんなに手伝うんですか?」と問いかける。逆に飯田は連続犯がいるのかどうかについて、菊池の考えを尋ねた。菊池は「正直、あまり賛同していない」と答えた

飯田は喫煙所でタバコを吸いながら、自分の思いを語る。「堂本を手伝うのは、単純に面白いからだと思う」と言い、さらに「俺も連続犯なんていないと思ってる。署の誰に聞いても同じだろう」と続ける。「髪が変な切られ方してるってだけじゃ、誰も動かない。でも、そんな中で堂本が躍起になって動いてるから、応援したくなっちゃうんだよな」と笑いながら言う。

「俺、そういう捜査が好きなんだよ。無駄足踏みまくる捜査がさ」

自嘲気味に語る飯田。

そのとき、はためくシーツの向こうに、あの男――大門の姿が見える。飯田はその姿をじっと見つめ、何か思うところがある様子だった

父との思い出

堂本は自宅の本棚から一冊の本を手に取る。それは『犯罪心理学全集』で、著者は彼の父・堂本克也(中村育二)だった。冒頭にはこう記されていた。

「真相究明を急ぐ者は、まず第一に犯行の『理由』を発見せねばならない」

その言葉を目にしながら、堂本は父との記憶を思い出していた。父が病に倒れたとき、家族はその原因を必死に探していた。しかし父は、そんな様子を見てこう言って笑った。

「もしさ、大病の原因が分かっちゃったとして、それがたとえば“寝不足”だったとしたら、悔やんでも悔やみきれないだろ。寝不足だぞ」

仕事では「理由」を追い続けていた父が、そんなふうに笑ったことが、堂本の胸に残っている。「仕事では理由理由って言ってたのにね」と、当時を思い返す。車椅子を押しながらの、二人きりの会話のなかで、父はこう言った。

「とにかく、くたばるときはさ。死ぬ理由なんて、分かんないほうがいいってことだよ」

張り込み

堂本たちはあかりの自宅前で張り込みを行っていた。やがて一人の男性があかりの家に入っていく姿を確認する。それは、堂本が画像解析によって特定していた人物だった。

男はキッチンデザイナーの二宮玲児という人物だった。堂本たちが外から室内を確認したところ、あかりはその二宮に手料理を振る舞っていた。

菊池は堂本に「今回のこと、どうして事故じゃないと思ったのか」と尋ねる。堂本は「彼女の表情かな」と答える。夫を突然失った妻の表情には見えなかったからだ

菊池はあかりと二宮が親しくしている様子を録画していた。堂本は真相にたどりつくために、刑事として様々なアプローチがあるとしたうえで、こう述べる。

「私は理由を一番に考える。理由なく命を落とす人なんていない。その人の周囲にどんな問題が潜んでいるのかを考える。すると、初めは見えなかった可能性が、突然見えてくる」

降りかかる災い

飯田は部署内で何かを探していた。彼の手元には今野(小槙まこ)からのメモと撮影時のデータ、さらに犠牲者である岸文也(じろう)に関する新聞記事があった。数多くあるデータの中から、飯田は一枚の気になる写真を見つける

その後、飯田は洗濯機のある場所に行き、大門と軽い世間話を交わす。大門がここに来たのは3ヶ月ほど前で、それ以前は埼玉の一般の会社にいたという。飯田が「色んな仕事をやってきたんですか?」と尋ねると、大門は「いえ、ずっと用務員です」と答える。

やがて話を切り上げようとする飯田は、去り際に「なんでここで働こうと思ったのか」と問いかける。大門は長らく間を置いて答えた。

「それは……いくつも応募して……採用していただけたのが、ここだったからです」

それ以上深く追及することなく、飯田はその場を後にした。

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【災】5話の結末

菊池が慌ただしく堂本のもとに駆け寄り、「堂本さん、大変です。飯田さんが」と告げる。飯田は署のトイレで首を吊って死亡していた。

現場に駆けつけた堂本は、遺体のそばにひざまずき、飯田のひげが一部切り取られていることに気づく。涙がこぼれそうになるのを必死にこらえながら、その場を静かに離れた。

その頃、大門は何事もなかったかのように黙々と高圧洗浄機で窓を掃除していた。

署に戻った堂本は、菊池から事情を聞く。捜査担当者たちの間では「他殺の可能性は極めて低い」という見解が広がっていたという。だが堂本は静かに、しかし強い調子で言う。

「でも…飯田さんが自殺するわけない」

「我々は何かを見落としているのでしょうか?」と菊池もまた疑念を口にする。

そのころ、飯田の息子の剛史は一人、無言で壁に向かってボールを投げ続けていた。

菊池は堂本に、飯田が最近何を調べていたのか分かったと告げる。そして飯田の手帳を差し出す。

そこには、北川祐里(中島セナ)の件で塾に退職者がいたこと、倉本慎一郎(松田龍平)の件で同僚トラックドライバーの中に数名の退職者がいたことが記されていた。飯田はこれまで自分たちが追ってきた事件の中で、事件後に職場を辞めて姿を消した人物たちに注目していたのだ。

「飯田さん、あんなに関係ない事件だって言い張ってたのに」ページをめくりながら、飯田の書き記した文字を見ていく。

「まさか――真実に近づいたから殺された?」

堂本は直感した。

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【災】5話のまとめと感想

連続殺人犯に関係がある事件かと思ったら違い、一方、真実に近づいた飯田が遺体で発見されたという話でした。

堂本が亡くなるかと思っていたら、飯田が遺体で発見されました。“理由”を追っていた堂本にはたどりつけず、“事実”だけを追っていた飯田はたどりつきました。

実は飯田は以前は仕事熱心でしたが、それが原因で妻子と別れ、周りからは「無駄足の飯田」といじられていたということが分かります。まるで飯田を演じる竹原さんの歌に出てきそうな人だったのです。

無駄足を踏みまくる捜査が好きなんだと語る飯田は、陰ながら堂本のことを実は応援していました。無駄にこそ真実があったかもしれない、タイパやコスパを考えていたら見つかりません。

そして、1話で死んでいた道子の夫が冒頭に登場します。てっきり夫の姿が見えないので、亡くなっていたのかと思ったら生きていました。だとしたら、彼はどこにいたのか?謎です。

道子の件と今回の件を見ると、まるで相手が愛人と共謀して殺害したのか?と見えます。しかし明確な答えはありません。次回、例えば全てはあの男の仕業ではなく、元々そこに殺意が存在していたから亡くなったというオチになるのか?

飯田の残した手帳を見てさすがに堂本も、全ての件に誰が共通している人物なのかわかるはずです。そして災いは彼女に降りかかるのか?それとも?次回最終回が非常に楽しみです。

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