7月19日から始まった警視庁ゼロ係のシーズン4は、初回2時間スペシャルでした。一見するとコメディ色が強いように見えるゼロ係ですが、意外と事件はハードです。今回の事件も“ソウ”のような事件に始まり、“レクター博士”みたいな死刑囚が登場するというものでした。
【警視庁ゼロ係シーズン4】のキャスト
【警視庁ゼロ係シーズン4】1話のあらすじ
厄介払いされたメンバーが集まる杉並中央署「なんでも相談室」、通称ゼロ係の冬彦(小泉孝太郎)は迷い込んだ倉庫で、無関係な二人の人間を拉致監禁した上に殺し合わせる遠隔操作殺人事件の第一発見者に。
公式HPより
犯行声明などから「死神ピエロ事件」と呼ばれ、ワイドショーでMCや犯罪学者らが取り上げて大きな話題となる中、新たな被害者が…。
【警視庁ゼロ係シーズン4】1話のネタバレ
死神ピエロの正体
山口薫(足立梨花)
動機
20年前に1歳の弟が喘息の発作を起こし、母が車で病院に連れて行こうとした途中、当時不倫関係だった島谷と川西が乗った車があおり運転をしてきたため電柱にぶつかってしまう。その後、真鍋と藤岡が乗った車が来て、薫は助けを求めるが、飲酒運転だったこともあり二人は無視して行ってしまう。
弟は間に合わずにそのまま死亡し、母はその後に週刊誌でフリーライターの鈴木が書いたデタラメな記事が原因でバッシングを受け、それを苦にして自殺してしまう。
復讐をするため薫は鴨井に協力をしてもらって、殺人ピエロとなり事件を起こす。
正体がわかるまでの道筋
当初無関係だと思われていた被害者たちが、神沼の助言もあってそれぞれ別の組み合わせ同士で殺し合いをさせられていたことがわかる。最後の決闘をした際に死んだ鈴木正子が、フリーライターだったため過去の記事を探し20年前に起きた事件に行き当たる。
そこで冬彦は事故現場に行って目撃者を探して話を聞く。すると、あおり運転が原因で起きた事故だったことがわかる。その後、生き残った川西に話を聞き、もう一人女の子がいたことがわかる。それが薫だということを知り、話を聞きに行くが薫は屋上から飛び降りて死んでしまう。
なぜ薫が死んだのかを神沼に再び聞きに行く冬彦、すると誰に向かって微笑んだかをきかれて、鴨井に対してだということに気づく。鴨井は視聴率を上げるために死神ピエロの筋書きを作り、薫に協力をしていたが決定的な共犯となる証拠がない。
そこに脱獄してきた神沼が現れて鴨井を連れていき、ナイフで胸を刺した後、首に噛み付いて殺してしまうのだった。
【警視庁ゼロ係シーズン4】1話の感想
ゼロ係シリーズも早いものでシーズン4です。コメディっぽい感じで話は基本的に進むのですが、扱う犯罪が意外とハードなこのドラマは今回も初回からハードな展開で進んでいきます。『ソウ』のようなシチュエーションから始まり『羊たちの沈黙』の“レクター博士”のような死刑囚が出てきました。今回の話はこの神沼を中心に様々な事件を絡めていく展開かと思われます。
また、警察側で今シーズン参加する人は、斉藤由貴さん演じる小田島と吉田栄作さん演じる前川が、シーズン通して出てくるのだと思います。テレ東のドラマだからとあなどれない、結構ちゃんとキャスティングしてくるドラマです。今は亡き大杉漣さんも出演していました。
シリーズものなのでお決まりのセリフややり取り、そういったものも今回もちゃんと含まれてました。基本的に一話完結のドラマなので、シリーズ通して見ていない人でも楽しめる構成にはなっています。
死神ピエロ事件とは?
ピエロの格好した人が襲うわけではなく、ピエロのパペットが画面に映し出されて話をします。そのためこんな名前の事件名でマスコミが呼んでます。
捕らえられた二人が片手に拳銃をくくりつけられ、お互いの足を足かせで繋いでいる状態で放置されます。ピエロいわく毒を二人とも飲まされていて、解毒剤はあるが一つしかない状態です。
この一つの解毒剤を手に入れるには、手にした拳銃で相手を撃ち殺さなければ届きません。そこでお互い撃ち合い、運良く生き残れば解毒剤を手に入れられるというゲーム仕立ての決闘です。
第一の決闘
第一の決闘は“欲ばり”な二人が参加させられます。
勝敗 | 名前 | 参加させられる理由 |
---|---|---|
○ | 島谷加奈 | 1人1パック限定の玉子を何度も並んで買っていたから |
× | 真鍋栄一 | ゴルフ場のラフで見つけたボールを何個も持ち帰っていたから |
第二の決闘
第二の決闘は“嘘つき”な二人が参加させられます。
勝敗 | 名前 | 参加させられる理由 |
---|---|---|
○ | 川西保志 | 安いワインを高級ワインと偽って言ってたバーテンダーだから |
× | 藤岡聡 | 妻子がいるのに独身と嘘をつき合コンで遊びまくっていたから |
第三の決闘
第三の決闘は“偽善者”な二人が参加させられます。
勝敗 | 名前 | 参加させられる理由 |
---|---|---|
○ | 山口薫 | 社会のためと言いながら知ったようなことを言うから |
× | 鈴木正子 | 適当に取材した記事をさも正義のために書いたような顔をするから |
参加させられる理由が結構具体的で、玉子を何度も並んで買っていたとか、スーパーの店員が死神ピエロなのかと思うぐらいの詳しさです。
このゲームの肝は生き残ったほうも“殺人”という罪に問われるということです。殺人ピエロはどっちが生き残ってもいいし、どっちが死んでもいいのです。敗者は死に、勝者は殺人犯というどっちに転んでも酷い目にあうゲームとなっています。
神沼洋とは?
“吸血鬼”の異名を持つ死刑囚です。4人を殺害し収監されていますが、冬彦と面会してヒントを与えたりします。しかし、今回脱獄してしまい冬彦たちの目の前で人を殺します。まだ不明な点が多いですが、今回わかったことを紹介します。
- 男女4人を殺している
- 首筋に噛み付いて殺す
- 声を男女関係なく変えられる
- 催眠術?のようなものを使って人を操る
- 6年前に龍美によって逮捕された
なぜ4人を殺したのか?なぜ噛み付くのかはわかりません。催眠術なのかなんなのかわかりませんが、冬彦は面会に行った時に操られてペラペラと事件の話をします。一緒にいた寅三が異変を感じて声をかけると正気に戻ります。脱獄する時も警備についた警官に何かをして出て行きます。
今シーズンの話の中心となっていくのだと思います。龍美との因縁があるので、その辺も含めて今後楽しみです。
小田島龍美とは?
今シーズンに新しく参加した警察側の人物です。過去に神沼を逮捕する時に怪我をしてしまい、しばらく休職していたようです。文平がハッキングしてプロフィールを持って来たのでそれを引用します。
- 所属:警視庁本部刑事部捜査一課
- 生年月日:1970年10月8日(48歳)
- 資格:普通自動車第一種運転免許
- 1991年3月早慶大学法学部法律学科卒業
- 1991年4月警視庁目黒中央署刑事課に配属
- 2000年4月警視庁本部刑事部捜査第一課巡査部長
- 2004年10月警視庁本部刑事部捜査第一課警部補
- 2008年4月警視庁本部刑事部捜査第一課警部
- 2013年4月警視庁本部刑事部捜査第一課警視
- 2013年7月休職
休職の理由は、神沼を逮捕時の負傷が原因か?
- 2019年7月警視庁本部刑事部捜査第一課警視
現在に至る
キャリア組ではなく叩き上げの刑事です。階級は現在警視で冬彦と同じ階級となります。この“休職”のきっかけになるのが、神沼を逮捕しに行った時に頭を撃たれてしまうことが原因だと思われます。頭を撃たれるといっても生きているので、どういった状態なのかはよくわかりません。
しかし、復帰までに6年間ブランクがあるので、もしかしたら生死をさまよったのかもしれません。
今後、冬彦たちと一緒に神沼追跡のための“特命係”となるようです。これには冬彦も「どこかで聞いたことがある」と言ってました。
その他気になったこと
- 龍美のあだ名は“たつみん”
- サインが署名のような薫
- 生放送のテレビに割り込む冬彦
- 当然「しばらくお待ちください」のテロップ
- “財前さんLOVE”と書いたうちわを持っている靖子
- カレーの匂いだけで目撃者を見つける桜庭
- 腹痛を訴える横山を見て「どっかで見たことある…」と亀山を思い出してつぶやく靖子
- ピエロの人形の値段がUSドルだとしたら結構高い
- ラウンドガールのように指輪の写真を掲げて持ってくる靖子
- 「ぼく失敗しませんから」とどこかで聞いたようなことを言う冬彦
【警視庁ゼロ係シーズン4】1話のまとめ
シリーズものなので安定しています。大幅な人の入れ替えをせず、シーズンゲストといった形で何人かの人が入れ替わるというやり方も良いです。そして以前から見ている人にはお馴染みのやり取りを入れつつ、新しく見た人でもわかりやすい内容となっていました。
コメディものだと思って気軽に見ていると、結構ハードな話を持ってくるドラマです。基本的に冬彦のKYな発言に周りが振り回されながらも、真相に近付いていくので何となく許してしまう感じです。寅三先輩との掛け合いはもう漫才のような域に達してます。ゼロ係のメンバーはマンガのように、どのキャラも立っていて面白いです。来週もまた楽しみに視聴したいと思います。