【全領域異常解決室(ゼンケツ)】5話のネタバレと感想をまとめています。
爆弾を仕掛けたとヒルコから声明が出た後、いつも警察に電話が入って未遂に終わる事件が連続する。興玉は爆破予告があったスタジアムで、負傷した女性に話をきく。彼女はまるで、そこに爆弾があることを知っていたようで……。
【全領域異常解決室】5話のあらすじ
ヒルコによる爆弾を仕掛けたという声明が出た後、警察に爆弾の仕掛けた場所を事前に知らせる電話がかかってくるという、連続爆破未遂が世間を騒がせていた。
爆弾が設置されたという現場では、毎回豊玉妃花(福本莉子)が目撃されていた。警察は豊玉を何とか確保しに奔走する中、興玉雅(藤原竜也)は新たな爆破予告が出た後、かかってきた電話が指示するスタジアムへと向かった。
すると大きな爆発音の後、子供を救出して負傷した女性を見た興玉は、違和感を覚える。話を詳しく聞いてみると、彼女は“千里眼”の持ち主だと言い……。
←4話|6話→
【全領域異常解決室】5話のネタバレ要約
ヒルコが爆弾を設置した場所を、千里眼で見抜いていたのは娘の未琴だった。
未琴は市寸島比売命という神の生まれ変わりで、ヒルコは彼女を殺そうと企んでいた。
興玉、芹田、豊玉、宇喜之らは、みんな神の生まれ変わりだった。
【全領域異常解決室】5話の詳細なネタバレ
今回の事件
5時間前、再び東京を震撼させる爆破予告が浮上した。今回の標的は都内の遊園地だという。ここ最近、手製の時限爆弾による爆破予告が相次ぎ、すでに4回目となる。予告の度に犯行声明を出しているのは、謎の存在「ヒルコ」だった。何者かが爆発の1時間前にテレビ局に予告し、その後に警察へと事前通報している。奇妙な二重の通報が、この事件を一層不気味なものにしていた。
直毘吉道(柿澤勇人)からの報告によれば、ヒルコへの恐怖を感じている人々はついに50%を超え、異常事案として第一等級に格上げが決まったという。「謎の女もまだ見つかっていません」と宇喜之民生(小日向文世)が言葉を重ね、捜査の困難さを物語っていた。
ヒルコの連続爆破予告の捜査本部では、雨野小夢(広瀬アリス)と興玉雅(藤原竜也)が現場の映像を確認していた。小夢が映像の中で、何度も目にした豊玉妃花(福本莉子)の姿を見つける。
二宮のの子(成海璃子)の報告によれば、豊玉は犯行予告の直前には姿を見せず、騒ぎが大きくなってから野次馬に紛れて現れるだけだった。
「ヒルコの狙いは一体何なんだろう?」と興玉はつぶやく。映像に映る豊玉の姿と、彼女の不可解な行動に、推理が働いていく。「もしかすると、マスコミに爆破予告している人物と、警察に設置場所を通報している人物は、別の人間かもしれません。警察に通報している人間が、この計画の鍵を握っている気がする」
興玉の注目は、マスコミと警察への予告方法の違いにも向けられていた。マスコミへの予告はウェブを通じて行われていたが、警察への通報はすべて電話によるものだった。「これこそが神の声、神の慈悲なのかもしれませんね」
千里眼の能力
新たな爆破予告がヒルコから届き、昼12時に爆発するという情報が警察に入った。その時間まで残り30分。警察はいつ電話がかかってきても対応できるよう、緊張感を漂わせて待機していた。間もなく、府中のスタジアムに設置されたとの通報が入り、捜査員たちは急いで現場に向かった。
スタジアムでは、警察による避難指示が行われており、観客たちは次々と外へ退避していた。その混乱の中、生嶋未智(星野真里)はコインロッカーの扉を開けると、中には爆弾が仕掛けられていた。彼女はすぐに逃げようとするが、近くで迷子の女の子が泣いているのに気づいた。未智は急いで女の子を連れて避難しようとしたが、爆弾が爆発し彼女は負傷してしまう。幸いにも女の子は無事だったが、未智は病院へと運ばれた。
病院で、未智は回復するや否や早々に帰ろうとしたが、娘の未琴(諸林めい)も向かっていると伝えられ、その場で待つことに。そこへ興玉が聴取に現れ、「汗が気になりましてね」と切り出した。なぜあの時、額に大量の汗をかいていたのかを問いただす興玉。未智の職場はスタジアムから5km離れた場所にあり、同僚によるとニュース速報が流れた直後、彼女は急に駆け出していったという。
「そこまで急ぐ理由があったのでしょうか?まるで爆弾がそこにあると知っていたかのようです」興玉の追及に未智は困惑した表情を浮かべた。
さらに、未智が調剤薬局の近くの公衆電話で、電話している姿が防犯カメラに映っていたことも指摘され、「どうしてそこに爆弾があると分かったのですか?」と質問が続いた。未智は偶然だと言うものの、興玉は彼女が過去にも栃木県で行方不明になった児童を発見して保護したり、1年前には保谷市で家出していた少女を保護、2か月前にも迷子の高齢者を電車に轢かれる直前で救出していたことを知っていた。
興玉が「その力の秘密を教えてもらえませんか?」と尋ねると、未智は少し迷いながらも、「私には千里眼の能力があるんです。誰にも言わないでください」と頼んだ。
興玉は「信じます」と答えたが、荒波健吾(ユースケ・サンタマリア)は納得せず、「ヒルコとの関係性についても聞かせてもらおうか」と鋭く問い詰めた。
そこへ未琴が到着し、興玉は彼女に挨拶を交わした後、手を差し出した。戸惑いながらも未琴がゆっくりと手を伸ばして興玉に触れると、その瞬間、興玉は彼女から何か特別な感覚を感じ取っているようだった。
真の千里眼の持ち主
午後4時の爆破予告が、再びヒルコから届いた。爆発までの時間はわずか15分。緊迫した空気の中、小夢は未智に「場所を教えて!」と詰め寄るが、未智は「何度もやると負担がかかるの…」と困惑しつつ、地図を要求した。彼女は首にかかっていたネックレスを外し、まるでダウジングのように地図の上を探り始めた。そしてお台場に爆弾があると示し、「彼女を信じましょう」と興玉はみんなに訴えた。
興玉たちは未智を連れてお台場へと向かい、到着するや否や興玉が場所を確認する。「案内します」という未智に従い、捜索を開始した。途中、興玉は小夢に未琴を託し、「絶対に目を離さず、誰にも渡さないでください」と念を押した。
未智が示した場所にはなぜか爆弾が見当たらず、焦りが募る中、小夢から電話がかかってきた。未琴が「爆弾の場所が変わった」と言っているという。未智は未琴に「無理をするな」と警告したが、憔悴する未琴は小夢に「隣の建物に連れて行って」と頼んだ。未智ではなく、未琴が本当の千里眼の持ち主だったのだ。
小夢は未琴をおぶり、彼女の指示に従って建物内を進む。やがて未琴が「そこ」と指差したバッグの中に、確かに爆弾が仕掛けられていた。やってきた興玉は迷わずそのバッグを掴むと、全速力で走り出し、屋上からバッグを放り投げた。空中で爆弾は轟音とともに爆発し、無事に周囲への被害を防ぐことができた。
爆煙が晴れ、興玉たちは安堵の息をつきながら、未智と未琴の能力に秘められた謎と、背後に潜むヒルコの影を再び追い始めた。
神を保護
興玉は、救護テントで静かに目を覚ました。目の前には小夢が心配そうに立っていたが、興玉は少し微笑みながら未琴について語り始めた。「未琴ちゃんは本物の千里眼の能力者だよ。今までも何人もの人を救ってきた。今回の爆破予告事件でも、爆弾の場所を千里眼で探し出し、未智さんに警察へ連絡させて人々を救っていたんだ」
ただ、興玉は表情を曇らせ、「その力を使うと、未琴ちゃんの体には相当な負担がかかるようだ」と続けた。「予知の力で人々を救う、それが彼女の宿命なのだろう」
そこに荒波が現れ、未智が見当たらないことを告げた。すると未琴の電話が鳴り、相手は母親の未智ではなく、「母親を預かっている」と告げる謎の人物だった。相手は「全決だけで来るように」と伝え、電話が切れた。
興玉は冷静に指示を出した。「未琴を全決に預け、全決だけで救出に向かう」だが未琴が毅然と「私も行く」と申し出る。
「君はそろそろ分かっているはずだ。自分がどれだけ重要な存在かということが。君の命を最優先するべきだ」と興玉が厳しい口調で言い、小夢が口を挟もうとしたが、「黙っててください」と興玉は制した。
未琴は毅然として、「私はどうなってもいいから、お母さんを助ける」と強く訴えた。「相手はヒルコだ、君は消されるかもしれない。人間のために一柱が消えるかもしれないんだぞ」と警告する興玉に、未琴は静かに言った。「分かってる、でもお母さんを助ける。あなたにだって、大事な人はいるでしょ」
未琴の決意を前に、興玉は静かに「わかった」と了承した。そして、宇喜之に連絡を入れ、応援を依頼した。「市寸島比売命を保護しました」
ヒルコが救出に来た?
興玉は指定された場所に到着すると、待っていたのは三木本峻(菅原卓磨)、林友則(浦上晟周)、下平光(池田良)の三人。彼らは車から降り、未智のそばには爆弾が置かれ、三木本がそのスイッチを手に握っていた。三人は口々に「自分たちこそヒルコである」と名乗り、興玉はあえて抵抗せず拘束されることを選んだ。
彼らは、ヒルコの熱狂的な支持者であり、指示を受けて未智とその家族に接触してきたと語った。彼らの狙いは最初から千里眼の能力者であり、未智の周囲でその能力が発揮されていることを察知したヒルコが監視を続け、さらに今回の連続爆破未遂事件を引き起こしていたのだった。
そして、ついに未琴が真の能力者であると判明すると、彼女の抹消を図ったのである。「ヒルコの狙いは、邪魔になる能力者を一人ずつ消すことだ」と興玉は冷静に見解を示した。
一方で未智は解放されたものの、未琴が連れて行かれそうになる。爆弾のスイッチが押されかけた瞬間、そこに現れたのは豊玉だった。彼女が手をかざすと三人の男たちは苦しみだし、豊玉は爆弾のスイッチを手にし、完全に抑え込んだ。怯える小夢を安心させるように、豊玉は彼女の結束バンドを切り、さらに芹田正彦(迫田孝也)も駆けつけて、未琴と未智を保護した。
豊玉は、宇喜之が未智と未琴の特別保護を手配すると告げた後、興玉、芹田と共に三木本たちに「事戸を渡す」と唱えながら頭に手をかざして儀式を行った。その後、興玉は小夢に警察へ連絡するよう命じ、「取り調べは僕の指示に従うように」と冷静に告げた。
めぐり合い
警察での取り調べ後も、荒波はどこか腑に落ちない様子だった。未智は、下平のスマホを見て爆破計画や設置場所を知り、それが発覚したために誘拐されたと証言していたが、荒波には何かが引っかかっていた。捕まった三人は全員ヒルコの信者で、連続爆破事件への加担を認めており、押収されたスマホやパソコンにも計画やヒルコへの称賛の書き込みが残されていた。
「ヒルコの目的については?」と疑問を抱く小夢に、二宮は「誰も供述しない。忠誠を誓っているからか、本当に何も知らないのか」と答えた。また、未智と未琴が興玉らによって救出されたときの出来事について、三人は一切覚えていないらしいという。荒波は、「本当に二人だけで制圧したのか?他に協力者がいたのでは?」と小夢に問いかけたが、小夢は「自分たちだけで捉えました」と答えるのみだった。
一方、宇喜之は未智に対し、「千里眼の件は公にならないので安心してほしい」と伝え、また狙われる可能性を考え、新たな土地での生活を勧めた。「未琴と一緒であれば、どんな生活でも構いません」と未智は決意を示し、宇喜之もそれに頷いた。
その後、興玉は未琴に「君のお母さんは一緒に暮らすそうだ。いい親に巡り合えたね」と微笑んで言った。そして、「困ったことがあったら連絡してほしい。僕らはずっと君の味方だから」と約束し、未琴に温かな眼差しを向けた。未智と未琴はその場を去り、新たな人生への一歩を踏み出した。
【全領域異常解決室】5話の結末
「何から話せばいいのか…」と、興玉は小夢に静かに切り出した。小夢も困惑した表情で、「こっちだって何から聞けばいいのかわかりません」と答える。
「未琴ちゃんは何者なんですか?」と尋ねる小夢に、興玉は答えた。「彼女は市寸島比売命、古来から重要な神の一柱です。予知の力を使って、国の災いを鎮めてきた存在なんですよ」
「まさか…あの子が神様だなんて?」と驚く小夢に、興玉は微笑んだ。「あの子だけじゃありません。彼らは時代を超えて何度も新たな人生を生き直し、普通に、あたりまえに人々の中で暮らしてきました。風邪もひくし、二日酔いもするし、失恋して泣くことだってある、それが神というものなんです」
さらに、興玉は続けた。「僕ら全領域異常解決室の本来の仕事は、神が起こす不可思議な事件を人間に気づかれないように収めることでした。でも、ヒルコの登場で全てが変わった。今や、謎の神ヒルコと僕らは戦争状態にあります」
興玉は、小夢に向き直り、「世の中には、普通の暮らしをしている神様がたくさんいる。そして…僕も神です」と告げた。小夢はただ、言葉を失って彼の言葉を噛みしめていた。
←4話|5話→
【全領域異常解決室】5話のまとめと感想
連続爆破事件は市寸島比売命の生まれ変わりである、未琴の千里眼によって阻止されていたという話でした。
とうとう本当の神が登場し、全決のみんなも神の生まれ変わりであることが判明しました。また、ヒルコだと思われていた豊玉は、全決側の人間でした。
小夢はいったい人間なのか、それとも神なのか?本人には自覚がないようなので、まだどちらかは分かりません。ただ、小夢は選ばれて全決に来ているので、何かしらの能力はあるのだと思います。
荒波たちはさすがに人間だと思いますが、神と人間の見極め方は不明なので可能性はゼロではなさそうです。
今までの事件も神が起こしていたものなのか、それらについて今後触れられるのか。そして、これから先は神VS神の話に突入していくのか?それとも今までどおり、不可解な事件を解決していく話なのか?今後の展開が気になります。
←4話|5話→