【モンスター】4話のネタバレと感想|スポーツ特待生は奴隷契約?

2024秋ドラマ
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【モンスター】4話のネタバレと感想をまとめています。

大学の名門サッカー部の体罰問題が週刊誌で取り上げられ、亮子のところに部のコーチから依頼が舞い込む。その後、部員たちみんなでの集団訴訟に発展する。体罰は本当にあったのか?リークした部員はいったい誰なのか?

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【モンスター】4話のあらすじ

週刊誌に麗翔大学サッカー部の体罰問題を暴露する記事が掲載され、部員たちは激しく動揺した。やがて杉浦義弘(ジェシー)の元に高校時代の同級生だった、甘利弘樹(佐野岳)が弁護の依頼をしにやってくる。

不祥事と無縁だった大学がどうやって対応すればいいか分からないので、神波亮子(趣里)先生に頼んでくれないかという話だった

亮子は早速大学側に話を聞きに行く。すると3年生部員たちがライブ配信を始め、大学側を集団訴訟をすると宣言する。

週刊誌にリークした部員Aとは誰なのか?部員たちが本当に訴えたかったこととは……?

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【モンスター】4話のネタバレ要約

体罰問題を暴露した部員Aが、武田だと勘違いした神宮寺は、そちらに目がいかないよう集団訴訟を起こす。

武田はスポーツ特待生で大学に入ったため、監督に対して意見が言えず、課せられた過酷な練習で膝を故障してしまう。

亮子はスポーツ特待生という制度の改善を条件に、神宮寺の訴訟を取り下げさせた。

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【モンスター】4話の詳細なネタバレ

今回の依頼

週刊誌に麗翔大学サッカー部の体罰問題を暴露する記事が掲載され、サッカー部員たちは大きな動揺に包まれた。しかし、コーチの甘利弘樹(佐野岳)は冷静そのもので、記事のことは気にも留めず、部員たちに練習を続けるよう指示した。

その頃、事務所では杉浦義弘(ジェシー)が週刊誌の記事を手に取りながら、「甘利コーチ、俺と高校が同じだったんだよな」とつぶやいた。すると、まるでタイミングを合わせるかのように甘利コーチが事務所を訪れた。甘利は依頼を持ってきたが、杉浦はまず「実際に体罰をしているんですか?」と率直に尋ねた。

「竹刀は持っているが、地面を叩くだけ」と甘利は説明した。大学側もこの事態にどう対応すべきかを決めかねていた。麗翔大学サッカー部は長い間、不祥事とは無縁で、伝統を重んじるチームとして知られていたからだ。甘利は静かに「神波先生に頼んでもらえないか」と杉浦に助けを求めた。

その時、甘利の元に連絡が入り、「部員たちがライブ配信を始めた」と知らされる。何が起きているのか、甘利の表情は次第に険しくなっていった。

ライブ配信の画面には、3年生の部員たちが映っていた。神宮寺和也(夏生大湖)は真剣な表情で語り始め、「週刊誌の記事が出て、やっぱりおかしいと気づきました」と告白する。彼は続けて、「サッカー部で体罰が行われてきたこと、そして大学が見て見ぬふりをしてきたのをもう黙っていられない。僕たちは損害賠償を求めて提訴します」と宣言したのだ。

訴訟を主導しているのは神宮寺を中心とした3年生たちで、プロ候補の武田大樹(本田響矢)だけが訴訟から外れていたが、それ以外の3年生全員が大学を提訴する決意を固めていた。訴訟代理人として名を連ねたのは、人情派弁護士として名高い赤塚(久保田磨希)先生。彼女は世論を巻き込みながら訴訟を展開することで有名であり、今回も社会的な注目を集めることが予想された。

長年の伝統と信頼を誇る麗翔大学サッカー部に突如として吹き荒れる嵐。その影響は大学全体に及び、これまで見えなかった問題を炙り出すことになるかもしれない。

部員に事情聴取

神波亮子(趣里)は麗翔大学の理事長・瀬川清(池内万作)のもとを訪れ、今回の体罰問題について直接話を聞きに行った。彼女は、「体罰は本当にあったんですか?」と理事長に問いかけた。同席していた監督はすぐに「体罰はしていない」と断言し、事実でないのならコメントする必要もないのではと亮子は答えた。

しかし、理事長は「体罰がなかったことを証明してほしい」と亮子に依頼し、さらに、週刊誌の続報が出る前に「部員A」が誰なのか特定してほしいと頼んだ。亮子は理事長に尋ねた。「続報に何か心当たりがあるんですか?」

理事長は「我々の方では何も…」と答えるが、その目にはどこか不安の色が浮かんでいた。

面談を終えて事務所へ戻る途中、亮子は杉浦と並んで歩きながら言った。「部員Aは一人とは限らない。現在の部員とも限らないし、そもそもサッカー部の部員であるかも分からない」

その後、亮子たちはサッカー部の練習の様子を見学することにした。そこには、プロ候補とされる武田だけが練習に参加していたが、他の3年生はすべて練習をボイコットし、訴訟に参加していた

亮子は武田に近づき、「なぜ訴訟に参加しなかったんですか?」と尋ねると、彼は淡々と「誘われていないんで」と答えた。

「もし誘われていたら?」と亮子がさらに問いかけると、武田は無表情で「断りました」と言った。スポーツ特待生である武田は、大学に不利になる発言を避けたい様子で、「練習に戻りたいんで」とだけ言い、これ以上の答えを避けた。

続いて、1年生と2年生にも話を聞くが、彼らも集団訴訟に関与しておらず、詳細については何も知らないようだった。「なぜ誘われなかったんだと思う?」と亮子が尋ねても、彼らは「さあ?」と曖昧な返事を返すばかりだった

別の部員にも「練習を厳しいと感じているか?」と質問すると、「楽ではないですけど……」と応じるものの、「体罰だと思ったことがあるか?」との質問には、「体罰って言われると、よく分からないですね」と、はっきりした答えは得られなかった。

また別の部員に質問していると、その部員が「今ここで話したことは、大学に報告されますか?」と不安げに尋ねてきた。亮子は鋭く返した。「報告されると都合が悪いってことですか?」その部員は「いや…」と口ごもるばかりで、核心には触れられないままだった

事務所に戻り、亮子と杉浦は再度話し合いを重ねた。杉浦は「部員たちはみんなはっきりしたことを言わないですね」と、苛立ちを見せる。そんな中、村尾由紀子(音月桂)がリストアップしたサッカー部OBの一覧を持ってきた。亮子はそのリストを手に取り、次の手がかりを探る決意を固めた。

OBと他の部に聴取

亮子はまず、20年前に麗翔大学サッカー部に所属していたOBの井上俊介(ニクまろ)に話を聞いた。当時のことを尋ねると、井上は少し懐かしそうに語った。「あの頃は、殴られたりもありましたよ。今考えると体罰かもしれませんが、当時はそう思わなかった。貴重な経験で、青春そのものでしたね」

続いて、亮子は3年前にサッカー部にいた小野寺遼哉(齊藤友暁)にも話を聞いた。小野寺は真剣な表情で「体罰は普通にありましたよ。やたらと走らされて、空気椅子をさせられたり……体罰っていうより拷問でした」と明かし、昔とは違う厳しさを垣間見せた。

その日の聞き込みを終えると、亮子は「街コンに行く」と言い出し、杉浦と一緒に学生限定の街コンに参加することに。会場の受付をしていたのは、以前から亮子の手伝いをする城野尊(中川翼)だった。会場には、麗翔大学の学生が多く参加していた。

ある男性と話す中で、亮子は「まさかサッカー部?」と尋ねるが、その相手は野球部の前野(小林大斗)だった。しかし、ふと周囲を見渡すと、サッカー部員であり、集団訴訟に参加している内藤哲哉(中島健)がいるのを発見する。亮子は巧妙に内藤に近づき、話を聞き出そうとした。

後日、亮子は今度は野球部の八田耀司(山形匠)にも話を聞いた。八田は麗翔大学内で注目を集めるサッカー部について、「サッカー部は強いけれど、だからといって体罰が許されるとは思わない」と厳しい表情で語った。

さらに、八田は「たまたま部室棟の裏で監督が、竹刀で叩いているところを見たんです」と明かした。野球部では体罰はなく、サッカー部の体罰が問題視されている現状に複雑な気持ちを抱いているようだった。

事務所に戻ると、杉浦がSNSを見ながらぼやいていた。「世間はほとんどあちらの味方ですよ……」彼は、体罰問題についての意見がサッカー部員たちに寄り、神波たちの弁護が難しい状況を感じていた。

「そもそも体罰ってなんなんですかね?何が体罰かもわからないのに、体罰がなかったことをどうやって証明するんですか?」杉浦の問いかけは、まさにこの事件の核心に触れるものだった。

亮子は杉浦に「遅い」と今更な発言を揶揄した。何が体罰とされ、どこからが許されない行為なのか。その曖昧な境界線をどのように証明すべきかが、彼女たちの今後の大きな課題となりつつあった。

高校時代の同級生に聴取

亮子はサッカー部の元部員である古賀勇作(大知)に会いに行き、武田や神宮寺と写る高校時代の写真を見せた。古賀は少し笑みを浮かべながら、「俺、大学1年の時に退部してたんですよ」と答えた。彼は大学に入ってからもサッカーを続けようと思っていたが、武田との才能の差を痛感し、結局辞めたのだという

「部員Aが誰かは分からないけど、神宮寺が訴訟を起こした気持ちは理解できる」と語る古賀。実は、2年までは神宮寺がサッカー部のレギュラーだったが、3年になるとスポーツ特待生で入学した武田がその座を奪ったのだ。

「特待生として入ってきた武田がいたら、レギュラーにはなれない可能性が高かったのに、どうして神宮寺さんは同じ麗翔大に来たんだと思います?」と古賀は問いかける。

「麗翔大学のサッカー部はブランドなんですよ。だから、神宮寺はそのブランドを手に入れるためにもレギュラーを奪い返したかったんじゃないですか?でも結局奪えなかった。だから、今度は裁判で武田を困らせようとしてるんです。嫉妬ですよ、嫉妬」古賀の口から語られる推測に、亮子は黙って耳を傾けた。

その後、亮子は神宮寺に直接話を聞きに行った。「部員Aについて、心当たりはありますか?」と質問すると、神宮寺は顔を曇らせ、少し間を置いて答えを濁した。

「本当は知っているんじゃないですか?誰が部員Aなのか」と亮子がさらに追及するが、神宮寺は「失礼します」とだけ言い、立ち去ってしまった。

ある日、3年生の部員たちが1年生と2年生を集めて話をする場面があった。神宮寺は訴訟について語り、「訴訟を起こせば大学側は認めると思ったが、まだ認めようとしない」と訴えた。さらに、「体罰の問題は、もう俺たちだけの問題じゃなくなっている」と呼びかけ、1年生と2年生の部員たちも集団訴訟に加わることを決意した。

一方、杉浦は甘利コーチと話をしていた。「僕個人としては、和解に持って行くほうがいいと思うんですが……」

甘利も同じ考えを持っていたが、苦しそうに答えた。「俺もそう思っているが、体罰を認めたら、大学としては国からの補助金に影響が出るだろう。それで譲れないんだ」甘利の口から出る言葉には、大学の事情と彼自身の苦悩がにじみ出ていた。

体罰の問題が、関係者全員にとって複雑な局面を迎えている中、亮子たちの挑戦はさらに困難なものとなっていくのだった。

犯人探し

代理人の赤松弁護士とサッカー部の部員たちとの話し合いをしに、亮子たちは赤松の事務所を訪れた。

赤松は厳しい表情で切り出した。「体罰がなかったことを主張するのは、かなり難しいのでは?」

それに対し、亮子は軽くうなずき、「そうなんですよね」と応じた。その発言に赤松は拍子抜けし、「正義を証明しようと思ったのに、体罰がなかったと認めるんですか?」と呆れた。

すると亮子は冷静に反論を始めた。「八田さんが監督が叩いているのを見たと言っていましたが、その証言には信憑性がありません。サッカー部と野球部は犬猿の仲だそうで、実際に街コンで、そうした伝統があると聞きましたからね。」

亮子は続けて、八田が居酒屋で「見ていないのに見たことにした。サッカー部みたいに予算をもらえたらいい」と話していた録音データを再生し、部員たちに聞かせた。さらに、小野寺の証言についても触れ、「小野寺さんの勤め先は最近、パワハラの告発で会社のイメージが悪化しています。もしかしたら、今回の件を利用して、サッカー部のスポンサーをする、ライバル会社の評判を下げる意図があったのかもしれません」と指摘した。

亮子はさらに続けて、サッカー部員の高島雄介(皆藤空良)に「なぜ訴訟に参加したのか」と尋ねると、彼が借金を抱えていると知り、「もしかして、みなさんが訴訟を起こしたのは体罰問題を解決するためではなく、自己利益のためでは?」と問いかけた。

「そもそも体罰が本当にあったのかどうかすら、疑わしいんじゃないですか?」亮子は冷たく見据えた。「正義だなんて、聞いてあきれます」

話し合いが終わり、部員たちが事務所を後にする道中で口論が始まった。「もしサッカー部が廃部になったらどうするんだ?俺は最初から裁判なんて乗り気じゃなかった!」と叫ぶ声が聞こえる。

すると、内藤が「最初に言い出したのは誰だ?リークしたのも、どうせレギュラーじゃない奴がやったんだろ?就職先を紹介してもらうために出版社と取引してさ」と憤りを込めて言った。

彼らの争いは、亮子の推測通り、この裁判が純粋な正義のためではないことを裏付けるものだった。

単独訴訟に?

ある夜、城野が集芸出版を見張っていると、神宮寺が出版社の関係者と密かに接触している場面を目撃した。その様子を捉えた写真が亮子の元に届き、彼女はその写真をじっと見つめて考え込んだ。

翌日、麗翔大学サッカー部の部室には緊張感が漂っていた。部員たちは集団訴訟から降りることを考え始めていたが、そのタイミングで部室のロッカーに貼られた「怪文書」を目にすることになった。そこには、神宮寺が週刊誌の記者と密会している写真が貼られていたのだ

「部員Aって、神宮寺なんじゃないのか?」部員たちの間に疑惑が広がり始めた。内藤をはじめとする部員たちは、神宮寺に直接会って「俺たち、訴訟から降りる」と伝えた。神宮寺は必死に説得を試みるが、内藤が密会写真を突きつけ、「この訴訟で得するのはお前だけじゃないのか?」と詰め寄った。

神宮寺は言葉を失い、必死に否定しようとしたが、内藤は静かに「もうお前が信じられないよ」と言い残し、部員たちと共に去っていった

その後、亮子は神宮寺を訪ね、「裁判になる前に聞いておきたいんですが、部員Aが誰か、知っているんじゃありませんか?」と尋ねた。亮子の鋭い視線が、神宮寺の隠された意図を見抜こうとしていた。

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裁判開始

裁判当日、傍聴席には甘利コーチや武田も姿を見せ、法廷の緊張感は一層高まっていた。まず、神宮寺が証言台に立ち、訴訟の目的について尋ねられると、「サッカー部から体罰をなくしたい、それだけです」と静かに答えた。続けて「体罰とは何を指しますか?」と問われると、神宮寺は少し考え、「厳しい練習です」と言った。「サッカー選手として少しでも長くプレーを続けたいなら、精神論を押しつけるような今の練習方法には危険を感じるのが当然です」と力強く訴えた。

しかし、亮子が「ベンチにいる身で、活躍したいという思いはあるんですか?武田さんに嫉妬しているのでは?」と質問すると、神宮寺は動揺の色を見せた。「部員Aについて、心当たりはありますか?」との問いにも「いえ」と短く答え、最後に「なぜ同じ大学に進学したのか?」と聞かれると、「またレギュラーを奪い返せると思ったからです」と答えた。

その瞬間、傍聴席で武田が立ち上がり、「僕に証言させてください」と願い出た。亮子は彼の証言が真実を解き明かすために必要だと感じ、証言を認めることにした。

証言台に立った武田に、亮子は「なぜ訴訟に参加しなかったんですか?」と尋ねた。武田はスポーツ特待生として麗翔大学に入学した経緯を説明し、「この制度には毎年査定があり、大学側を訴える立場に回ると特待生が更新されない恐れがあったからです。特待生制度がなかったら、大学進学は諦めていました」と語った。亮子が「もし特待生でなければ、訴訟に参加していましたか?」と聞くと、武田は「はい」と答え、続けて「練習が厳しいと感じていた」とも認めた。

亮子はさらに踏み込んで、「表立って大学に抗議できないなら、名前を隠して抗議する方法を考えたことはありますか?」と尋ねた。すると、その瞬間、神宮寺が立ち上がり、「リークをしたのは僕です!」と声を荒げた。場内がざわつく中、亮子は「あなたがリークしたんですか?」と確認するが、武田は「違います」と冷静に答えた。

「じゃあ、神宮寺さんがリークしたと思うか?」と問いかけると、武田は少し考えてから答えた。「神宮寺さんは僕がリークしたと思って、それで代わりに自分がリークしたと名乗り出たんだと思います」

続けて「この訴訟も、部員Aが自分だと思った神宮寺さんが、犯人探しにみんなの目が向かないように起こしたんだと思います」という。亮子が「なぜそう思うのですか?」と問いかけると、武田は「神宮寺さんだけが、僕の膝のケガに気づいていましたから」と答えた。

訴訟の真相

武田は、以前神宮寺に「膝をどうかしたのか?」と聞かれ、「誰にも言わないでくれ」と口止めしていたことを明かした。

神宮寺が監督に練習メニューの変更を求めたらどうかと提案されるが、武田は難しいと考えていた。「特待生を切られたらどうするんだよ!大学にいられなくなり、サッカーもできなくなる!」と感情を吐露したという。

神宮寺は「どのみちこのまま練習を続けたら、膝が壊れるぞ」と忠告したが、武田は「そうなったらお前がキーパーをやればいいだろう」と軽く返した。そして「お前にはわからないよ」と言い残し、その場を去ったのだった。

続けて、亮子が週刊誌の記者との密会写真を見せ、「続報が怪我のことなのではないかと思った彼が、記者を訪ねたんだと思う」と武田はうなずいた。

最後に亮子は、「神宮寺さんが同じ大学に入った理由をどう思いますか?」と尋ねた。武田は涙ぐみながら神宮寺を見つめ、「僕の夢を…和也は自分の夢として、一緒にかなえようとしてくれてたんだと思います」と語った。

「僕も、それを望んでいました。僕がゴールキーパーとして強く慣れたのは、ライバルがずっと和也だったから」武田は目に涙を浮かべながら、神宮寺への思いを込めて語り、裁判の場は深い静寂に包まれた。

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【モンスター】4話の結末

亮子は麗翔大学の理事長室を訪れ、神宮寺が訴えを取り下げる見込みであることを報告した。「ただし、条件があります。問題点の改善を約束していただきたいんです」と、彼女は慎重に言葉を続けた。

「問題の根源は、誰か特定の個人ではなく、スポーツ特待生というシステムにあります」と亮子は説明する。「スポーツ特待生という鎖に繋がれた部員たちは、監督には逆らえないと思い込み、将来に関わる重大なケガさえ申告できませんでした。それでは、部員一人ひとりが壊れてしまいます。壊すべきはスポーツ特待生というこの制度そのものなんです

そう言って、亮子は改善案が書かれたファイルを理事長に手渡した。「改善してくださいますよね。選手のため、サッカー部のため、そして麗翔大学のイメージ回復のために」

理事長は神妙にうなずき、「はい」と応じた。しかし、部員Aの正体について尋ねると、亮子は毅然とした口調で答えた。「どうでもいいです、そんなこと。本当かどうかわからないものに右往左往したり、得になりそうとか刺激的だというだけで群がったり、ただ流されてみんなと同じ空気に乗っかってるだけなのに、世の中を動かした気になる。そっちのほうが、はるかに愚かなんじゃないですか?

亮子の言葉が静かに響く中、理事長は一言も返せなかった。

その後、亮子と杉浦はサッカー部の練習風景を眺めていた。杉浦がふと「とはいえ、部員Aがこの中にいるかもしれないんですよね」と呟くと、亮子はその隣でじっと甘利コーチを見つめた。甘利はその視線に気づき、ばつが悪そうに目をそらす。

亮子の視線は、甘利に今後の責任を静かに問いかけているようだった。

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【モンスター】4話のまとめと感想

優秀な選手が壊れてしまうのではないかと危惧したコーチが、週刊誌に体罰問題をリークしたという話でした。

具体的に誰が選手Aかは語られません。しかし、最後のシーンでリークしたのは恐らく甘利だろうと想像できます。甘利は武田の体が無理な練習で、壊れてしまうことを心配していました。

実際体罰というよりも、精神論を前面に出した効率の悪い練習だったようです。そのせいで余計な負担が体にかかり、怪我してしまうことを選手と甘利は心配していたわけです。ある意味、体罰といえば体罰なのかもしれません。

また、今回も最後の亮子の指摘が痛快です。ただ空気に乗っかっているだけなのに、自分が世の中を動かした気になるほうが愚かとは、つまりSNS上での発言で一喜一憂している人を皮肉ってるのでしょう。

スポーツ特待生や奨学金制度にしろ、利用せずに済むなら利用しないにこしたことはありません。自由を引き換えにお金を払うか、不自由承知で制度を利用するか。相応の覚悟が実は必要な制度なんだなと、今回の話を見て考えさせられました。

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