BSテレ東のドラマ【婚活探偵】2話「若い女」のネタバレと感想をまとめています。
今回のお見合い相手は黒崎より13歳も年下な28歳の女性です。何か裏でもあるのではないかと警戒する黒崎ですが、とんとん拍子に話が進んでいきます。しかし、彼女にはある目的があり……。
【婚活探偵】2話のあらすじ
このあと9時から#婚活探偵 第2話
— 向井理主演!土曜ドラマ9「婚活探偵」BSテレ東毎週土曜よる9時📺 (@BS7ch_konkatsu) January 15, 2022
黒崎竜司(#向井理)は八神旬(#前田旺志郎)と共に40代の弁護士(#本多力)の
23歳の婚約者(#新田さちか)の身辺調査にあたっていた🕵️♂️
プライベートでは
結婚アドバイザー 城戸まどか(#成海璃子)からの連絡で
20代の若い稲田明歩(#佐津川愛美)とお見合いをすることに💓 pic.twitter.com/GGZA1jKZax
黒崎竜司(向井理)は結婚相談所の城戸まどか(成海璃子)に勧められ、今回お見合いすることになった女性は、自分よりも13歳年下の女性・稲田明歩(佐津川愛美)という女性だった。何か裏があるのではないか、黒崎は警戒しながらもお見合いに臨む。
時同じくして新たに入った依頼は、法曹界でも名の知れた一家からの依頼だった。依頼人の二階堂美沙子(松本海希)は自分の息子・光彦(本多力)と交際する年の離れた恋人・井川由紀菜(新田さちか)の身辺調査を依頼する。年齢が離れているためきっと財産目当てに違いないと、母親は考えていた。
由紀菜の張り込みをしてみても、品行方正でいわゆる善人にしか見えなかった。だが、黒崎は裏があるはずだと考え、調査をもうしばらく続けることに決める。
お見合いの日、大人の余裕を演出する黒崎だが、まった気付かれず明歩は思わず笑ってしまう。逆にこれがきっかけで打ち解け始め、黒崎は連絡を取り合うためにスマホに買い換えることを決意する。
そしてついに、交際することになった黒崎だが、3ヶ月の交際期間内に結ばれることはできるのか?
【婚活探偵】2話の見逃し配信
【婚活探偵】2話の見逃し配信は1月22日21:54まで、ネットもテレ東とTverで無料配信されています。
それ以降はひかりTVでの配信になります。
【婚活探偵】2話のネタバレ
人を受け入れるというのはどういうことなのか、まどかが熱く語ります。結婚とはそんな甘いもんじゃないと分かる回です。
今回の依頼
依頼人は法曹界で名の知れた金持ち一家の二階堂美沙子という女性だった。息子の光彦が連れてきた女性・井川由紀菜という女性の身辺調査をして欲しいという内容だ。
由紀菜は現在23歳で40過ぎの光彦と結婚したいというのは怪しいと美沙子は思っていた。財産目当てなのではないかと心配していた。
そこで黒崎は八神と一緒に彼女の友人知人に聞き込みをするが、何の変哲もない普通のOLという感じにしか見えなかった。張り込みをしている間も由紀菜は手作り弁当を持参し、仕事が終われば寄り道もしないで帰宅する、身持ちが堅そうな女性だった。
目の前で財布を落とした人物がいても、ネコババするようなこともなく、呼び止めて届ける姿に八神は善人だと確信した。
そのまま報告するかと所長の風見に言われるが、黒崎はまだわからないと言って止める。何かまだ裏があるかもしれない、判断にもう少し時間が必要だと考えていた。
黒崎は由紀菜の写真を見て、どこかで見た事があるような顔だと思っていた。
今回のお見合い
依頼をこなしながら黒崎はまどかに勧められた女性とお見合いすることになった。相手は総合商社に勤める稲田明歩という28歳の女性だった。奇しくも今受けている依頼のような状況になる。
彼女がなぜ自分を選んだのか、あまりにも年の離れた相手に黒崎は戸惑う。まれに年上の男性を好む女性もいるというまどかの言葉を信じ、黒崎はお見合いをすることに決めた。
大人の余裕を見せたほうがいいというまどかのアドバイスを受け、黒崎はホテルのラウンジでブラックコーヒーを足を組んだまま飲んで見せた。明歩はそんな黒崎を見て、何か怒っているのかと問う。
予想外の問いに黒崎は驚き、大人の余裕を見せてみたのだがと手の内をバラした。明歩はその言葉を聞いて笑い、次第に打ち解けていった。
なぜ13歳も年上の自分とお見合いをしようと考えたのかを問うと、自分の父親に似ているからだと明歩は言う。無愛想だが心の中は温かい、きっと黒崎もそんな父と同じに違いないと思ってのことだった。
八神からの電話を受けた黒崎がガラケーだったことに明歩は気付き、LINEでメッセージをやりとりしたいとねだった。
黒崎スマホデビュー
後日、明歩から交際オッケーの返事が来た。喜ぶ黒崎は早速スマホを購入するが、使い方がいまいちよく分からずにいた。本を読んでも分からないので、翌日まどかに頼みLINEを使える状態にしてもらった。
何を送ればいいのか迷う黒崎は、「黒崎です。LINEデビューしました。何卒よろしくお願い致します」と堅苦しいメッセージを送った。
ふと、まどかの手を見ると左手の薬指に指輪があった。結婚しているのかときくと、夫は既に他界しているという。恐縮する黒崎にまどかは夫との結婚生活が幸せだったから、その思いをみんなに伝えたいと思ってこの仕事に就いたと教えた。
やがて明歩から返事があり、そこには絵文字やスタンプなど黒崎にはよく分からないがかわいらしいメッセージが並んだ。
結婚相談所では交際期間は3ヶ月と決められていて、それまでに結婚するかどうかを決めるようまどかに言われる。初デートは本当に大事なので、明歩が好むおしゃれなレストランに行ったらどうかと勧められた。だが、黒崎はおしゃれなレストランなど知らなかった。
初デート
黒崎が婚活している間も依頼は続く。今日は由紀菜の元交際相手から話を聞いた。由紀菜は借金まみれでヒモ同然だった自分とつきあっていたぐらいの女で、奨学金をもらって大学に通っていたという。こんな真面目でいい子はない、元彼はそう答えた。
やはり由紀菜には何も裏がないのか、黒崎は引っ掛かりを覚えながらも所長に言われて依頼を終了する方向へ向かう。そして所長に刑事時代の同僚と会うから、おしゃれなレストランを教えてくれと、妙な理由をつけて聞きだした。
黒崎は所長に教えてもらったレストランで明歩とデートに挑む。見慣れない食材の名前を噛み気味に告げていると、明歩は笑いながら楽しげにした。そして、自分の料理を「あ~ん」と言って差し出し、黒崎は口をあけて「あ~ん」と言いながら食べた。
食べ物の好みが似ていると言う明歩、さらに趣味の話を始める。明歩は海外文学が好きだと語り、黒崎は何のことかわからないながらも話を合わせた。
すると、明歩は気を良くしたのか、自宅の本棚の写真を送って欲しいとねだる。黒崎は家に帰る前に本屋に立ち寄り、大量の本を買って棚に並べようとした。しかし、棚にはカップラーメンの容器や、アダルトDVDやら週刊誌で散らかっていた。
片付けているうちにある1枚のDVDに目を留める。それは『衝撃のAVデビュー!ガングロギャルRUKINA 現役女子大生脱ぎ脱ぎ初AV出演』なるものだった。しかし、そんなものに目を留めている暇はない。脇によけて本を並べ終えると、写真を撮って明歩に送った。
明歩は写真を見て珍しい本もあることに感動したようだった。そして、次の休みにドライブに連れて行って欲しいとねだってきた。黒崎は「生きます!イキます!行きます!」と興奮して誤字で送信しながら答えた。
脇にやったDVDを再び見る黒崎、そのガングロギャルに見覚えがあるようだった。
依頼完了
翌日、事務所に依頼人とその息子の光彦も呼んでDVDを視聴する。そして、その女性こそ婚約者の由紀菜だと教えた。今の由紀菜とはまるで違う風貌なため、光彦は別人だと主張する。だが、黒崎たちは制作会社に連絡して、履歴書を取り寄せて裏を取っていた。
由紀菜は3年前、大学2年の頃にアダルトビデオに出演していたのだ。ただ、出たのはこの一本だけという話だった。黒崎が偶然持っていた数あるDVDの1つに由紀菜は出演していた。黒崎が見覚えがあると思っていたのは、画面の中の由紀菜だったのだ。
風見はなかなかいい作品で感動したと言うが、光彦はなんでじっくり見るんだとキレ気味だった。母親はあの小娘に騙されていると指摘するが、光彦は現状を受け入れることができなかった。
若い女が近付いてくるなんて、絶対おかしいと思ったという母親の言葉に、黒崎は耳が痛い思いだった。
怪しいドライブデート
明歩にねだられドライブデートをする黒崎、車を止めて目的の場所まで徒歩で向かう。その間、明歩は何か新しい本を読んだかとたずねてきた。返答に困る黒崎だが、ロス・マクドナルドはよく読むと答えた。読んだ小説の主人公みたいに自分はできないが、年が近いので親近感が湧くと語る。
話を聞いているうちに明歩は浮かない顔になり、歩みを止めてしまう。何があったのか黒崎がきくと、その作者はロス・マクドナルドではなくジョン・D・マクドナルドだと誤りを指摘する。
すると黒崎は素直に謝り、自分が文学に実はあまり興味がないとウソをついていたことを暴露する。話を聞いた明歩は自分のために本を買い揃えてくれた黒崎に感動し、「こんなあったかいウソ初めて」と告げた。
やがて目的の場所に到着すると、眺めの良い場所に鐘があった。明歩が言うには大切な人と一緒に鐘を鳴らすと、永遠に結ばれるという。鳴らそうかと誘う明歩に黒崎も同意し、2人でロープを手にして鐘を鳴らした。黒崎にはそれが結婚を祝福する鐘の音に聞こえた。
さらに明歩は実家の近くに大きな鐘がある教会が半年後に建つという。一緒に行かないか?と誘われ、黒崎も行きましょうと答えた。しかし、明歩は「行くのです。ともに行くのです。必ず行けます」と妙な口調になる。
どこに行くのかと黒崎が問うと「天の導くほうへ」と明歩は答えた。そして「黒崎さん。神を信じますか?」と聞いた。自宅に戻った黒崎のテーブルの上には、「ひかりの教え 入信のすすめ」というパンフレットがあった。
【婚活探偵】2話の結末
黒崎は光彦に呼び出されてバーで話をする。光彦は黒崎に感謝をしていると言い、由紀菜に直接なぜアダルトビデオに出ていたのかを聞いたと話す。彼女は奨学金だけでは足りず、学費のために出演したと教えてくれた。
光彦は自分とは違い、誰にも頼らず自らの力で生きている由紀菜だから、惹かれたのかもしれないと言う。彼女の過去は変えられないが、今の由紀菜が大好きだから受け止めようと思うと言い、プロポーズすることにしたと指輪を見せた。黒崎は彼の決意を後押しするように頷いて見送った。
光彦に押されて自分も明歩を受け入れようと覚悟を決め、明歩に「先日の件、直接会ってお伝えしたいです」とメッセージを送った。
それから3日たっても返事がないため、まどかに相談しに行く。するとブロックされていると教えてくれた。なぜなのかと理由を問う黒崎、明歩が勧誘してきたことを指摘する。結婚相談所では勧誘をした人物は、強制退会になる決まりだと教えた。
ブロックした理由は恐らく即答しなかったから、この人は入信しないと思われたのではとまどかは言う。今すぐ連絡を取ってくれだ、こんなかたちで離れ離れになるなんてダメだ、永遠に結ばれる運命の2人なんだと黒崎は取り乱す。
そんな黒崎にイラっとしたまどかは、思いっきり頬をビンタした。ようやく正気に戻った黒崎にまどかは懇々と言い聞かせる。相手を盲目的に受け入れればいいものではないと、受け止めるということは相手ととことん向き合い、理解しようと努力した先にあるものだと告げる。
そして、今の黒崎は結婚を甘く考えていると言い、結婚をもっと大切に扱うべきだと諭した。ただ、今回の婚活は良かったと褒め、明歩も黒崎をいいと思ったのは事実かもしれないと励ました。
その頃、退会させられた明歩は、黒崎の読んでいた本『レモン色の戦慄』を読んでいた。
黒崎が1人バーで飲んでいると光彦がやってくる。彼女とは?と問う黒崎に「もう遅かったみたいです」と結婚指輪を見せた。光彦はタバコを1本くれとねだってきた。吸いなれないタバコをむせながら吸う光彦、ガングロギャルのDVDをカウンターに置いて「たしかにいい作品でした」と言う。
黒崎は「私の話も聞いてもらえますか?」と言って、「ひかりの教え 入信のすすめ」と書かれたパンフレットを置いた。それを見た光彦は「もちろん」と答えた。
出てきた本と作者について
今回の話はお見合い相手が本好きという設定だったため、本の話や作家の話が所々に出てきます。そこで、出てきた本や作者について調べてみました。
チャンドラー
海外文学が好きだという明歩が言っていた作家チャンドラーは、恐らくレイモンド・チャンドラーのことだと思われます。
村上春樹氏が翻訳を担当した『ロング・グッドバイ 』や『さらば愛しき女よ』など、探偵フィリップ・マーロウのシリーズで有名な作家です。
ナイン・テイラーズ
ドロシー・L・セイヤーズの推理小説です。アガサ・クリスティと並ぶ英国女性推理作家で、貴族探偵ピーター・ウィムジイ卿シリーズで有名な作家です。
ロス・マクドナルド
黒崎が好きな作家として挙げますが人違いだった作家です。探偵リュウ・アーチャーのシリーズで有名な作家で、『動く標的』『さむけ』などの作品があります。
ジョン・D・マクドナルド
黒崎が好きだと言って読んでいた小説『レモン色の戦慄 』の作者です。探偵トラヴィス・マッギーのシリーズで有名な作家です。
ハードボイルド御三家
ダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラー、ロス・マクドナルドの三人のことをいいます。ダシール・ハメットは『マルタの鷹』で有名な作家です。
【婚活探偵】2話のまとめと感想
年の差のある相手とのお見合いは、宗教の勧誘だったという話でした。
今回は黒崎の婚活が悪かったというより、相手がルール違反だったため婚活失敗に終わります。10歳以上年の差がある相手と一緒になる確率は、0.2%ほどだという話をまどかはします。それぐらい稀なことなので、年の差がある相手の場合はやはり裏がある可能性が高いです。
依頼のほうも年の差がある相手との結婚に関しての依頼で、そちらもやはり結ばれずに終わります。
黒崎はハードボイルド探偵ですが、本人はまったくハードボイルド探偵小説を読まない人物だったのが意外でした。そんな黒崎が一生懸命相手に合わせようとしますが、すぐボロが出てしまい素直に謝ります。
普段は冷静で洞察力もある黒崎ですが、こと結婚となると痛々しいまでの盲目さと思い込みの強さです。結婚に対してガッつき気味なため、もっと結婚を大切に扱えとまどかに一喝されます。
黒崎の気持ちも分からないでもありませんが、結局自分が結婚したいというだけで、相手のことは二の次に見えます。そのため、軽々しく相手を受け入れると言い、まどかに見透かされて説教されました。
黒崎のように女性の気持ちが分からない不器用な男ならば、いっそ媚びずに自分を貫いたほうが勝手に誰かがついてくるような気もします。しかし、そうしてきた結果、41年間未婚だったのだと言われればそうなのかもしれません。
作者の方のハードボイルドに対する思い入れが、垣間見える回でした。
次回は1月22日21時から放送予定です。