【笑うマトリョーシカ】9話のネタバレと感想|浩子の過去と復讐したい理由

2024夏ドラマ
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【笑うマトリョーシカ】9話のネタバレと感想をまとめています。

香苗の父を殺害するよう命じた人物の正体が分かり、政界は揺れ動く。香苗は浩子が関与していないか確かめるため、愛媛へ再び向かった。そこで語られる浩子の過去は、脈々と受け継がれてきた復讐への強い思いだった……。

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【笑うマトリョーシカ】9話のあらすじ

鈴木俊哉(玉山鉄二)が自身のつてを辿り、富樫稜(吉岡睦雄)の居場所を突き止める。道上香苗(水川あさみ)と山中尊志(丸山智己)も一緒に富樫のいる店へ向かうが、逃げられてしまった。

翌日、富樫が遺体で発見される。富樫の部下も同様に殺害されそうになるが、辛うじて生き残った。怯えた彼は今までのことを全て話し、香苗の父を殺すよう諸橋育夫大臣(矢島健一)から命じられたと供述する。だが、浩子の名前は一切出てこなかった。

香苗は直接清家浩子(高岡早紀)に話を聞こうと再び愛媛へ向かう。清家一郎(櫻井翔)との思い出の地である外泊で語られる浩子の過去。母親から受け継ぐ復讐への強い思いは、和田島芳孝(加藤雅也)を通じて果たせるはずだったが……。

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【笑うマトリョーシカ】9話のネタバレ要約

3行でネタバレ

香苗の父を殺害するよう命じた諸橋大臣は表舞台から引き、清家一郎は総理大臣になるべく首相公選制を提案する。

浩子は和田島を操って日本に復讐しようとしていたが、清家一郎を身篭ったことで断念する。

清家嘉和の殺害は和田島の手引きで行われた可能性があるが、清家一郎の論文を送ったのは浩子ではなかった。

500字ぐらいでネタバレ

鈴木はツテを頼り、富樫が行き着けの店を見つけ出す。山中と香苗も一緒に張り込みに行くが、富樫にバレて逃げられてしまう。翌日、富樫が遺体で発見される。それと同時に、富樫の部下も殺されそうになるが、辛うじて生き残った。怯えた部下は諸橋の命令で、香苗の父を殺害したことを明かした。しかし、浩子の名前は一切出て来なかった。

香苗は直接浩子に話を聞きに愛媛へ行く。浩子は香苗に自分の生い立ちを語り始める。和田島の母親が亡くなり
意気消沈していたところ、浩子は自身の出生を明かした上で、母親の願いでもある日本への復讐を和田島を操ることで成し遂げようとする。

しかし、自身の生い立ちから和田島との結婚は叶わず、一郎を身篭ったこともあり別れを決断した。その後、一郎を使って復讐をするため、清家嘉和と籍を入れるが暴力をふるわれるようになる。そこで和田島に頼み、嘉和の始末をしてもらった。

香苗が浩子に目的を尋ねるが答えない。しかし、鈴木に一郎が大学時代に書いた論文を送ったのは、浩子ではなかった。

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【笑うマトリョーシカ】9話の詳細なネタバレ

首相への布石

清家一郎(櫻井翔)は首相公選制を導入しようとしていた。この制度は国民が直接トップを選ぶ仕組みであり、テレビのインタビューで清家自身もその意図を明かしている。しかし諸橋育夫大臣(矢島健一)はこの制度に対して不満を漏らしていた。

番組を見ていた道上香苗(水川あさみ)はこの制度が清家にとって総理になる絶好のチャンスだと感じたが、同時に強権的な政治体制を築く可能性があることも懸念していた。もしかすると、これも清家浩子(高岡早紀)が清家に提案したのかもしれない。香苗は浩子が清家を総理にさせて、一体何を企んでいるのか悩んでいた。

一方、鈴木俊哉(玉山鉄二)は自身の人脈を駆使して、行方不明の諸橋の元秘書・富樫稜(吉岡睦雄)を探していた。彼は長年議員秘書を務めてきた金田(本田清澄)と喫茶店で会って情報を求めたが、金田は富樫には関わらない方が良いと警告した。

その後、鈴木が事務所にやってきて、富樫が裏社会で生きていることを報告した。富樫は諸橋の下で、隠蔽や偽装工作など、いわゆる「汚れ仕事」をしているという。さらに、香苗の父・兼髙(渡辺いっけい)の事故も富樫の仕業であり、その指示を出したのは諸橋かもしれないという疑惑も浮上していた。また、浩子と諸橋が裏で繋がっているのかもしれなかった。

鈴木は富樫がよく出入りしているバーの存在を突き止め、一緒に行くことを決意した。そして、「人生を狂わせたBG株事件を終わらせることが、今私のやるべきことなんです」と、鈴木は強い意志を示した。

父を殺した犯人

麻布NOBLEという富樫が行きつけのバーを見張るため、香苗、鈴木、そして山中尊志(丸山智己)の3人は現地にやってきた。顔バレしていない山中が店内に入り、情報を探ることにした。香苗と鈴木は外で見張っていると、富樫が店へやってくるのを目撃する。

山中は店内で富樫の動向を探っていたが、富樫は張り込みに気づき、トイレに行くふりをして裏口から逃げ出してしまった。香苗と鈴木はすぐに富樫を捜し、表で彼の姿を発見するが、巻かれてしまう

翌日、富樫が遺体で発見された。警察は自殺と判断していたが、事件性が浮上する。ビルの非常階段から突き落とされ、奇跡的に命拾いした富樫の部下が、消されることを恐れてすべてを自供し始めた。その部下は以前香苗を愛媛で尾行していた男で、村井輝夫(宮嶋剛史)という富樫のもとで隠蔽や偽装工作に従事していた人物だった。

村井は香苗の父親の事故も、富樫の指示で行われたと証言した。富樫は金で雇ったダンプカーの運転手、黒瀬(林和義)に事故を起こさせ、その後、村井は富樫の指示でBG株関連の資料を廃棄したという。そして富樫にその指示を下したのは大臣の諸橋だと話すが、浩子の名前は一切出なかったという。

この騒ぎを受け、諸橋には殺人教唆の疑いがかかり、元秘書やジャーナリストら3人の殺害への関与が疑われるようになった。後に諸橋は入院し、表舞台から一時的に退くこととなり、総理大臣の羽生雅文(大鷹明良)はこれを機に清家をますます頼りにした。

浩子の過去

香苗は愛媛へ向かい、直接浩子に話を聞きに行った。到着すると、手伝いの田所礼子(和田光沙)が怪しげに彼女を見ていた。香苗は浩子の母親・劉英華(小山萌子)がよく口にしていた「フーチョウ」という言葉が、清家のルーツに関わることなのではないかと感じていた。浩子から「どこか行きたいところはあるか」と聞かれた香苗は、「外泊に行きたい」と答え、2人でそこへ向かうことになった。その様子を手伝いはじっと見ていた。

外泊は清家と浩子の思い出の場所だった。母は戦時中に満州国で日本人の貿易商と結婚し、日本に連れて来られた。戦争で憎しみ合っていた国から来た彼女を、相手の両親が受け入れず、夫にも見捨てられて異国の地で一人取り残されたという。母は本国に帰るお金もなく、生きるために水商売で働き、そこで出会った日本人の客に半ば無理やり関係を迫られて浩子を身ごもったという。

「私は望まれてできた子じゃなかったの」と浩子は語った。浩子を産んだことで、母はますます本国に帰ることができなくなった。なぜなら日本人との間にできた子供を持つことで、帰ったところで生きづらいことが明らかだったからだ。浩子は「私たちには帰る場所がなかった」と語り、母がつまらない男たちに傷つけられる生き方しかできなかったこと、そしてしまいには仕事にも行けなくなるほど塞ぎ込み、お酒に溺れるようになったことを話した。

その時によく、母が口にしていたのが「フーチョウ」という言葉だった。浩子はそれを、戦争によって憎むべき男の住む国で生きることしかできなかった母が得た、たった一つの心の支えだと説明した。浩子は「母の願いを叶えてあげたい気持ちはあった。しかし自分は母と違って、男に溺れない生き方を選んだ」と続けた。

「若い頃から男たちが勝手に私に夢中になることに気づいていたわ。みんなおかしくなるの。でも私は絶対に溺れない。他人だけじゃなく、自分自身も全てコントロールする」と誓い、教養を身につけたが、いくら教養を身につけても、それが生きがいにはならなかった。やがて二十歳のころには、人生に退屈していたことを明かした。そしてそんな時に、和田島芳孝(加藤雅也)に出会ったのだと語った。

和田島との出会い

1977年、銀座の店で浩子は和田島と出会った。「君のような賢い女性が妻だったら、こんなに頼もしいことはないだろうな」と、和田島は浩子の聡明さに惹かれ、頻繁に店を訪れては毎回浩子を指名した。

彼の話はまるで街頭演説を聞いているようで、和田島自身の意思が感じられないと浩子は思った。「彼は、政治家を演じていたの。もっと言えば、政治家の和田島芳孝を演じている。そう思って、ますます興味が湧いたわ」と浩子は振り返る。

もし和田島を裏で操っている人物がいるとしたら、その存在に興味を抱かずにはいられなかった。和田島の母親が亡くなったとき、彼は「母親が自分の全てだった。代議士になったのも母親の夢だった」と語り、「だから今は何のためにこの仕事をしているのかわからない。いっそ政治家なんて辞めてしまいたい」と漏らした。浩子は「それはダメ。だって、辞めたらお母様が悲しむでしょ」と彼の手を握りながら慰めた。その瞬間、浩子は和田島が母親によって作り上げられた作品であり、本当は主体性のない男だと感じた。

その気づきとともに、母親がよく口にしていた「フーチョウ」という言葉が頭をよぎった。浩子自身はわかりやすい差別を受けてこなかったし、父親がいないことを寂しいと思ったこともなかったが、気づかないうちにこの国に対して復讐心を抱いていたのかもしれないと感じた。

ある日、浩子は思い切って和田島に自身の出生について話した。和田島は「打ち明けてくれてありがとう」と感謝し、「母から常に弱者のそばに立つようにと言われていた。今、君に僕の政治家としての使命を与えられた気がした」と告白した。それから、和田島は浩子の意見を、まるで自分の意見のように国民に訴えるようになり、以前にも増して頭角を現していった。

浩子は和田島を裏で操り、この国への復讐を成し遂げようとしていたのだった。

一郎誕生

そんな時、浩子は一郎を身ごもった。しかし、代議士である和田島が、半分中国の血を引く浩子と結婚するのは難しかったため、彼女は妊娠のことを告げずに和田島と別れた。「生まれて初めてよ。自分の血を恨んだのは」と浩子は語った。

ある晩、浩子は母に自分を産んだことを後悔していないかと尋ねた。母は「当たり前じゃない」と答え、自分には味方が一人もいなかったから、あなたという味方が欲しくて産んだのだと話した。

母は「もし男の子だったら、家族に男の子がいたら何か違ったんじゃないかって考えたことがある」と言った。その時、浩子はある考えがひらめいた。もしお腹の子が男の子だったら、私たちにどんな未来が待っているのか。母と私の願いをこの子が叶えてくれるとしたら、私はこの子にまず何を与えればいいのか。そう考えた時、「名字だ」と気付いた。

日本人の名字を手に入れるため、浩子は清家嘉和(梨本謙次郎)と結婚した。和田島で成し遂げられなかった自分たちの復讐を、清家一郎に託したのだ。清家嘉和は銀座のクラブで働いていた時の常連客で、結婚できるならお腹の子の父親が誰なのかも詮索しないし、母も一生住まわせてくれると約束した。

だがその後、嘉和との生活は次第に崩れていった。最初は優しかったが、そんな態度は半年も持たず、やがて嘉和は浩子やその母に手をあげるようになった。結局、嘉和は一郎の父親への嫉妬にとらわれていたのだ。

嘉和が事故で亡くなった日、浩子は一郎と母を連れて御徒町の親戚の家にいた。彼女は「あれは事故よ。殺してやりたいとも思っていたけど」と心の内を語った。

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【笑うマトリョーシカ】9話の結末

「私がやっていないと証明することができないように、彼がやったと証明することもできないわね」と、浩子は冷静に語った。そして「私が泣きつく相手は一人しかいない」とつぶやきながら、電話で一度だけ和田島に泣きついたという。

事故を仕組んだのは和田島だったのか?その問いに対して浩子は、「今となっては確かめようがないし、彼がやったと証明することも永遠にできないわね」と答えた。

その後、浩子は和田島と一度だけ会ったと話す。1987年、東京でのことだった。和田島はすでに結婚していたが、腕にはめている時計をその場で外し、「これを息子に」と言って浩子に渡した。そして「元気でな」と言って去った。

香苗は浩子に「清家に権力を握らせて、この国をどうするつもりなの?」と問いかけたが、浩子は無言だった。香苗がここまでの経緯を調べ上げたことに対し、浩子は「よく調べたわね。でも、肝心なところにはたどり着けていない。話はここまでよ」と言い、立ち去ろうとした。

香苗はさらに追及し、BG株事件の隠蔽に関わっていないのかと問い詰めたが、浩子は無言を貫いた。香苗が清家の論文を鈴木に送った理由を尋ねると、浩子は「私は送っていない」と否定し、「もうこれ以上、あなたに話すことは何もない」と冷たく言い放った。

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【笑うマトリョーシカ】9話の感想

浩子は息子に母と自分の恨みを託し、復讐するようにずっと操っていたという話でした。

今回は主に浩子の過去が語られる回でした。浩子の母は中国人で、戦後苦しい思いをしながら、浩子を育ててきました。母が浩子に復讐を託し、浩子は和田島に託します。しかし中国人の血が入っている浩子は、和田島と結婚することはできず別れを決意します。

そして産まれた一郎に、母と自分の復讐を託します。父親譲りの主体性のなさが功を奏し、息子は浩子の思うままに操ることができました。今も総理大臣になるため、首相公選制を導入しようとしてます。

ラストで論文を送ったのは、浩子でないことが明らかになります。だとしたら誰なのか?まさか亜里沙が生きているのか?など気になる部分が残されています。

なぜかお手伝いの田所礼子が香苗を見ていました。単なるお手伝いであるなら、そんなシーンも必要ないので、彼女は何かしら関係しているのかもしれません。

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