【笑うマトリョーシカ】6話のネタバレと感想をまとめています。
ついに清家が官房長官に就任する。高校時代から支え続けた鈴木は、共に喜びを分かち合った。これからも2人で共に歩むと信じていた鈴木だったが、その矢先にあるスキャンダルが週刊誌に掲載され……。
【笑うマトリョーシカ】6話のあらすじ
清家浩子(高岡早紀)は息子の一郎(櫻井翔)に権力を持たせ、何をしようとしているのか。道上香苗(水川あさみ)も山中尊志(丸山智己)も、事務所で頭を悩ませていた。
やがて清家が官房長官に任命され、鈴木俊哉(玉山鉄二)は共に喜び合った。鈴木はここに至るまでの、高校で初めて清家に出会った時や、生徒会長選に出馬し勝利したこと、初選挙の時など、様々な苦労や喜びを思い返していた。
一方、偶然浩子がタクシーに乗る姿を見た香苗は、彼女が向かった先が在留外国人支援機構というNPOだと突き止める。そこで浩子はヘイトスピーチについて、語っていたという話を聞いた。
清家が官房長官の就任会見をした時、ヘイトスピーチについて話していたのを聞いた香苗は、浩子が話していた内容と全く同じ内容を話している事に気付いて驚く。
さらに、清家にまつわるあるスキャンダルが週刊誌に掲載されることになり……。
【笑うマトリョーシカ】6話のネタバレ要約
3行でネタバレ
鈴木俊哉と清家一郎は高校時代からの友人で、共に政治の世界を目指す。
清家が官房長官に就任した後も鈴木は彼を支え続けるが、最終的に清家に裏切られる。
鈴木は苦悩しながらも清家の成功を見届けることを決意する。
500字ぐらいでネタバレ
1995年、鈴木俊哉は高校の入学式の日に、出会った清家一郎と佐々木光一と友達になった。鈴木は父親の死後、葬儀で清家に生徒会長選に立候補するよう説得し、彼を政治家にすることを誓った。
1996年、清家が生徒会長選に立候補し、鈴木の指導のもと演説で涙を流すなど成功を収めた。年月が経ち、清家はとうとう官房長官に就任する。
鈴木は清家と喜び合い、今後も支えていくつもりだった。しかし、週刊誌に鈴木はBG株事件の主犯者の息子というスキャンダルが掲載されてしまう。浩子の指示か、最終的に清家は彼を裏切り、政務秘書官を別の人物に変える。
鈴木はその決定に苦しむが、清家の成功を見届けることを決意し、過去を思い返しながら涙を流した。
【笑うマトリョーシカ】6話の詳細なネタバレ
ついに官房長官に
1995年、高校1年生の鈴木俊哉(西山潤)は、愛媛県松山市で入学式を迎えた。入学式の日、鈴木は父親が逮捕され、母親から鈴木の姓を名乗るよう言われた日のことを思い出していた。「よかったら友達になってくれない?」と清家一郎(青木柚)が話しかけ、さらに佐々木光一(濱尾ノリタカ)も仲間に加わった。清家に名前を問われた鈴木は「鈴木」と答えた。
清家浩子(高岡早紀)は清家に権力を持たせて、この国をどうするつもりなのかと山中尊志(丸山智己)は考えた。すると鈴木由紀(真飛聖)がやってきて、鈴木(玉山鉄二)をはねた車の運転手に山中と会いに行くことになった。
鈴木は父親の死を知らされ参加した葬儀には、清家と佐々木がやってきて手伝ってくれた。その姿を見た鈴木は覚悟を決め、清家の腕を引っ張って別室に連れて行き、生徒会長選に立候補するよう言った。それは政治家になるための第一歩だとし、「俺がお前を政治家にしてやる」と約束すると、清家は「ありがとう俊哉くん」と言って抱きしめた。
浩子は国会議事堂を遠くから眺めていた。その姿を偶然通りかかった道上香苗(水川あさみ)が見かけて追いかけたが、浩子はタクシーに乗って行ってしまった。
清家(櫻井翔)が官房長官に任命され、鈴木がおめでとうと手を差し出すと、清家は手を握り返しながら「ありがとう、俊哉君。やっと二人で、ここまできたね」と声をかけた。その言葉に感極まった鈴木は、清家を強く抱き返した。
山中と由紀は喫茶店で鈴木を轢いた男、小嶋に会った。本当に不注意だったのかと問いながら、浩子の写真を見せて知っているかを尋ねた。
香苗は浩子を乗せたタクシーを見つけ、運転手にどこで下ろしたのかを訊く。下ろした場所まで連れて行ってもらうが、その後どこに行ったかまでは分からなかった。
清家たちは事務所で祝杯を上げていると、佐々木(渡辺大)もやってきて祝った。佐々木は鈴木に本当に官房長官にするなんてすごいと驚いた。
1996年、高校2年生の時、清家が立候補することになり、鈴木は一色清彦(東根作寿英)に誰の演説の真似をすればいいかを尋ねると、和田島芳孝(加藤雅也)の演説がいいと勧められた。
加地昭宏(市川理矩)に生徒会長選に出るから手伝って欲しいと言われたが、鈴木は清家を手伝うから無理だと断った。清家がやってきて何の準備をしたらいいかを尋ねると、鈴木は笑って「俺がいないと、お前何にもできないんだもんな」と言いながら仕切り始めた。
そして和田島の演説をビデオで見た清家は、「やっぱり凄いな」と言いながら、父からもらったという時計を撫でた。
浩子の行方
香苗は鈴木の家で待ち、帰宅した鈴木に国会の前で浩子を見かけた話をした。浩子の連絡先を本当に知らないのかと訊くが、鈴木は知らないと言う。由紀は加害者に会って浩子のことを探ろうとしたが、何もわからなかったと報告する。心配だという由紀に、鈴木はそんなことはしなくていいと言った。
そして部屋に行こうとすると、香苗は以前、『悲願』のインタビューをした時のことを覚えているかと切り出した。父のノートにはBG株事件の関係者として、羽生総理(大鷹明良)や諸橋大臣(矢島健一)の名前があったと教える。
彼らは鈴木の父親に罪をなすりつけて、逃げた黒幕かもしれないと言い、浩子がノートを盗んだに違いないと主張した。実家の店にも彼女が来たと話す香苗は、知っていることがあったら話して欲しいと頼むが、鈴木は何も知らないと言い、20年近く会っていないと話して去った。
凛々(咲耶)が浩子が下りた場所に行ったことがあるという。友達が近くの在留外国人支援機構に用事があったためだ。そこで香苗が調べてみると、在留外国人支援機構というNPOがあった。さっそく香苗はそこへ向かった。
1996年、高校2年生の鈴木は生徒会長選の最後の演説の前、清家に指導をしていた。万が一感極まっても泣くなと忠告したが、清家は話し始めると、父からもらったというあの時計をじっと見つめて涙を流し始めた。まさかの涙に驚く鈴木だが、清家のアドリブに勝利を確信した。
施設の壁には清家と写った写真が貼られていた。浩子のことを訊くと、先日寄付してくれたという。さらに浩子はヘイトスピーチについて、「そろそろ、政府に本腰を入れてもらわないといけませんね」と語っていた。
スクープ
一方、就任の記者会見をする清家は、個人的な考えだと前置きしてから、ヘイトスピーチに対して厳罰化の必要性を訴え、法整備に着手すると言い出した。会見を見ていた香苗は、浩子の発言と一致することに気づいて驚く。
会見を終えた後、鈴木はなぜあんなことを言ったのかと怒るが、清家は全く気にした様子もなかった。その頃浩子は和田島の墓参りをし、清家が官房長官になったことを報告していた。
2006年、愛媛県松山市で街頭演説をしていると、和田島が応援演説に駆けつけた。驚く清家に、和田島は握手をした後、抱きしめて労った。清家は心から嬉しそうに笑い、その様子を浩子は満足げに見つめていた。
香苗は事務所に戻り、浩子を見つけたことを報告する。さらに清家の定例会見で話していた内容も、浩子が話していた内容と一致していると伝えた。しかし、浩子の居場所については依然として不明だった。
由紀はあの論文を世間に公表すると言い出したが、BG株事件の真相にたどり着けなくなるのでやめるよう、香苗が必死に説得した。
すると青山直樹(曽田陵介)から連絡が入り、鈴木が宇野耕介(河野達郎)の息子だとスクープされ、週刊誌に載るという情報が入った。鈴木もそれを知り、香苗が会って話したいと連絡すると応じた。
鈴木と香苗は落ち合い、この件が浩子の仕業だと思うと話した。定例会見で話したことも浩子が話していた内容だと教えた。香苗は今でも浩子が清家に強い影響を与えていると言うが、鈴木はそれでも清家と乗り切ると主張した。
香苗は鈴木がコントロールする以前に、浩子にコントロールされているから清家は危険だと話す。しかし鈴木は「清家が私を裏切るはずない!私がいないとダメなんだよ!」と言って譲らなかった。香苗はそれ以上何も言えなかった。
【笑うマトリョーシカ】6話の結末
週刊誌が発売され、清家の事務所では電話がひっきりなしに鳴り続けた。そこへ清家がやってくると、鈴木は頭を下げて謝罪した。「少し話せるか?」と言って清家は鈴木と二人きりで話すことにした。
雑誌のことはほとんどが憶測で落ち度はないと言い、会見の原稿を用意したと鈴木が渡そうとすると、清家は「ありがとう、俊哉君。ここまで引っ張ってくれて」と話した。そして「僕には君が必要だ、それは嘘じゃない」と言い、鈴木が質問しようとしても構わず話し続けた。
清家は一番の思い出は父親の葬儀で、政治家にしてやると言ってくれた時で、本当に嬉しかったと語った。さらに「あの時本当は泣くつもりじゃなかったんだ。あれは、感極まったら素直に泣いていいんだって、そう言われたから」と、生徒会長選の演説の時の話をした。
「俊哉くんならきっと僕の力になってくれる、僕の願いを叶えてくれる。だから仲良くしなさいって。そう言われてきたから。俊哉くんは、手放すなって」と清家が涙ぐみながら語ると、鈴木は次第に動悸が激しくなり呼吸が荒くなってきた。
「でもこれだけは信じて欲しい。君は、僕にとって特別だった。特別な友達だった」と語る清家。そして「できれば、僕がこの国のトップに立つところを、君にそばで見届けてほしかった」と話すと、立ち上がって額に入った書を手にした。
2006年、事務所に清家があの書を飾った時、鈴木が「それは?」と訊くと、祖母の仲良かった書家の人が書いてくれたと答えた。書にある『生者必滅 会者定離』とは、生きる者は必ず死に、出会った者は離れることが定めという意味だった。政治の世界も出会いと別れを繰り返すもので、そういう局面が必ず出てくると思うからと、清家はその時語っていた。
再び「それ…」と鈴木が訊くと、「これは、母にもらったものだよ」と明かす清家。驚いて立ち上がる鈴木の肩に手を乗せ「この先、何が起きたとしても君のことは忘れない。話はそれだけだよ」と清家は告げた。鈴木は全てを察して唇を震わせた。
その後、清家からの言伝で、鈴木は暫くの間謹慎だと坂本一紀(中山麻聖)から聞かされた。つまり事実上のクビだった。今後は鈴木の代わりとして、坂本が原稿を書くことになった。「今までお世話になりました」と言って立ち去る坂本。鈴木は胸の徽章を外してテーブルに置いた。
次の選挙に立つから、秘書は鈴木しか考えられないと口説く清家に、鈴木は「俺がいないとお前は何もできないんだな。俺がお前を政治家にしてやる」と言って笑った。今に至るまでの過去を思い出しては、鈴木は涙した。
清家は囲み取材で、政務秘書官を鈴木から坂本に変えたと発表した。テレビで会見を見た香苗は、急いで鈴木に電話したが留守電だった。
【笑うマトリョーシカ】6話の感想
鈴木が清家に裏切られたという話でした。
浩子の指示でそうなったのか、実際に彼女が指示しているシーンはありませんが、香苗と鈴木はそうだろうと信じています。
鈴木はずっと清家をコントロールできる、していきたいと執着していました。しかし、官房長官になるという夢を叶えた後は、もう彼は用済みだったのです。しかも高校時代に友人になったのも、浩子の指示だったような事を言い出します。
浩子はなぜヘイトスピーチや外国籍の人たちにこだわるのか?自分や清家がそうだからということなのか?今のところ理由が分かりません。単にヘイトスピーチを厳罰化することで、言論統制をしたいだけなのかもしれません。
なんにせよ、鈴木との出会いと別れは、清家の中では最初から決まっていたのだろうと思います。あの書を飾っている時点で、鈴木も察せられそうなものですが、まさか自分が対象とは思いもしなかったのでしょう。
香苗たちにあれだけ忠告されていたのに執着した結果、鈴木は裏切られてしまいました。清家を制御しているつもりで、実際は操られていたのです。
政治の世界に限らず、欲望のせいで真実を見失いがちなので気をつけたいものです。