ドラマ【W県警の悲劇】1話ネタバレ感想|どんでん返しよりもゾッとするオチ

Wkenkei 2019夏ドラマ
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BSテレ東で7月27日から始まった芦名星さん主演の【W県警の悲劇】の第1話「許さない女」は、ゲストに佐藤仁美さんが出演し、どんでん返し以上にゾッとするオチが面白い回でした。父の死の真相は事故か?事件か?それとも…

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ドラマ【W県警の悲劇】1話のあらすじ

W県警下の警察内に、犯罪組織と繋がり内部情報を流す裏切り者(ネズミ)がいるとの情報があった。菜穂子はその裏切り者を見つけ出すべく、警察官の鑑”と呼ばれる優秀な刑事に特別任務を与える。しかし、その刑事は死体となって発見された。署内の裏切り者・ネズミの犯行と思われた。そこで署内最高意思決定機関である”円卓会議”から監察官・松永菜穂子に下った命令はネズミを見つけ出し極秘裏に処理すること。
菜穂子は、事件の真相に迫ろうと殺された刑事の娘である所轄の女刑事・熊倉清(佐藤仁美)から話を聞く。更には周辺から資料・情報を集め事件の真相のある仮説を立てる。娘の清からの重要な情報をもとに真相に至ったと思った菜穂子であるが、真実は驚愕の展開を見せる…。

公式HPより
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ドラマ【W県警の悲劇】1話のネタバレ

熊倉哲殺害犯

熊倉清(佐藤仁美)

動機

サイバー犯罪の講習会を受けた清は、父のウェブメールのパスワードをハッキングしてみる。すると中に入れて受信箱を覗くことができた。そこには父がギャンブルで借金を作っていたこと、さらに暴力団員と通じ極秘の任務であるネズミ探しのことも柏木に話してあざ笑っていたことがわかる。父は警察官の鑑どころか人間のクズだ、と思った清はなかったことにする方法を考える。

まずは柏木を殺害し、その後に父を殺害する。そして木のむろに清が書いた遺書を残し、そこを探してもらい“自殺”であるように思わせることを考える。そこで清は一芝居打ち、父は自殺をするような人物ではないと言ったり、子供のころ三屋岳の木のむろに父がプレゼントを隠しておいて渡してくれた話をする。

菜穂子はその話を聞いてまんまと引っかかり、清に先んじてむろの中を探し遺書を回収する。清は全て計算ずくで『人は自分で発見した真実を強く信じる』という傾向を利用してあえて菜穂子に発見させる。菜穂子はその遺書を円卓の面々に見せた結果、警察内部の不祥事はまずいので事故ということで幕引きをする。

結果、実際に殺害した清は一切調べを受けることもなかった。父はこれで永遠に警察官の鑑でいられる。ずっと父を尊敬していられる。全て清の書いたシナリオ通りにことが運んで終わった。

最終的な処理

熊倉哲:死に関する捜査は打ち切られ、非番中の趣味の山登りの時に事故死
柏木:有力な手がかりがなく、迷宮入りが濃厚

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ドラマ【W県警の悲劇】1話の感想

まずクールビューティーな芦名星さん演じる、菜穂子のスーツ姿が格好いいです。そして今回の話が面白くなった理由の一つとして、清役のゲストの佐藤仁美さんです。最後の部分まで一切そういった素振りを見せず、最終的にどんでん返しするための布石をしていきます。

そしてどんでん返しをしてからの演技の差が面白いです。菜穂子と話していた時とは違い、覚悟を決めて肝が据わった清は弱い女性ではありません。尊厳を守るため、思い出を守るため、さらには「あっ そっか。信じてる人に裏切られたらこうすればいいんだ」と言います。この裏切りの報いを受けるに値する人物が誰か?後述しますがそれがわかった瞬間が今回の一番面白いシーンです。話の展開としては読める人には読めると思いますが、自分は原作未読なので楽しかったです。

葉真中顕さんの作品を視聴するのは【絶叫】に続きこれで二作目ですが、セリフが本当にいつも印象的な言葉を選ぶ作家さんだなぁと感心します。また、女性に対する描き方が男性作家さんにありがちな、単なる置物だったり理想を描くのではなく“女の強さ”を描く傾向が感じられます。

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松永菜穂子とは?

W県警で初の警視になった監察官です。監察官とは警察の警察と呼ばれるような部署で、警察官の不正などを調査します。要するに【相棒】の大河内さんです。

  • 女性警察官の立場向上を目指している
  • 円卓の女性初の正式メンバーを狙っている
  • 赤い色が好き
  • 腐った県警の改革を考えている
  • 父も警察官
  • 警官になることを父は反対していた
  • 女性警察官の鑑と憧れられている

円卓に出入りはできても席に着くことはできません。使いっぱしりみたいな状態です。しかし、女性警察官たちからは憧れの対象となっています。“女”であることが弱みであり、強みであることをわかっています。父親と確執があるのか警官になりたいと言ったからか「女には絶対無理」と言われていました。それ以来か“絶対なんてない”と言います。あまり性別に囚われてしまうと、勇み足になってしまったり、被害妄想が強くなりそうな予感もしますが、冷静に対処しそうな雰囲気があります。

しかし、優秀なのかポンコツなのか今回の話だけ見ると、ポンコツなんじゃないか?という気にさせられます。なぜなら、そもそもネズミ探しをお願いする相手が間違っていますし、真犯人を見つけることができないからです。ですが、円卓では“真実”は暴くものではなく、コントロールするものです。よって、真犯人なんてどうでもいいのかもしれません。

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円卓とは?

説明が前後してしまいますが、円卓とはどういうものか今回わかったことを紹介します。

  • 見た目は中華料理屋で食事しているだけ
  • 実は県警における最高意思決定機関
  • この場で話されて決定されたことが、県警本部の会議で決定される
  • 警視正以上しか着席できない

ただ中華料理を食べているだけです。しかし、そこでご飯を食べながら話したことが、県警の意思決定を左右するそうです。今回席に着いていたのは役名がわからないので役者名で書きます。

  • 正名僕蔵
  • 大石吾朗
  • 松澤一之
  • 大河内浩
  • 阪田マサノブ

の5人でした。誰が一番偉いのか?誰がどういう階級なのかも謎です。正名さんが一番喋っていましたが、偉いかどうかはわかりません。この円卓につけば県警の内部をコントロールできるので、改革をしたい菜穂子としては何としても入りたいわけです。単純に階級が上がればつけるのか?それは実際なってみないとわからない気がします。

食事をしていた一人の小龍包の汁が菜穂子のシャツに飛んで染みになります。菜穂子は気持ち悪いと思ったのか、そのシャツをゴミ箱に捨て「綺麗に落ちたとしても、一度染みがついたという記憶が残ってしまうから」と言います。アイツの小龍包の汁がついた、という怒りか嫌悪に似た感情があったのだと思います。

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熊倉親子とは?

父の哲が死亡したことで始まるドラマですが、娘の清も警察官なので菜穂子が話を聞きに行きます。二人はどんな人物なのか?わかったことを書いていきます。

熊倉哲について

  • 組織犯罪対策課所属の警部
  • 警察官の“鑑”と呼ばれている
  • 菜穂子がネズミを探るために極秘任務に任命した
  • 登山が趣味
  • 三屋岳で死体が発見される

組織犯罪対策課とはいわゆるマル暴です。相棒で言えば角田課長です。暴力団を検挙したりする部署なのですが、そっちと繋がって捜査情報やガサ入れの予定などを教えたりする人物がいたりします。それが“ネズミ”ということで、今回菜穂子はこのネズミの正体がバレて、哲を殺害したのではないか?と最初は推理します。

熊倉清について

  • 鳴見署の警官、巡査部長
  • 父と同じ組織犯罪対策課の谷口吉郎と交際している
  • 父を尊敬して警察官になりたいと思った

哲は清の話では「警察官であるより前に、一人の人間として常に正しくありたいと思っている」と言っていたのを聞き、自らも警察官を志すようになります。清廉潔白で警察官の鑑と呼ばれている父、そんな人物に自分もなりたいと思うのは自然なことです。

父が警察官の鑑として有名な娘が清というわけです。その清は父の部下である谷口と交際していますが、一応内緒ということになっており、菜穂子に聞かれても名前は言いません。しかし、菜穂子はネズミが誰か探りを入れている内に谷口が交際相手だと気づきます。

菜穂子は谷口が清とデートの約束を法事だと言って破り、その時別の女性と浮気をしていたことがわかります。しかし、民事不介入ということでその件について清には教えません。教えないのが正解だと、後でわかります。なぜなら清は「信じている人に裏切られたらこうすればいい」と考えているからです。

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ドラマ【W県警の悲劇】1話のロケ地

中華街 桂宮

円卓の舞台です。ドラマでは地下に降りて行きますが、外観は別の建物で食事の部分だけこちらの店舗を使用しているようです。

一之釜

三屋岳として哲が行く場所です。

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ドラマ【W県警の悲劇】1話のまとめ

この【W県警の悲劇】は最後にどんでん返しがあるドラマとして毎回放送していくようです。初回の話を見た限りでは面白かったです。犯人が誰か?という部分のどんでん返しももちろんですが、その後の清のセリフにゾクっとしました。この二段オチが今回一番の見どころだと思いました。

菜穂子がちょっとポンコツっぽく見える部分もありますが、真実をコントロールする場においては“正義”や“真実”は意味がありません。よって菜穂子はポンコツではなく、上層部にとっては優秀なのだろうと思いました。

最初【緊急取調室】のように狭い場所で、女性VS女性の言葉のバトルをメインにするのかと勝手に考えていましたが、どちらかというと一対一のバトルというより菜穂子が一人で考えていく感じでした。ドラマ内で菜穂子の頭の中で考えていることを、菜穂子自身がナレーションするのでそう感じました。

しかし、“真実”を追求する勧善懲悪ものが好きな人は、苦手なタイプの話だと思います。個人的にはこういうドラマを見るのが好きなので、次週も楽しみにして視聴していきます。

今回のいいセリフ

泥の中から美しい花を咲かせる睡蓮のように、泥の中にいても決して泥には染まらない。

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