2020年9月2日に放送された【刑事7人シーズン6】5話のネタバレと感想をまとめました。
休日になぜか集まる刑事たち、そしてキャンプに行くと事件が発生。
村の呪われた伝説か、それとも……?
【刑事7人シーズン6】5話のあらすじ
休日にやり残した仕事をしている天樹(東山紀之)の元に、海老沢(田辺誠一)が試験勉強をしにやってくる。さらには青山(塚本高史)や水田(倉科カナ)も現れ、拓海(白洲迅)にいたってはキャンプに行く支度までしてやってくる。
暇ならキャンプに行かないか?と誘う拓海に天樹は行くことに決めると、他のみんなも一緒にキャンプへ行くことに。
山奥にある熾杜高原キャンプ場へやってきた一行は、同じキャンプにやってきたミステリー研究会の大学生である山波智喜(深澤嵐)、佐々木愛菜(大久保桜子)、川崎慶吾(安田啓人)、江田真司(高尾悠希)、神保佐知江(杏花)ら5人や、老夫婦の野上康二(勝部演之)、悦世(田岡美也子)らと食事をする。
しかし、ソロキャンパーの桜咲薫(内野謙太)だけは、食事に加わらずに一人でいた。
温泉水を汲みに行った川崎が戻ってくるなり倒れ、救急車を呼ぼうと管理人の戸沢博之(村松利史)に電話を借りようとするが電話線が切れていて呼べない。そこで近所に住む清田澄子(宍戸美和公)の家を訪ねるが応答がなかった。
村の祟りではないかという山波は、村にある都市伝説について語る。かつて3人の生贄を捧げたことで干ばつから救われた村は、近頃お盆の季節に3人の人間が行方不明になるという奇妙な事件が起きていたという。
「伝説の始まりだ」と書かれた看板が見つかり、管理人の戸田がいうには以前から看板が立てられたりしていたと語る。次の犯行予告なのか?そう思った矢先、同じ温泉水を飲んだ拓海が倒れてしまう。
桜咲のアリバイがないことから、天樹たちはテントを調べると別名の免許証が発見される。男は笹沼一平という名で、かつて偽計業務妨害で警察に逮捕されていた。今回も伝説に怯えるみんなをどこからか撮影しているのか?
疑いが深まる中、今度は笹沼が倒れて発見される。何者かに襲われたというが、後ろからなので姿は見ていないという。
天樹は最初から気になっていたことがあり、何とか連絡を取るため災害時の避難所を探す。そこにあった電話から片桐(吉田鋼太郎)へ電話をし、25年前に起きた事件のことを調べて欲しいと頼む。
その間に拓海が意識を戻した代わりに、今度は愛菜が倒れて運ばれてくる。天樹が戻った時には愛菜と川崎はどこかへいなくなり、管理人の戸沢の姿もなくなっていた。
2人はどこへ行ってしまったのか?きっと伝説になぞらえ御神体である岩に捧げられたに違いない、そう推理して捜しにいくと御神体のそばで2人を発見する。道に残るタイヤの痕跡、天樹はみんなに調査を依頼する。
果たして本当に村の呪いなのか?天樹が過去から事件を紐解く。
【刑事7人シーズン6】5話のネタバレ
1:ここまでのまとめ
今回は登場人物が多いので、登場人物と事件の経緯について簡単にまとめます。
登場人物
- 山波智喜:大学のミステリー研究会会長。伝説が本当か調べに来た
- 佐々木愛菜:同部員。テントの中で服が破かれていた。風呂に入っている時に物音を聞く。倒れて運ばれる
- 川崎慶吾:同部員。温泉水を飲んだ後、倒れて運ばれる
- 江田真司:同部員。佐知江と何やらコソコソしている
- 神保佐知江:同部員。江田と何やらコソコソしている。風呂に入っている時に物音を聞く
- 野上康二:何もかも忘れろと妻にいう。ここに来たのはあることを確かめるため
- 野上悦世:“あの子”とよくやった線香花火を夫に差し出すが捨てられる
- 戸沢博之:管理人。キャンプ場の経営状態が悪い。警察沙汰になるのは困る
- 清田澄子:近所に住む住人。手が真っ赤だった
- 笹沼一平:業務偽計妨害で逮捕された過去あり。偽名を使ってキャンプ場を予約。倒れていたところを発見される
事件の時系列
- 温泉水を飲んだ後、川崎が倒れる
- 同じく飲んだ拓海も倒れる
- 露天風呂で物音を愛菜と佐知江が聞く
- 笹沼が倒れているところを発見される
- 愛菜が倒れる
- 愛菜と川崎が行方不明に
- 御神体のそばで発見される
事件の謎
- 温泉水に問題があるのか?
- 看板を立てた人物は誰か?
- 露天風呂で聞いた物音は何か?
- 笹沼は誰に襲われたのか?
- 愛菜が倒れた理由は?
- 愛菜と川崎を運んだ人物は誰か?
2:25年前の事件について
天樹が片桐に調べて欲しいといった25年前の事件はこういう内容です。
- 平成7年に起きた新小岩夫婦殺人事件
- 井上春樹・和美夫妻が自宅から拉致される
- 山中で両手両足縛られた刺殺体で発見
その後、井上夫妻の一人娘である井上真由が、2年前に赤羽で刺殺体で発見されます。
2つの事件の犯人として、元警察官の大森正一を天樹たちが逮捕した事件でした。
この話はシーズン4(2018年)の第4話「時効成立の罠… 23年前の母の声」という話です。
なぜ今さらこの話?と思いますが、それには理由があることが後でわかります。とにかくこの話が今回のドラマには丁度良い話なのです。
ここで天樹は片桐に殺された井上和美の旧姓を聞きます。しかし、視聴者には最後まで教えてもらえません。
25年前の事件の関係者がキャンプ場にいる
3:調査の結果
天樹がみんなに調査を依頼した結果、様々なことが本当はわかります。
しかし、これも最後まで視聴者にはわからない演出となります。
どんな前フリがあったのか?
- 水田:キャンプ場に来る前に大学生たちが立ち寄った牧場へ向かう
- 青山:看板のあった場所に杖と足を引きずる下足痕見つける
- 拓海:露天風呂そばで木の折れた跡などを発見
- 海老沢:風呂の中で何かを発見
- 天樹:飲み物の匂いをかいで何かに気づく。悦世が捨てた箱の中を見る
思わせぶりな前フリをそれぞれするだけで、答えは最後までわかりません。
さすがに何の前フリもなく、最後に暴露したところで納得いかないので、一応捜査の過程でわかったことがあるという演出です。
調査の結果、様々なことがわかったらしい
4:事件の真相
朝になり関係者全員が集められ、犯人当てクイズの結果発表です。
簡単にいいますと、全ての事件は全て別々の人がやった事件でした。順に見て行きます。
1:川崎の事件の真相
大学生たちがキャンプ場に来る前に立ち寄った牧場で、江田と佐知江が共謀して川崎の牛乳を腐ったものとすり変えた。
防犯カメラを水田が確認し、すり変えているシーンが映っていた。
2人の動機は江田が愛菜が好きで、佐知江は川崎が好きだった。しかし、愛菜と川崎がつきあったことで、2人は嫉妬し犯行に至った。
2:愛菜の事件の真相
江田が常に持ち歩いていた睡眠薬を飲み物に混ぜたため、愛菜はそれを飲んで倒れてしまった。
また、愛菜の服を破った人物は、左利きであることから佐知江の犯行だとわかる。
川崎の件と同じく、江田と佐知江の嫉妬の結果起きた事件だった。
3:看板を設置していた人の正体
看板は全て新しいもので、看板のそばには杖と足を引きずった下足痕があった。
関係者の中で清田は足を引きずり、杖をついている人物だった。
動機はキャンプ場がうるさいため、静かな生活が送れないので都市伝説を広め、キャンプ場を潰したかった。
4:笹沼の事件の真相
拓海が露天風呂のそばに行くと、そこには新たに切り開かれた道があった。
木には笹沼の衣服の切れ端があり、笹沼はそのとき木から足を滑らせて落下した。
動機は女風呂を盗撮しようとしたためで、愛菜たちが聞いた物音は笹沼だった。事件ではなく事故だった。
5:温泉水の真相
拓海と川崎が倒れたのは当初温泉水が原因だと思っていたが、その温泉水に落ちていた銀のピアスはまるで変色していなかった。
水道水に入浴剤を入れただけのもので、温泉ではなかったことがわかる。
温泉水に問題があると勘違いした管理人の戸沢は、警察に水を調べられたら困ると思い、電話線を自ら切断する。
さらに、川崎と愛菜の症状が改善するまで、どこかへ隠しておこうと御神体の所まで運んだ。
6:拓海の事件真相
野上夫妻は殺害された井上和美の両親だった。娘と孫の2人を失った夫妻は、共に一緒にいる意味があるのかと考えていた。
夫の康二は元生物化学の講師をしていた人物で、自ら毒を飲もうと考えていたが、誤って拓海が飲んでしまう。
しかし、致死量には程遠い量だったため拓海は無事だった。
康二の経歴から量を間違えるとは考えづらく、最初から死には至らない量を服用する予定だったと天樹は見抜く。
康二が毒を飲もうとした理由、それは妻が自分が倒れたとき、助けてくれるかどうかを試したかったのだ。
そんなことをしなくてもという妻、彼女が捨てた箱、それは結婚55年を記念したペアリングだった。
全ての関係者がそれぞれの思惑があって起こした事件だった
5:ドラマの結末
天樹たちが事件の真相を暴き、彼らはそれぞれどうなったのか?
結論からいうと誰も逮捕されません。みんなそれぞれ、敵対していた人と仲直りをし丸く収めます。
- 川崎と愛菜:江田と佐知江が2人に謝る。彼らを許し2人もお似合いだと交際を勧める
- 戸沢と清田:謝る清田に戸沢が温泉に入りに来て欲しいといい、今度行こうと思うと返答
- 康二と悦世:全員に謝罪をした後、記念のリングを指にはめてキャンプを満喫
多分、盗撮した写真が写っていなかったせいか、笹沼も逮捕されないようで、水田に暴かれたとき「すいません」と謝って終わりのようです。
拓海がやたら大きなクーラーボックスを持ち、誰にも触らせないようにしていた理由がここでわかります。
それは、天樹の誕生日を祝うためのケーキを入れていたのです。
天樹は家族を失い、一時期は壊れていましたが、こうして仲間に囲まれ誕生日を祝ってもらうような状況にまでなりました。
そして、東京へ戻り片桐にどこいってたのかやたら聞かれ、盛り上がっている中、青山の携帯に誰かから連絡が入ります。
それを見た青山は先に帰り、バーのようなところで謎の女性と会います。
次回への引きとなっていて、青山が犯人に疑われるようです。
誰も逮捕されずに終わる
【刑事7人シーズン6】5話のその他気になったこと
- ディナーの約束どころかフラれる水田
- 天国に一番近いキャンプ場というキャッチフレーズ
- 忘れ去られる片桐
- 仕方ないので仕事するといってパターをする片桐
- 職業を聞かれて清掃員と答える海老沢
- シロウトは黙っていろと言われる拓海
- 川崎のためにも必ずホシを挙げる!と意気込む山波
- それをニヤニヤ聞いている水田
- 「この後捕まりました…」と入る笹沼のチャンネル
- 眼鏡をかけたまま風呂に入る佐知江
- 丁度3つあるベッド
- 片桐の携帯の番号を覚えている天樹
- ナンプレの本が積んである片桐の机
- 天樹は最初から野上夫妻のことを気づいていた
- 誕生日プレゼントに竹トンボを贈る海老沢
- 眼鏡を取ると美人なお約束の佐知江
- 最後まで拓海が刑事だと気づかない山波
- 土産の竹トンボをもらって小芝居をする片桐
【刑事7人シーズン6】5話の感想とまとめ
都市伝説になぞらえた殺人が起こるのかと思いきや、誰も死なず関係者それぞれが犯人という話でした。
【相棒】などでも時々ある本編から外れた妙な回、こういう回を個人的に“パヤパヤ回”と呼んでいます。
今回の5話もいわゆるパヤパヤ回で、なぜにキャンプ?なぜに都市伝説?と唐突な話です。
うまく当たれば印象深い回になりますが、大体において息抜きのような中途半端な話になりがちです。
今シーズンの刑事7人はよくいえば実験的、悪くいうとまとまりがありません。
突然潜入捜査したりキャンプ行ったりと、いいとこ取りでもしたいのか、謎な展開が頻繁に起こります。
なぜこの過去の事件なのか?その答えとして妥当なのが、娘と孫の2人を失った家族にしたかったのだろうと想像します。
天樹が妻と娘の2人を失っているため、同じ身内を2人失っている人物とシンクロさせたかったのではないか?そう思えてなりません。なので、あの事件を選択したと思われます。
やっと片桐が出てきたかと思えばほんのちょっとで、堂本先生がお休みという「刑事5.5人」状態です。
次回は7人揃うか?最終回までお預けか?青山が容疑者になる話のようです。
次回は9月9日21時から放送予定です。